【ホッケー(女子)】雨中で接戦演じるも耐え切れず敗戦、1部上位への道はまたも叶わず/関東学生ホッケー秋季リーグ 東農大戦

雨の中で行われた東農大とのプール最終戦。決して良いとは言えないグラウンド状況で、慶大は序盤から自陣でのプレーを強いられる。幾度となくサークル内に持ち込まれながらもなんとか凌いでいたが、前半終了間際に一瞬の隙を突かれ1点ビハインドで前半を折り返す。後半も相手ペースとはなったものの、要所を抑えるディフェンスで簡単に得点は許さない。しかし、意地を見せる東農大に終盤に1点を追加されて0-2で試合終了。慶大は、チーム目標である「関東1部リーグ上位」を今季も果たすことはできなかった。

平成29年関東学生ホッケー秋季リーグ Aプール

 

10/15(日) 14:45試合開始 @慶應義塾大学日吉ホッケー場

 

 

前半

後半

合計

慶大

東京農業大

 

 

スタメン

GK 大野結花(商4)

DF 花島夏紀(文4)、三宅美紅(経3)、茂木みな美(経4)、皆川真裕子(文4)

MF 荒川理佳子(経3)、石田怜子(文4)、今田あかり(法4)

FW 内藤梓(政2)、高橋夏苗(文4)、花田ともみ(政1)

 

雨と寒さの中で迎えたプール最終戦の相手は東農大。チームの目標である「関東1部リーグ上位」を果たすためには、勝利が欠かせない試合となった。

 

PCでは安定した守備が光った

 前半、ペースを握りたい慶大だったが、いきなり攻め込まれる。5分、サークル内へ侵入されグラウンダーのシュートを放たれるも、ここはGK大野結花(商4)が体を張ったセーブを見せる。しかし10分に、皆川真裕子(文4)がカードを受け数的不利な状況に。さらに16分には、今季飛躍を遂げている内藤梓(政2)がプレー中のけがで試合から退き、慶大にとってはリズムを作れず厳しい試合展開となる。中盤には、立て続けにPCを献上。だが、この日の慶大DF陣は簡単には点を与えなかった。「(東農大のPCは)十分に研究していた」(大野)との言葉通り、DF陣の献身的なプレーと連携で相手のシュートコースを狭めた。GK大野も、「味方がシュートコースを限定してくれて止めやすかった」と語り、なんとかピンチを切り抜ける。しかし前半終了間際、ついにその牙城は崩れた。右サイドから切り込まれ、サークル内にパスを通されるとゴール左隅へのシュートにGK大野の足が届かず。粘りを見せたものの、1点のビハインドで前半を折り返した。

 

好セーブを何度も見せたGK大野

 なんとしてでも1点が欲しい慶大だが、後半もペースは東農大。前半に続いて、何度もサークル内に侵入を許すも、三宅美紅(経3)、茂木みな美(経4)などのDF陣が早めに相手の攻撃の芽を摘み、十分なシュートは打たせない。GK大野も横っ飛びのセーブを見せるなど、守備から徐々にリズムを作っていく。6分、右サイドで荒川理佳子(経3)から森田真衣(経1)へのパスが通るも、ここはサークルへ侵入できず。9分には、再び右サイドから高橋夏苗(文4)、今田あかり(法4)と繋ぎ、最後は山崎ほのか(商3)がシュートを放つも枠外へ。中盤には、相手選手がカードを受け数的有利な状況を作ったが、ここも生かすことはできなかった。終盤は再び東農大がペースを握る。後半もピンチを凌ぎ続けていたが、29分にセンタリングにスティックを合わせられて、DF陣が反応できず追加点を与えた。試合はそのまま0-2で終了。この結果、慶大はプール3位となり1部リーグ下位にまわることが決まった。

 

 「勝たないと意味の無い試合だった」(荒川)。選手たちからは悔しさを滲ませる声も聞かれた。格上を相手に得点を奪うことができず、攻撃面では課題が残る。一方で、2失点に抑えた守備面は、春季よりも格段にレベルアップし連携の取れたものとなっている。もっとも吉貴監督は「前線からのディフェンスにまだ課題がある」と語っているだけに、まだまだ改善の余地がありそうだ。

ディフェンスでさらに磨きをかけられるか

またしても届かなかった「1部リーグ上位」。この悔しさを残りのリーグ戦にぶつけ、今後待ち受ける早慶戦、インカレに向けても弾みをつけていきたい。

 

(記事:重川航太朗/写真:新池航平、堀口綾乃)

 

 

次戦 10/22(日) 順位決定予選 VS成城大(Bプール4位)

 

11:15 試合開始 @駿河台大学ホッケー場

 

◎関東学生ホッケー秋季リーグ Aプール 星取表・日程表

 

 

慶應義塾

山梨学院

東京農業

防衛

勝ち点

得失点差

③慶應義塾

×

●0-16

●0-2

○5-0

-13

①山梨学院

○16-0

×

○9-0

○37-0

62

②東京農業

○2-0

●0-9

×

○27-0

20

④防衛

●0-5

●0-37

●0-27

×

-69

 

 

以下、コメント

 

吉貴菜津子監督

 

(今日の試合を振り返って)頑張ってはいたんですけど、実力通りの結果だなというところです。(2失点に抑えましたがディフェンスの手応えは)ディフェンスのポジションの子がどうこうではなくて、前線からのディフェンスにまだ課題があるかなというところです。(残念ながら無得点に終わりましたが)それも課題ですね。とりあえずシュートは一本だけ打てたので、そこだけは良かったです。しかし、まだまだチャンスをつくるということができないし、チャンスの場面でミスするということが目立つと思います。(今日のチームの雰囲気は)今回実力は上なので、うちは前向きにできることをして、勝ちにいきましょうという、雰囲気は良かったです。(今回プールの最終戦でしたが、プール全体を振り返って)山梨学院大にボロ負けして、防衛大には一応勝てて、今日が勝たなくては上位プールに行けないという試合だったんですけど、どの試合も全部一歩及ばずというイメージだなと思っています。やはりずっと上位奪還しようということでやっていたので、結果的にはすごく残念なんですけど、残り最高順位を取りに行くというのと、早慶戦、あとはインカレがあるので、残りの試合全部、一歩及ばずのところをしっかり見つめて、取り組んでいきたいです。(次戦に向けて)次戦負けてしまうと入れ替え戦になってしまいます。点を取る必要がありますが守ってくると思うので、もどかしい試合になる可能性もあると思うんですけど、今日よりもたくさんチャンスを作るという練習をして、臨みたいと思います。

 

大野結花(商4・田園調布学園)

 

(今日の試合を振り返って)東農大とは夏を通しても何度も練習試合をしてきたのですが、その中ではベストゲームだったかなと感じます。守備ではしっかりと粘れていたのですが、攻撃面では一点が遠かったので、課題も収穫もあったと思います。(PCを与える場面が多かったが)東農大は特殊なPCの攻撃のバリエーションがあるので、それについては十分に研究をしていてある程度対応はできたのですが、PCを与えることがかなり多くて、それも同じパターンで取られてしまって、試合の中で修正できなかったことは今後の課題だと思います。(大野選手自身はファインセーブが何度もありましたが)味方がコースをかなり限定してくれたので、止めやすかったです。(後ろから見ていて具体的な攻撃の課題は)グラウンドの状況も良くなくて、短いパスに頼ってカウンターを食らうのが嫌でロングパスに頼っていたのですけど、ロングパスもやはり繋がりづらいので、もっと足を動かして短いパスを繋いで、MFも使いながら相手陣に攻めていく必要があると思います。(プール3戦を振り返って)防衛大戦でも今日の試合でも、練習してきたプレーが出来ていたのは良かったのですけど、やはりまだ詰めが甘くてチャンスを決めきれなかったり、点を与えて勝てなかったりという部分があるので、徹底することを意識していきたいと思います。(4年生は最後のリーグ戦になりますが、今後に向けて)下位に入ってしまった以上、負けられない試合が続くので、しっかりと勝ち切りたいです。早慶戦とインカレも控えているので、リーグ戦からいいリズムで繋げていきたいと思います。

 

 

荒川理佳子(経3・慶應女子)

 

(今日の試合を振り返って)今までに比べて自分たちが攻められたシーンもありましたが、ずっと攻められてしまって、抑えられたシーンで失点してしまったので、勿体無かったと思います。(東農大相手に2失点という結果について)勝つ事が目的で、勝たないと意味の無い試合だったので、負けてしまって残念です。(PCを多く与えてしまった印象がありますが)サークル内で取られるPCというよりも、サークル外の23メートル内で押してしまってPCというのが結構あって、後半に連れて足が止まってしまったのが原因で、修正していくべきだったのですが、最後まで修正できずに取られ続けて勿体無かったと思います。(自身の役割について)MFなので、しっかり真ん中でボールを受けて、前に繋いだり、しっかり全体を見てバランスを取る役割だと思っています。(来週に向けて)来週は順位決定予選なので、絶対負けてはいけない試合で私たちとしては勝つということよりも、大量に得点をするというのを目標にすると思うので、大量に得点をして勝ちたいと思います。

 

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