【バレーボール】相手のペースに飲まれ、連勝ならず/春季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦 第5戦vs明大

バレー戦評

春季リーグ、前半戦が終了

前日の学芸大戦に勝利し、このまま連勝して今季3勝目をつかみたい慶大。対する明大も前日にフルセットの末に勝利しており、互いに勢いに乗っている中での試合となった。第1セットから、随所で個々のナイスプレーが光りつつも、相手のつなぎの強さにリードされる展開が続く。終盤、つけられた点差を縮めることができず、そのままセットを落としてしまい、セットカウント0―3でストレート負けを喫した。これで慶大は、現在2勝3敗。自分たちのバレーができるよう気持ちを切り替えて、後半戦もチーム全員で臨んでいく。

 

 

2022年5月8日(日)

春季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦

第5戦 慶大×明大

 

得点

慶大

セット

明大

18

25

15

25

15

25

 

 

出場選手(サーブ順)

ポジション

背番号

名前(学部学年・出身校)

   
   

OH

島田航希(経3・慶應)

MB

芳賀祐介(環2・札幌北)

OP

松本喜輝(環3・九州産業)

OH

渡邊大昭(商2・慶應)

MB

降小雨(商4・慶應)

S

高倉真古都(商4・慶應)

L

山元康生(法1・慶應)

途中出場

 

 

OH

18

安達龍一(環4・洲本)

OH

12

内田克弥(環2・松江工業)

 

 

 

島田のサービスエースが決まり、喜びを分かち合う

第1セット。慶大は渡邊大昭(商2・慶應)のクロスへの鋭いスパイクで1点目を決め、その後も島田航希(経3・慶應)の正確なレシーブから降小雨(商4・慶應)と渡邊のプレッシャーあるブロックで得点を重ねていく。3―6の場面、降のブロックポイントからそのままサービスエースを決め5―6と着実に相手に迫るも、レシーブやサーブのミスによりまたも点差をつけられ6―11と苦しい展開に。なんとか悪い流れを断ち切りたい慶大は、ここでタイムアウトを選択。タイムアウト明けの重要な場面で、OH島田がキレのあるストレートのスパイクを打ち込み相手を圧倒してみせる。しかし中盤、相手のペースに飲まれ、なかなか点差を縮めることができず13-20と大量リードを許してしまう。切り替えて追い上げたい慶大だったが、なかなか思うような攻撃ができず18―25でこのセットを落としてしまった。

 

 

 

松本の気合の入ったスパイク

取り返したい第2セット。内田克弥(環2・松江工業)が相手の力強いサーブを見事にAパスでセッター高倉真古都(商4・慶應)に返し、エース松本喜輝(環3・九州産業)のパワフルなスパイクが炸裂し、先制点を奪うことに成功。その後、島田がライン際のスパイクを決めた後、そのままサービスエースを決め流れは慶大に。続けて、Li山本康生(法1・慶應)からの2段トスで松本のフェイントが決まると、10―10と中盤までお互い譲れないシーソーゲームが続く。しかし、相手の多彩な攻撃やネット際の強さにより連続ブレイクを許してしまい、14-20と先に20点台に到達したのは明大だった。「切り替え、我慢、我慢!」と選手同士で声を掛け合うも、そのまま流れを持っていかれ、15-25で第2セットもものにすることはできなかった。

 

 

 

苦しい展開においても、決め切るエース松本

あとがない第3セット。序盤からエース松本の強烈なスパイクで得点を重ね、さらに渡邊のライン際のサーブも決まると4-5と順調な出だしで流れをつかみたい慶大であったが、ネット際で競り負け、レシーブでのミスも続き、4―10と大きく離されてしまう。降のクイック攻撃や松本の力強いスパイクなど個々の持ち味を出すも一度離された点差を取り返すことはできず、このセットも12―20と大量リードを許してしまい、先の2セットと同じ展開に。さらに連続でサーブミスがあり、最後は相手セッターの技ありのツーアタックが決まり15-25で試合終了。自分たちの満足のいくバレーができないまま、第3セットも取ることができず、セットカウント0―3で無念のストレート負けを喫した。

 

 

 

 

 

 

(記事・写真:岩切晴菜、田中瑠莉佳)

 

 

 

 

以下、コメント

 

 

 

 

星谷健太朗監督

――今日の試合を振り返って

まずは試合ができたことがありがたかったなと思います。その中で2連勝できるように臨んだ試合でしたが、なかなかうまくいかないところが多かったのが悔しい点です。

 

――コンディション面は

昨日の試合の影響は大いにあったと思います。

 

――昨日おっしゃっていたペースが乱れたときに、自分たちのやるべきことが出来なくなってしまうという課題については

そうですね、相手が何かしたっていうよりは自分たちで崩れてしまっていたのかなと思うので、その課題が単発ではなく長い時間にわたって出てしまっていたんだと思います。

 

――今日の戦い方に関して

相手に対して戦い方を大きく変えるということはなくて、自分たちのスタイルはバレーボールの基本的なことを押さえてどう戦うかということでやっています。今日はそれができなかったというのが敗因だと思いますし、うまく出来なくなったときにそのスタイルでやり続けられないというのを改めて感じました。

 

――その課題を踏まえて来週に向けてどういう調整をしていきますか?

調整という意味では、まずは基礎的なサーブレシーブをやって簡単なボールをちゃんと返せるようにというところ。あとはコンディションがしっかり整っていれば、十部に力が発揮できなかったとしても、どうにか勢いで補える部分もあると思うので、その勢いを出せるような良いコンディションを1日だけではなくて2日間戦えるように身体と心の部分で整えていけたらいいと思います。

 

 

 

高倉真古都主将(商4・慶應)

――今日の試合を振り返って

相手がうまかったのもあるんですけど、自分たちとの差を感じましたね。バレーボールのうまさ、っていうと抽象的なんですけど、バレーに慣れているかどうかとかそういう面で相手が優れているって分かっているのに、それに対して自分たちは何もできずに負けたという感じです。

 

――昨日おっしゃっていたキャプテンとして雰囲気づくりをしていきたいというのはどうでしたか?

そうですね、あんまりできなかったなというのが正直なところです。他の人の顔を窺いながら色々やっていたんですけど、チームのことも考えながら自分のポジションのこともやらなきゃいけないというマルチタスクになる中で、少しキャパオーバー気味でした。試合中の作戦指示とかは降が補完してくれたんですけど、僕自身はまだできていないです。

 

――来週に向けて

まずはリカバリーですかね。今日の試合を見ても喜輝以外は火力不足というか、そもそも100パーセントで打っても決まるか分からないという状況なのに、自分たちの準備ができていなかったと思います。なのでコンディションだったりメンタル面だったりをしっかり整えて勝負していかなきゃいけないと思うので、そこをチーム全員でやっていきたいと思います。

 

 

 

降小雨副将(商4・慶應)

――今日の試合を振り返って

終始相手のペースで自分たちのやりたいバレーボールができなかったのが敗因かなと思います。

 

――昨日の試合の影響はありましたか?

自分はそんなことなかったんですけど、サイドの選手は昨日4セットやって今日も連戦でということで、疲れもありつつ、色んなプレッシャーもありつつということでデバフじゃないですけど、コンディションの面で影響はあったと思います。でも連戦が続くのでそれを言い訳にしてはいけないのかなと思います。

 

――試合中どういう声掛けをしていましたか?

明治大学さんはバレーボールがうまいので、そういうチームと戦うときは自分たちは技術で劣る分、パッションで押していかなきゃいけないので、そういった部分を空元気でもいいので出していかないとうまくいかないという声掛けはしていました。でもまだまだチーム全体的に若いし、経験がない選手が多いので、そういう考え方をもっと浸透させていかないといけないと思います。

 

――来週に向けて

専修大学さんもバレーボールがうまいチームなので今日の試合の反省を活かして、今日と同じような雰囲気でやらないというのとベースのスキルがまだ劣っていると思うのでそこを1週間の練習で詰めていけたらなと思います。

 

 

 

松本喜輝(環3・九州産業)

――今日の試合を振り返って

自分たちが苦手な相手ということで、最初から相手に委縮して自分たちのプレーができていなかったという印象があります。もっと自分たちのできることを見直して、自分たちのバレーをやっていけたらなと思います。

 

――どういう苦手意識があったんでしょうか?

歴代、明治とはあまり相性が良くないという感じで、今年はミドルのエースがいて相手が強いという話だったので、そういうことに気を取られすぎてしまっていたと思います。

 

――チームが苦しいときにトスが集まっている印象を受けました

そうですね、2セット目から3セット目にかけてはみんな疲れが出てきていて、自分が決めるしかないと思ったので、セッターも自分に応えてトスを集めてくれたので、しっかりそれを決めきる意識が前回よりはできていたのかなと思います。

 

――来週に向けて

ここで負けを引きずっても意味がないので、結果にとらわれず、次の試合に向けて今できることをみんなで考えてやっていきたいと思います。

 

 

 

島田航希(経3・慶應)

――今日の試合を振り返って

終始相手のリズムになっていて、自分たちのバレーができなかったなと思います。相手の策略にはまってしまったというか、その糸口が3セットの中ではつかめなかったです。

 

――今日もサーブが絶好調でした

そうですね、体育館との相性が良かったです。

 

――コースを狙ったスパイクも見られました

自分はパワーがないので、空いているところとかブロックをしっかり見て打つようにしています。

 

――来週に向けて

今2勝で、他大学も2勝しているチームが多くて一つ頭抜けるには勝たないといけないので、気持ちを切り替えていつも通り自分たちのやっていることをできるように準備していきたいと思います。

 

 

 

内田克弥(環2・松江工業)

――今日の試合を振り返って

雰囲気があまりよくなかったかなと思います。

 

――その原因は

自分たちが相手に合わせちゃったのかなと。それで自分たちの雰囲気をつくれなかったんだと思います。

 

――今日も安定したレセプションから攻撃も決まっていました

昨日やらかしてしまったので、しっかり反省をしてブロックを見て打とうと意識していました。

 

――コート内外で積極的に声掛けをしているのが印象的でした

そうですね。雰囲気が悪かったので、盛り上げていかなきゃと思いました。

 

――来週に向けて

小さいミスからこんなに点差が開いてしまったので、緩いフェイントとかネット際のプレーとかをもうちょっと詰めていきたいと思います。

タイトルとURLをコピーしました