【應援指導部】「記述式対決」で勝ち点獲得 応援席が支えた2連勝/春季応援席特集 対東京大学1、2回戦

應援指導部

慶大は明大戦に敗れ、中4日で東大戦を迎えた。今カードはGW中の開催ということもあり、慶大応援席には多くの観客が訪れた。今回の記事では、東大戦の第1回戦・2回戦応援席の様子をお届けする。

 

月3日(土)慶應義塾大学 〇3-0⚫︎ 東京大学

~試合概要~

前カードの明大戦で敗北し、これ以上勝ち点を落とせない慶大。「渡辺対決」となったこの試合は、30分で序盤3回を終え両軍合わせて1安打と息詰まる投手戦に。試合が動いたのは、5回。2死二塁から1番・今津慶介(総3・旭川東)が立大2回戦以来の自身2本目となる2点本塁打を放ち先制する。7回には3番・中塚遥翔(環2・智辯和歌山)にソロ本塁打が飛び出し貴重な追加点をもたらした。渡辺和は今季初勝利となる完封勝利を挙げた。

試合は中盤まで両者無得点で、慶大の先発・渡辺和大(商3・高松商業)はヒットを許さずスムーズに試合が進行。3回には応援企画責任者のH.Oさんから「前の試合では立教大学が終盤に逆転した。六大学は最後まで何があるか分からない。気合い入れていくぞ」と声かけがあった。

慶大はなかなか得点を奪えなかったが、5回に今津がホームランを放ち初得点。その5回が始まる際には東大に兄が在籍しているという部員から「東大は理性と知性で戦っていると聞いたが、私たちは燃える心を向こう側に届けよう」という声かけがあり、これが得点と『若き血』の合唱を呼び込んだのかもしれない。

8回には枝廣二葉代表が自ら壇上に上がり、「東大と慶應には共通しているものがある」と一言。それは入試の方式だと言い、東大と慶大は記述式であるのに対し他大学はマークシートであることだという。東大はここまで全ての回で得点は「0点」であり、これをマークシートと見たて「東大のスコアボードは塗りつぶせちゃうぞ。我々は記述式を発揮しようぜ」と主張した。観客席からは「よ!一浪!」というエール(?)も聞かれ、枝廣代表ならではの鼓舞で応援席を盛り上げた。

9回裏は2つの四球と暴投でピンチを迎えるが、応援席からは「ガンバレガンバレワタナベ」という声援が届けられる。東大側が名応援歌「闘魂は」を演奏する中、最後は空振り三振を奪い試合終了となった。

 

【試合後インタビュー】

応援企画責任者 H.Nさん

Q.今日の応援はどのようなことを意識しましたか

A.選手はやってくれるだろうというのを焦らず辛抱強く待って、選手たちは必ずやってくれると信じていたので、そこは心配していなかったです。

Q.明日の試合に向けて、意気込みをお願いします

A.本日はどうしても満塁で凡退してしまうとか、あと一歩のところで大量得点というか、打線が爆発する寸前のところであと一歩、応援の力で押し切れなかったなというのが反省なので。明日は今日の分も爆発できるように、大量得点で勝てるような応援を作って行きたいと思っています。

 

代表・枝廣二葉さん

Q.今日の応援はどのようなことを意識したか

A.東大の渡辺尚輝(農4・海城)投手が、いいピッチングをしていたので、守備回をとにかく短く、テンポよく守って、応援もリズムよく守ろうと意識していました。どこかで必ずチャンスは来るので、そこで良い応援を作り上げられるように意識をしていました。

Q.明日の試合に向けて

A.この慶東戦がリーグ戦の折り返しとなるので、ここから6連勝するために、まず明日は2桁得点で圧勝したいです。慶應の応援歌にはなかなか歌えない「おお我が慶應」という曲があるので、それを歌えるように頑張ります。

 

 

月4日(日)慶應義塾大学 〇6-1⚫︎ 東京大学

~試合概要~

1-1の同点で迎えた7回、渡辺憩(商2・慶應)が今季初本塁打を放ち、1点を勝ち越す。その後5連打もあり、この回一挙5得点をあげ、試合の主導権を掴んだ。投げてはエース・外丸東眞(環4・前枚育英)が6回1失点と試合を作り、7回からは守護神・広池浩成(経3・慶應)が3イニングを無失点に抑え、連勝で勝ち点を獲得した。

東京大学は、この日を「淡青の日」と位置づけ、特別応援タイムなどを実施することとなっていた。初回、應援指導部員は「我々がホームランを打って、淡青の日を盛り上げよう」と意気込んだ。この回慶大は1点を先制し、幸先の良いスタートを切った。

東大に同点とされ迎えた5回。Blue Sky Keioのメロディーを背景に壇上に上がった應援指導部員:E.Mは、「この試合に絶対勝って、ゴールデンなウィークにするぞ」と、改めて観客を鼓舞した。

点リードで迎えた7回、壇上に上がった枝廣代表は、『俺が伝えたいことは、「点を取るぞ」ということだけだ』と述べ、追加点への熱い想いを伝えた。その想いが届いたのか、この回ホームランと4本のタイムリーが飛び出し、慶大は5点追加することに成功した。

試合は6-1で終了。東大戦で、無事勝ち点を取ることに成功した。

 

【試合後インタビュー】

野球サブ H.G

Q. 今日もお疲れ様でした。まず、2連勝という結果になりましたが、率直なお気持ちをお聞かせください。

A. まずはホッとしました。昨日は3点しか取れなかったのですが、今日はもっと得点できました。チーム全体が良い雰囲気で、勝ち癖がつきそうな感覚もありました。とても良かったと思います。

Q. 次の試合は2週間後の法政戦ですが、それに向けて意気込みや取り組みたいことはありますか?

A. 今日はリーグ戦の折り返しでした。ここまでの試合を通じて、多くの課題や改善点が見えてきました。また、新しくコールを導入したので、それらの使い方も含め、残りの2週間でしっかり準備し、法政戦に向けて良い応援を作り上げたいと思います。

 

野球サブ S.K

Q. 東大戦、お疲れ様でした。率直なお気持ちをお聞かせください。

A. まずは「安堵」の気持ちが一番です。東大戦に向けて「圧勝」を目標に掲げていたので、6対1というスコアが圧勝かどうかは人によりますが、5点差をつけられたことは大きいと思います。暑い中でも部員一同、よく頑張れたと思います。

Q. 次の試合にむけて、意気込みや修正したい点はありますか?

法政との試合は、どのリーグ戦でももつれ込むことが多く、4回戦やそれ以上続く苦しい展開になりがちです。そうした状況でどんな声かけをするのか、どういう姿で応援を示すのかを、野球サブ内でしっかり検討し、全員で一緒に頑張っていきたいと思います。

 

東京大学を相手に連勝を飾り、勝ち点を獲得した。選手たちが躍動するグラウンドの裏側には、応援席での力強いエールと一体感があった。次の法政戦まで2週間。さらに迫力のある応援に向けて、應援指導部は奮闘する。

 

(記事:岩切太志、工藤佑太  取材:野田誉志樹、神戸佑貴、岩切太志、工藤佑太)

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