【バレーボール】「チャンスをものにできなかった」大東文化大との全勝対決で痛恨の黒星 入替戦進出は熾烈な争いに/秋季関東大学男子2部バレーボールリーグ戦 第7戦 vs 大東文化大

バレー戦評

開幕6連勝で、秋リーグの折り返し地点を迎えた塾バレー部。2部では、第6日を終えて上位5校が全勝。セット率で順位が決定するという熾烈な争いに。1部最速復帰を目指す慶大は、大東文化大との“全勝校対決”という負けられない試合に臨んだ。試合は、序盤から大東文化大にリードを許す展開となったが、高さを活かしたブロックや緒方哲平(環3・日向学院)のサーブでブレイクし、25ー23で第1セットをものにする。しかし、続く第2、第3セットは、競った展開のまま20点台に突入するも要所で慶大のミスが目立ち、セットカウント1ー2。後がなくなった慶大。第4セットは、流れを掴めない中でも21ー24で迎えた相手のマッチポイントをしのぎ、デュースに持ち込むがチャンスをものにできず。セットカウント1ー3で、大東文化大に敗れた。


 

2024年9月28日(土)

秋季関東大学男子2部バレーボールリーグ戦

第7戦 慶大×大東文化大

@大東文化大学東松山キャンパス

得点

慶大

セット

大東文化大

25  

23

20

25

23

25

25

27

 

出場選手

ポジション

背番号

名前(学部学年・出身校)

MB

22

稲井正太郎(法1・慶應)

S

山口快人(経2・慶應)

OH

渡邊大昭(商4・慶應)

MB

芳賀祐介(環4・札幌北)

OH

11

入来晃徳(環3・佐世保南)

OH

12

内田克弥(環4・松江高専)

L

今田匠海(政1・慶應)

途中出場

 

 

S

15

久保田健介(商3・慶應湘南藤沢)

L

緒方哲平(環1・日向学院)

MB

松山鼓太郎(商2・慶應)

OH

清水悠斗(総1・習志野)

 

第1セットは、サーブミスやブロックでのワンタッチを取られるなど、慶大らしいバレーができず序盤から大東文化大を追う展開に。主将・渡邊大昭のスパイクやサーブで相手を崩してポイントを重ねるも、相手の強烈なサーブでパスが乱れ13ー17で慶大がタイムアウト。「流れもってこい!」という応援の声が響く中、タイムアウト明けにL・今田匠海(政1・慶應)がパンケーキでボールを繋ぐと、ライトの入来晃徳(環3・佐世保南)がスパイクで相手コートを貫く。さらに入来は、サーブで相手を崩してチャンスメイクすると、自らスパイクで決め切りブレイクで15ー17。さらに、内田克弥(環4・松江高専)や山口快人(経2・慶應)のブロックで3点を重ね、18ー19の1点差に迫る。そして、芳賀祐介(環4・札幌北)の高さを活かしたブロックやクイックが決まり、21ー21で同点に追いつく。そして22ー22を迎えると、この日も緒方哲平がコートイン。両者拮抗した展開の中でも緒方のディグが光り、22ー23から3連続ポイント。慶大が、25ー23で第1セットをものにする。

大事な場面での起用に応える緒方哲平

 

続く第2セットは、入来晃徳のスパイクやブロックで4連続ポイントを奪うなど、慶大がリードする形で試合が進んでいく。しかし、第1セット同様に相手の強烈なサーブに苦戦。パスが乱れて良い形で攻撃へと繋げられず、12ー14と逆転を許したところで慶大がタイムアウト。その後は、圧倒的な高さから放たれる入来のスパイクやサービスエースで立て直し、18ー18、19ー19と競った展開のまま20点台に突入する。第2セットも慶大が勝ち切り3セットで試合を終わらせたいところだったが、慶大のサーブミスの他、時間差攻撃でブロックが崩れ20ー21から相手の4連続ポイント。悪い流れを断ち切ることができないまま、悔しくも20ー25でこのセットを落としてしまう。

最高到達点347cmの高さを誇る入来晃徳

 

入替戦出場のためにも、これ以上セットを落とせない慶大。第3セットは、主将・渡邊大昭のブロック3枚を突き破る強烈なスパイクで幕開け。第2セットに続いて入来晃徳が躍動し、コースをついたスパイクやバックアタックでチームを勢いづける。高さのある入来や芳賀祐介がスパイクで相手レシーブを弾き、ボールは体育館の天井付近にまで到達する。守備では、S・山口快人がブロックでもチームを支える。慶大の強みが垣間見える一方でミスやブロックでのサイドアウトが増え、このセットも拮抗した展開のまま20点台に突入する。第3セットも、勝負を分ける大事な場面で再び緒方哲平を起用。そして、コートには内田克弥、L・今田匠海、緒方という3人のリベロ経験者が揃い、守備を固める。内田、今田、緒方を中心にボールを繋いで粘りをみせるが、サーブミスやサイドアウトで得点に繋げることができず。23ー25で第3セットも落とし、セットカウント1ー2で第4セットへと突入する。

慶大が誇るオールラウンダー・内田克弥

 

追い込まれて後がない、第4セット。絶対に負けられないという慶大の思いとは裏腹に、ブロックの乱れや攻めのプレーでのミスが目立ち、なかなか流れを掴むことができない。相手に2、3点のリードを許したまま試合は進み、14ー18を迎えたところで慶大がタイムアウトをとって立て直しを図る。タイムアウト明けにエース・渡邊大昭がバックアタックで相手コートを突き刺し、まずは1点を返す。そして、ここでコートに入った1年生の清水悠斗(総1・習志野)が安定したサーブをみせ、ブレイクに成功。5連続ポイントで19ー18と、慶大が一歩リードする展開に。それでも、大東文化大も意地をみせ、21ー24でマッチポイントを握られてしまう。これまで幾度も相手のマッチポイントをしのいできた慶大。会場の誰もが固唾を飲んで見守る中、エース・渡邊と入来晃徳がスパイクを決め切り24ー24。デュースに持ち込み、慶大サイドは大きな歓声に包まれる。次に得点板をめくったのは、安定感のあるDFをみせた大東文化大。再び相手のマッチポイントとなるが、相手のサーブミスで難を逃れる。相手のミスを活かして勢いに乗っていきたい慶大だったが、サーブミス、スパイクミスで連続失点。慶大の追い上げも儚く散り、25ー27でゲームセット。セットカウント1ー3で、悔しくも大東文化大に敗れた。

勝負所で強さをみせた主将・渡邊大昭

 

7試合を終え、1部最速復帰を目指す慶大の連勝は“6”でストップ。上位5校が全勝という厳しい争いの中で、痛恨の1敗となった。だが、戦いは終わったわけではない。これからも、慶大らしいバレーを体現してくれることを、そして1部の舞台で再び躍動する塾バレー部をみられることを楽しみにしたい。

                         (取材:長掛真依) 

 

▼以下、コメント

星谷健太朗監督

ーー東日本インカレでは3ー0で勝った大東文化大に1ー3、試合を振り返っていかがですか

ここまでなんとか勝ち星を重ねてギリギリの中で来ていて、山場となる大東文化さん、これまで安定した戦いをされていたチームと東日本ぶりにマッチアップできるということで楽しみに迎えた試合だったのですが、やはり一人一人のDFにおけるミスのない安定感に圧倒され、ギリギリのところをもぎ取れなかったなと。そこは残念に思います。

 

ーー6月の東日本インカレから変化していたことはありますか

向こう(大東文化大)もメンバーが違い、バレーの精度も変わっていたので、全く東日本インカレの時とは違うチームだったと思います。一方のこちらについても、いろいろな選手を試している中で変化をしてきているので、お互いに新しい新鮮な状態でのマッチアップだったのではないかなと思います。

 

ーー上位5校が全勝と入替戦に向けて負けられない戦いが続きますが

明日に向けては練習をできるわけではないので、もう一度主に作戦のところで対応できるようにしたいなと。次の週に向けては、1回空くと思うのでそこで課題のプレーを克服できるように取り組んでいけたらと思います。

 

ーー次戦は昨年の入替戦でも対決した亜大です、意気込みをお願いします!

(亜大は)今日の大東文化大学とはまた特徴が大きく異なるチームなので、今日の結果を受けてショックを受けるところは多少なりともあると思いますが、そこは慶應の強さを見せつける時だとして、また気持ちを切り替え、明日は明日の、慶應の良いところをたくさんお見せできるようにしっかり準備したいと思います。

 

主将・渡邊大昭選手(商4・慶應)

ーー東日本インカレでは3ー0で勝った大東文化大に1ー3、試合を振り返っていかがですか

全勝同士の対決ということで、自分たちもしっかり対決してきたつもりだったんですけど…。東日本のような結果にはならずに負けてしまったというのはすごく悔しいですが、この結果を受け止めて、ここでずるずる引きずってしまったら意味がないと思うので。しっかりここからチーム全体で切り替えて、また明日から亜細亜大をはじめキツい試合が続いていくと思うんですけど、チーム一丸となって頑張っていきたいです。

 

ーー戦いにくかったところ、修正したいところは

やはりチャンスをものにできなかったというところがあるので、キャッチボールの処理だとか、チャンスボールの処理、逃げてきた相手のフェイントボールの処理がなかなか取りきれていなかった印象なので。相手がきついところで自分たちがミスを出さないように、しっかり仕掛けられるように、しっかり切り返せるようにというところを意識して練習に取り組みながら、試合ではしっかり楽しんでいこうかなと思います。

 

ーーラストシーズンも後半戦に入りましたが、振り返っていかがですか

本当に苦しいシーズンだったな、と。今でも苦しいシーズンだったなという感想ですけど、ここから上がっていくか、下がっていくかは僕次第、4年生次第でもあるので、しっかり後輩の力も借りながら、試合をできるのも数えるくらいしかないと思うので、一戦一戦楽しくかつ試合に勝利していきたいなと思います。

 

ーー次戦は昨年の入替戦でも対決した亜大です、意気込みをお願いします!

亜細亜は知ってる選手も多いですし、去年の入替戦でも対戦していてすごく嫌なイメージはありますけど、挑戦者という気持ちを忘れないように全力でぶつかりに行こうかなと思います。

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