【アメフト】黒澤世吾、3タッチダウンの大暴れ!2019年以来の慶明戦勝利で今季初白星!/TOP8第2戦

アメフト

関東大学アメフトTOP8第2戦、明大と対戦した慶應UNICORNS。序盤から流れを掴むと、前半だけで黒澤世吾(商4・慶應)が3タッチダウンを決め、試合を優位に展開。後半に入っても勢いは衰えず、食らい付いてくる明大を鉄壁ディフェンスで抑えつつキックで追加点を奪う。終始理想的な試合運びを披露した慶大は2019年以来の明治戦勝利を飾り、2戦目で今季初勝利を手にした。

 

 

慶應義塾大学 UNICORNS

明治大学GRIFFINS       

第1Q

70

第2Q

14

14

第3Q

3

0

第4Q

3

0

27

14

 

前戦は早大相手に善戦したものの、天候にも悩まされ敗戦。気持ちを切り替えて今戦に挑む。相手は明治大学、現役世代はリーグ戦で一度も勝利のない強敵である。格上相手にアップセットを誓った慶大は一戦必勝で試合に臨んだ。

第1クォーター(以下第1Q、他Qも同様)、先攻を選択した慶大は順調にファーストダウンを獲得、明大を押していく。先制点が欲しい慶大は明大陣地内からフィールドゴールを狙うも、これは惜しくも得点とはならず。しかしその後の明大の攻撃を1シーズンで抑え、再び攻撃権を手にすると、ここからが「黒澤フィーバー」の幕開けだった。慶大エースQB・水嶋魁(商4・海陽学園)の放ったパスを黒澤がキャッチすると、そのままエンドゾーンまで難なく駆け抜けて先制のタッチダウン。両手を大きく広げ、喜びを爆発させた。

黒澤世吾、先制タッチダウンで雄叫びをあげる

第2Q、第1Qからの攻撃を継続した明大はランプレーで慶大ディフェンスを突破。横手謙太郎(医3・慶應)らの決死のタックルも光るが、それでも突破を完全に止めるには至らず、同点のタッチダウンを献上。7-7の同点とされる。その直後のキックオフ、丹羽航大(総4・慶應)がフィールド中央まで戻すビッグリターンを決めて再攻勢を開始する。

 

ビッグリターンを決めた丹羽航大

 

このまま追加点を得たい慶大だったがその直後、水嶋が投じた一球は明大ディフェンスにインターセプトされてしまい、いい流れは一旦止まってしまったかに見えた。しかし、今日の慶大はここからが違った。次の1プレーで明大のパスを丹羽がインターセプト。「やり返し」に成功し、一気に流れを手繰り寄せた。次のプレーで慶大は今日絶好調の水嶋-黒澤コンビで2本目のタッチダウン。優位に試合を展開する。しかし相手は格上、黙ってはいない。慶大ディフェンスがタックルミスで隙を見せた一瞬を逃さず、同点タッチダウン。取られたら取り返す死闘を見せる。得点できるチャンスを絶対に逃せない状況で、先にビッグプレーを見せたのは慶大。日も暮れはじめた2Q終了1分前、マークがガラ空きになっていたWR・水野覚太(政4・慶應藤沢)がボールをゴールライン手前まで運ぶと、最後はQB・松本和樹(経4・慶應)から黒澤へパス成功。再び7点突き放した。慶大QB/WRの誇る二枚看板、水嶋&松本/水野&黒澤の効果的な使い分けが功を奏した形となった。このまま前半は終了、21-14でリードして折り返すこととなった。

タッチダウンを決めて喜びを爆発させる黒澤と久保宙

 

第3Q、次の得点が試合の行方を左右する重要な局面で、明大が反撃に出る。エースRB・高橋周平(文3・足立学園)に大きくゲインを許し、フィールド中央まで進まれた。ここで再び同点にされるとまた苦しい展開になる中で、慶大にビッグプレーが飛び出す。明大がランで中央突破を仕掛けたところに慶大ディフェンスが襲いかかり、明大はファンブル。こぼれたボールを渡辺晴(経2・慶應)が死守し、攻守交代。押されていた状況を最高のプレーで止めてみせた。この勢いに乗る慶大はK・佐々木雄大(経4・慶應)のフィールドゴールで3点を加え、順調に追加点を得ていく。

佐々木のキックは絶好調

ここから逃げ切る動きを見せるかと思われた慶大だが、まだ手を緩めなかった。第3Qラスト1プレー、LB・倉田直(理4・南山)が、パス体制の明大QBを崩すと、放ったボールを赤木龍士朗(政3・鎌倉学園)がインターセプト。通れば一気に不利になるパスを見事に防いだどころか、攻守交代までやってのけた。

守備陣は粘りを見せて攻撃にいい流れを持っていった

勝利も見えてきた第4Q、慶大は得意のパスプレーを減らし、時間を有効に減らせるランプレーを中心に攻撃を組み立てる。普段はランプレーが課題と語る慶大だが、ここにきてランでのファーストダウンを獲得するなど好調ぶりを見せ、順調に時間を消化。最後は佐々木がトドメの一撃となるフィールドゴールで点差を13点に広げる。明大は残り4分で2タッチダウンが必須となる厳しい戦いを強いられることになった。最後の追い上げを狙った明大だったが、慶大は自陣10ヤードでなんとか踏ん張り、最後は明大の4thダウンを抑えて勝利を確実なものとした。このまま時間を使い切ってゲームセット。慶大は2019年以来の慶明戦勝利で、今季初白星を手にした。

試合終了、ジャイアントキリングを達成

試合後インタビュー

黒澤世吾(商4・慶應)

ー試合の感想

格上の相手に勝利できたのはとても嬉しいです。苦しい時間もあったが、チーム力で勝てた試合だと思います。大切な時にオフェンスで得点でき、厳しいシチュエーションでディフェンスが守り抜き、キックで良いフィールドポジションをキープできたのが勝因です。

ー3タッチダウンできた要因について

未経験として入部して、誰よりもアメフトに懸けてきた自信があります。自主練やウエイトで仲間からの信頼を得ることができたのが1番の要因だと考えています。

ー次戦に向けて

自分のキャッチやRACでモメンタム持ってきて必ず勝ちます!応援よろしくお願いいたします!

山内啓耀(経3・慶應)

ー試合の感想

秋大会初勝利はシンプルにとても嬉しいです!

昨シーズンを含め、これまではオフェンスで点が取りきれない試合が続きましたが、明治戦は慶應オフェンスの理想に近い形で攻撃できたと思っています。明治週の目標として掲げていたbig breakや先制攻撃などを徹底した事が、今回の勝利を手繰り寄せたと思います!個人的にはOLとの連携で大きくゲインする事ができ、今後の試合でランプレーを出す弾みにしていきたいと思ってます。

ー攻守各々のgood bad

オフェンス: 今回は序盤から良い流れで試合を作る事ができましたが、追われる展開に慣れていなかったり、勢いに乗る中でも3rd down outになる場面があったり、盤石と言える試合運びではありませんでした。自分たちのリズムを継続するためにも、一つのキャッチ、一つのヒット全てにおいて、基礎を徹底する事を次戦の目標にしたいと思っています。

ディフェンス: 要所でビッグプレーを連発し、チームに何度も流れを持ってきました。しかし、今回の試合も相手RBの1発TDを許してしまったので、改めて1人目のタックルで確実に仕留める事を徹底したいと話してました。

キッキング: 慶應自慢のkicking unitでビッグプレーで流れを掴むために、passion全開でプレーします。

ー次戦に向けて

次戦は大舞台東京ドームにて、決勝トーナメント進出に向けて絶対に勝たなくてはならない立教戦です。

先制攻撃をし、最後まで相手チームを殴り続けるkeep pounding オフェンスを体現できるように、全力でプレーします。

応援よろしくお願いいたします!!

岩戸旦和(経2・慶應)

ー試合の感想

オフェンスが点を取り合って殴り合う今までとは違う展開に少し浮き足立ってしまったと感じます。チームの目標であったビックブレイクをすることは出来ていて、Do your jobすることで勝利することを実感できました。

ー攻守各々のgood/badポイント

オフェンス:Goodポイントはスカウティング通りのディフェンスに対して、正しくブロック、パスを行えたことだと思います。また特にWRのボールを取った後やRBがディフェンスの1列目を抜けた時のランニングが光ったと思います。Badポイントは前半を毎Qタッチダウン取れていたのに対し、後半は敵陣まで攻め込むものの、キックでしか点を取れなかった点です。勢いを落とさずにコンスタントに点を取ることが課題だと思います。

ディフェンス:

Goodポイントは前半タッチダウンを取られたものの、後半はしっかりと押さえ、ゴール前でも4回の攻撃を防ぎ切ったことだと思います。Badポイントはタックルミスによって、キャリア達に多く走られたことだと思います。

ー次戦につけて

明治戦と続き、この試合を負けてしまうと全日本選手権に出場することは叶いません。自分たちの出来ること全てを立教にぶつけたいと思います。

 

(記事・写真:東 九龍)

タイトルとURLをコピーしました