【テニス(男子)】初戦の緊張はねのけ勝利! 関東学生テニスリーグ 法大戦

戻ってきた頼れる4年生ペア、上杉・韓

昨年は王座出場を逃し、今年はリベンジに燃える慶大。長い間チームの試合から離脱していたエース上杉海斗(環4・清風高)が復帰し、リーグ初戦を迎えた。ダブルスではD2逸﨑凱人(環3・大阪産業大付属高)・畠山成冴(環3・湘南工科大付属高)組、D3上杉・韓成民(環4・つくば国際大東風高)組が勝利し、2−1で折り返してシングルスへ。S4今村昌倫(環1・清風高)が大きな1勝を挙げるも、S5、 S6はフルセットの末破れ3−3で同点に。しかし最後はS1上杉、 S2逸﨑が貫禄のストレート勝ちを収め、5-4で法大を下した。

 

関東学生テニスリーグ 法大戦

2017年9月4日@有明テニスの森、5日@亜大テニスコート

 

慶大

 

法大

D1 ●福田・今村

0{2-6,3-6}2

寒川・鈴木

D2 ○逸﨑・畠山

2{6-3,6-4}0

小見山・楠原

D3 ○上杉・韓

2{7-5,6-3}0

太田・前崎

S1 ○上杉海斗

2{6-2,6-3}0

前崎

S2 ○逸﨑凱人

2{6-2,6-3}0

寒川

S3 ●福田真大

0{1-6,2-6}2

太田

S4 ○今村昌倫

2{6-4,2-6,6-3}1

岡垣

S5 ●畠山成冴

1{4-6,7-5,2-6}2

S6 ●中村進之介

1{6-1,1-6,1-6}2

松尾

合計 5

 

雨天により3時間半遅れてスタートしたリーグ初戦。

実力を発揮しきれなかった福田・今村(写真:慶應義塾體育會庭球部提供)

この日D1を任されたのは、下級生ペアながらにその実力でチームを支える福田真大(商2)・今村組。しかし、後ろで今村がストロークをして前で福田がボレーを決めるという普段通りのプレーをする機会がなかなか与えてもらえない。試合の主導権を法大に握られ、ストレート負けを喫した。

 

2人の連携も良く勝利を収めた逸﨑・畠山(写真:慶應義塾體育會庭球部提供)

D2は、4年生ペア不在の中個人戦のダブルスを引っ張ってきた逸﨑・畠山組。

ぴったりと息のあったプレーで上々の立ち上がりを見せると、1ブレークずつで同点の展開が続く。7ゲーム目でブレークしリードを奪うと、畠山の巧妙なネットプレーでファーストセットを決める。セカンドセットは3ゲーム目でブレークし、逸﨑の力強いショットを武器に6−4でセットを獲得した。

 

D3を務めたのは、互いの離脱期間を経て久々のペア復活となった上杉・韓組。4年生としてプレーでチームを引っ張りたいところだ。

試合序盤、「お互いに緊張していた」(上杉)というように、動きに硬さがあった2人。3ゲーム目で相手にブレークを許してしまう。しかしファーストセット中盤から徐々に本領を発揮。2人の勢いあるサーブでペースをつかみ、相手を圧倒していく。セカンドセットは速いラリーが続く中、第4ゲームでブレークすると、すぐにブレークバックされるも第8ゲームで再びブレーク。そのまま6−3でセットを終え、ストレート勝ちを収めた。

 

ダブルスを2-1で折り返し、試合はシングルスへ。

S4今村は序盤2-0でリードを許すも、第6ゲーム、第10ゲームでブレークし6-4でファーストセットを獲得する。しかしセカンドセット、ミスが目立つようになり勢いを失うと、0-4までリードを許してしまう。その後2ゲームキープしたものの2-6でセットを落とした。迎えたファイナルセット、左右に振ってくる相手に対しコート際にナイスショットを決めペースを取り戻す。4ゲーム目でブレークを奪い、4-2でリード。 しかしここで、試合開始が遅れた影響によりコート使用のタイムリミットが来てしまう。勝負は翌日に持ち越されたが、今村は勢いを失うことなくさらに1ブレークを決め、勝利をつかみ取った。

 

シングルスでは惜しくも勝ち星を挙げられなかった畠山

畠山のサーブで始まったS5の試合。試合開始後、第2ゲーム、第4ゲームでブレークを奪い4-2までリードを保つ。しかし7ゲーム目で高めの球をコート奥に差し込まれブレークを許すと、流れは相手側に。そのまま逆転され4-6でファーストセットを落とした。ここで試合は中断。翌日はセカンドセットから再開された。しかし、ファイナルセットまで持ち込んだ末に勝ち切れず、シングルスでも勝ち星を挙げたい畠山にとっては課題が残る結果となった。

 

粘り強く戦った中村

S6の中村進之介(商3・慶應湘南藤沢高)は、立ち上がりで好調をうかがわせた。ファーストセット、第1ゲームからブレークすると、フォアハンドを武器に相手を圧倒し6-1でセットを獲得する。セカンドセット序盤はミスがあり0-3でリードを許したが、4ゲーム目はデュースにもつれ込みブレークのチャンスを迎える。しかし、ここで相手の打った球が中村の目に直撃。それでも懸命に立ち上がりブレークを奪ったが、第5ゲームを終えたところで治療が必要となり試合は中断。治療後に試合再開はできたものの、途切れた流れを相手に奪われてしまう。そのまま1-6でセットを落とし、ファイナルセットも粘り強く戦ったものの1-6。無念の敗戦となった。

 

3-3で迎えたS1、S2、S3の試合。S3福田は法大のエース太田相手にストレート負けを喫したものの、S1上杉とS2逸﨑は危なげなくストレート勝ち。これにより、最終スコア5-4で慶大が勝利した。

 

上杉と韓の合流で、シングルス、ダブルスともに本来の戦力を取り戻した慶大。

特にこのリーグからの復帰となった上杉は、エース・主将としての貫禄を見せ2勝を挙げた。しかし、主戦力となれるのは彼らだけではない。インカレまで上杉・韓の不在の中、各選手がエースとしてチームを引っ張る意識で戦ってきたという強みが慶大にはある。そこで培った責任感と実力で、次戦以降も各選手がエースとして勝利をもぎ取ってきてほしい。

 

記事 鈴木優子

 

上杉海斗(環4)

(リーグ初戦でしたがどのような気持ちで臨まれましたか)最後なので、自分のテニスをやるだけやって、チームのみんなを信じて、リーグを楽しもうと思っています。ダブルスは今回2—1で折り返して、自分自身いいプレーができない中でしっかり勝てたので、そこは良かったかなと思います。悔いのないように、それだけ考えてやろうかなと思います。(試合には出ていない期間はどんなことを考えていましたか)ケガしていたので、ずっとリハビリと診察が毎日あって、そこから1ヶ月2ヶ月前に復帰できたんですけど、インカレも間に合わず、ユニバに間に合えばいいかなという感じで。早く治そうとは思っていたんですけど、やっぱり個人戦も最後の年なので、春関は前回も優勝しましたし、インカレも優勝できていないので、正直どこかで出たい気持ちはありました。でも、一番はリーグ・王座で団体で日本一になりたいという気持ちが強かったので、団体戦一本に絞って勝つんだという気持ちでリハビリやケアを毎日していました。(チームの試合に復帰していかがでしたか)久しぶりの学生の大会で、みんなの前でプレーできて、コートに立って戦えているというのが一番幸せだなと思いました。そこで今日も勝てたので、素直に戻ってこられて嬉しいという気持ちが一番強いですね。(今日の試合は押している場面もあればミスをしてしまう場面もありましたが)そうですね。正直コートの慣れと、久しぶりの学生の大会ということで結構緊張して、思うように体が動かなくて最初はちょっとヒヤッとした部分が多かったんですけど、試合の中で修正したり、成民と話し合ってお互い緊張していたので助け合ったり、会話でもそうですし、プレーでも助け合えることが多くて、ストレートで勝ち切れたことが良かったと思います。でもやっぱりこれからはそういう隙のないようにやっていかないと全勝は難しいですし、チームに影響すると思うので、小さいミスを今後は無くせるように試合の中で調整していきたいなと思います。(チーム全体としては、試合が中断になってしまいましたが途中経過はいかがですか)理想を言えばここでダブルス3—0で、9—0を狙ってしっかりリードすることが大事かなとは思っていたんですけど、色んなアクシデントがあって、でも起きてしまったことは仕方ないので、それはそれで逆に悪い流れを今日(9/4)で打ち切れたことをポジティブに考えています。明日はやっぱりタフな1日に絶対なるので、残り5試合はチーム全員で取りに行ければいいかなと思います。全力を出せれば勝てると思うので、出だしから集中してやっていきたいなと思います。(明日(9/5)の試合に向けて)勝負がかかっているので、どんな結果で回ってきても僕はしっかりエースとして主将としてどっしり構えて勝つだけかなと思います。

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