【ソッカー男子】第9節 リーグ王者を圧倒しての完勝! 流経大戦

集合

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 慶應義塾大は22日、第84回関東大学サッカー1部リーグ第9節が行われ、流経大と対戦し、4-0で勝利した。昨年のリーグ王者に対して2連敗中の慶大は終始圧倒。スーパーゴールが飛び出すなど、慶大のゴールラッシュとなった。システムの変更などがある中、特に目立った活躍をしたのは今節FWに上がった河井(政3)。ほぼすべての得点に絡む活躍で、慶大の攻撃に新たなバリエーションが加わった。

 

第84回関東サッカーリーグ戦【前期】1部リーグ 第9節

2010/5/22(土)13:50 KO@栃木グリーンスタジアム
慶應義塾大学4-0明治大学
{得点者}前半21分 三上佳貴、前半23分 河井陽介、後半7分 河井陽介、後半20分 日高慶太

日髙

パスコースを探す日髙

「危機感を持っていた」(河井)。その意識は試合序盤から表れた。長短織り交ぜたパスサッカーで試合を組み立てる流経大に対し、前線からプレッシャーをかけ、自由にゲームを作らせない。攻撃面でも12分に加美(環4)のパスから抜け出した大森(商4)が惜しいシュートを放つなど、サイドを中心にした攻撃で試合の流れを手繰り寄せていく。すると21分、DFラインのバックパスを大森が追いかけ相手GKからボールを奪取。これをGKが倒してPKに。主将三上佳貴(政4)が確実に決め慶大が先制する。さらに23分、岩田(総1)のロングフィードを右サイド敵陣奥で受けた大森が粘りながらペナルティエリア内に持ち込み、角度のないところからシュート。これは一旦相手GKにブロックされるがこぼれ球を河井が押し込み2点目。連続得点で流経大を突き放す。一方の琉経大も27分のFKや、35分のペナルティエリア内からのシュートなどで反撃を試みるが、慶大がしっかりとチェックをかけていることもあり、いまいち歯車がかみ合わない。慶大は前半終了間際にも松下(総1)がポスト直撃のシュートを放つなど、流経大とは対照的に攻める姿勢のまま前半戦を折り返す。

「乗っていると行ける」(李監督)。その言葉どおり後半も慶大が積極的にゴールに迫る。 7分、ペナルティエリア右手前で大塚(総3)のパスを受けた河井が、浮き玉を振り向きざまにボレー。尾を引くようなスーパーシュートがゴールネットに吸い込まれ、決定的な3点目を追加する。16分には今日1得点目のPKを獲得した大森が負傷退場するアクシデントがあったものの、20分、右サイドで加美が河井とのワンツーからフリーになるとペナルティエリア手前の日高(総3)へ横パス。パス練習のような見事な展開から狙いすましたダイレクトシュートで日高が4点目を奪った。31分には途中出場風間(商3)が相手DFからボールを奪い、相手選手のファールを誘うなど手を緩めない慶大が終始試合を支配して連敗を脱出した。

 快勝となった今節、前線でプレーした河井は多くの攻撃に絡んで攻撃を組み立て、また、両サイドに加美、日高とボールを持てる選手がいることで余裕を持った攻撃ができるなど慶応らしいパスサッカーが展開されたが、これに次節から復帰する藤田(政2)がどう絡んでいくのかも注目される。前半戦も残り2節だが、インカレを目指すチームとしては次節中大戦も負けられない戦いとなりそうだ。

 By Hiroki Sugimoto

李監督

(試合を振り返って)流れが良かった。今年のチームは乗っていると行ける部分があるので。(笑)それは我々の今年のひとつのポイントでもあるからそういう部分をみんな意識して戦おうと。(勝因は)一点目が早い時間に入って、さっき話したように(乗ったら)行けるチームなのでそれでおもいきり行けたと思います。(河井へのボールが今日はよく入っていたが)河井をフォワードに使い、もうひとりは速い選手を置いて河井は自由に動くよう指示した。(新しいフォーメーションだったが)河井が中心になってくれれば試合をつくってくれるので、今日みたいにフォワードでもいいし、センスある選手なので。もうひとりのフォワードでスピードで裏を狙おうと。(今日だったら大森選手が得点に絡む活躍だったが)相手はしっかり繋いでくるチームなのでそこを狙っていって駄目だったらブロックをつくってチェックということをしてくれた。(藤田選手の復帰でシステムの変更などは)ありえる。(今日のボランチは)2人ともスタイルは違う選手。k藤田が戻ってきて3ボランチになるか今のシステムで行くかという事になると思う。(次節に向けて)残り2戦勝てば去年よりいい成績になるし、半分終わって悪くない位置になる。2戦負けてしまうとちょっときびしい。(次節中大の六平選手、永木選手は持てて捌ける選手だが)アプローチのところでしっかり行かなければいけない。こういうレベルでは。出来ればチャンスになるし、今日はそういう部分でできていた。

三上主将

 (振り返って)スコアでは4-0で4点差がついたが、いつものように紙一重だったと思う。(勝因は)明治大戦の立ち上がりみたいにしっかり気持ちを入れて入れたところと、そこからもう一つ進歩しないと勝てないと思ったので、意思統一の部分で奪ったボールをしっかり大事につないでいこうとみんなで確認していた。前の試合と比べたらそれができたところが勝因かなと思う。(前節の際に「自信を持つという面に関してはすぐできると思うので、しっかりみんなで確認していきたい」とおっしゃていたが、成果は)期間は短かったが、その期間にミーティングも行って自分たちの長所をもう一回自分たちで確認しあってこの試合に臨めたので、それがいい形になったと思う。(先ほど紙一重だったとおしゃったが、不足を感じた内容の部分というのは)攻守の切り替えの部分。一つ、うちがファールとかして相手ボールになった時にまだまだ切り替えが遅い。流経は自分たちがゴールを向いてゴールに戻っている間にもう始めてるっていう場面もたくさんあった。そういうところが課題かなと。(今日のフォーメーションは4-2-3-1だったが、サイドハーフがいた方がやりやすいか)フォーメーションの問題がひとえに全てだとは言えないと思うが、今日は確かに慶太(日高)なんかがハーフサイドでキープしてくれたので、そこを上手く使えたりして自分たちのボールを持つ時間を長くできたので、ある程度そこは楽になった。ただフォーメーションの問題が全てではない。(今までの勝ち試合は全て完封勝利ですが)先制点を取った試合ではまだ負けがない。そこは間違いなく自分たちの長所だし、もちろん継続していきたい部分ではある。だが逆にもし先制点が取れなくても今日のように落ち着いて自分たちのボールを持つ時間を長くして攻撃するってことをして、逆転勝利なり引き分けに持ち込むなりそういうことができるようになれば、それが本当にチームとして力がついた時なんじゃかいかなと思う。これからリーグ戦長いので色んな試合があると思うが、この結果に満足せずにどんな時にでも勝っていけるようにしたい。(今日はPKも決められましたが)嬉しいです。(自分から蹴ると言ったのですか?)そうですね、もう決めていたので。(次戦に向けて)目の前の試合に向かって勝利目指してやるだけだが、今日のようにしっかり立ち上がりから気持ちを込めて戦いたい。

加美副将

(ふりかえって)まず勝てたことが。そこは本当に良かったけれど、ただ課題が出たところもあって…。(というと課題とは)奪った後、もうひとつきちんとつなぐところだとか、攻守の切り替えだとかですね。前半の最初の方はそういう場面が結構あったので、ただ段々良くなっていったとは思うんですが。(アシストは)イメージは出来ていたので、あのプレーに関しては良かったと思います。(この試合では圧倒的にボールを支配したわけですが、なぜそうできたのだと…)DFのやり方というのを、この前の試合からもう1回みんなで確認して、徹底できたというのが1番ですね。(具体的には)プレスをかける位置とか、前からしっかり行こうというところだったり。取りどころがはっきりしたというのもあると思います。(先制するとやっぱりムードが違う部分がありますが)いいところではあるんですけれど、点を取られた後というのは、逆にどんどん悪くなってしまうところがあるので…こういうときに中でしっかり切り替えられるようにということを今後の課題としてやっていきたいなと思います。(次節に向けて)あと2節ということで、後期に向けて繋がるように、きょうのように しっかり戦って、絶対勝つ。いい形で前期を終われるように頑張っていきたいと思います。

笠松副将

(ふりかえって)全員気持ち入って、3連敗だけは避けたかったので、本当に先制点を取れて自分たちのペースに持っていけて、今日はいい試合ができたと思います。(今日は終始ボールを支配したわけですが、どうしてそうできたのだと…)試合前に監督から、今日はボールを回していこう、純希さん(大森・商4)がいるから、縦にボールを入れて狙っていこうとか言っていたのもあるんですけれど。他にも、慶太(日髙・総3)、陽介(河井・政3)っていう持てる選手が前にいるということで、ボールを保持できる選手が多いので、ある程度きらないで自分たちがやっていこうと。あと、やってみて、流経のプレスがあまりかからなかったので、中盤で回しやすかったというのもあってうまくはまったのかなと思います。(1点取るとやっぱり強いなという感じもありますが)自分たちの強みだということを今回ミーティングで話した中でも、1点取ると本当に強い、というか勝った試合はすべて先制点をあげているので、逆に負けた試合はすべて先に点を取られてしまっているので…まぁやっぱり先制点を取ることで、若さという部分もありますし、「ノる」部分があると思うので。今日は先制点を取れてよかったですね。(プレスもしっかりかかって、中盤で取りきるシーンも増えましたが)自分たちの意識の中で、負けた試合というのは少し引いてしまっている部分があったので、まぁ本当に前からプレスをかけて、特に立ち上がりの10分は、とにかく相手を圧倒するためにも前からかけようとしていて。DFラインとしても、これまで相手のFWにあわせてCB2枚が残ってしまうという部分を指摘されていたので…今回は我慢して積極的にコンパクトにするということを心がけていたので、縦パスにも積極的にあたれたかなと思います。それは良かったですね。(時節は)次は総理大臣杯で、おそらく専修と中央との連戦になると思うのですが、僕らはこれまで総理大臣杯に出られていないので、去年も勝てなかったですし、とにかくこれからの1週間の空きでしっかり休んで、今日やったイメージというものを残してしっかりと2戦とも勝てるような準備をしていきたいなぁと思います。

大塚

 (振り返って)2連敗という悪い流れでチーム的にも良くなかったが、今日は3連敗をどうにか止めるという意味で全員で戦うということをみんなが意識できていた。そういう意味で、自分はもう45分で潰れるぐらいでいいと思っていた。そういうところをみんなが意識して出来ていたので、本当に全員で掴んだ勝利だと思う。(先制点が入って楽になった印象があるが)それはうちのチームの特徴でまだ入れられて勝ってないっていうのもあるが、先制点をすごい大事にしようっていう話があってああいう風に立ち上がり取れたので、みんな結構肩の荷が降りて自分たちのプレーができたかなと思う。(1点目を取ってからバランスを見て底のほうにいる印象だったが)点を取りにいくという姿勢もあったが、基本的に純土(松下)が前に行きたがるしすごい前で出来る選手なので、自分はバランスを取って失点と中盤の底のタメとセカンドボールを拾うっていうのを意識していた。(アシストシーンを振り返って)あれは本当にもうセカンドボール拾いに行ってたまたま行っただけなので(笑)。足もつっちゃって全然もうダメなんですけど。交代する10分前くらいから足がつってて。本当に力不足っていうのもあったんですけど(笑)。(現在ボランチの選手が固定されず流動的ですが、ご自身のアピールポイントとするものは)今のボランチは低い選手が多いので、自分は競り合いの部分だったり玉際の部分をチームには違うプラスの要素として与えられればいいかなというのはすごいある。あとは自分はつないでいくというのをやっていきたいので、そういう部分でも効果的な攻め上がりだったりっていうのをもっと出せればいいかなと思う。(次の総理大臣杯への意気込みは)山中合宿があって、それにぜひ出たいので。本当にチーム一丸となって、自分が出られるか分からないがどの立場でも自分のやれることを探してやっていきたい。

河井

 (試合を振り返って)みんなもう負けられないという危機感を持っていてそれが一人一人の責任感あるプレーに出ていたかなと思います。良い試合ができました。(2得点の活躍、スーパーゴールもありましたが) 今日はFWをやらしてもらったので、自分がボールを受けたらまずシュートを意識しようと思っていました。2点目は後半の立ち上がりだったのでリズムを掴むためにも打ったんですが。あんな良いコースにいくとはという感じで、決まってくれて良かったです。(これまでに比べ、ボールに触る機会が多く良いリズムを作れていたが)今日は中盤の選手が戦ってくれていたので、自分のところに良い形でボールが入ってきていた。みんなの頑張りのおかげです。(今日の快勝で、雰囲気も上がっていくと思うが)そうですね。前の2試合良いゲームが出来ず雰囲気も悪かったところはあったのでね。今日流経に勝てたという事でみんな自信にもなるだろうし、次の試合に繋がると思います。リーグ戦は休みになりますがあと2試合勝てるように準備をしたいです。(次節に向けて)リーグの間にある総理大臣杯。これもしっかりと戦ってチームの力をつけるのがまず大事だと思うので、今日のような試合が出来るように、一試合一試合頑張りたい。

中川

 (試合を振り返って)本当に良い試合ができたと思います。連敗を止めたこと、勝ち点3を物にしたという結果に関して素直に嬉しいです。(90分間安定していたDFについて)うちのチームは今季先制点を取ると負けていないというのがあるので。今日は良い時間帯に先制点を取る事ができて良かったです。その後もフィールドプレイヤー10人が攻守に良いプレーを見せていたと思うので。自分のところに怖いシュートは飛んで来ませんでしたね。先制点の重要性を改めて実感しました。(GKながらパントキックで攻撃の起点となっていたが)そうですね。あまり意識はしていないんですけど…。ただ相手のCBに大きいボールを蹴っていても跳ね返されるだけだと思うんで。今日は左サイドで日高が良いポジションを取っていたのでそこを上手く使って繋げたかなと思います。(連敗ストップで今後上がっていく予感がありますが)ここで負けて中断期間に入ると悪い流れで過ごす事になってしまったと思うんで。勝って、チームが前向きに良い雰囲気になった事は良かったです。もし残りの2試合に勝利すると昨年の成績を上回る事になるんで、自分たちを越えられるようにしっかり準備して試合に臨みたいです。

日高

(今日を振り返って)先制点をとったこともあって、チームが勢いづいて、試合を自分たちのペースで常にできた。サッカー的には結構、ボールをロストしないで、しっかりまわせる選手がそろっていたので、そういう意味で今までの試合とは違った慶應を見せられたと思う。(サイドで起点を作れていたように見えたが)自分はスピードがある選手ではなく、自分が起点になっていろんな人を生かしたりとか、自分がラストパスを出すような選手。今日はみんなが自分を使ってくれて、そこから攻撃を始めるというシーンが多かった。チームメイトが信頼してくれた。(流経大の対策は)相手はGKでもつなぎたがるチーム。どこからプレスをかけにいくかというのは試合前日も試合前も話しあって、意思統一して試合に臨んだ。前半と後半の最初はできるだけはっきりしたプレーで、前からいこうとした。(中2日の試合で疲れは)自分はケガで半年、サッカーをやっていなかったので、この前の明治戦も出してもらったが、90分走り切れる体力はまだないと思った。(次戦に向けて)後2試合勝てば、4位以内でインカレも見えてくると思うし、このチームは勢いづくと強い。この試合を踏み台にして、まだまだ自分たちはやれるという行きたいと思う。
    中川翔太
    黄大城
    三上佳貴
    笠松亮太
    岩田修平
    松下純土
    大塚尚毅74分→山浦公裕
    日髙慶太
    加美義人83分→森田達見
    大森純希61分→風間荘子
    河井陽介

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