【端艇】第35回全日本軽量級選手権大会

準決勝に駒を進められず、意気消沈する男子エイト

準決勝に駒を進められず、意気消沈する男子エイト

 Japan Cup 第35回全日本軽量級選手権大会が5月17日(金)~5月19日(日)にかけて埼玉県戸田市・戸田ボートコースで行われた。慶大からは男子シングルスカルが2艇、女子シングルスカルが1艇、女子ダブルスカルが2艇、男子舵手なしフォアが1艇、男子エイトが1艇出漕した。

 

早慶レガッタで早大に圧勝しさらなる飛躍が期待された男子エイトは予選で3着に敗れ敗者復活A組に登場。「最初の1000mを取りに行った」(根本主将・商4)との言葉通り前半から順調に先行し、500m、1000m地点をいずれもトップで通過した慶大。1000m地点では2位に約3秒差をつけここのまま逃げ切るかと思われたが、中盤オールが水面にきりこむロスがあり失速。1500m地点では3位と順位を落とす。その後立て直し猛然と追い上げるも結局その遅れを取り戻すことはできず1着の早大に約3秒遅れた3着に敗れ準決勝進出を逃す結果に終わった。敗れはしたものの「新しいことにチャレンジした結果の敗戦」(根本)であり今後につながるレースとなった。

 

三好は女子シングルとして準決勝進出を果たした

三好は女子シングルとして準決勝進出を果たした

 昨年の同大会で3位に輝き今年も活躍が期待された男子エイトが予選で敗退するなど苦戦を強いられるクルーが多い中この大会で唯一準決勝進出を決めたのが女子シングルスカルの三好(環4)。

敗者復活C組に登場した三好は序盤からトップ争いを演じるとそのまま2着でゴール。「タイム的には良くなかった」と本人は語ったが準決勝進出を決めた。

迎えた準決勝。「最初から全力で行った」と序盤からリードを奪いレースの主導権を握る。1500m通過地点では2位に3秒差をつけトップに立っていたが「最後の250mでへばってしまった」と相手の猛追にあう。必死に粘るも最後にかわされ2着。決勝進出とはならなかったが、順位決定戦にコマを進めた。強風の吹き荒れる中の順位決定戦では序盤から3番手でレースを進めそのままゴール。最終順位は7位という結果に終わった。

 

各クルー課題の見えた大会となったが、本当の勝負は8月の全日本大学選手権、10月の全日本選手権である。目標である「日本一を取りにいく」(根本)ためそれぞれが「自分と向き合い」(三好)さらなるレベルアップを遂げ、飛躍の夏となることを期待したい。

 

(記事:東條 恵也)

【選手コメント】

根本星詩主将(商4=男子エイト)

(今日の試合を振り返って)結果としては負けてしまったが、この大会で新しいことにチャレンジしていたのでその挑戦に対しては悪くなかったと思います。(レースプランは)1000を取りに行き成功したのですが、その後ハラを切ってしまったのでそこは練習していく必要があると思います。でもハラを切った後に半挺身くらいまで詰めたのでそこは良かったと思います。(新しいことへの課題は)リスクを背負って試合に臨んだ結果なので悔しいと言えば悔しいのですが悔いはないです。あとはもっと練習していかなくてはならないと感じました。(夏に向けて)今の取り組みを成功させて日本一を取りに行きます。

 

三好瑞季(環4=女子シングルスカル)1日目

 

(レースを振り返って)出来としてはあまりよくなかったんですけど、昨日の予選のタイムがよかった関係でいい組に入れてなんとか上がれたという感じです。(どのようなことを心がけたか)昨日の予選で課題としていた、勝負所で自分の力を出せるようにレースの中で切り替えをできるようにということを意識して練習していました。少しできたと思うんですけど、あまりよくないレースだったと思います。(よくなかった点というのは)予選タイムでは私がその中で一番早くて、次が9秒差、その次が10秒差くらいあったんですけど、その中で2番目になって、客観的に見てタイムが遅かったです。自分が気持ちを強く持ってやれてれば、1位が取れていたと思うので気持ちの面で負けてしまったというのが反省点です。(明日に向けて)漕ぎをどうこうするというよりは気持ちを前に向けて、どれだけ勝ちたいという気持ちを強く持つかでレースの結果は変わってくると思うので、今日は気持ちを準備したいと思います。

 

三好瑞季(環4=女子シングルスカル)2日目

 

(今日のレースを振り返って)準決勝は昨日の課題であった気持ちの部分で、最後まで持たなくてもいいから最初から全力で戦いにいこうと思ってレースをしたところ、最後の250mまではよかったんですけどそこで心も体も果ててしまって、結局は負けてしまいました。でも気持ちの部分は準決勝で克服しかけたのかなと思いました。順位決定戦も気持ちで負けないようにと思っていました。また、今までの3回のレースでは全て最後の250mでへばってしまったので、最後の最後に絶対頑張ろうと思っていました。風が強くて自分に必死で勝負とかできなかったんですけど、最後の最後まで頑張り通そうというのがこのレースでできたかなと思います。(7位という結果について)軽量級が始まる2週間前は絶対に優勝したいと思っていたんですけど、気持ち的にも身体的にも沈んでいて調子が上がらなくなっていて、でも試合が始まってやっぱり決勝に行きたいという思いがある中負けてしまいました。順位決定戦でも組の中で1位を取りたいと思っていたんですけど、全然力不足だったんだなという印象です。(見えた課題は)体力面だけでなく、一番苦しい時にどれだけ自分と勝負できるかという気持ちの面の強さが私には必要だなと思いました。(今後の目標)体力面でも技術面でも気持ち的にも自分に自信を持てるとレースがすごく楽しくできると思うんですけど、私は今回すごく精一杯だったので、自信を持ってレースに臨めるように毎日自分と向き合っていかなければいけないと思います。

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