慶應スポーツ新聞会

【バレーボール】〈コラム〉チャンスある時間――加藤靖丈は大学1年目をどう生かすか

得点を決め笑顔を見せる加藤(靖)

 

 

6月末の東日本大学選手権(東日本インカレ)を終え、今年度の折り返し地点を迎えた慶大バレー部。見つかった課題を克服しようと、後期に向けて再び動き始めた。私たちは、早慶定期戦や東日本大学選手権で活躍を見せた期待の1年生、加藤靖丈(商1・慶應)を取材した。

 

 

 

 中学時代から注目を集めた加藤。そんな彼が進んだのは、慶應義塾高校だった。全国大会などの実績は他校に比べて少なかったが、「それでもこのチームでバレーをしたいなと思った」。なぜなら、練習の雰囲気が全く違ったから。学生主体で練習に取り組み、全体的に明るいチームだった。2年次には同校史上初の全日本高校選手権(通称:春高)出場も果たした。影響を受けた人物を尋ねても、渡辺大地監督と高校のチームメートを挙げた加藤。「高校3年間のおかげで今の自分がある」と語った。

 

 

サーブを打つ加藤

 そして今年から慶大バレー部に入部し、春季関東大学リーグ戦ではベンチ入り。ピンチサーバーとして出場することもあったが、「どういう心構えでいけばいいのか、まだあまりわかっていなかった」という。そんな中、ベンチという今の立場に対する考えも変わっていった。現在、ベンチ入りメンバーを含めた14人のうち5人が加藤ら1年生。「自分たちが入るまでベンチに入っていた先輩もいて、その方は自分が入れなくてもやっぱりちゃんとチームに貢献している」。加藤は、その姿がとても印象的だと語る。だからこそ、今の責任あるポジションで自分に何ができるか、何をすべきか考えてやっていきたい。その姿勢は、まさに慶大の「組織バレー」を体現しているように見えた。

 

 

大学初得点のスパイク

 そんな加藤に、出場機会は意図せぬ形でやってきた。先月の第82回早慶バレーボール定期戦の第4セット、スタメン富澤太凱(経3・慶應)が脚を負傷、急きょ加藤がコートに立つことに。富澤のほかにも負傷者が続出する危機的状況。しかし、慶大はそこで屈さなかった。一番にその空気を切り裂いたのが加藤だった。チームそして多くの観客が見守る中、高校からの先輩、吉田祝太郎(政2・慶應)から上がったトスを見事に打ち切った。相手ブロックに当たり大きく弾かれたボール。床に落ちたその瞬間、コートには笑顔の輪が広がっていた。加藤にとって、これが記念すべき大学初得点となった。

 

 

大学での挑戦は始まったばかりだ

 この早慶戦や春季リーグ戦、そして日々の練習を通じ、自身と同じポジションでスタメンとして活躍している富澤について「どんなときでも決め切るすごい選手」だと実感したという。では、今の自分にできることは何か。「体力的な部分など基本的なところをもうちょっと見つめ直して、そういうところからもう一回取り組めるチャンスがある時間だと思っている」。加藤はそう語った。出場機会は少ないかもしれない。だが、加藤は確実に力をつけ、いつの日か一回りも二回りも強くなってコートに立つ。加藤の今後に注目したい。

 

 

(記事:藤澤薫)

 

 

◇連載企画◇ リレーインタビュー

先月取材した、小出捺暉(環1・駿台学園)選手からの質問です。

 

――肉体改造をしているそうですが、具体的にどのようなことをしていますか?

11月の春高予選で引退してから運動をしていなかった日が長かったので、それはちょっとさすがにまずいんじゃないかって話に同期の中でなりました(苦笑)。今は、お菓子やジュースを制限したり、チームで提携しているトレーナーの方がいらっしゃるのでそこにトレーニングしに行ったりしています。

 

 

◇プロフィール◇

加藤靖丈(かとう・やすたけ)

1999年4月14日生まれ/商学部1年/慶應義塾高/191センチ/オポジット

 

 

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