2012/9/8(土)@東洋大学総合スポーツセンター
第88回関東大学バスケットボールリーグ戦 第3戦目 関東学院大戦
第一週目を1勝1敗で終え、一部復帰に向けて今週こそ2連勝を飾りたい慶大。第3戦目は関東学院大との対戦となった。試合は両校一歩も引かないシーソーゲームとなり、最後の最後までもつれる一戦となった。だがラストプレーで関学大にブザービーターとなるスリーポイントを沈められ敗戦。2週目も初戦を白星で飾ることは出来なかった。
2012/9/8(土)@東洋大学総合スポーツセンター | |||||
第88回関東大学バスケットボールリーグ戦 第3戦目 関東学院大 | |||||
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
慶大 | 19 | 18 | 23 | 13 | 73 |
関学大 | 21 | 23 | 12 | 20 | 76 |
◆慶大スターティングメンバー | |||||
選手名(学部・学年・出身校) | |||||
PG | 伊藤良太(環2・洛南高) | ||||
SG | 大元孝文(環1・洛南高) | ||||
SF | 真木達(環1・国学院久我山高) | ||||
PF | 権田隆人(政2・慶應高) | ||||
C | 黒木亮(環1・延岡学園高) | ||||
◆主要選手スタッツ(背番号・選手名・スタッツ) | |||||
#16伊藤良太:21得点・8リバウンド、#6権田隆人:13得点・7リバウンド・4アシスト、#7黒木亮:12得点・7リバウンド、#13大元孝文:13得点 |
黒木をスタートで起用し、スタメンが1・2年生のみという若い布陣で試合に臨むこととなった。序盤、慶大は全体的に硬さが見え、なかなか得点に至ることができず苦しい展開が続く。序盤から追う展開となったが、伊藤が個人技を見せ、相手ディフェンスを打開していく。得意の早い展開から3連続で得点し、チームを鼓舞。19―21となんとか食らいついて1Qを終えた。2Q、出だしから慶大がディフェンスで関学大を圧倒。「ディフェンスとリバウンドを本当に重点的に練習してきた」(伊藤)という慶大は、関学大#10プイにボールが渡るとすぐさまダブルチームでプレッシャーをかけ、相手の攻撃パターンを潰していく。その結果、最初の3分間無失点に抑えることに成功。その間にも慶大は着実に得点を重ねていき、28-21と7点リードとなる。だが徐々に慶大の外角シュートが落ち始め、逆に関学大のアウトサイドシュートが入り始める。残り3分には再度逆転を許し、その後もミドルなどでつき離され、37ー44と7点差で後半へ。
慶大ボールから始まった3Q、黒木、伊藤のミドル、福元直人(環1・福大大濠高)のスティールからの速攻で一気に1点差まで詰め寄る。だが関学大も譲らず外角シュートを立て続けに沈め、両校譲らぬ展開に。しばらく拮抗した試合展開が続くも、本橋祐典(環3・佼成学園高)のフックシュートや、伊藤の粘り強いゴール下でチームに勢いをもたらし、大元のタフショットが決まると再び慶大がリードを奪う。その後、大元がスリーポイントを沈め、60-56で最終Qへ。勢いそのままに畳み掛けたい慶大だが、4Qに相手のディフェンスがゾーンに変わり、攻めあぐねてしまう。さらにディフェンスでは関学大の一対一を止められず、「受身になってしまった」(黒木)。その結果ファールがかさみ、残り1分30秒で逆転を許し、その20秒後には権田がファウルアウト。
厳しい状況になるが何とか食らいつき、2点ビハインドで迎えた慶大のラストプレー、伊藤が果敢にゴールにアタックし、残り5秒でフリースローを得る。大きなプレッシャーがのしかかる中、落ち着いて1本目を沈める。運命の2本目、この大事なショットを外してしまい万事休すと思われたが、相手のバイオレーションの判定。伊藤にもう一本フリースローが与えられ、きっちりとこれを沈め慶大が73-73と同点に追いつく。このままオーバータイムに突入かと思われたが、残り1秒で放たれた関学大のシュートがブザーとともにリングを射抜き、試合終了。73-76と2戦続けて悔しい結果となった。
先週の法大戦に続き僅差で敗れてしまった慶大。現在慶大は1勝2敗と、一部復帰へ暗雲が立ち込めてきた。2部リーグは実力が拮抗しており、これからも今回のような苦しい戦いが予想される。そのような中で「いかに競り勝つか」(桂主将・政4)という部分が今後のリーグ戦に向けての課題となってくるであろう。そしてリーグ戦はまだ始まったばかり。「選手が気持ちの切り替えをどれくらい出来るか」(佐々木HC)というところもリーグ戦を戦い抜くために重要となる。しっかり気持ちを切り替えて次戦の順天堂大戦に臨んでほしい。
(記事・水島 涼太)
◆試合後コメント
佐々木三男HC
やろうとしてることはある程度上手くいったんですが、中盤で流れを作る所のパスミスが大きかったですね。(インサイド陣の出来は)相手のセンターの点数が伸びなかったし、4本ぐらいターンオーバーをしてるので、それを得点に結び付けられていないのが勝ちきれない原因かなと思います。(終盤の戦略は)本橋が上がった所で、コーナーに近い所の黒木と権田のショートコーナーにボールを入れるということでやりました。1回目は成功したんだけど2回目は権田がいなかったこともあって失敗しましたね。ただその戦い方は間違いではないんだけど、最後のプレーでインサイドを守るよと言ったのが少し裏目に出てしまったかなとは思います。ただあそこまで守ったので、あれは仕方ないかなと思います。(順天堂大戦に向けて)普通にやれば20点くらいは離さないといけないかなと思うんですけど、今日こういう負け方をしたので、選手が気持ちの切り替えをどれくらい出来るかでしょうね。それ次第で出来も大きく変わってくると思います。不安定要素が多いんですが、リーグ戦なのでそういった切り替えが大事になりますね。
F桂竜馬主将(政4・国立高)
もったいないと言うか悔しいですね。明日に切り替えてはいるんですけど、今日の試合を振り返ったらものにしたい試合でした。(2戦連続僅差で負けたことについて)僅差を勝ち切る力というのは今うちに必要なことだと思いますし、僅差になる前に詰めれるところがあったとも思います。今日だったらディフェンスで守れている時は守れているんですけど、イージーにやられてしまう部分や気を抜いてしまう部分がありました。僕達が注意していれば、僅差にならずに済むようなところもあると思うので、最後のワンプレーもそうですけど、積み重ねの部分ももっと改善できるところはあるのかなと思います。(チームの状況について)下級生が多く試合に出てて、みんなすごく元気出してやってくれていると思います。夏に走り勝つバスケというのを練習したので、あとはそういうなかで、下級生達は当たればシュートもすごく入りますし得点能力もあると思うので、調子が良くないときにいかに上級生が安定的にがんばれるかというところだと思います。下級生と上級生の役割をしっかりしようというのが今のチームの構造だと思います。(次の試合に向けて)もう全部勝ち切るつもりでやります。大差で負けているわけではなく、勝てないという状況ではないと思うので、関学にも通用した部分はあるので、あとはどうやって僅差の試合を自分達のものにするかというところを突き詰めてがんばっていきたいです。
C本橋祐典(環3・佼成学園高)最後の最後まで競ってて逆転負けっていうのは、今後リーグ戦をやって行く上で痛いとは思うんですけど、まあ気持ちを切り替えて明日に繋げます。(敗因は)試合後のミーティングでもあったんですけど、セネガル人の所は皆でよく抑えてたと思うんですけど、逆にアウトサイドが抜かれたりっていう所で、5番が上手くカバーに出れなかったり、5番が出たあとの逆サイドからのカバーっていう、全員でのローテーションが上手く行ってなかったのが少し…。DFの個人の能力ではウチのアウトサイド陣は全然劣ってるとは思わないんですけど、僕らのDFのチーム力っていうのがまだ全然足りてないのかな、っていうのが一番感じました。(セネガルとのマッチアップは)僕自身外国人がそんなに苦手じゃないんで、動き回る人よりは、やりやすかったと思います。(狙っていたDFに関しては)アウトサイドが頑張ってカバーに来てくれたので、今日も多分9点くらいしかやられてないと思うので。そういう所で上手く抑えられたかなとは思いますけど、僕らが逆に助ける働きというか…。チーム全体で上手く機能しなかったかな、って感じました。(相手のOFFリバウンドに関して)それもチームでっていうことに繋がるんですけど、リバウンドっていうのは個人個人で取れるものじゃなくて、チーム全体でやってなんぼだと思うんで、DFリバウンドについてはチームで上手くやれたと思うんですけど、苦しい時間帯で自分のマークマンだけに目が行き過ぎたり、逆に自分のマークマンから目が離れてしまったりっていうところで、特に外から飛び込まれて2回3回取られている場面があったかな、と感じるんで。そこら辺もCがしっかり飛ぶとか、飛び込まれたのがアウトサイドの責任っていうだけじゃなくて、リバウンド取れないっていうのは、自分の考えでは全員の責任だと思っているので、そういう所をチームの中でしっかりと詰めて行けないと、今後の試合勝ち切るっていうゲームが出来ないのかなと思います。(明日に向けて)明日は相手チームのプレースタイルも180度変わると思うんで、そういう所にしっかりと対応して、今日1敗してしまいましたけど、今週を1勝1敗で乗り切れるようにっていうことを、切り替えて明日の試合は頑張りたいと思います。
PG伊藤良太(環2・洛南高)
(今日のプレーを自己評価すると)安定性のあるガードが出来なくなっているので、僕自身としてはあまり高くはないです。あと、接戦でやっぱり勝ち切れるようなチームに、周りのベクトルに向かって、大事な声出しであったりということを接戦でしっかり出来ていなかったというのが、僕としての反省でした。(先週の法大戦同様の接戦だったが、プレーの最中に何を意識していたことは)僕自身としてやっぱり接戦でこそ楽しくやっていきたいというのが、昔から決めていることとしてあったので、それはそこまで考えてなかったんですけど、他の選手たちには本当に、先週の法政戦ではすごく硬くなってしまって、接戦で思いっきりシュートを打って入らないことが多かったので、今日は「接戦でこそやっぱりみんなで楽しく、思いっきりプレーしようね」っていうことをみんなに伝えました。(先週からの一週間、練習で重点的に鍛えたことは)まずは本当に、関東学院に勝つことに集中して練習してきたので、またセネガルの選手がいたので、本当にダブルチーム、ダブルチームっていうことを意識して、その後のローテーションっていう、やっぱりディフェンスとリバウンドを本当に重点的に練習してきました。(明日に向けて一言)本当に、もう二敗してしまった分やっぱり崖っぷちだと思っていますし、一人ひとりがこれからやるべきことをしっかり徹底して、やっぱり全勝して一部昇格っていうのが目標なので、それは絶対にぶらしちゃいけないと思いますし、本当に明日から一戦一戦を大事に戦っていきたいと思います。
PF黒木亮(環1・延岡学園高)
セネガル対策を1週間してきてディフェンスでダブルチーム、ローテーションをしっかりしていこうという話があったんですけど、後半に入ってローテーションがあまりうまくいかない部分が多くなってしまいました。(アウトサイドの警戒は)チームのスカウティングでもセネガル以外はアウトサイド打ってくるよっていう風に言われていたので意識はあって、前半は守れた部分もありました。でも後半は向こうに流れが行ってしまった時に受身になってしまったのかなと思います。(初めてのリーグ戦、3試合を終えて)高校の時よりハードです。こういう環境に慣れていかないといけないですし、1年目なのに貴重な経験をさせてもらっているんで、自分のやれることとか実力を出しきっていきたいです。(佐々木先生に言われることは)僕自身、佐々木先生に言われることはリバウンドとディフェンス、ゾーンアタックの時は0度からのシュート、そういう感じです。今回のリーグ戦を通してリバウンド取ってからのシュートが不安定で、高校の時は出来てたんですけど、大学に入ってくると当たりの違いとかに直面していてなかなかうまくいかないです。やっぱりリバウンド取った後の力強いプレイをしていかないとチームも乗らないですし、外からのシュートだけに頼るのではなくてインサイドでの力強いプレイを心がけていきたいです。(明日の順天堂大戦に向けて)今日の関東学院とは全く違うタイプのチームだと思うし、小さくて走ってくると思うので、僕とかインサイド陣がハリバックしてディフェンスでしっかりやらないと絶対向こうに流れがいってしまうので、インサイド陣が走って走って頑張りたいと思います。
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