JR東日本カップ2013 第87回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ
第12節 2013/9/17(火)13:50KO@慶應義塾大学下田グラウンド
慶應義塾大学 1-4 桐蔭横浜大学
【得点者(アシスト者)】
〔慶〕:端山豪(8分=武藤嘉紀)
〔桐〕:大泉和也(18分=長谷澪杜)、坪井秀斗(29分=山根視来)、石堂圭太(73分) 、長谷澪杜(83分=山崎将)
GK | 福本晋也(商4・暁星高) |
DF | 飯高颯生(環2・大宮アルディージャユース)→75分山本哲平(政1・國学院久我山高) |
DF | 久保飛翔(環2・済美高) |
DF | 保田隆介(法3・横浜Fマリノスユース) |
DF | 豊川功治(総1・ジェフ千葉U-18)→68分井上大(総1・國学院久我山高) |
MF | 松下純土(総4・國学院久我山高) |
MF | 小坂慎太朗(総1・浦和レッズユース) |
MF | 溝渕雄志(環1・流通経済大学付属柏高) |
MF | 淡野晋一(文3・横河武蔵野FCユース) |
MF | 武藤嘉紀(経3・FC東京U-18)→70分加瀬澤力(総1・清水東高) |
FW | 端山豪(総2・東京ヴェルディユース) |
前節出場のなかった淡野晋一(文3・横河武蔵野FCユース)をトップ下に据えて、桐蔭大との一戦に臨んだ慶大。試合は立ち上がりから動きを見せる。7分、ハーフウェーライン付近で相手のパスをカットした武藤嘉紀(経3・FC東京U-18)がそのままドリブルで相手ゴールに向かって猛進。相手を引き付けた後で右にいた端山豪(総2・東京ヴェルディユース)にラストパスを出す。端山はそれを冷静に右足でゴール左隅に決めてみせ、端山の2戦連続弾で慶大が幸先よく先制する。その後も慶大は果敢にゴールを狙っていく。16分には淡野のスルーパスを受けた豊川功治(総1・ジェフ千葉U-18)がキーパーと1対1という絶好機を迎えるもシュートはキーパーのセーブに阻まれる。チャンスを決められなかった慶大。リードは長くは続かなかった。18分、右サイドからのクロスボールにヘディングで合わせられ、同点ゴールを許してしまう。さらに29分には自陣深くで相手にインターセプトされてしまい、そこから桐蔭大の坪井秀斗に左足で一閃され、逆転されてしまう。前半のうちに同点に追いつきたい慶大は前半終了間際に3本連続でコーナーキックを得るもゴールは奪えず。さらにロスタイムには絶好の位置でフリーキックを得ると、慶大はトリックプレーを仕掛ける。しかし、これもゴールには結びつかずそのまま前半が終了した。
迎える後半、両チーム共にハーフタイム時での選手交代はない。このまま前節同様、逆転負けをすることは避けたい慶大は47分、54分と武藤が遠めの位置から積極的にシュートを放つもゴールを割ることはできない。68分には豊川に代えて井上大(総1・國学院久我山高)を投入。さらに、70分には負傷で足を痛めたエース武藤に代えて加瀬澤力(総1・清水東高)を投入する。慶大はゴールを目指し、攻め込んでいくも相手の体を張ったディフェンスを前になかなか決定機まで持っていくことはできない。逆に桐蔭大に何度か決定機を作られてしまい、ヒヤリとする場面も。何とか失点を防いできた慶大だったが、73分、DFラインの裏を取られてしまい、相手に抜け出される。DFが必死に追いかけるも間に合わず、冷静にゴールを決められてしまい、1-3。追加点を許してしまう。75分に慶大はDFの飯高颯生(環2・大宮アルディージャユース)に代えてFWの山本哲平(政1・國学院久我山高)を投入し、攻勢を強める。だが、次の1点を取ったのはまたも桐蔭大だった。83分、コーナーキックをヘッドで合わせられ、ダメ押しの4点目を奪われる。終了間際には山本や加瀬澤が果敢にゴールを狙うも得点ならず。ロスタイムにはいい位置でのフリーキックを端山が蹴りこむもこれもゴールを割れない。1-4のスコアのまま試合終了の笛が鳴らされ、慶大は2戦連続での逆転負けを喫した。
2戦で10失点と失点が多くなっている慶大。前節同様、今節も先制点を奪えている展開での逆転負けであり、もったいない印象を受ける。失点が多くなっている原因を「ミスでそれが失点に直結」していることと須田監督は分析している。これからも後期の試合が続くがいかにミスを減らせるか、が浮上のきっかけとなってくるだろう。次節は中4日での筑波大戦。いつもと比べ準備日数は少ないが、後期初勝利に期待したい。
(記事:櫻井 悠平)
※今回記事で使用した写真は、カメラマンの赤木真二さんに提供していただきました。ありがとうございました。以下慶大の監督・選手コメント
●須田芳正監督
(試合日程がずれて調整が難しかったか)
いや、それはなかった。相手も一緒ですし。
(今日の試合を振り返って)
また失点が多く、この前に6点で今日4点と。失点があまりにもあっさりというか、うちのミスがあって。ミスはいいんだけれどもそれが失点に直結してしまうというね。それは問題じゃないかなと思います。
(前節同様、先制はするものの、その後逆転されてからの大量失点となったが原因は)
今言ったように、本当にミスでそれが失点に直結してしまうというのと、若い選手が多いというので、たとえば今日の相手であってもこちらももちろん攻めていって、ゴール前まで行って、彼らは得点を許さない。体を張って。当たり前なのかもしれないけれども。そこがうちは違うかなと。こちらは言ってしまうと簡単にシュートを打たせてしまうというかね。大体ふつうのサッカーだと、ゴール前でシュートを打たれる、シュートを打たれるのはしょうがないけれども、大体ディフェンスが2人3人は体を張ってスライディングしていたりというのがある。こちらはそれもないし、そこのところが本当に入れさせないんだというね、チームとして失点するということはサッカーにとっては非常に問題なわけで、そこのところの球際、そういったところがちょっと欠けているんじゃないかなと思います。やろうとしていること、トレーニングとしてこうやろうといったことは彼らが一生懸命やっているので攻撃に関しても守備に関しても一生懸命やっているのでね。本人たちは一生懸命やっているんだろうけれども、あまりにも失点の部分があっさりしすぎていて、それもこちらのミスで。それがもったいないかなという印象ですけれども、こればかりは急にたぶん変わらないと思うけれどね。その辺はもう経験とかトレーニングの中で少しずつ改善していかなければいけないなと思います。
(CBが相手の20番の選手と並走してけっこう簡単に振り切られたりという場面が目立ったなと思ったのですがそこらへんは)
久保に関しては、よく彼の良さというか強さというのが全面的に出ていて僕は満足しています。全体的に満足しています。あとはもうこっちの戦術の問題。選手個々の良いところを出してあげたいというのがあるのでね。逆に保田に関しては今言ったような20番や10番の選手との1対1になると、若干振り切られてしまったりという、それは彼の良さではないから、そこはこっちの責任というかね。そういった形で使っているところがこっちが彼の良さを引き出してあげられないのかなと、彼の問題ではなく、こっちの問題かなと思っています。まあ最後3バックにして相手が2トップだったので。3バックにして1人余らせると。そっちの方がまだ対応できたのかなと、最初からそうするという手もあったかもしれないからそれはもうこっちの問題なので。彼らに責任はないし、その辺は今後考えていきたいと思います。
(武藤選手のけがの程度は)
ももかんなので、どうだろうね。治療して今度(試合が)日曜日だから。その辺はこれからだと思いますけれども。
(桐蔭横浜大と前期に試合をしたが印象として変わった部分は)
攻撃的で非常にいいチームだと思います。すごく何というのかな、全体的に勝負所というのが分かっていて、こちらと比較すると大人のチームかなという印象があります。非常にいいチームだと思います、まとまっていて。
(相手は人数をかけるスピードであったりとかがすごく目立って若干ちょっと慌てる部分が見えた部分があるかなと思うのですが)
そうですね。だからといってそんなに崩されたという場面は今日はなかったかなと僕は思います。結局相手もこっちもマンツーマンでついているので、いくらパスを通されても決定的な場面を作らせないということの方を重きにおいているので、だから結局失点したのはこちらのミスだと僕は思う。1点目も2点目も取られ方のまずさであったり、あとは決定的なパスミスをしてしまったり。あとはコーナーキックから、あれもしっかりとついていないというところなので、そこに関してはもちろん相手の流動的でものすごい攻撃的なチームだと思っていたのでね。全体的に見ると別に僕は悪くないと思うし、慌てることもなかったかと。
(後方からのパスの組み立ての途中で取られてピンチを迎えるシーンがあった)
もうちょっと大胆にショート、ショート、ショートだったら長いパスをとかそういうテンポというかね、その辺をちょっとこのチームには徹底した方が良かったのかなと。ただそういうトレーニングをやっているので、テンポいいパス、長短を組み合わせたパス回しがうちらの特長で、その中でそれは彼らの判断だからそれに対して攻めることもないし。悪くないという言い方はおかしいんだけれども、そんなに1-4のゲームではないかなと思います。
(次節に向けて一言)
試合は待ってくれないので、顔を上げて前向きにぶれずにやっていきたいと思います。
●松下純土主将(総4・國學院久我山高)
(今日の試合を振り返って)
90分間を通して自分たちのやろうとしてきたことはある程度できてはいたんですけど、要所要所のミスとか、セットプレーとかそういう締めなくてはいけない部分で締めることができなかったというのが敗因かなと思います。
(失点の原因は)
1失点目に関してはもうちょっと人につかなくてはいけなかったかなというのと、2失点目ももうちょっと人に厳しくいって、でもあれに関してはDFの足も出ていたので、上手いところにいってしまったし、キーパーの股にも入ってしまったのでしょうがないというところというか。事故というかそういうところもあるかなと。3失点目4失点目は、やっぱり防がなくてはいけないというか、ミスなのでそこはもうちょっと締めなくてはいけなかったかなと思います。
(攻撃の形に関して)
攻撃も今日に関しては、展開できたり、サイドから起点に攻撃できたというところもあった。ですけど、90分間通して、(パスが)通った後にパス1本2本ですぐまた相手に取られて相手に攻撃されるということで。特に前半は相手に支配されたというか、うちの守備の時間が長かった原因はそこかなと。取った後に上手く展開できていればもうちょっと楽な試合運びができたのかなと思いますけど、そこが大きなところだったかなと思います。
(次戦への課題というのは)
90分間通して、基本的には自分たちのサッカーがある程度できたので、その良かった点を継続しつつ悪かった点、まあ4失点もしているので課題はいっぱい出てきているので。そこはまた1週間ないんですけれども、中4日で修正できるところはしていきたいなと思います。
(次節に向けて意気込みを一言)
ちょっとまたチームが下向きで、今回も連敗してしまっているんですけれども、ただ下を向いていてもリーグは待ってくれない。次も1週間なくて日曜日なので、しっかりとあと4日間前を向いてしっかり準備して連敗を止めたいと思います。
●保田隆介 (法3・横浜FMユース)
(今日の試合を振り返って)
前節と変わっていないですね…点の取られ方、時間帯が悪すぎて自滅に近くて、チームの雰囲気も壊してしまっていると感じていますね。
(失点の多い試合が続いていますが、原因は何でしょう)
失点一つ一つに原因はあると思うんですけど…。シュートをそんなに多く打たれてるわけではないので、最後の踏ん張りのところで、自分を始めとするディフェンス陣の集中が足りてないなんじゃないかなと思いますね。一番大事な所での集中をもっと高めていかないといけないと思います。
(久保選手との連携はいかがでしょう)
久保は特徴がはっきりしていて、人に対する強さを持っているので、そこに関しては役割分担は出来ている所はありますね。僕がカバーに入って、久保が当たりに行くということですね。
(次節は、筑波大が相手となります)
去年の嫌な思い出もありますし、今失点続きでチームの雰囲気が悪いので、雰囲気を立て直して、そこから戦術云々を立て直していきたいと思います。
●淡野晋一(文3・横河武蔵野FCユース)
(今日の試合を振り返って)
内容としては前半後半やろうしていたことは、前節の試合よりもやれてはいたんですが、要所要所で、とれるときに点取れなかったり簡単に失点してしまったりして、大敗の結果になってしまいました。
(前節の敗戦をふまえ、どのような意気込みで臨んだか)
前節の6失点の理由として、相手につけていないということを監督から言われていたので、夏からやっていたのですがマンツーマンで相手をしっかりマークして、相手に自由にやらせないことをコンセプトにして挑みました。
(先制した前半、攻撃面について)
試合の出だしはいい形もつくれて決定的な場面もあったと思うんですけど、あそこでもう2点3点決められてたら違ったのかなと思います。
(守備面について)
前節よりはやろうとしていたことはやれていたと監督からも評価をいただいたのですが、4失点の事実もあるので、まだマークが足りてなかったということだと思います。
(次節に向けて)
前節に続き大敗が続いてしまったのですが、もう切り替えてやるしかないので、次の筑波戦からまた開幕だと思ってやりたいと思います。
●端山豪(総2・東京ヴェルディユース)
(今日の試合を振り返って)
早い時間で今日も点を取れていたので、逆転されたというのは本当にもったいないです。今日は勝てたゲームだったと思います。
(先制点について)
武藤選手が人を引きつけて打つかなと思ったんですけど、最後出してくれたので半分は武藤選手のゴールだったと思います。
(攻撃面の課題は)
マイボールで持っているときにもっと自分たちが主導権を握って落ち着いてボールを動かすことと、あとは失点して逆転されたりして劣勢のときに、焦ってしまいシンプルになりすぎて軽い攻撃になる傾向がこの2試合で見られるので、失点しても落ち着いてボールを動かす姿勢が必要かなと思います。
(2連敗を受けて、今後にどう繋げたいか)
リーグ戦を戦う上で、連敗というのはなるべくしたくないことの1つです。でもしてしまったというのが現状なので、しっかりそれは受け止めて次に勝利に向かっていけるように自分たちで現状を理解した上でやれることをしっかりやって、次は勝てるようにしていきたいです。
(次節への意気込み)
もちろん勝ちに行きたいですが、その中でテーマとして失点をしないというのは本当に大事だなと思います。ここ2試合で10失点しているので、失点を減らしていきたいと思います。
●溝渕雄志(環1・流通経済大柏)
(今日の試合を振り返って)
不甲斐ない試合でした。
(前節は6失点だったが、その後今日に向けてどのような練習をしてきたか)
守備のところを見直しました。しっかり戦術理解を深めた上で、チームでどういう守備をしていくかというのをインプットして、というふうに改善したんですけど、結果大量失点なのでもう一度やらなきゃいけないなというのがあります。
(大量失点の原因は)
球際の弱さです。あと、根性論ではないですけど、相手よりそういう気持ちが弱いと思います。体を張れないところだったり、雰囲気が悪くなったのも、メンタルの部分が弱いというのが一番だと思います。
(中盤での自身のプレーを振り返って)
前半は全然運動量がなくて、後半は運動量を増やすということでしたが、運動量は増えたかも知れないんですけど、まだまだ全然ゴールに絡めないし、守備の面でも大して貢献もできていないので、全然良くなかったと思います。
(次節に向けて)
今崖っぷちだと思うので、一戦一戦勝ち点3を積み重ねていかないと、インカレ出場という目標というより残留争いになってしまいます。次節この流れを断ち切って、勝ち点3を全員で取っていきたいと思います。
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