【テニス】第4戦を終え全勝をキープした慶大。王座進出決定!/関東大学テニスリーグ戦男子第4戦 VS明大

庭球男子

2022年関東大学テニスリーグ 第4戦

9月6日(火) @明大西調布テニスコート

 

〇慶大6―3明大●

(複2-1、単4-2)

<ダブルス>

藤原智也(環3・東山)・

下村亮太朗(法2・慶應)

2{7-6(7)、6-3}0

町田晴・副田温斗

最終ゲームでガッツポーズを見せる下村

藤原・下村組がボレー・スマッシュで魅せた。第一セット、1-2で迎えた4ゲーム目をキープするとその後5・6ゲーム目も連取。そのまま逃げ切りたいところだったがその後3ゲームを連取されてしまい、4―5と逆転を許す。試合は拮抗(きっこう)し、タイブレイクへもつれこむ。ここでもお互いに激しくポイントを奪い合う展開となったがわずかに藤原・下村組が相手を上回り、第一セットを終える。つづく第二セット、1―1と並び迎えた3ゲーム目は下村のボレーが光りキープ、その後も着実にゲームを取っていく。終盤は藤原のスマッシュと下村の正確なストロークで相手を圧倒し、見事に勝利を飾った。

 

白藤成(環4・西宮甲英)・

高木翼(総2・関西)

2{6-3、6-4}0

山中朝陽・村田英夢

勝利後、笑顔を見せる白藤・高木

テンポの早い試合展開となった。第一セット、6ゲーム目まで両組がテンポよくサービスゲームをキープし合い3―3に。動きがあったのは続く7ゲーム目だった。このゲームで白藤・高木がブレークに成功すると、勢いに乗った2人は8・9ゲーム目も連取し6―3で第一セットを終える。第二セットでも両組がキープし合う展開となるも、4ゲーム目にブレークに成功した白藤・高木組が一歩リードして3-2に。その後もキープし合う試合展開が終盤まで続く。1度のブレークにより明大に常にリードする展開としたことは大きく、両組が1ゲームずつ取り合う中でもタイブレイクにもちこませず6―4で勝敗を決することができた白藤・高木組だった。

 

 

有本響(総1・慶應)・

菅谷優作(法1・慶應)

1{6(7)-7、6-3、4-6}2

横田大夢・飯田翔

サーブが決まる有本

仲間の応援にプレーで応えるも惜敗した。第一セットは序盤で相手に2ゲーム連取を許す。つづく3ゲーム目、仲間からは「強気で」という声が繰り返し掛けられ、ブレークに成功する。その後2-3、3-4、4-5と両組一歩も譲らない。10ゲーム目をキープして何とかしのぐが、次のゲームを取られ5―6に。12ゲーム目、再びキープに成功したため勝負はタイブレイクへ。タイブレイク中も仲間からの「強気で」という声がコートに響きわたり2人はそれに応えるも、あと一歩のところでこのセットを落とす。第二セットも両組並ぶ展開となったが、5ゲーム目を有本のサービスエースで締めくくると流れをつかむ。次のゲームをブレークすると7・9ゲーム目でもそれぞれ菅谷・有本のサーブが光り6―3でこのセットを終える。第三セット、2-5まで追い込まれるも2人の強気なプレーが功を奏し、ここから相手にゲームを渡さない。4-5で迎えた10ゲーム目もデュースまで持ち込んだ2人だったが、最後はあと一歩及ばず悔しい敗戦となった。

 

<シングルス>

藤原智也

{3-6、6-4、ret3-1}

町田晴

強みである粘るプレーを見せた藤原

第一セット、1―2、3-4と両者譲らない展開となる。しかし、疲れもみえる藤原は自身の強みである粘るプレーをすることができず、このセットを落としてしまう。第二セット、相手のサービスエースが連発して1ゲーム目こそ落とした藤原だったが、その後の2ゲームを連取。ボレーに出るなどの積極的なプレーも多く見られるようになり、相手を勢いに乗らせない。一進一退の攻防が続き4-4で迎えた9ゲーム目、このゲームをブレークした藤原は雄叫びを上げ、ガッツポーズを見せる。ここから粘りつつも攻撃を仕掛ける、いつもの藤原らしいプレーがみられるようになり、このセットを勝ち取る。だんだんと日が暮れていく中、最後は藤原の棄権により試合を終えた。

 

白藤成

{6-3、4-6、6-4}

太田翔

勝利の瞬間の白藤

ゲームの「流れ」が揺れ動く試合となった。白藤は1ゲーム目をキープ、その後3-0とリードした第一セットを6―3で終える。第二セットも序盤の3ゲームを連取したが、相手も引き下がらない。その後の3ゲームを逆に連取され、3-3と両者並ぶ展開となる。迎えた7ゲーム目、相手のスマッシュで追い込まれるもブレークに成功する。しかしここでも相手は白藤に流れを作らせない。その後の3ゲームを再び連取され4-6に。勝敗の行方は第三セットへ持ち越された。第三セットもお互いが2・3ゲーム連取する展開となったが、勝利をおさめたのは白藤だった。「試合中に今まで積み上げてきたもので何か変化をつけ」ることができたという白藤は、試合終了後に力強いガッツポーズをみせ、勝利をかみしめた。

 

今鷹洸太(商3・慶應)

2{6-4、7-5}0

徳航太

第1セットをものにし、喜びをあらわにする今鷹

結果的には2-0で勝利したこの試合だが、両者一歩も譲らない試合が展開された。第一セット、お互いがサービスゲームを生かす展開となり4-4と拮抗(きっこう)する。つづく9ゲーム目、デュースになりマッチポイントを取られるまで追い詰められるも自身の強烈なサーブを引き金に連続ポイント、逆転してこのゲームを奪う。ここでのキープが与えた影響は大きかった。今鷹はそのまま次ゲームをブレークし、第一セットを勝ち取る。第二セット、1ゲーム目を先取し勢いそのままに4-1、5―2と相手を追い詰めていく。その後5―4まで迫られたものの見事逃げ切り、セットカウント2-0で試合を終えた。今鷹は激闘を終え、勝利の瞬間には疲労からかコートに横たわった。

 

菅谷優作

0{3-6、0-6}2

飯田翔

ダブルスでの疲労を感じさせない菅谷

ダブルスでの熱戦の疲労を感じさせない菅谷だったが、0-2での敗戦となった。第一セット、1―2で迎えた4ゲーム目、キープして相手と並びたいところだが惜しくも及ばず、2ゲーム差をつけられる。その後のゲームも激しくポイントを取り合う展開となるものの、3-6でこのセットを終える。第二セット、勢いに乗る相手に序盤の2ゲームを連取される。流れを作りたい3ゲーム目、レシーバーの菅谷は15―40としてブレークまであと一歩のところまで相手を追い込むも、ラリー間でのネットミスが目立ち逆転され、このゲームも取られてしまう。その後も相手の流れを変えることができずに、0―6で勝負を終えた。

 

下村亮太朗

2{6-3、4-6、7-6(3)}1

河内健

力強いストロークを放つ下村

この1点を失えないという状況から、下村は見事な逆転を果たした。1ゲーム目から相手の位置をよく見極めたショットを連発し、6―3で第一セットを終える。第二セット、お互いに一歩も譲らない9ゲーム目を惜しくも相手に取られ、次のゲームも相手の勢いそのままにキープされ、4-6でこのセットを終える。第三セット、序盤から2ゲーム連続で取られ、このまま相手の流れにしたくない3ゲーム目を下村は何とかキープし、1-2とするものの、この後も相手が一歩リードする展開が続き、ついにゲームカウント3-5、30-40にまで追い込まれる。つまり、ここで下村が点を落とせば相手の勝利が決まる。しかし、下村は変わらず強気のショットを送り込み、そこから3連続ポイント、瞬く間にこのゲームを勝ち取った。その後タイブレイクまでもつれこんだこのセットだったが、下村の勢いは衰えず、見事接戦を制した。

 

林航平(理3・名古屋)

2{6-4、6-4}0

野田成佑

勝利の瞬間、笑顔を見せる林

最後まで冷静さを保ち、見事2-0で勝利した。第一セット、両者がラリーで競る試合展開となったが、林がわずかに相手を上回った。6―4でこのセットを取り、つづく第二セット、積極的なプレーを見せ始めた相手の攻撃に受け身がちとなり、序盤3ゲームを落としてしまう。しかしつづく4ゲーム目、ここから林が4ゲーム連取する。9ゲーム目を終えゲームカウントを5―4とした林は、このゲーム間で足を入念にマッサージしてもらう。そして次の10ゲーム目、マッチポイントの場面でも落ち着いた様子でラリーをした林だったが、勝利の瞬間には笑顔でガッツポーズを見せた。

 

(取材:五関優太)

 

以下、監督・選手インタビュー

坂井利彰監督

——今日の明大戦全体を振り返って

ダブルスで2-1つけにいって、結果的にダブルスでリードできたというのはすごく全体の主導権を握る上で大きかったですし、あとはシングスの今鷹(商3・慶應)と林(理3・名古屋)、そこはポイントを連続で早めに取ってくれたので、白藤(環4・西宮甲英)も含めてそこの3人が早めにシングルスでポイントを取ってくれたのが、非常に大きく流れを作ってくれたなあと思ってます。

——早慶戦に向けて

ここからがスタートだと思うので、あくまで王座優勝を目指していって、王座決勝をイメージした次の早大戦、宿敵・ライバルの早稲田なんですけど、王座で勝つために重要な、早慶戦という面とはまた違う形で我々が力をつけるための試合でもあるので、そういった両方の面をもって、力をつけるというところとライバルに勝つというところを両方追って、目指したいと思ってます。

 

——王座に向けて

王座はやっぱり大事なことはサーフェスであったり、やっぱり本当に決勝の舞台でどうしても勝ちたいという時に、愛媛のコートサーフェスでどういうプレーができるのかというのを常にシミュレーションしながら、そして本当に勝ちたい、取りたいというポイントを迎えた時にどういうプレーができるのかというのは日頃のやっぱり皆の心構え、積み重ねが全てだと思うので、一日一日を積み重ねていくしかないと思ってますので、そういった気持ちを変わらずまたやっていきたいと思ってます。

 

主将・白藤成

——今日の試合を振り返って

これまで明治は早大・法大、中大にも全部ダブルスリードしている状況から始まっていたチームでダブルスにすごい自信があるチームだったので、そこにまず2-1という3-0つけられるギリギリのところでダブルスリードできたというところがまずチームとして大きくて、最初に入った4本で慶應の勝ちを決定できたというところもかなり負担も少なかったですし、ただやっぱり4戦目になってかなりチームとしては疲れてきているので、そこの課題というところが、出来るだけ次のライバル・早稲田に臨むところまでに疲れを残さずに戦えるかというところが鍵となると思うので、課題と良いところが見つかった一日でした。

 

——ダブルス・シングルスそれぞれプレーで意識したこと

ダブルスは高木(総2・関西)と亜大戦で試して、今回明大戦で相手がインカレでも勝ってるペアだったので、やっぱり高木の積極性と僕のストロークでなるべく押していこうという話をして入っていったのでそれを突き通せたかな、というのがありました。

シングルスに関しては、けっこうセカンドセットの途中で多分疲労からかちょっと熱中症気味になっちゃって、相手が相手でフォームないし良かったのですけど、途中からポジションを前にして相手の時間を奪ったりとか、相手はけっこう構えて打つと良い球打ってくるので、構えさせないようにうまく工夫できたのは、途中で試合中に今まで積み上げてきたもので何か変化をつけて相手を、体がキテる状況で倒すというのは良かったかなと思います。

 

——早慶戦に向けて

去年、リーグ王座決定試合で勝ってて、やっぱり早稲田に勝つというのはこのチームにとって1つ特別なものになりますし、やっぱり王座、今後優勝する上でもかなり確実にライバルになってくる相手だと思うので、新しいチームになって初めて迎えた早慶戦では負けてしまったので、次は勝てるようにしたいと思います。

 

——王座に向けて

王座はまた特別な舞台で、空き日も無いですし緊張感も特別で、この代の最終試験じゃないですけど、やっぱりそういった最終場面でチームが一丸となって日本一を取りに行くというところでこのリーグ、今後の試合とかでまた成長して、チームが成長していくのが一番の優勝への近道だと思うので、そこを意識できたらなと思います。

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