【バスケ】天王山を制し、インカレベスト8が確定! vs法大戦

インカレ1回戦で札幌大を相手に快勝を収めた慶大だが、2回戦で因縁の相手との再戦を迎えることとなった。その相手とは今季6度目の対戦となる法政大学。先の順位決定戦では悔しい敗戦を喫したが、今回の試合は舞台の大きさが違う。勝者はインカレベスト8進出に加えオールジャパンへの切符を手にすることできる一方、敗者はその時点で今シーズンが終了し4年生は引退という、まさに文字通りの大一番となった。

 

チーム一丸となって試合に臨んだ

チーム一丸となって試合に臨んだ

2014/11/26(水)@代々木第二体育館
第66回全日本大学バスケットボール選手権大会二回戦 vs法大
1Q 2Q 3Q 4Q 合計
慶大 15 20 15 22 72
法大 11 13 17 19 60
◆慶大スターティングメンバー◆
PG #4 伊藤良太(環4・洛南高)
SG #13 福元直人(環3・福大大濠高)
SF #10 大元孝文(環3・洛南高)
SF #6 権田隆人(政4・慶應)
C #7 黒木亮(環3・延岡学園高)
◆主要選手スタッツ(背番号/選手名/成績)◆
#10 大元孝文:20得点  #4 伊藤良太:19得点

1回戦と同じスタメンで試合に臨んだ慶大。その出だしで大元、福元がそれぞれ一対一から外角のジャンパーを沈め、まずは慶大がリードを奪う。その後は慶大がリードを保ちながらも点差の動かない膠着した状態に。やはりお互いの手の内は把握しているのか、共にオフェンスで攻めあぐねるというシーンが多く見られた。そのような中でも法大はファウルから得たフリースローで、慶大はフロンコート陣のインサイドシュートで得点を重ねた。

持ち味であるジャンパーとリバウンドで活躍した権田

持ち味であるジャンパーとリバウンドで活躍した権田

 

2Q、最初のポゼッションで「気持ちを込めたプレーができた」と振り返る権田が3連続でオフェンスリバウンドを奪いチームを盛り立てた。手にした4度目の攻撃機会で伊藤のアシストから西戸が3ポイントを決めリードを広げる。さらにここから慶大のディフェンスがその勢いを増していった。激しいプレスから相手の5秒バイオレーションを誘う場面も見られ、法大オフェンスを6分間でわずか2得点に抑えた。スティールからのファストブレイクで放たれた大元の3ポイントが決まり慶大が15点をリード。しかし法大も黙ってはいなかった。エース#24加藤が3ポイント2本を含む8連続得点で対抗。結果11点差で前半を折り返すこととなった。

 

 

 

 

高いシュート力でチームを引っ張った伊藤

高いシュート力でチームを引っ張った伊藤

 

 

3Q序盤、伊藤がショットクロック間際での3ポイントをねじ込み、慶大は二桁得点差をキープ。しかしここからシュートタッチが悪くなり、得点が3分間もとまってしまうことに。その間に法大はゴール下、そしてフリースローでじわじわと得点差を詰める。ここで活躍を見せたのが「ディフェンスは自分の武器になった」と語る西戸。途中出場ながら、要所でスティールを奪い法大に渡りかけた流れを引き戻した。点差は9点で雌雄を決する第4Qへ。

 

 

 

 

 

勝利へのプレッシャーからか、最終ピリオドの序盤で慶大はファウルやターンオーバーを犯してしまいリズムがつかめない。その隙を見逃さなかった法大は8-0のスコアリングランを展開し点差は一気に3点に。順位決定戦を彷彿させる嫌な展開となったが、今回の慶大はここから崩れなかった。「ディフェンスの部分でずっと崩壊しなかった」と語る福元がオールコートディフェンスからスティールを奪いそのまま得点。さらに「意地になって一度もさげなかった」と阪口HCが信頼をおく主将伊藤の得点もあり、法大に逆転は許さなかった。迎えた試合時間残り一分、「チームのみんながボールを託してくれた」と振り返る大元が試合を決定づける2連続の3ポイントシュートを沈め、会場のボルテージは最高潮に。そのまま慶大のリードは変わらず、試合終了のブザーが鳴り響いた。

 

昨年共に1部昇格を決め、その舞台で競い合った法大に勝つことは決して楽なことではなかった。しかし1年の集大成、互いのすべてを懸けたインカレの舞台で慶大はその気持ちの強さをコート上で体現してくれた。インカレベスト8進出は実に4年ぶりの快挙。それでも選手たちはさらにその先を見据えている。次なる相手は強豪・青学大を倒し勢いに乗る大東文化大学。混戦の2部リーグで優勝を掴みとった実力校だ。熱戦となることは必至の準々決勝、その戦いから目を離すことはできない。 

                                      (記事:岩田亮)                                                                                             

 

阪口HC

(試合を振り返って)特に伊藤がよかったね、意地になって一度もさげなかったし。よく頑張ってくれたよ。(今季6度目の法政戦となったが)逆に仲がいいから、お互いにギスギスすることなく最後まで諦めなかったし、全力で戦えたという感じだね。(前半のディフェンスについて)いやもうとにかく頑張るだけだったよ、技術的なものは全部教えてあるし、気持ちの部分だよね。(4Q追い上げられた場面について)もう5人を信じるしかなかったから。向こうだってそこまでうまくはいかないだろうし、こっちもたくさん準備もしてきたしね。(4年ぶりのベスト8だが)こんなに身長が小さい中でよく頑張ったと思うよ。やっぱりインカレは4年生の活躍だよね、瀬戸際感が違うし。(次の対戦について)青学にけが人が出たのは本当にかわいそうだけど、うちはとにかくまた準備して頑張ります。

 

権田隆人(法4・慶應義塾高)

(試合を振り返って)本当に勝ってよかったです。勝つことしか考えてなかったので。これでインカレベスト8っていういい結果を久しぶりに残すことができたので非常にいい試合だったと思います。(法政への対策は)相手がやることもわかってましたし、リーグ戦が終わってからの一か月半くらいはずっと法政に勝つことを目標にやってきたので、そういう部分が発揮できて、相手の特徴を上手く抑えられた試合だったのかなと。(前半のディフェンスは機能したのでは)さっきも言った通り相手の特徴はわかっていたので、相手が攻めてくるポイントややってくることはわかっていたのでディフェンスも機能したと思います。(球際の強さが目立ったが)4年生が頑張らなきゃいけないことはそういう部分だということは、今まで言われてきたんですけどなかなかできていなかったんですけど、今日は負けたら引退のすごい大きな試合で、気持ちを込めたプレーができたと思っています。(次戦に向けて)どちらが来てもとりあえず明日準備ができるので、まあこれから試合を見て相手特徴を理解するということと、明日しっかり練習して、どちらが来てもうちがやらなきゃいけないことは基本的には変わらないと思うので、いい準備をして試合を迎えたいと思います。

 

大元孝文(環3・洛南高)

(ベスト8が決まったが)本当にみんなで勝ち取った勝利だと思いますし、今まで苦労してきた中で4年生たちをベスト8以上に連れていけるというのはすごく嬉しいです。(対戦の多い法政戦だったが)法政戦は何回もやっている中で、ポイントとなる部分を意識していたんですけど、それを最後まで抑え切れずに試合が進んでしまったのは課題です。ただ、昨年までのチームだったらあそこで競り負けていたと思うので、点差を離せて勝てたというのは今年のチームの強みだと思っています。(3ポイントなどの活躍について)3Qはあまりシュートが入らなかったんですけど、自分が練習で外で打ってきたシュートを信じて打ち続けてきたので、そこで結果を出せたのがよかったです。チームのみんながボールを託してくれたので、思い切ってシュートを打つことができました。(4年生について)4年生をまだ引退させるわけにはいかないというのが僕の中にあって、ようやくその切符を掴むことができて一つの目標は達成なんですが、あくまで今年の目標はインカレで決勝の相手を倒すことなので、最後まで気を引き締めて残り試合を戦いたいです。(次の試合に向けて)大東も勢いがあって、青学も関東で2位なので、どちらもすごく強いチームなんですけど、慶應の伝統のスタイルを貫きたいです。リーグ戦でも青学を倒したことがありますし、そこが自信にもなっているので、しっかり頑張りたいです。

 

福元直人(環3・福大大濠高)

全体的にずっとバタバタしていたしやはり外のシュート中心になってしまったのですが、ディフェンスの部分でずっと崩壊しなかったのが最終的には点差になったのかなと思っています。(スティールが目立ったが意識していたことは)今日は割と目の前に落ちて来たというのもあったんですけど、最後疲れて来た時にどれだけディフェンスを頑張れるかということがうちのチームのどうやって勝つかというところと繋がっていると思うので、そういった意味では最後の最後までディフェンスをどういうふうについてボールを取りにいくのかということを少し意識していました。(4年ぶりのベスト8進出について)ベスト8に残って正月までバスケできるというのと、インカレ最終日まで試合が出来るというのはすごい嬉しいことだし感謝しなくてはいけない事だと思うので、明日一日しっかり練習してあと3試合頑張りたいと思います。(前回敗北した因縁の法政戦だったが)前回負けて、いい意味で気持ちが引き締まった部分があったかなというのと、6回対戦して相手が何をしてくるかというのは分かっていたのでそういう意味ではこの2、3週間しっかり研究して練習できたかなと思います。(チームの状態は)昨日バタバタした試合をしてしまったのですが今日は昨日と比べて少し落ち着いたと思います。かといって、いいプレーというか、うちが目指しているバスケット出来ているわけではないのでしっかりオフェンスとディフェンスの狙い目を明日もう一回整理し直さないと上には行けないなと思います。(準々決勝に向けて)相手には大きい選手がいるのでインサイドをどう止めるかというのもあるし、相手云々ではなく自分たちがどういうプレーするのかということをもう一回意識してやりたいと思います。(今後の意気込み)最終目標は優勝なのでこの一勝に浮かれる事なく、あと3試合しっかりと一試合一試合を戦って行けたらなと思います。

 

 西戸良(総2・洛南高)

(今日の試合を振り返って)プレーオフが終わってから今日の法政戦まで法政への対策に重点をおいて練習をして来たのですがその練習の中でチームがひとつにまとまろうという意識が芽生えて、それが巧く試合に出たと感じました。(攻守両面で活躍していたが意識した事は)特に意識をかえたつもりはなかったんですけれども、法政対策の練習の中でドライブで崩すというのが一つあって、それを意識しました。自分的にはドライブに行ってあまり余裕がなくパス中心になってしまったのですが、次の試合では余裕をもってシュートまで狙えるように意識を持ちたいと思います。(4年ぶりのインカレベスト8進出について)去年ベスト8決めで東海大学とあたり悔しい思いをして、今年は去年の成績を上回ることを目標として一年間やってきたのでまずは結果が出せて嬉しかったです。同時にオールジャパンにも出場できることが決まったので4年生に感謝したいと思います。(去年のこの時期に比べて成長した部分は)この秋シーズン一部で戦った中でディフェンスは去年に比べて自分の武器になったと感じる部分であり、またより冷静にプレー出来るようになったと思います。チームとしては春、伊藤さんに頼りっきりな部分があったところをいまは伊藤さんも言っている全員バスケを体現出来ているということは成長した部分だと思います。(インカレ残り3試合への意気込みは)4年生にとって学生日本一をかけた戦いはこの戦いが最後になるので最後まで慶應らしいプレーをやり通して優勝という目標を達成出来るように頑張りたいです。

 

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