【ホッケー(女子)】互角の勝負に持ち込むも一歩及ばず。無念のインカレ初戦敗退/第40回女子全日本学生ホッケー選手権大会 1回戦 VS聖泉大

女子ホッケー

三宅のゴール後に喜ぶ選手たち

リーグ戦の順位決定予選で学習院大に勝利した慶大。この日はインカレの1回戦で聖泉大との試合に臨んだ。試合は序盤から慶大が敵陣で試合を進めていた中で、2Qに一気に2点を与えてしまう。しかし、2Q終了間際に獲得したPCを三宅美紅主将(経4・慶應湘南藤沢)が決めて1点差に詰め寄り、前半を折り返した。なんとか追いつきたい慶大だったが、後半に入ると徐々にペースを失う。4Qにダメ押しの失点を許し、1-3で敗戦。慶大は初戦で姿を消すこととなった。

 

第40回女子全日本学生ホッケー選手権大会 1回戦 VS聖泉大

 

11/1(木) 9:30試合開始 @早大東伏見グラウンド

 

 

1Q

2Q

3Q

4Q

合計

慶大

聖泉大

 

スタメン

GK 杉山留菜(経4・慶應女子)

DF 冨田里沙(政4・東洋英和女学院)、三宅美紅(経4・慶應湘南藤沢)、西本明日美(政3・慶應湘南藤沢)、木崎渚早(経4・日比谷)

MF 花田ともみ(政2・慶應湘南藤沢)、荒川理佳子(経4・慶應女子)、森田真衣(経2・慶應女子)

FW 雑賀水紀(経4・慶應女子)、内藤梓(政3・立川)、山崎ほのか(商4・慶應女子)

 

全16チームで行われるインカレの初戦。慶大の1回戦は関西リーグ4位代表の聖泉大との対戦となった。

 

2年ながら攻守で活躍する森田

試合は第1Qから一進一退の攻防。中盤でロングパスの応酬を繰り返す中で、慶大がやや優勢を保ち敵陣でのプレーを継続させる。DF陣も、カウンターを受ける場面も見られたが丁寧に対処。前線では山崎ほのか(商4・慶應女子)や留学生リーヴにボールを集め、好機を伺うも両チームとも最初の15分で相手ゴールを破ることはできなかった。

 

第2Qに入り、試合は動く。4分、中央から自陣サークル内へ侵入を許すと、PCを献上。GK杉山留菜(経4・慶應女子)が一度弾いたこぼれ球を、クリアしきれずに押し込まれて先制点を与えた。続く9分にも、相手FWに中盤でボールを奪われるとそのまま独走を許す。そのまま個人技で持ち込まれGKとの1対1で追加点を献上。立て続けに失点し、2点を追う展開となる。しかし、ボールポゼッションで優勢を保つ慶大は敵陣へ幾度となく攻めこむ。すると終了間際の14分、リーヴがドリブルで持ち込み、PCを獲得。アゲインから、三宅が豪快にゴールに突き刺し、1点差に追い上げて前半を終えた。

ドリブルで前へ持ち込む山崎

早めに追いつきたい慶大だったが、3Qに入ると少しずつボールポゼッションでの優位を保てなくなる。8分には、DFの冨田里沙(政4・東洋英和女学院)がグリーンカードを受け、一時退場。数的不利となるが、なんとか相手のファールを誘発するなどして耐え凌ぐ時間が続く。左サイドからサークル内へ持ち込まれる場面もあったが、枠外へのシュートで難を逃れた。このクオーターは互いに無得点で、1点差のまま最終Qへと向かう。

 

中盤から攻撃を組み立てる花田

最終Q序盤は相手ペース。開始早々にPCを与えると、ここは相手のミスでピンチを逃れる。慶大も中盤でのボールの奪い合いからチャンスを伺うが、決定機を作ることができない。すると、8分に隙を突かれて自陣へ侵入を許す。フリーの選手からサークル内へ打ち込まれゴール前の選手に押し込まれて、痛恨のダメ押し点を与えてしまった。残りの短い時間で2点を追いかける展開も、ペースを再び取り戻すことはできず。そのまま試合は終了し、1-3での敗北となった。

 

近年聖泉大との対戦はなく、他チームとの戦績などを勘案すればやや格上の相手と思われていた。しかし、前半は敵陣へのパスやドリブルがうまく繋がり好機を演出。優位な展開で試合を進めていただけに、一瞬の隙を突かれた失点が悔やまれる結果となった。それでも内容としては、チームとして悲観するものではなかっただろう。「攻められるシーンがあったことも、0点で抑えられたクオーターがあったこともチームとしては大きい」と三宅主将も手応えを口にするなど、シーズン終盤に入り着実に力はついてきている。

残り2試合、4年の活躍に期待だ。(左が三宅主将、右が荒川副将)

TEAM2018も、残りは立大との5-6位決定戦と早慶戦の2試合となった。連勝で春と昨秋の雪辱を果たし、笑顔で今季を締めくくりたいところだ。

 

(記事・写真:重川航太朗)

 

次戦〈関東学生ホッケー秋季リーグ〉 11/10(土) 5-6位決定戦 VS立大

 

11:15試合開始 @駒沢オリンピック公園総合運動場 第一球技場

 

 

以下、コメント

 

手嶋聖奈監督

――今日の試合を振り返って

立ち上がりから自分たちのペースを作ることができて、格上の相手ながらもしっかりと勝負できていたかなと思います。ただ、2Qの最後に1点を返して自分たちのペースにしなければいけなかったのですが、後半になってどんどん慌ててきてしまって、勝負所で点数に結びつかなかった要因かなと思います。

 

――今日得られた収穫は

自分たちがやってきたことを出せればどんなチームとも対等に戦えることが分かって、自信を持てたのではないかと思います。

 

――4年生にとっては最後のインカレとなりましたが、4年生の姿などはいかがでしたか

特に秋から4年生はチームを引っ張っていくという姿勢が変わったと思っていて、かつそれが試合を重ねるごとにその姿が下級生にとっても大きくなっていったかなと思います。インカレは1勝して4強に当たることが目標でしたが、そこをクリアできなかったことは少しふがいない結果と思っているかもしれません。ただ、まだ立教戦も早慶戦もあるので、そこでしっかりとチームを引っ張って、有終の美を飾ってほしいなと思います。

 

 

三宅美紅主将(経4・慶應湘南藤沢)

――今の率直なお気持ちは

聖泉に勝って4強に当たるところまで行きたかったというのがあるので、負けてしまって本当に悔しいです。

 

――今日の試合を振り返って

第1Qは守りも上手くいっていたのですが、2Qに入って相手のキーマンが少し上げてきて、その対応が遅れて2点入ってしまったのが大きかったと思います。

 

――2失点した後のチームでの立て直しは

キーマンのケアをするように言われてそれを徹底しました。攻撃面では、前半から攻めることはできていたので、そこから積極的にPCを取っていこうというふうにチームで決めていました。

 

――PCでの得点もありました

PCはFWが結構取ってくれたので、しっかりとここで決めようというふうに思っていました。

 

――互角の戦いに持ち込みましたが感じたことは

私たちの実力を発揮できた試合だったのかなとは思います。攻められるシーンがあったことも、0点で抑えられたクオーターがあったこともチームとしては大きいことだと思います。

 

――ここまでのチームとしての仕上がりはどう感じていますか

あと1か月くらいですが、まだできることはあると思いますし、まだ仕上がってはいないと思います。ただ、FWがPCを取ってくれたりとか、シュートまで行けるシーンが増えたりだとか、徐々にですがチームとして得点して勝つというビジョンはできてきているのかなと思います。

 

――残りも今季は2戦になりましたが、今後に向けて

立教については春に負けて悔しい思いをしていますし、早慶戦も私が入ってから勝てていないので、しっかりと両方とも勝ってTEAM2018として結果を残したいと思います。

 

花田ともみ(政2・慶應湘南藤沢)

――今日の試合を振り返って

最初の1Qを0-0で終えた時には、思っていたよりもいいゲームができているなと思いました。このままやっていけば勝てるんじゃないかと思いましたが、2失点してしまって相手の方が上手だった部分もあって、負けてしまい悔しいです。

 

――今日の試合で得られた収穫は

学習院戦の時は先制されて、勝たなければいけないプレッシャーがかかって雰囲気があまり良くなかったのですが、今日は相手の方が上だという意識がありましたし、その中でしっかりと攻めることができて、前に出ていく気持ちが出ていたのが、メンタル面で良かったのかなと思います。

 

――2年生としてスタメンで出場していますが、意識していることは

試合に出ている人の中でも、実力が低いことは自覚しています。その中で自信を持たずにやると、いいプレーが出なかったりするので、自分に自信を持ってやることが一番力を発揮できると思うので、緊張せずに自信を持つことは意識しています。

 

――次戦に向けて

立教は春に負けてしまっていますが、絶対に勝てないわけではないのですし、チームワークでも負けていないと思うので、今までやってきたことをしっかりと出して絶対に勝ちたいと思います。

 

森田真衣(経2・慶應女子)

――今日の試合を振り返って

攻めているシーンが多くて、PCなども取ることができたのですが、やはり結果として負けてしまって、この秋課題だった得点力のところがダメだったなと思います。

 

――互角の戦いに持ち込めたことについては

格上相手という想定でミーティングなどもしていて、互角に戦えたことはやってきた成果が出た部分もあったのかなと思います。

 

――今季からスタメンに定着していますが、意識していることは

私はレフトインサイドで、相手の右攻めと対することが多くて、守備が大事だと思っています。この秋は、抜かれないように手数を増やしてポイントを取ることといった守備面の意識はしています。

 

――上級生が多い中でのプレーですが

本当に先輩たちに引っ張ってもらいながらプレーしています。自分がうまくできないことが多くて、まだ申し訳ない気持ちがあって、自分がもっとできればチームでもいい形になると思うので、悔しい部分は多いです。

 

――次戦に向けて

春負けてしまって6位という結果になってしまっているので、この秋は絶対に勝って、今出せる最高の順位である5位を目指したいですし、これまでもあまりいい形では勝てていないので、しっかりとみんなでやってきたことを出し切って勝ちたいです。

 

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