慶應スポーツ新聞会

【バレーボール】〈春コラム③〉片波見和輝が秘めたアツき思い

新4年の片波見

 

 

春季リーグ戦開幕まであと10日。慶大バレー部は昨日には大阪遠征から戻り、新シーズンに向け、いよいよ最終調整の段階に入っている。連載企画第3弾の今回、私たちは片波見和輝(新 文4・成田)を取材した。

 

 

片波見のポジションはセンター。文字通り、コート前衛中央で構え、相手の攻撃を阻むブロックや、コートを突き刺すクイック攻撃などで活躍する。だが、それだけではない。片波見は「みんなの良いところを引き出したい」と語った。慶大には、マルキナシム主将(新 総4・川越東)と富澤太凱副将(新 経4・慶應)のWエースがいる。「自分が積極的に囮になったり、ネット下でブロックフォローに入ったりして、彼らに思いっきり打たせてあげる」。それが、片波見のもうひとつの役割だ。

 

 

清水(左)に声を掛ける片波見(右)

そんな片波見だが、昨年1年間はベンチスタートの方が多かった。スタメンとして出場する樫村大仁(新 環3・茨城高専)や清水柊吾(新 総3・広島城北)が負傷したとき、あるいは調子が出ないとき、急きょコートに立つこともしばしば。そんな昨シーズンを振り返ったとき、片波見は「けがや心の面など、彼らにも脆い部分が結構あるので、そこは先輩として支えていければ」と語った。――「でもやっぱり…」ふっと一息ついて、片波見はこう続けた。「負けたくない気持ちの方が強いです」。

 

 

「彼らは魅力的な選手。樫村には高さが、清水には攻撃のバリエーションがある。そこで対抗したとしても勝てないところが多い」。片波見は、ライバルである樫村・清水をこう称える。

 

 

昨年の春季リーグ戦にて

では、彼らに負けないために、片波見が心がけていることは何だろうか。以前、樫村は片波見について「自分のプレーを徹底する人」だと話していた。片波見が徹底するもののひとつが、リードブロック。相手セッターが上げたトスに反応して跳ぶため、囮につられることも少ないが、一方でブロックが完成する時間がわずかながらに遅くなるので、相手の速い攻撃などは止めにくい。それでもリードブロックでワンタッチを取ってボールをつなげる。それが慶大、そして片波見が選ぶ道だ。たとえ高さや攻撃の多彩さが足りなくても、ボールを落とさなければ負けない。しぶとく、粘り強く。それこそ、片波見が人一倍心がけていることだ。

 

 

アツい思いを秘めている

長身を生かしたいと始めたというバレー。だが、「最近感覚がおかしくなってきた」と本人が思わず笑ってしまうほど、190センチの片波見を、それ以上の高さを誇るチームメートが囲んでいる。もう、高さだけでは通用しない。さらに、期待の新入生もやってきた。「これからますます厳しい競争になってくると思うから、ちゃんと戦っていけるように頑張りたい」。普段、口数が多くない片波見だが、そんなアツい思いを抱いている。「人に優しく、自分に厳しく」。幼いころからずっと母が言い続けているというこの言葉を胸に、今日も片波見は、ボールを追い続ける。

 

 

(記事:藤澤薫)

 

 

◇連載企画◇ 「出会いの春」

――春といえば、出会いの季節でもあります。今まで出会った中で、自分の人生に一番影響を与えてくれた人物は?

高校の監督です。僕は今、教員を目指しているんですけど、「こういう先生になりたいな」っていう先生像は、その高校の監督の影響が強いですね。すごく真面目で、人として大事なこととかをたくさん教えてくださる先生でした。

 

◇プロフィール◇

片波見和輝 (かたばみ・かずき)

1998年2月28日生まれ/文学部・新4年/成田高出身/身長190センチ/最高到達点330センチ/センター

 

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