【バスケ】激戦の末の苦い一敗!リーグ2戦目 法大戦

 

F権田隆人(政2・慶應高)は15得点・10リバウンドのダブルダブルの活躍を見せた

2012/9/2(日)@東洋大学総合スポーツセンター

第88回関東大学バスケットボールリーグ戦 2日目 法大戦

昨日のリーグ初戦を勝利で飾り、好発進を果たした慶大。2日目は4月の京王電鉄杯で下すことが出来なかった法大との試合であり、白星を稼ぐ上で重要となる一戦になった。各選手たちの個性が随所で光り、手に汗握る接戦を繰り広げた慶大だったが、結果は悔しいものとなってしまった。この一戦を来週以降も続くリーグ戦へのバネにし、『一部復帰』という目標に向かってチームが躍進していって欲しい。 

2012/9/2(日)@東洋大学総合スポーツセンター
第88回関東大学バスケットボールリーグ戦 2日目 法大戦
  1Q 2Q 3Q 4Q 合計
慶大 23 18 16 13 70
法大 18 15 25 14 72
◆慶大スターティングメンバー
  選手名(♯背番号・学部・学年・出身校)
PG ♯16 伊藤良太(環2・洛南高)
SG ♯18 大元孝文(環1・洛南高)
SF ♯21 真木達(環1・国学院久我山高)
PF ♯14 権田隆人(政2・慶應高)
♯7 本橋祐典(環3・佼成学園高)
 

短い出場時間で多くのリバウンドに絡んだ黒木亮(環1・延岡学園高)

 

リーグ戦2日目は、法大の勢いに満ちた攻めにやや慶大が手を焼く形で幕を開けた。1Qの序盤は相手のプレーに順応しきれず、なかなか波に乗ることが出来ない。法大が得点を重ねる状況下で、流れを引き寄せたのは真木のスリーポイントだ。これに呼応するかのように大元がレイアップやスリーポイントを着実に沈め、さらに大元のアシストを受けた本橋は豪快にゴール下を決めて慶大サイドを沸かせた。法大の高精度のミドルシュートに苦しみながらも1Qは23-18と慶大リードで終了。続く2Qは一貫して慶大が落ち着いたプレーを見せる展開に。「ディフェンスがしっかり出来て、そこから速攻があり、その中でしっかりシュートを決めることができた」と伊藤が語るように、慶大の十八番であるトランジションバスケットが機能する理想的な流れにチームが乗り始める。黒木がゴール下で決めたバスケットカウントや福元の力強いカットインが慶大メンバーを触発し、終了間際には本橋がゴール下で連続得点を決めて存在感を発揮。41-33とリードを保ったまま、前半を終えた。

 

要所で得点・アシストを決めた福元直人(環1・福大大濠高)。春シーズンに比べ、プレータイムも増えている

前半のリードをさらに広げたい慶大だったが、3Qで試合の流れは大きく変わった。リーグ戦初日から得点を量産していた大元のスリーポイントが決まると、法大も負けじと外からのシュートを着々と、高確率で沈めにかかる。3Qの中盤から徐々に慶大は相手の攻めに翻弄されはじめ、得点差も次第に縮まってしまう。両チームとも細かいミスが目立ち、踏みとどまりたい正念場を迎えた慶大。「フリーで打たせてしまっている」(佐々木HC)の言葉通り、ディフェンスに綻びが生まれ、法大にリードを許してしまう展開となり、慶大のプレーに焦りの色が見えてくる。その中で黒木のアシストを権田がインサイドで得点に結びつける素晴らしいプレーも見られたが、3Q終了時点での得点は57-58。1点のビハインドで最終Qへと突入することに。4Qも両チーム譲らない大接戦となった。慶大のシュートがなかなか得点に結びつかない苦しい状況のまま、法大のペースで試合は進む。悪い流れを断ち切るべく、「リバウンドは自分が何としても取らないと」と語った権田の、チームを鼓舞するようなリバウンドに慶大は盛り上がる。その後も真木のアシストからの権田のバスケットカウント、伊藤のスリーポイントなどで猛追を試みる慶大。しかし法大の外からのシュートやオフェンスリバウンドは勢いを増し、あと一歩の点差を埋めることができない。真木のスリーポイント、要所要所のフリースローで粘るも2点差で迎えた最後のワンプレーが結実せずに試合終了。結局70-72というスコアで、惜しくもリーグ戦2日目の法大戦では敗北を喫した。

リーグ戦の第一週目を連勝で締めるには至らなかった慶大。前半の良好な流れを後半まで貫徹できなかったことは非常に悔やまれる。「ゾーンアタックが最後まできちんと出来なかったこと、ディフェンスでノーマークを作りすぎたこと、それからオフェンスリバウンドを取られすぎたこと」(佐々木HC)といった改善点も指摘される中、選手たちが言及するようにフリースローの失敗やリバウンドをなかなか取れない場面もやや目立ったこの一戦。ただ、「収穫が多くあった」(大元)の言葉通りこれらの課題を踏み台として、選手達は必ずや更なる成長を見せてくれることだろう。この試合での経験を生かし、来週以降のリーグ戦で慶大が白星を連ねることを願ってやまない。

(記事・埜村 亮太)

◆試合後コメント

佐々木三男HC

ゾーンアタックが最後まできちんと出来なかったこと、ディフェンスでノーマークを作りすぎたこと、それからオフェンスリバウンドを取られすぎたのを最後まで修正できませんでしたね。(後半に失速した原因は)フリーで打たせてしまっていることと、あとはこちらがノーマークのシュートを外しすぎです。相手は決めてきたので、そこで押し切られちゃった感じはありますね。(ゾーンアタックについて)二部はゾーンが多いので、練習はしてるんだけど、あれだけ外から決められないとやりようがないですね。ノーマークのシュートを決めてもらうしかない。(最後のワンプレーの指示は)2点でいいので、ドライブでいってそれが3点プレーになればいいかなということだったんだけど、そこらへんが徹底できていませんでしたね。(1週目で1勝1敗という結果について)去年と同じですね。去年も1戦目に矢嶋が頑張ったんだけどそれ以降は壊れてしまって、今年も昨日良かった大元が今日はおかしくなってしまっているので、去年と同じことの繰り返しです。あとはフリースローをあれだけ落としてしまうと苦しいですね。練習では5本連続で打たせていて、それでだいぶ安定してきた感じだったんですけど、試合になると決めきれませんね。それを決めていればこんな試合にはなりません。2週目以降も1勝1敗ということになれば、入れ替え戦の権利がなくなるぐらいの感覚でいます。(来週は留学生センターのいるチームとの試合になるが)ダブルチームの練習はしてきているので、それをしっかりと表現できるかどうかですね。

PG伊藤良太(環2・洛南高)

(今日の試合を振り返って)今日はゲームのほとんどを自分たちのペースで進めることが出来ましたが、終盤に相手のペースになってしまい、やはりそれはガードの差であると感じており、ゲームを最初から最後までしっかりイメージしてやる必要性を感じました。(攻撃の組み立てで意識したことは)ディフェンスを頑張って、そこから速攻ということを意識しました。味方がもっとノビノビとプレーできるようにと心がけました。(リーグ戦初週を終えて)新チームになって、少しずつ成長しているとは感じていますが、若いチームですので、ゲームの中で弱気になってしまったり、ゲームの中でのムラが多いので、そこは修正して、常に良い雰囲気で戦えるようにすることを心がけています。(前半良かったことは)ディフェンスがしっかり出来て、そこから速攻があり、その中でしっかりシュートを決めることが出来たので良かったです。(今後に向けて)今日負けたことは悔しいですが、しっかり練習して、来週2勝出来るように頑張ります。

PF権田隆人(政2・慶應高)

個人的には全然シュートが入らなかったです。試合に入る前から、今日はDFを頑張ろうっていう風に決めてたんで、マークマンに対して全力で付いて行ったのと、1点でも多く点を取って勝とうっていうのが、チームの中での約束事になってたんですけど…。ああいう形で2点差で敗けてしまったんで、切り替えて頑張ろうと思います。(敗因は)勝負所で法大のプレーに付き合ってしまったというか。向こうのやりたいようなプレーっていうのを、前々から僕達の中で研究してやって来たつもりだったんですけど、そういう所でしっかりと対応しきれなかった所があの二桁リードを簡単に詰められた要因かなと思います。後は、簡単に3ポイントを簡単に決められてしまったかなと思います。(法大の0番と27番に対してのDF)27番の3ポイントをチェックはしてたんですけど、あそこまで決められてしまうと…。でも対応しようは幾らでもあったと思うんで、これから先ああいうシューターが出てくることっていうのは沢山あるだろうし、次の試合では当たってる選手がいたら、っていう時の対応も、この一週間で考えて行きたいと思います。(4QではCポジションだったが)練習中にああいうポジションをやったことはあまり無かったんですけど、ああいう場面だと一番上級生として出てるし、皆に声掛けをしなければいけないな、というのはありました。後はやっぱり、チームのサイズが小さくなっていたんで、リバウンドは自分が何としても取らないとな、と思ってやってました。(FTを落とす場面が目立ったが)この夏休みに凄いフリースローの練習はして来たんですけど、こういう勝負所で決められないということは、改めて練習しなければと感じています。(来週に向けて)鈴木淳アシスタントコーチも言っていたんですけど、淳さんの時は接戦接戦で勝ち切って勝ち切って二部優勝してインカレ優勝に繋げたと仰っていました。今日みたいな接戦の試合はこれからも何度もあると思うんで、接戦で逃げ切るようなタフさだったり、精神的に強くなったり、っていうことがこれから先必要になって行くと思うんで、この一週間しっかり練習し直して頑張りたいと思います。

SG大元孝文(環1・洛南高)

前半はいい流れでできていたんですけど、後半になって攻め手が慶応よりも法政の方が二回り三回りくらい上回っていたのかなと思います。一ヶ所に偏らない豊富なディフェンスをしてきたので、慶應はどうしてもアウトサイドシュートで、なおかつそのシュートもはいらず、崩されて逆速攻という場面が多かったと思います。オフェンスの引き出しが法政よりも劣っていたと思います。(法政のゾーンディフェンスについて)法政のゾーンはアウトサイドを守るゾーンなので、ドリブルで切れこんでいこうという話だったんですけど、ドリブルで切れこんでもやっぱりインサイドにボールが入らないということでキックアウトでスリーポイントシュートをうつことが多かったです。やっぱりアウトサイドシュートの確率が落ちたときに建て直すことができなかったのが敗因の1つだと思います。(春と比べた法政の印象)パッシングゲームがうまくなったという印象があります。春はドリブルを多くつきながら、#0の1on1というパターンが多かったんですけど、今回は色々なとこにパスが出て、法政の得意なオフェンスをしてくるのが多かったので、的が絞りづらくなって、そういうところ#27のスリーポイントシュートやリバウンドというところで差をつけられたのかなと思います。(来週に向けて)リーグ戦はあと16試合あって、一敗しただけで下向いてられないので、収穫が多くあったので、来週は今日の反省を生かしつつ今日昨日でよかった部分を継続して勝ち越して頑張りたいと思います。

G福元直人(環1・福大大濠高)

(試合を振り返って)前半は自分達のペースで速攻などもできて良かったと思うんですけど、後半はリバウンドが取れなかったのと試合を通してフリースローがあまり入らなかったのが反省点です。(そのフリースローの改善に向けて)フリースローは誰にも邪魔されないものなので、ルーティンというか習慣化するまで練習するしかないかなと思います。(試合後に伊藤選手を中心に話し合っていたがその内容は)今日の試合で出来なかったこと、特に相手の崩し方などについてどういう所を改善しようとか、次の試合でどのようにしていけば良いのかを5人で話し合いました。(今後の意気込み)自分自身、外からのシュートがあまり入らないので、それをまだ9週間あるので向上させていって、良太さんなどと話し合いながらチームの流れを読んだプレーをしようと思います。

SF真木達(環1・国学院久我山高)

(今日の試合を振り返って)個人としては、全然だめだめですね。ディフェンスもオフェンスも。チームとしては、みんながんばってくれていたんですが、僕がだめでした(チームとして勝つために足りなかったものは)ずっとリードしていて、追いつかれたときにその後リードを許してしまった部分。全員でディフェンスを踏ん張れなかったところ。そこが足りれば、リードされなくて済むんで、ディフェンスの踏ん張りのとこだと思います。(監督からどのような指示を受けて試合に臨んだか)個人的には何もいわれてなくて、チームとして、ディフェンスとリバウンドをしっかりやっていけと。それだけ言われて試合に臨みました。(相手チームの印象は)27番の選手のスリーが当たっていたんで、外回りがうまくて、シュートもあるので、とても外回りがうまい選手ばかりでした。(来週に向けての意気込みを)下を向いていられないので、今日みたいなプレーを絶対しないように、今週一週間使って練習しっかりやって、来週は絶対勝ちたいと思います。

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