【野球】宿敵に惜敗 栗林に先制2点本塁打も、終盤に一発を浴び逆転負け 早大①

野球戦評

伝統の早慶戦の第1戦。慶大は初回、2死二塁で4番・栗林泰三(環4・桐蔭学園)が2点本塁打を放ち、先制に成功する。対する早大も4回2死一、二塁の場面で小澤周平(スポ2・健大高崎)に2点適時打が飛び出す。同点のまま迎えた終盤7回、慶大は2番手・森下祐樹(総4・米子東)が逆転のピンチを招くと、島川叶夢(スポ4・済々黌)に3点本塁打を被弾してしまう。絶体絶命となった慶大は、8回に1点を追加し追い上げを見せるも、反撃むなしく3-5で初戦を落とした。

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慶大2000000103
早大00020030X5

◆慶大出場選手

打順守備位置  
1[3]吉川海斗(法4・慶應)
2[5]本間颯太朗(総3・慶應)
3[4]廣瀬隆太(商4・慶應)
4[9]栗林泰三(環4・桐蔭学園)
5[7]斎藤來音(環4・静岡)
7村上真一朗(文4・城北)
6[2]宮崎恭輔(環4・國學院久我山)
7[8]横地広太(政1・慶應)
H今泉将(商2・慶應)
R8横地広太(政1・慶應)
H小川尚人(環4・三重)
8[6]斎藤快太(商3・前橋)
9[1]外丸東眞(環2・前橋育英)
H善波力(商4・慶應)
1森下祐樹(総4・米子東)
H上田太陽(商1・國學院久我山)

慶大バッテリー:外丸、●森下ー宮崎

早大バッテリー:加藤、○齋藤正、中森、伊藤樹ー印出

慶大本塁打:栗林泰2号2ラン(1回)

早大本塁打:島川1号3ラン(7回)

2万6000人もの大観衆が詰めかけた春の早慶戦初日。球場には試合前から両チームへの大声援が響き渡っていた。慶大先発は外丸東眞(環2・前橋育英)と対する早大先発は加藤孝太郎(人4・下妻一)と、両エースの投げ合いとなった。慶大は1回から打線が奮起する。先頭の吉川が内野安打で出塁すると、2死三塁で4番・栗林が左翼スタンドへ突き刺さる先制2点本塁打を放つ。つづく斎藤來音(環4・静岡)、宮崎恭輔(環4・國學院久我山)も単打を放ち、またもチャンスを作るが、この回での追加点とはならなった。慶大はその後、2回、3回にも追加点のチャンスを作るが、早大エースの加藤の前にあと1本をなかなか打つことができず、リードを広げることができなかった。

栗林の先制弾に球場は沸いた

慶大先発の外丸はランナーを出しながらも、テンポの良い投球で3回まで得点を許さなかった。しかし4回に2死一、二塁とピンチを招くと、7番・小澤に中堅を越える2点適時打を浴び、同点とされてしまう。

先発の外丸

ゲーム中盤は両投手のエースとしての力投により、両チームは得点を追加することができない。均衡した展開は終盤も続くかと思われたが、7回裏、慶大は2番手・森下をマウンドに送ると、先頭の6番・野村健太(スポ4・山梨学院)に左安を放たれる。その後、四球を与え走者をためると、この場面で、早大は代打として島川を送る。すると島川は、森下の3球目の甘く入ったボールを逃さず、試合を決定づける左越えの3点本塁打を放った。

痛い本塁打を浴びた

後がなくなった慶大は8回、1番・吉川が中安を放つと、2番・本間颯太朗(総3・慶應)も左安でつなぐ。つづく廣瀬隆太(商4・慶應)の併殺打によって2死となるが、栗林が死球で出塁し、チャンスは続くと、斎藤來が遊安を放ち、1点を返し2点差とした。しかし、反撃むなしくその後は得点を重ねることができず、第1回戦は惜敗を喫した。

ここまで不調の本間が打撃で見せた

好投手である加藤に対し、ゲーム序盤からチャンスを作った慶大打線。初回には2点の先制本塁打が生まれたもののその後は残塁が多く、ここぞという得点圏の場面であと1本を放つことができなかった。慶大はこの試合、早大の安打数を上回る12本の安打を放っている。打線としては、好機での決定力の向上が求められる。一方、慶大先発の外丸は、4回に2点適時打を浴びたものの、早大打線を相手に6回までテンポの良い投球で先発としての役割を果たした。2年生ながらエースとしての安定した投球を見せる外丸には、3戦目の登板にも期待がかかる。

(記事:堀川洸、写真:北村可奈)

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