【ホッケー(男子)】冷静なプレーで辛勝。5位6位決定戦進出へ/関東学生ホッケー春季リーグ順位決定予選 VS駿河台大

男子ホッケー

プール戦を終え、ついに迎えた順位決定予選。王座進出は叶わなかったものの、この試合を勝てば5位6位決定戦に出場できるということで、依然重要な1戦であることは言うまでもなかった。相手である駿河台大は、ボールキープ力では慶大を上回り、慶大が得点するのは難しいように思えた。しかし、そんな彼らのパスワークをMF吉川大地(政4・慶應)らが積極的にカット。そして第2Q2分に獲得したPCでFW前多亮佑(経3・慶應)が今季3得点目を挙げて慶大が先制すると、第3QでもDF八木悠太(政4・慶應)が追加点を決め、慶大が優位に。対して徐々に崩れていく駿河台大であったが、その後慶大がさらなる得点を挙げることはなく試合は終了し、慶大は見事来週の5位6位決定戦への出場権を手に入れた。

 

平成31年関東学生ホッケー春季リーグ 順位決定予選

 

5/18(土) 11:15試合開始 @明大八幡山グラウンド

 

 

第1Q

第2Q

第3Q

第4Q

合計

慶大

駿河台大

 

 

スタメン

 

GK 小川慶人(経2・慶應)

 

DF 望月慎之介(経3・慶應)、安田武大(政3・慶應)、片岡賢治郎(経3・慶應)、飯室隼(経2・慶應)

 

MF 吉川大地(政4・慶應)、田畑智哉(政2・慶應志木)、中山正暉(経2・慶應)

 

FW 竹内佑太(政4・慶應)、前多亮佑(経3・慶應)、村上慧(法2・慶應)

 

 

それほど広くない会場ではグラウンド全体が見渡せ、観客席とベンチの距離が近く感じられるため選手たちの熱気がこれでもかと伝わってきた。「4位以上という目標を達成できなくなってからのゲームだったので、モチベーション的に難しいゲームではあった」(塚本主将)ことから、今日の試合をどんなメンタリティで戦うのかが見所だった。

 

PCでの守備の活躍は目を見張るものがあった

第1Qは互いにサークルインできない状況が続いた。しかし慶大が敵陣プレーを繰り返すようになるとついにサークルインし、10分、最初のPC獲得。ここは跳ね返され得点とできなかったが、駿河台大がそこから一気にカウンターを仕掛けサークルインすると、12分に一度シュートを打たれるが、GK小川慶人(経2・慶應)のセーブで失点とせず。しかし直後2度の相手PCで危機を迎えるが、ここも難を逃れ、両チーム0点で最初のQを終える。

 

第2Q。早速MF田畑智哉(政2・慶應志木)がボールを運び、MF中山正暉(経2・慶應)がそれを受けサークルイン。惜しくもここでは得点を生むことはできなかったが、2分、獲得したPCから一旦は相手GKに当たるも、そこをFW前多がすかさずシュートし見事先制点を挙げた。勢いづくかと思われたが、サイドから追い上げてくる駿河台大に翻弄され、7分には相手PCで危機に。なんとかGK小川ら守備の堅い守りで失点とはしなかったが、ペースをつかみきることができない。ついにはこのQ終了まで追加点を挙げることができず、前半を折り返した。

 

第3Q終了間際、2得点目を挙げた八木

第3Qは慶大ペースでのスタート。しかし5分の駿河台大サークルイン、7分には駿河台大にPCを取られ緊張した瞬間もあった。しかし相手も決定的な打撃を見せることなく徐々に焦り出すのがわかった。この焦りから、相手のパスワークに乱れが生まれ、少しずつ慶大はここに入り込む隙間を見つけ出す。ついにはボールを獲得すると、ゴール方向にサイドから駆け上がりシュートをする。1度は相手GKに阻まれるもすかさずDF八木悠太(政4・慶應)が押し込みゴール。最終Q突入直前に待望の追加点を挙げた。目標の3得点獲得に向け、次のQであと1点が欲しいところだ。

 

差を広げたい最終Q。得点では勝っている慶大だが、しばらく自陣プレーの時間を過ごす。たしかに駿河台大は焦り、プレーから丁寧さが失われたような印象はあったが、ボールキープ力は健在。なかなか慶大にボールを触らせない。7分、10分は相手にPCを取られるが、失点ならず。あと1点という目標が遠く感じられるなか、MF吉川が巧みに相手パスをカットしチャンスメイクしようとする。しかし、「トラップなどの個人技はまだまだ」と吉川も語るように、そこから繋げることができないままこの試合は終了。慶大が2−0で5位6位決定戦への出場を決めた。

 

パスカットが冴え渡り、慶大のチャンスメイクに貢献した吉川

プレーだけ見ていれば相手の方が優位にさえ感じられたものの、慶大のミスをめざとく見つけ攻め込む駿河台大に「守りを集中しなきゃいけない」(前多)という意識を持って戦ったことが勝因なのではないだろうか。さらには1年生も高い技術力を持って活躍し、チーム全員で一丸となってプレーするのも慶大の強さであり魅力なのだろう。

 

そしていよいよ来週に控えるのは、直近の対戦では連続して敗戦し、今季プール戦でもあと1歩及ばなかった東農大との順位決定戦だ。これは春季リーグの集大成であり、まさにリベンジとも言える大事な1戦となる。今までの慶大がやってきたことを余すところなく使いこなし、悔いなく秋に繋がる試合となることを期待している。

 

 

(記事:津田侑奈/写真:澤田夏美、國本葉月)

 

 

次戦 5/25(土) 5位6位決定戦 VS東農大

 

11:15〜試合開始 @慶大下田グラウンド

 

 

以下、コメント

 

塚本大吾主将(法4・慶應)

――今日の試合を振り返って

4位以上という目標を達成できなくなってからのゲームだったので、モチベーション的に難しいゲームではあったのですが、秋につながるゲームだというのは言っていたので、しっかり勝てて良かったです。

 

――相手チームの手応えは

今日ははじめから守備をガンガン行こうとしていましたが、そこから良い形で攻められた時もあったので良かったなと思います。

 

――チームの雰囲気は

途中から出てきた選手が点を取ったり、PCの守備で良いプレーがあったりして盛り上がったので、そこは良い循環だなと思います。

 

――今日も1年生が活躍していましたが、今後期待していることは

個人の技術はすごくあって、チームとしての動きを習得してくれればもっと良い選手になると思うので、そこは期待しています。

 

――来週の東農大戦に向けて

プール戦で負けている相手なのでしっかりリベンジを果たしたいと思います。

 

 

吉川大地(政4・慶應)

――今日の試合を振り返って

しっかりと勝ちきって、農大にリベンジする切符を手にすることは外せないことなので良かったです。やってきたことがしっかりとできたかなと思います。しかし目標としては3点差以上で、それくらい良い試合ができないと、秋を見据えた時に上に勝ち上がれないと私たちは考えていたので、やってきたことを出し切れたかと言うと、目標に達成できていないと言うところでは課題が残る試合でした。でも悪くはなかったと思います。

 

――その課題は個人的にはどう克服できると考えていますか

春の上位に進めなくなったと言うことで、秋を見据えて戦術の見直しやどう言う風にしていくかをミーティングしたんですけど、そのなかでもっと具体的に、そして個々人で戦術を立てるところにフォーカスして、強化してきました。今日はやろうとしてきたことはできていたかなと思ったので、あとは定着させて力を出していければもっと強いチームと戦っていけると思うので、(最初の)一歩としては今日の試合は良かったです。

 

――相手のパスワークを崩していましたが。そのコツは

(普通は)攻めている人がフェイントをかけると感じるんですけど、実はこちらからフェイントをかけていて、ディフェンスがフェイントをかけていくという戦術をチームみんなで練習したところが今日ははまっていました。ただトラップなどの個人技はまだまだなところも多くて、そこをもっと改善すればよりはまる戦術になるんじゃないかなと思います。

 

――来週の東農大戦に向けて意気込みをお願いします

もちろんリベンジなので、しっかりと自分たちが強いことを証明したいと思います。

 

 

八木悠太(政4・慶應)

――今日の試合を振り返って

目標にしていた、3点差で勝つということは達成できなかったのですが、勝てたので一安心というところです。

 

――今日のゲームプランは

基本的には前からプレスをかけて、そこで取ってカウンターで攻めるという方法でゲームプランを組もうということだったのですが、今日はそれを実践出来たと思います。

 

――得点シーンを振り返って

たまたまボールが転がってきたので、決めるだけでした。

 

――ここまでのリーグ戦を通して手応えは

去年の春はなかなか点を決められなかったのですが、今年は毎試合得点を決められているので、得点力に関しては高いレベルで出来ているのかなと思っています。

 

――来週の東農大戦に向けて意気込みをお願いします

僕の武器は得点力というところではないので、中盤での守備や粘り強さをしっかり発揮してチームの勝利に貢献できるように頑張りたいです。

 

 

前多亮佑(経3・慶應)

――今日の試合を振り返って

もともと今日しっかり勝ちきって、5、6位決定戦に行こうという話だったので、無失点で、更に2点差を付けて勝てたので良かったと思います。

 

――対戦相手の駿河台大学についてはどのような印象を持っていましたか

ロングボールが多めで、こちらのミスにすぐに反応して攻撃を仕掛けてくるので、守りを集中しなきゃいけないと思いました。

 

――チームとしてどのような戦略で試合に臨みましたか

守るところはしっかり守って、あと結構攻めの練習も多かったので前に前に行こうかなという形を考えていました。

 

――得点を決めた時の心境を教えてください

意外に入ったなあという感じです(笑)。毎試合、点は取りたいなとは思ってて、良い感じに大地さんが打ったボールがキーパーに当たって、それを打ったらうまい具合に入りました。

 

ーー来週の東農大戦に向けて意気込みをお願いします

春の目標としての上位進出というのは達成出来なかったんですけど、せめて5位を圧倒的な差をつけて獲得して秋に繋げたいです。

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