【テニス(男子)】勝利への執念を見せ近大との激闘を制する!/全日本大学対抗テニス王座決定試合準決勝 近大戦

回戦の松山大戦に勝利した慶大は、準決勝で関西王者の近大と対戦。シングルス下位で3敗し、一時王手をかけられるも、シングルス上位で3勝を上げ、見事な逆転勝ちを収めた。決勝では15連覇を目指す早大と対戦する。

 

慶大

スコア

近大

D1 ○福田・今村

2{7-5,7-5}0

西岡・松田

D2 ○川島・羽澤

2{5-7,7-6(4),6-1}1

高木・恒松

D3 ●田中・佐々木

0{6(2)-7,6(5)-7}2

松本・中屋敷

S1 ○今村

2 {6-1,6-2}0

松田

S2 ○羽澤

2{6(4)-7,6-2,6-2}1

松本

S3 ○福田

2{4-6,6-3,6-3}1

高木

S4 ●甲斐

0{3-6,2-6}2

恒松

S5 ●伊藤

0{4-6,6(4)-7}2

合田

S6 ●成

0{4-6,1-6}2

田口

合計5

 

 全日本大学対抗テニス王座決定試合準決勝 近大戦

 

2019年10月12日@愛媛総合運動公園

 

※試合が終わった順に戦評を掲載しています

 

ダブルス

慶大2-1近大

 リーグ戦最終戦の早慶戦からD3として出場している田中隆輔(環3・秀明英光)・佐々木健吾(環2・高松北)組。相手のストロークに苦しむも、積極的なネットプレーが光り、勝負をタイブレークまで持ち込む。だが、タイブレークでは、相手に主導権を握られ、2-7で落とす。直後のセットで巻き返したい田中・佐々木組は、調子の上がっストロークでエースを取るなど、4-0とリードするも、ここから相手に追い上げを許し、タイブレークまで持ち込まられる。一時タイブレークを優位に進めるも、リターンゲームでポイントを奪えず、5-7で落とした。

 

D1福田真大(商4・慶應湘南藤沢)・今村昌倫(環3・清風)組は安定した強さを見せた。第1セットでは第7ゲームに先にブレークを許すも直後にブレークバック。第12ゲームで再びブレークに成功し、7-5で奪取した。第2セットでは序盤、中盤にツーブレークを奪われるも、2-5からスリーブレークバックに成功。最終的には7-5で連取に成功し、ストレート勝ちを収めた。試合を通して福田のボレー、今村のストロークというそれぞれの持ち味を発揮し、厳しい展開でも勝ち切る強さを見せた。

 

D2川島颯(総3・名古屋)・羽澤慎治(環2・西宮甲英)組は相手の強烈なサーブに苦戦を強いられた。第1セットはキープし合う展開となり、攻略の糸口を見出せない。迎えた第12ゲームでミスが重なり痛恨のブレークを許し、5-7で落としてしまう。第2セットではいきなりブレークを許すも中盤にブレークバック。その後は互いにキープを続け、タイブレークに。激しい打ち合いを制し、このセットを7-6で奪取すると、流れを掴んだ川島・羽澤組が第3セットで相手を圧倒。勢いそのまま6-1で押し切り、フルセットにもつれる激戦を制した。

 

シングルス

慶大3-3近大

 

 この日はS6で出場した成耀韓(総2・埼玉栄)。最初の3ゲームを連取され、出鼻をくじかれるが、ここからギアを上げ、3-3と追いつく。このまま成ペースで進むと思われたが、ブレイクを2度許し、4-6で第1セットを落とす。続く第2セットで波に乗りたいところだったが、終始相手のプレーに押され、ストレート負けを喫した。

 

 リーグ戦で4勝を上げているS4甲斐直登(環4・日出)。だが、この日は強力なストロークが影を潜め、相手の強力なサーブと厳しいコースに突くストロークに押される。第1セットを3-6で落とす。続く第2セットで本来の実力を発揮したいところだったが、調子が上がらず、2-6でこのセットを取られた。

 

 

S5に登場した伊藤竹秋(法2・慶應)は、第1ゲームでいきなりブレークを許すなど厳しい戦いとなった。互いに攻めのストロークでブレークし合う展開が続いたが、第10ゲームで相手のサービスゲームをブレークすることができず、第1セットを4-6で落としてしまう。続く第2セットでも激しい打ち合いが繰り返され、決着はタイブレークにもつれ込む。一進一退の攻防が続くも、勝負に出たストロークがわずかにアウト。粘りを見せるも7-6で奪われ、ストレート負けを喫してしまう。

 

ダブルスでの勝利の勢いそのままS1に臨んだ今村昌倫(環3・清風)は、貫禄を感じさせるテニスで相手を圧倒した。第1セットでは第1ゲームでいきなりブレークに成功すると、その後も得意のストロークでポイントを重ね、6-1で奪取する。第2セットでも精度の高いストロークは猛威を振るい、6-2で奪取。終始試合を支配し続けた今村が見事ストレートで勝利を収めた。

 

 

S3に登場した福田は、第7ゲームでキープに失敗すると、3ゲームを連取され、4-6で第1セットを落とす。第2セットでは、相手のドロップショットを効果的に使ったプレイスタイルに苦しむも、圧倒的なコートカバーリングで相手の打球を次々と拾い、一進一退の攻防に持ち込む。流れが目まぐるしく変わる中、中盤辺りから強力なフォアハンドとスマッシュが決まり出すと、流れが福田に。6-3で第2セットを奪い、セットスコアをイーブンに戻す。勝負の最終セット、ゲームが進むにつれ、ラリーがヒートアップ。スライスでつなげネットプレーで決めるというコンビネーションで長いラリー戦を次々と制し、このセットも6-3で奪取。慶大の4勝目を挙げた。

 

S2羽澤は、粘り強くラリーをつなげるも、打球がネットに引っかかる場面が目立ち、なかなか波に乗れない。タイブレークまでもつれるも、勝負所でのミスが目立ち、4―7で落とす。S3、S2、S1で一敗をすれば、慶大の敗退が決定するというプレッシャーが重くのしかかる状況の中、続く第2セットで意地を見せたい羽澤。強烈なストロークと得意なネットプレーでラリーを組み立てるプレイスタイルで主導権を牛耳ると、6-2でこのセットを奪う。福田の勝利により両校の勝敗がかかった最終セット、序盤はブレイクバックの応酬が続くが、第5ゲームを奪うと、試合は羽澤ペースに。相手のミスを誘うストロークとサービスエースでポイントを重ね、6-2で最終セットを取った。この1勝により、慶大の勝利が決定した。

 

(記事:萬代理人、林亮佑、写真:萬代理人、堀口綾乃、林亮佑)

 

 

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