【ホッケー(男子)】福谷主将「悔しいけれど幸せでした」涙と充実のインカレベスト8 /第66回男子全日本学生ホッケー選手権大会   準々決勝 山学大戦

男子ホッケー

インカレベスト8まで上り詰めた慶大は山学大と対戦した。前半3分に先制点を決められるもなんとか食らいつき前半を0-1で終えた。だが、後半開始早々に立て続けに2点を入れられ、一気に試合を決められてしまった。1点でも返したい終盤にPCなど好機は作ったが得点には結びつかず。0-6で敗れインカレはベスト8で敗退となった。

 

第66回男子全日本学生ホッケー選手権大会 

1回戦 11/8(水)9:30開始@親里ホッケー場第2フィールドvs新潟大 8-0 勝利

得点者:吉川3,森,亀倉,永野,前多,望月

 

2回戦 11/9(木)9:30開始@親里ホッケー場第2フィールドvs東大 2-1 勝利

得点者(慶大のみ):永野,吉川

 

準々決勝

11/10(金) 12:50試合開始 @立命館ホリーズスタジアム

 

 

前半

後半

合計

慶大

山学大

 

 

 

得点者

 

前半3分 失点

後半6分 失点

後半7分 失点

後半12分 失点

後半15分 失点

後半34分 失点

 

 

スタメン

GK相原宗之(商4)

DF吉國光裕(政4)、渡邉陸(法4)、米山大樹(政4)、望月慎之介(経1)

MF福谷亮太(政4)、金田翼(政3)、吉川大地(政2)

FW永野裕太(政3)、大久保遼(政3)、大橋俊介(政3)

 

 

大阪で行われた第66回の男子ホッケーのインカレ。初戦の北信越代表、新潟大学との試合は吉川大地(政2)のハットトリックなどで8-0の大勝。続く2 回戦では関東2部の東大に苦戦しながらも2-1で勝利し、2年連続でベスト8までたどり着いた。この舞台で対戦するのは強敵山学大。春秋のリーグ戦では共に接戦を演じた末破れている相手だ。3度目の正直と昨年敗れた雪辱を晴らしベスト4進出へ。8日間で5試合目と過密日程の中、福谷主将のチームの挑戦が始まった。

攻め上がる福谷

 試合は最初から動いた。3分に相手にボールを奪われると一気にカウンターを仕掛けられ、最後はGKと1対1となり失点。出鼻を挫かれてしまう。同点に追いつきたい慶大は10分にPCを獲得するもゴール前で痛恨のお見合い。すぐさま相手にボールを奪われるとそのまま相手にPCを与えてしまう。このPCこそ枠外に外れ、事なきを得たが好機を生かせなかった。15分には山学大のPCのピンチもあったがこれはポストに救われる。慶大攻撃陣は米山大樹(政4)の左サイドからの打ち込みや永野裕太(政3)が右サイドからサークル内に侵入し中にボールを入れるプレーもあったが、相手ゴールを脅かすことができなかった。前半を0-1で終える。

ボールを取りに行く大久保。エースとして来年度も活躍に期待だ。

「前半は悪くなかった。後半うちがどこまで戦えるかだった」(福谷)。迎えた後半、3分に金田翼(政3)がイエローカードをもらい数的不利な状態になると流れが一気に山学大に傾いた。5分に取られたPC。最初のシュートこそGK相原宗之(商4)がセーブするもこぼれ球を詰められ失点。さらに1分後にも再びゴールを決められたしまった。「早い時間に2、3失点してしまった」と大川HCも振り返るようにこの失点が重くのしかかった。終盤の29分に左サイドからの攻撃でPCを獲得すると米山の打ち込みから福谷亮太(政4)が合わせたが、シュートは得点に繋がらなかった。結果的に後半だけで5点を奪われた慶大は0-6で敗戦。2年連続のインカレベスト8で福谷主将の2017チームは幕を閉じた。

第112代のチームの挑戦は終了となった。福谷主将は今シーズンを「悔しかったけど感謝しかない」と振り返った。4年ぶりの王座出場。山学大や法大といった上位校を相手にも自分たちのホッケーであと一歩のところまで迫った。ただその一歩が重かった。「チームの強さがもう一歩足りなかった」(大川HC)。しかしその一歩を後輩たちが踏み込んでいくだろう。「チームとしての課題は明確で下地もできてきた」と大川HCが振り返るように今年の戦いは慶大にとって必要なステップであった。「伸び代がすごいあるチームだと思っている」と福谷主将も慶大の来季以降のさらなる飛躍へ期待を持っている。目標の関東優勝とインカレベスト4へ。慶大ホッケー部はさらに成長していく。

 

(記事、写真:森田悠資)

 

 

 

以下、選手コメント

 

大川ヘッドコーチ

(今日の試合を振り返って)前半はそんなに悪い感じではなかったんですけど、後半退場者が出て早いタイミングで失点してしまって流れがつかめない中で、試合の形が崩れたのは悔いが残ります。(春季と秋季の山学戦とは違った展開になってしまったが)勝ちたい気持ちが強かったのもあるかと思います。早いタイミングで2、3失点目をしてしまってそこから取り返す力が不足していたかなと思います。(この1年間を振り返っていただいて)春先から内容のいい試合はできていたケースは多かったんですけど、最終的に勝ちにつなぎきれないのは弱さがあったと思います。春の関東で5位で王座に出てもう少しいい結果が出ていればチームとしての伸び代が変わっていたのかなと思います。もう一歩気持ちの部分とかチームとしての強さが本当にあと一歩でした。(引退される4年にメッセージは)4年は本当にチームの中心で一丸となって頑張ってくれたなと思います。練習も含めて真面目に日々取り組んでくれていたので、この4年間で学んだことを社会人になっても胸を張ってやっていただければと思います。(来年に向けて)今年できたことである程度下地はできたと思うので、そこの部分から今年の反省を生かしてどうやったら勝てるのかをもう一回考えてやりたいと思います。課題はかなり明確に見えてきているのでまた明日からしっかりとやっていきたいと思います。

 

福谷亮太(政4)

(今のお気持ちは)正直悔しいです。一回も勝てていない相手だったんですけど、負けることは考えていなかったので、チームを勝たせてやれなくて申し訳ないのと、悔しいです。(今日の試合を振り返って)前半すごい気持ちが入っていてチームとしてもしっかり戦えていて、1失点しましたけど、内容としてはそんなに悪くなくて、後半どこまでうちが戦えるかというところだったんですけど。やはり山学大の実力というか、勢いや強さに負けてしまったのかなと思います。(1年間を振り返って)春も目標としていたところには届かなかったですけど、4年間で初めて王座に出れて、感謝しています。そこであまり結果を出せず、夏や秋を迎えて。結局1年間通して目標に掲げていたものを一個も達成できなかったのは悔いが残っています。ただ、ここまでやってこれたのは自分たちの成長と後輩が頑張ってくれた部分がすごく大きくて、ここまでこれたのが嬉しいです。もっと高いところに連れて行けなかったことが悔しいです。(福谷選手の大学ホッケー4年間を振り返って)あっという間だったという感じです。すごい濃い4年間だったんですけど、あっという間でした。釣りこともあったけど、すごい楽しかったし、今は幸せというかやりきった感じはあります。1年から試合にたくさん出させていただいたので、僕自身はすごく幸せな4年間を過ごさせていただきました。(同期の4年にむけて)同期に本当に恵まれたなと思います。人数も多かったですし、本当に優しくてホッケーに真面目になって取り組んでいて。4年になってからホッケーに対して一緒に考える機会が多かったんですけど、その時も親身になって相談に乗ってくれて本当に感謝しかないです。(後輩選手に向けて)慶大って可能性や伸び代がすごいあるチームだと思っていて。多少4年の人数が抜けてチームはまた作り直しだと思うんですけど、やればできると思うので、俺らの代を超えて、さらなる高みに行って欲しいです。

 

 

これにて今年度の慶大男子ホッケー部の取材はすべて終了となります。選手の皆様、また関係者の皆様や遠征先でも暖かい声をかけていただいた選手の保護者の皆様にこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。私自身1年半の担当となりましたが、0からいろいろなことを教えていただき、様々な経験をさせていただきました。来季以降もホッケー部のさらなる発展を陰ながら応援させていただきます。ありがとうございました。(慶應スポーツ 男子ホッケー部担当)

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