慶應スポーツ新聞会

【テニス(女子)】押野、西田の最終戦 勝利で飾り後輩に夢託す/関東学生テニスリーグ 明大戦

長かったダブルス初勝利

雨の影響で1日遅れて行われたリーグ最終戦。押野紗穂(環4・つくば国際大東)・西田奈生(総4・済美)体制最後の試合は、D1押野・黒須万里奈(環1・山村学園)、D2末野聡子(総1・芦屋学園)・平田歩(総1・岡山学芸館)が勝利しついにリーグ戦ダブルス初勝利を挙げると、S5西田、S1押野が自身の庭球部最終戦を勝利で終える。5-2で明大を下し、有終の美を飾った。

慶大

 

明大

D1 ○押野・黒須

2{2-6、6-4、6-3}1

吉田(百)・吉田(明)

D2 ○末野・平田

2{7-(8)6,6-1}0

宮田・金山

S1 ○押野

2{7-6,5-2 ret}0

斉藤

S2 ●末野

0{3-6,ret 0-1}2

稲葉

S3 ○平田

2{6-0,6-2}0

宮田

S4 ●向井

1{7-5,2-6,4-6}2

竹本

S5 ○西田

2{3-6、6-1、7-5}1

金山

合計5

 

2

関東学生テニスリーグ 明大戦

2018年9月17日@筑波大学テニスコート

 

D2○末野/平田

2{7-(8)6,6-1}0

宮田/金山

D2末野聡子(総1・芦屋学園)・平田歩(総1・岡山学芸館)は、序盤からミスが続き1-5と追い込まれたが、ここから本領を発揮。連続でゲームを取っていき6-5と逆にリードを奪う。続くゲームはキープされタイブレークにもつれたが、ここも気迫を見せ8-6で制し良い流れで第2セットへ。このセットも1年コンビらしい勢いそのままに、順調にゲームを奪っていく。6-1で勝負を決め、ついにリーグ戦でのダブルス初勝利を挙げた。

 

D1○押野/黒須

2{2-6、6-4、6-3}1

吉田(百)/吉田(明)

D1は初の組み合わせとなる押野・黒須ペア。最初の2ゲームを連取し、幸先の良いスタートを切ることに成功する。しかし3ゲーム目でブレイクを許すと、相手に主導権を握られてしまい、2-6で第1セットを落とす。続く第2セットは3ゲーム目をブレイク。その後、手堅くサービスゲームをキープし、6-4で取ると、そのままの勢いで第3セットを獲得した。

 

S5○西田奈生

2{3-6、6-1、7-5}1

金山晴奈

庭球部として自身最後の試合に臨んだ西田奈生(総4・済美)。序盤から相手の強烈なフォアハンドを左右に打ち分けるプレースタイルに押され苦しい展開に。守備からリズムを作れず第1セットを落としてしまうが、第2セットに入ると「今ここからファイトしないと絶対後悔が残る」と奮起し、6-1と圧倒。勝負の第3セット、激しいゲームの取り合いとなるが、11ゲーム目をキープすると、直後のゲームでブレイクに成功しゲームセット。自身の最終戦に花を添えた。

 

S4●向井マリア

1{7-5,2-6,4-6}2

竹本琴乃

S4の向井マリアは互角の展開となった第1セットを粘り強く戦い先取に成功する。しかし、続くセットはストロークの精度が落ち5ゲーム目にブレイクを許すと8ゲーム目にもブレイクされ勝負は最終セットへ。中盤から互いにブレイクの応酬となるシーソーゲームとなったが、10ゲーム目に惜しくもキープすることができず悔しい敗戦となった。

 

S3○平田歩

2{6-0,6-2}0

宮田みほ

S3の平田は、圧巻の試合運びを見せた。序盤から左右へ打ち分けるストロークが冴えわたり、相手の体力を奪っていく。相手のサービスゲームでも攻めの姿勢を貫き、立て続けにブレークに成功。第1セットは1ゲームも相手に与えずに6-0で奪った。続く第2セットも勢いそのままに得点を重ねる。終始精度の高いショットで相手を追いつめ、このセットもゲームカウント6-2と圧倒。力の差を見せつけるストレート勝ちとなった。

 

S2●末野聡子

0{3-6,ret0-1}2

稲葉あす香

右ひじに痛みを抱えながらもリーグ戦単複全出場の末野。第1セットは懸命に戦うも落としてしまうと、第2セット0-1の場面で高校時代に負傷した膝の痛みが再発し、無念の途中棄権となった。

 

S1○押野紗穂

2{7-6,5-2ret}0

斉藤佳帆

主将・押野は慶大を背負う最後のシングルスに臨んだ。ストロークでのミスが続くなど、出だしの調子が上がらず苦戦する押野は、第1セットを2-5まで追いつめられる。しかし、「中に入って先に攻めることを思い直した」との言葉通り、その後は積極的に前へ詰めて打ち込み、必死の追い上げでタイブレークまで持ち込む。長いラリー戦となったが、勝負所に耐えてミスを抑えた押野がポイントを重ね、このセットを制した。すると続くセットは勢いのままにブレイクを重ねる。仲間の声援を受け、気迫のこもったプレーを続けるが、スコア5-2で試合は雨中断に。降りしきる雨のなか、相手選手が棄権を決断。思わぬ形で押野の勝利が決まった。

 

最終戦にして遂に、ダブルスを2-0としてシングルスに臨むことができた今日は、まさに「チームの底力」(坂井監督)が発揮された試合だった。経験の少ない1年を多く起用し、また負傷を抱えながら戦った選手も多く、全体的に苦しい戦いが続いたリーグ戦だったが、来年以降に向けて学んだことも多いだろう。今回の最終戦をもって、同期2人でチームを引っ張った主将・押野、副将・西田は引退だが、2人が背中で示してきた庭球部のカルチャーは後輩にもしっかりと受け継がれているはずだ。今年は果たせなかった王座進出を来年こそは果たし、悲願を達成してほしい。

(記事:内田貴啓、重川航太朗、堀口綾乃、萬代理人)

 

◆試合後コメント

坂井利彰監督

――今日の試合を振り返って

今日は本当にダブルスで2-0がついたのが大きかったです。これがリーグ戦最後にして最大の収穫です。やはりこのリーグ戦はダブルスで2連敗してスタートすることが多く、今まで1回もダブルスで勝てませんでした。それを今日2勝できました。しかも、2-5、1-5とリードされ、ちょっと本当にリーグ戦このまま勝てないじゃないのかと頭によぎってしまいましたが、本当に4年の押野も、1年も良く踏ん張ってくれました。それを支えた部員もダブルスで勝てるためにいろいろ試行錯誤してくれたので、チームの底力が今日の試合に出てくれて、嬉しかったです。

――リーグ戦全体を振り返って

ダブルスでリードされるという厳しい試合が多く、初戦の亜大戦がポイントだったと思います。初戦の亜大戦で本当に取れなかったというところが大きかったです。結果的に亜大と早大が王座に行くことになりましたが、初戦が一つ鍵であったと思います。次の山学大戦で勝って、筑波大戦でも勝っていたら、王座に行けるという望みがありました。そこでもどうしてもダブルスで勝てなく、苦しい状況となりましたので、後半はダブルスを組み替えたりしました。終始ダブルスで苦しんだリーグ戦でした。

――シングルスはいかがでしたか

4年の押野と西田が頑張って、後半に持ちこたえてくれました。向井も痙攣を起こし、完璧な状態で初戦を迎えられませんでしたが、なんとか踏ん張ってくれました。1年も頑張ってくれました。シングルスも0-2からよく盛り返したと思います。

――1年を多く起用しました

1年に実力があったので積極的に使いました。1年が多い代は結果が出にくいです。自分も監督を15年やっていて、そこは想定内でした。やはり1年に少し負担をかけすぎたと思いますが、いい経験になったと思うので、来年以降につながると思います。

――押野選手と西田選手が引退されます

最終戦の2人の勝利は大きかったです。二人しかいない代であったので、リーダーシップを取るのは大変だったと思います。最後はよくチームの勝利に導いてくれたと思います。本当に感謝の気持ちしかないです。

 

押野紗穂(環4・つくば国際大東風)

――今日のダブルスを振り返って

ダブルスは第4戦まで0-2と、苦しい結果が続いていたなかで、最後を2-0で終われたことは、皆で作った勝利だと思うし、これを来年に繋げてほしいと思います。今日出ていた1年は、来年のキーになってくると思うので、今日の結果を自信に、一からやっていってほしいと思います。

――初めて組む黒須選手とのダブルスは

黒須は(ネット)前で誰よりも俊敏な動きができて、すごいポテンシャルの持ち主なので、自分はそれを生かせるストロークをしたいと考えていました。自分がきついときも、前で助けてくれたことがすごく大きかったと思います。(黒須は)初めての公式戦だったんですけど、そこは全く問題なく二人でできたのかなと思います。

――シングルスの方を振り返って

出だしがあまりよくなくて、2-5までいってしまったんですけど、一度中に入って先に攻めることを思い直し、ファーストを取ることができました。また自分がすごく助けになったと思うことは、周りの応援や、ボウラーで一生懸命走ってくれる1年など、チームの皆の力でした。シングルスも難しい試合ではあったんですけど、勝ちきることができてよかったかと思います。

――これでリーグ戦は終了となりますが、全体を振り返って

負けからスタートしたリーグ戦にはなりましたが、このチームの成長が段々と見られたリーグ戦だったと思います。今年は混戦したなかで、皆が勝ちを信じて、一人一人が成長できたと思います。自分の代は終わってしまったんですけど、最後の明大戦の締め方や、責任を持って動いてくれる後輩の姿勢を見ていたら、この悔しさを生かしてやってくれると思うので、来年の日本一に期待したいと思います。

――主将としての1年を振り返って

自分が考えて皆に指示するということが、最初は難しくて、様々な葛藤があったんですけど、私が迷っていたらみんなも迷うと思って、途中から自分が決めたら迷うことなくやることができました。自分の代は、私と西田しかいなくて大変だったんですけど、3年が主体的に動いてくれて、すごく助けられた1年だったと思います。結果が付いてこなかったことだけが残念ですけど、よくみんなもやってくれたと思います。主将は終わっても、来年のチームを応援したいなと思います。

――慶大の庭球部で過ごした4年間はいかがでしたか

自分は1年のときから王座の決勝の舞台に立たせてもらって、本当に濃い時間を過ごさせてもらったと思っています。勝てなくて辛い時期もあったんですけど、慶應を選んで生活できて、自分の財産になりました。OB・OGの方々、監督・コーチ、部員のみんなに感謝しています。ずっと監督やコーチが、自分を成長させてくれたんですけど、4年間一度も日本一を成し遂げられず、恩返しができずに申し訳ないと思う気持ちもありますが、本当に、ありがとうございました、という言葉に尽きると思います。これからの自分の生き方にも生かしていきたいと思います。

――今後のテニス人生は

今の段階では選手を続ける予定なので、庭球部で得た経験をしっかりと今後の自分のテニスに繋げていきたいと思います。

――今後に向けてひとこと

自分は本当に上を目指し続けたいです。もちろん、この先苦しいこともあるとは思いますが、絶対にいけるという自信を持ってやろうと思います。あと、慶大の庭球部をずっと応援し続けると思います。

 

西田奈生(総4・済美)

――今日の試合振り返って

結構ハードヒットしてくる相手に3-6で落としてしまって、でも隣のコートを見たら向井がすごく頑張っていて、私も今日が最後の試合だし、今ここからファイトしないと絶対後悔が残るだろうなと思ってそこからは声を出して、テニスの調子とかではなくて、一本でも相手のコートにしぶとく入れようとプレーしたら、第2セットは6-1で取れることができました。ファイナルは2-0で出だしは良かったですが、そこから2―4にされて相手も乗ってきて、心も折れそうになりましましたが、一回落ち着いて周りを見たら1年でボウラーで走ってくれた子も、息上がりながらボール渡してくれたり、私だけがきついんじゃないんだと思えたし、周りの応援してくれているチームメイトを見たら、自分が勝てると信じて応援してくれていたのが分かって、もう一回ここで最後やるしかないなと思って戦いました。そう思って戦っていたら、スイングできるし、前にも踏み込めたし、最後自分が4年間やってきたことを全部出せた試合で、気づいたら7-5で勝ってたという感じでした。

――引退して今の率直な気持ちは

ずっとリーグ戦でダブルスが0-2でしたが、最終戦はダブルスで2-0つけれて、自分たちがダブルス2-0つけてシングルスに臨むっていう形ができた最後の最後でできたので良かったです。私は今年で引退して来年からは社会人なので、テニスはしないし、このチームで戦うのこれで終わりなんだと思うのと寂しいし、色んな気持ちがあふれています。

――副将として臨んだ今季振り返って

同期が1人しかいなくて、1年の頃から絶対に2人で王座優勝して終わろうと話していて、それに向けてやってきました。自分は本当にコートに立ってチームを引っ張る、テニスの結果で押野と共にチームを引っ張るということを意識してやっていました。

――押野選手と4年間過ごしてきていかがでしたか

正直、お互い2人で経験したことも含めて、嬉しいことよりも辛くてしんどいことの方が多かったですが、終わってみたら押野だから今の自分があるんだなという思えて、切磋琢磨というか影響を与えてくれたので、本当に最高の同期で、2人で良かったなと思います。

――庭球部4年間を振り返って

率直に慶應の庭球部に入って良かったなと思っていて、何度も辞めようと思ったこともあるし、部活に行きたくないなとか、辛いことの方が多くて、同期も2人で仕事も多くてとか大変でしたが、2人だからこそ自分の視野も広がったしテニスで勝つことだけじゃなくて、人間的にも成長することができたので、監督、コーチ、OBの方、後輩のみんなも含めてこのチームの一員で本当に良かったと思っています。

――後輩に向けて

もうこのチームはすごい可能性があると思っていて、来年は絶対みんなそれぞれの持ち場で良い顔してやってくれていると思います。あと1セット、あと1ゲームとかを取り切れるか取り切れないかという差で今年は負けてしまったので、その結果を変えることができたら日本一になれると思います。私は愛媛出身で来年から愛媛に就職するので、来年は愛媛(来年の王座開催地)で待ってるよ、と伝えました。日本一を後輩たちと一緒に愛媛で見届けます。

 

黒須万里奈(環1・山村学園)
――今日のダブルスの試合を振り返って
ファーストセットは相手の勢いもあって引いてしまったのですが、セカンドセットからは切り替えて自分から動いて打つことを意識できました。先輩の押野さんがラリーを引っ張ってくれたので、1年らしく勢いよくやることができて、自分の良いところと先輩の良いところを上手く引き出せたと思います。

――気持ちの切り替えが上手くできたポイントは
ファーストセットで、自分たちが焦っていることは分かっていました。そこが終わった時点でトイレットブレークで時間をしっかりと空けて、整理できたことがポイントだったと思います。

――先輩の押野選手と組んでいかがでしたか
最初は少し緊張していましたが、途中からはしっかりと先輩を頼りにして、信用して試合を進めることができました。

――リーグ戦を通して自身のプレーはいかがでしたか
初戦と比べると段々と自分らしく前に出ていくことができてきました。悪いところもありましたが、収穫の多い大会だったと思います。

――リーグ戦期間中意識していたことは
大事なところで引いてしまうことがあったのですが、そういった場面で基本に忠実にしっかりと踏み込んで試合をすることは意識してきました。

――4年の二人のプレーは見ていていかがでしたか
自分は結構攻撃的なテニスをするタイプなのですが、二人とも粘り強いテニスをしていて、そういった粘り強さを今後は見習っていかないといけないと思いました。

――1年として次に向けてはどう考えていますか
次はまた新しい1年が入ってきて年が上がるので、下を引っ張っていけるようにしなければという思いは強いです。

――今後に向けて
この後は全日本選手権などの個人戦になりますが、大きい大会にもなるので、そこでしっかりと結果を出していけるように、今後の時間の使い方が大事になると思います。そういった場でしっかりと結果を出せるように頑張っていきたいと思います。

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