【フィギュアスケート】鈴木美桜が新プログラムを披露! 鈴木星佳は大学デビュー戦! リリーカップカナガワ

 

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新プログラム「シンデレラ」を披露した鈴木美桜

 

ついにフィギュアスケートの新しいシーズンが幕を開けた。4月17日と24日、新横浜スケートアリーナにおいて、リリーカップカナガワが開催された。慶大からは、ジュニアC級に橋本將太(政2)、選手権男子に小曽根孝浩(環4)、選手権女子に鈴木美桜(法3)と鈴木星佳(総1)が出場し、春の初戦に挑んだ。

 

 

 

 

第39回リリーカップカナガワ 神奈川県フィギュアスケート フリー選手権大会

4月17~24日 @新横浜スケートセンター

 

クラス

選手名

学年学部

演技点

技術点

減点

得点

順位

C級男子

橋本將太

 政2

17.45点

22.50点

-0.50点

39.45点

2

選手権男子

小曽根孝浩

 環4

30.78点

46.30点

-1.00点

76.08点

2

選手権女子

鈴木美桜

 法3

38.00点

40.00点

 ―

78.00点

2

 

鈴木星佳

 総1

33.99点

37.36点

-1.00点

70.35点

4位

 

 

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五右衛門の衣装で登場した橋本

17日に登場したのはC級男子の橋本將太(政2)。2月に行われたバレンタインカップに引き続き、ルパン三世の五右衛門をイメージとしたプログラムを披露した。冒頭、ボイスパートと剣を斬る音に合わせた動きで見せ場を作ると、会場には手拍子が巻き起こる。ここでジャンプを決めて勢いに乗りたいところだが、一本目のダブルアクセルは転倒。しかし、課題と語っていた体力面は克服しつつあり、後半はジャンプを決めて立て直した。ステップでは手を大きく使い、音をうまくとらえたダイナミックな踊りをみせる。今は4級から5級になり、「全体的にレベルアップはできた」と語る橋本。だがまだまだ課題も多く、プログラムコンポーネンツ(演技構成点)が伸び悩んでいる。表現力に磨きをかけ、さらなる高みを目指したい。

 

 

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ジャンプの精彩を欠くも、卓越した表現力を披露した小曽根

24日、選手権男子に登場したのは今年主将を務める小曽根孝浩(環4)。曲は1月のインカレで初披露した「tears of dragon」。前半と後半で曲調がガラリと変わるのが印象的だ。前半はアップテンポで力強いスケートを、後半はスローテンポでしっとりと情感豊かな滑りを見せた。小曽根の持ち味である「魅せる」スケートを存分に発揮できるプログラムであろう。だが「練習通りにいかなかった」と本人も振り返るように、この日はなかなかジャンプが決まらない。それでもイーグルで会場を盛り上げると、体を大きく使った渾身のステップや柔軟性を生かしたドーナツスピンなどでジャンプのミスをカバーした。スケート人生の集大成となる今年。最高傑作の完成に向け、まだまだ挑戦は終わらない。

 

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「シンデレラ」の世界観を見事に再現した鈴木美桜

続いて選手権女子で先に登場したのは、鈴木美桜(法3)。実写版「シンデレラ」をテーマとした新プログラムの初お披露目となった。胸に手を当てて、スタート位置につく。曲が流れ始めると、観客が思わず笑顔になるような、ディズニーらしい可愛く美しい世界観を作り上げる。冒頭のサルコウジャンプは一回転となり、今年から組み込む予定のダブルアクセルートリプルトゥーループもうまくはまらなかった。だが、リンクをいっぱいに使ったステップでは伸びやかなスケーティングを披露。後半には片手をあげるタノジャンプを2本決め、スパイラルや美しいポジションのビールマンスピンで確実に得点をのばした。課題と語ったジャンプを克服し、完璧な「シンデレラ」ストーリーが見たい。

 

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大学デビューを飾った鈴木星佳

最終滑走として登場したのは、大学デビュー戦となった鈴木星佳(総1)だ。プログラムの曲は「チャップリン」。明るい曲調に、コミカルな動き、おどけたような表情が見て取れた。冒頭から、高さのあるコンビネーションジャンプを次々と決めていく。後半は少し疲れも見え、ミスもあったが、「smile」のボイスが入ったステップでは長い手足を生かした伸びやかな滑りで、余韻を残すようにフィニッシュ。ブランクがあったようだが、「全日本を目指せるようになるまで頑張りたい」と意欲を見せた鈴木。若きエースの活躍に今後も目が離せない。

 

 

今年度初の試合となった、リリーカップカナガワ。それぞれの課題と収穫を再認識した選手たちは、次戦となる四大戦、そして秋のシーズンに向け、さらなるレベルアップを誓った。まだまだプログラムは発展途上。これからどんな物語を私たちに見せてくれるだろうか、期待に胸が膨らむ。

 

(記事 反保真優 写真 西村夏菜)

 

◆以下、選手コメント

小曽根孝浩(環4)

(前の試合から期間が空きましたがどのような点を重点的に練習されましたか)スケーティングであったり、フリップジャンプの練習をしました。(今日の演技を振り返って)今日はシーズン最初の試合でした。久しぶりで緊張したのですが練習通りに行かなかったです。集中も出来ていて悪い感覚ではなかったのですが着氷まで届かなかったことは悔しいです。(前半と後半の曲調が大きく変わりました。アピールポイントやこだわっているところはありますか)私は、スローパートは得意ではありません。最初の音楽はテンポが速くて、自分の力強いスケートを表現できるストレートステップが見どころだと思います。後半はやはりコレオステップなど、自分の苦手なすべりを見せられるように努力しています。(次戦に向けて意気込みを一言) 一週間後に試合があります。今日の結果で反省や課題がたくさん見つかったので、まずは集中して最後まで気を抜かないことを意識して、次戦までに仕上げていこうと思います。(フィギュアスケート部主将に就任されましたが、意識の変化はありましたか) 自分のスケート人生最後の年なので自分に対して最高の作品を作るために日々練習はしているのですが、主将になったから(練習の意識が)何か変わったというのはなかったです。逆に主将になったことでみんなを成長させてあげたいと思ったり、自分のことより後輩のことだったり同期のことだったり他の人のことを考える時間が多くなったので、その点が変わったのだと思います。

 

橋本將太(政2)

(今日の演技を振り返って)いつもの大会と違って相手が小さい子もいる試合だったので、負けないように頑張ったのですが、踊る部分やステップなどの部分で劣ってしまったところがあったかなと思いました。(前回の大会から修正したところ)バレンタインカップでは4級でしたが、今は5級になったので全体的にレベルアップは出来たかなと思ったのですが、やはりスピンの安定感やステップが課題かなと思います。(前回、体力面が課題とおっしゃっていた)曲かけの練習の回数を増やして、なるべく体力をつけるようにしました。今日も最後までジャンプが跳べたので良くはなってきていると思います。(見てほしいところは)ジャンプが得意なので見てほしいのですが、新しい曲になって踊る部分も頑張ってきたので、そこも見てもらって盛り上げて欲しいです。(次戦に向けて一言)ジャンプはある程度おりたのですが、今回は演技構成点が低かったので、やはり上のレベルで戦っていくためにそういう所を頑張ってあげていきたいと思います。

 

鈴木美桜(法3)

(新プログラムの曲名と見所について)曲名はシンデレラです。以前にもシンデレラを使っていたことがあるのですが、それはバレエのシンデレラの方で今シーズンは去年映画化された実写版のシンデレラの曲を使いました。見所は、私自身映画をみてこの曲を使いたいと思ったので、ストーリー性を感じられるようにジャンプだけでなく表現力やスピンなど、ジャンプ以外のところでも観ている方々がシンデレラのストーリーを思い浮かべられるように演技したいと思っています。(今日の演技を振り返って)ジャンプも100%では無かったのですが、今の自分が出来る事はまとめられたかなと思います。ただ練習中からジャンプがすごく良くなくて、焦ってしまった部分もあったのですが、それはこれからまた挑戦し直して次の試合に向けて頑張りたいと思っています。(今後改善していきたい点は)今回他の部分では点数も割と取れていたので、やっぱり課題はジャンプかなと思っています。今シーズンからダブルアクセル-トリプルトウループという新しいジャンプを組み込もうとしたのですが、今日は1個目で上手くはまらなくて入れられなかったのでこれからどんどん挑戦していきたいなと思っています。(妹の大学デビュー戦となったが演技をみて)一緒に出る試合は今回が初めてでは無くて、妹もずっと一緒に小さい頃から練習してきて姉妹でもあり良きライバルでもあって切磋琢磨しながら毎日練習しています。(今後に向けて一言)ここの新横浜のリンクが今回の試合でしばらく8月の中旬までお休みになってしまうのでこれからの3か月、今までのようには練習はできないかもしれないですが、その分普段出来ないような陸トレや表現力の部分でも今回よりも次の試合では良くなっていけるようにしていきたいなと思っています。

 

鈴木星佳(総1)

(大学デビュー戦となったが試合の雰囲気は)神奈川県のローカル試合は観客のみなさんの応援が大きい中で滑れることができるので楽しかったです。(プログラムの選曲と見所について)このプログラムは二年目なのですが、「チャップリン」はコミカルな動きがたくさんつまっているプログラムになっているので、表情の変化など、楽しそうに滑ることを目標にやりました。(今日の演技を振り返って)ブランクがあったので練習を頑張っていたのですが、なかなか上手く行かない中で練習より上手くまとめられたので良かったです。シーズンまでにもう少し普段から練習の質を上げられたら良いなと思います。(今後目指していきたい大会は)秋の東京ブロックは全日本選手権につながっている大会なので、東京ブロック、東日本、と通過して全日本を目指せるようになるまで頑張りたいと思います。

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