慶大の体育会を深掘りしていく新企画、「What is ○○部?」。第2回となる今回はハンドボール!野球、バスケットボール、バレーボールなど様々な競技の要素が組み合わさったダイナミックかつスピード感あふれる競技だ。今回ケイスポは日吉にある蝮谷体育館にてハンドボール部の練習を取材し、彼らの経歴や練習の雰囲気、活動理念などについて迫った。
【ハンドボールとは?】
ハンドボールは、フィールドプレイヤー6人とゴールキーパー1人の計7人でチームを編成するスポーツだ。選手はボールを3歩まで運べ、3歩以上進む場合はドリブルが必要。さらに、ゴールエリア(6mライン内)には侵入できず、外からシュートを打つルールがある。試合の見どころは、フェイントで相手をかわしシュートチャンスを作るプレーや、ジャンプして空中でシュートを放つ迫力あるシーン。守備では、バスケットボールとは異なり上半身への接触が認められており、激しいぶつかり合いも展開される。こうした攻防の中で繰り広げられるスピード感あふれるダイナミックな試合展開が魅力のスポーツだ
【ハンドボール部の雰囲気】
12月に新チームが発足して以降、慶大ハンドボール部は、マネージャーを含めた約20人で新たなスタートを切った。チームの特徴は、部員同士の絆の深さだ。練習中も先輩後輩の垣根を越えたコミュニケーションが活発に行われ、一人ひとりが真剣に取り組む姿が印象的だ。さらに、このチームの魅力はメリハリのある姿勢。練習では集中力を切らさず、声を掛け合いながらプレーの質を高め、練習外ではリラックスした雰囲気で仲の良さが光る。新チームながらも、一体感と真摯な姿勢が既に根付いている。
【部活動において部全体で意識していること】
彼らが大切にしているのは、コート内外を問わないコミュニケーションの充実だ。自身の考えをしっかり発信すること、そして他者への気配りを怠らない姿勢は、プレー中のみならず日常生活でも意識されている。このような取り組みが、部員同士の信頼関係を築き、チームとしての一体感を高める原動力となっている。さらに、体育会の誇りを胸に、「試合では勝利を第一に目指す」という明確な目標を掲げる。厳しい練習の中で培った意識と姿勢は、試合に向けた真剣な準備と直結している。
【部員の主な経歴】
慶大ハンドボール部の部員構成は多種多様であり、小学生時代から競技に取り組むような経験者がいる一方、大学からハンドボールを始めた選手も在籍している。また、内部生と外部生の割合はおおよそ半々である。さらに、医学部から参加する部員も在籍しており、学業と競技を両立する姿勢は他のメンバーにも刺激を与えている。こうした経歴の違いが個々の強みを生み出し、それぞれが役割を果たすことでチーム全体に一体感をもたらしている。
【OB/OGとの縦の繋がり】
慶大ハンドボール部は、1937年に日本初の大学ハンドボール部として創立され、88年の歴史を誇る伝統ある部だ。その長い歴史の中で築かれたOB/OGとの縦の繋がりは部の大きな支えである。毎年開催される早慶戦では、多くのOB/OGが応援に駆けつけ、現役部員に熱い声援を送る。また、練習や試合への助言、活動面でのサポートなど、その関係性は非常に良好で、部全体の成長を後押しする原動力となっている。
【練習での取り組み】
この日の練習では、ウォーミングアップとして静的・動的ストレッチやラダートレーニングを行い、体の準備を整えた。その後、部員個々の守備・攻撃力を鍛える1on1の実戦的な練習が行われた。攻撃側は相手との距離感やタイミングを意識し、守備側は接触や間合い、シュートコースを消す動きを徹底。左右どちらでもシュートを打てる選手は、ボールの持ち換えることで守備を巧みにかわしていた。以前の試合で見えた課題を克服する姿勢がチーム力を支えている。
【ハンドボール部全体としての来年への意気込み】
慶大ハンドボール部は、来年の目標として早慶戦での勝利と関東1部リーグ昇格を掲げている。今年果たせなかった悔しさを胸に、伝統ある部の新たな挑戦が始まっている。団結力を武器に、さらなる飛躍を目指す。
最後までご覧いただきありがとうございました。後編ではハンドボール部・鈴木主将のインタビューをご紹介します!
(取材:島森沙奈美、竹腰環)