【バレーボール】30点台まで及ぶデュース戦も力及ばず、連敗を喫す/秋季関東大学男子2部バレーボールリーグ戦 第8戦 vs 亜細亜大

バレー戦評
第1セットはこれまでと異なる布陣で臨んだ。序盤は両者競り合う展開となるも軟打を織り交ぜた多彩な攻撃を見せ10-8と一歩リードする。しかし再び同点になりその後初めて逆転を許し19-20とすると、タイムアウトを挟むも追い上げ叶わず22-25で第1セットを終えた。第2セット、序盤の失点が響き相手に主導権を握られると、中盤でも相手に連続得点を許し7ー13とする。点差が離れたまま迎えた終盤、慶大が強みとするブロックによる得点が重なり19-23と点差を詰めるも安定感あるプレーで逃げ切られ20-25で第2セットを終える。第3セット序盤も両者譲らぬ展開となり、試合が大きく動いたのは中盤。10ー14とリードを許してしまい、さらにここからブロックによる得点も積み上げられない。しかし期待の1年生の登場と主将の活躍が刺激となり見事な追い上げを見せ、終盤に23ー23と同点に並ぶ。ここから緊迫のデュースが続き試合は30点台までもつれ込むも最後は惜しくも力及ばず敗戦となった。

 

2024年9月29日(日)

秋季関東大学男子2部バレーボールリーグ戦

第8戦 慶大×亜細亜大

@大東文化大学東松山キャンパス

得点

慶大

セット

亜細亜大

22  

25

20

25

30

31

 

出場選手

ポジション

背番号

名前(学部学年・出身校)

OH

12

内田克弥(環4・松江高専)

MB

芳賀祐介(環4・札幌北)

S

山口快人(経2・慶應)

OH

11

入来晃徳(環3・佐世保南)

MB

松山鼓太郎(商2・慶應)

OH

10

野口真幸(商2・慶應)

L

今田匠海(政1・慶應)

途中出場

 

 

S

15

久保田健介(商3・慶應湘南藤沢)

L

山元康生(法3・慶應)

OH

清水悠斗(総1・習志野)

 L

緒方哲平(環1・日向学院)

 
相手のスパイクを正確に捉えたブロックで先制点を取ると、さらに松山鼓太郎(商2・慶應)の軟打が決まり2ー1とする。松山はスタメンでの出場は今季初となり、「相手は時間差攻撃のプレーが特徴なので自分はブロックに仕留めにいこうという気持ちで入った」と語った。芳賀のサーブから攻めの姿勢で10-8とこのセットで初めて2点差とするも強烈なスパイクを打ち込まれ12ー12と追いつかれる。山口の多彩なトスで攻撃に幅を持たせ、芳賀の速攻な決まり13点で並ぶ。この後も両者競り合う展開が続き、ネット際で押し込まれ19-20と初めて逆転を許したタイミングでタイムアウトを要求する。終盤は入来に多くのトスが上がった。19-23のタイミングで再びタイムアウトを挟むと、入来は正確なスパイクとサービスエースで得点につなげる。しかしこれ以上点差を縮めることはできず22-25でこのセットを終えた。

スタメンとしては今季初出場の松山鼓太郎

 
必ず取りたい第2セットだが、序盤から3連続失点とすると前セットの流れを引きずり相手に主導権を握られる。2-5のタイミングでタイムアウトを挟み、ベンチから見ていた渡邊も「切り替えよう」と声をかける。攻める相手に対して守る慶大とならざるをえない展開の中でも相手スパイクのアウトを正確に見分け5-9とし、さらに芳賀の速攻で7ー11とくらいつくも、相手に連続得点を許し7ー13としたところで2回目のタイムアウトを使う。内田の軟打やピンチサーバー・久保田のサービスエースで10-16と迫るもさらなる得点につなげられない慶大。入来が鋭いスパイクで11点目を獲得し、さらに2番が1枚ブロックで相手スパイクを射止めて13-17と僅かに点差を縮める。セット中盤は15-22と再び引き離されるも、ブロックによる得点が重なり、さらにこれがプレッシャーを与えたのか相手のスパイクアウトも多くなり19-23と再び点差を詰める。相手のタイムアウト直後には入来がサービスエースを見せこのまま追いつくかとも思われたが、ここは相手が安定感あるプレーを見せて20-25でこのセットを終えた。

1年生の今田も安定感あるプレーを見せる

 
勝負の第3セット、序盤は闘志のぶつかり合いで両者譲らぬ展開となった。入来がスパイクでブロックアウトを引き出し、さらに内田が跳躍力を生かしたスパイクを決める一方で、相手も積極的な攻めの姿勢でスパイクを繰り出し同点が続く。6ー8とこのセット初めて2点差となりピンチの場面では、タイムアウト直後に山口がダイレクトをブロックしてくらいつく。セット後半、10ー14とリードを許し、入来や渡邊の力強いスパイクは決まるものの強みのブロックによる得点が積み上げられない。転機となったのは13-16の場面。芳賀らがブロックを決めて14-16とし、ここで松山に代わり稲井が出場。さらに渡邊の力強いスパイクが続き17ー18と1点に迫った。相手のタイムアウト後は20ー23と再び離されるも、内田のサービスエースで21ー23とすると相手のミスを誘い23ー23と同点に並ぶ。ここからは手に汗を握る展開が続いた。相手のマッチポイントでは渡邊が気迫のスパイクを決め、さらに芳賀がネット際で押し込んだボールが決まり連続得点。相手の猛攻で再びマッチポイントを取られるもここも渡邊がブロックアウトを取り27ー27。相手の冷静なスパイクがコートに落ちマッチポイントを取られるも28-29、29-30の場面では内田が力強いスパイクを放ちチームを救う。30-31と追い込まれた場面で放った渡邊のスパイクは上げられ、このボールを打ち込まれ惜しくも試合の幕は閉じた。

チーム一丸となって目の前の1点を追った

 

                         (取材:長掛真依、五関優太

 

▼以下、コメント

星谷健太朗監督

ーー今日の試合を振り返っていかがですか

昨日残念な結果になって、今日も亜細亜さん。気持ちを切り替えるってところが大変だったと思うんですが、準備はしっかりしてスタートのメンバーも変えて臨んで、1人目のスタートなんかは非常にいい立ち上がりだったと思います。ただ試合を重ねていく中で良さを出しきれず相手の上手さに押されて、最後キャプテンに奮起をしてもらいましたが力及ばずで昨日に引き続き残念な結果になってしまい悔しい思いでいっぱいです。
 
ーー昨日の試合後、亜細亜大は安定感あるプレーが特長とお話いただきました。そうしたチームに立ち向かった慶大のプレーを振り返り敗因は何だとお考えですか 
向こうが逃げてきたボールを序盤の位置につなげなかったことと、攻撃でミスを多発させてしまっていたこと。(その上)向こうのビッグサーバーに対してレシーブまとめあげられなかったいうことと、フローターサーブが多い中でサーブレシーブをまとめきれずそこからの攻撃の展開がうまく機能しなかったということなど、たくさんの要因があるかなと思います。
 
ーー2週間空きますが、気持ちの切り替えという面ではいいのかもしれないですが、選手に期待することはありますか
そうですね。気持ちはまず切り替えないといけないと思いますし、入れ替え戦目指してまずはやってきていた中で、 それ以上に我々の再現したいバレーのあり方、チームとしてのあり方があるわけなので、そこを見失わずに結果うんぬんではなく常にベストをし続けるということをもう一度やっていきたいなと思いますし、プレーについても結局自分たちの課題であるプレーができなかっただけでしかないと思うので、そこについてはしっかりもう一度向き合い続けて、必ず改善するんだという強い意識だったり、取り組み内容にも色々変化をつけながら成長できるようにやっていきたいなと思ってます。
 
ーー次戦に向けて一言
間があくので本当に気持ちをもう1回整えて、慶應の「らしさ」である勢いを持って気持ちを込めてまずはやるということ(が一番)だと思うのでその状態を整えられるようにしっかり準備したいなと思います。

 

芳賀祐介選手(環4・札幌北)

ーー前日の大東文化大戦で敗れてから、どのようなことをお話しされましたか
反省点や良かったところは色々あったのですが、負けて落ち込むのではなくて、切り替えて、次の一戦に備えて準備しようというところで今日に臨みました。
 
ーー試合内容を振り返っていかがですか
1セット目は自分たちの課題であった序盤が及第点くらいで競り合っていたのですが、終盤で取られてしまって、ゲーム展開を握られてしまったというのと、練習や試合の振り返りで普段出ている課題が克服できていなかったという試合展開だったので、まだまだ課題を改善していかなければいけないなと思います。
 
ーー春も強みにしたいとおっしゃっていたサーブアンドブロックについてはいかがですか
サーブは、やはり負けられない試合ということで変な気負い方をしてしまって、外してはいけない、ここを狙わなければいけないということで、逆に良い流れに持っていけない部分が大きくて。それによってパスを返され、コンビを組まれ、流れを握られてしまって。春の強みだったサーブアンドブロックなど、自分たちの強みや良いところを思い出して実践できたらなと思います。
 
ーー1部と2部では、特徴や戦い方に違いはありますか
2部は勢いに乗ると強いチームが多い印象で、序盤で勢いに乗られると流れを持っていかれてしまう難しさが1部よりもあるかなと思います。戦術面では、相手のMBが自分のクイックに絶対コミットしてくる中で、そこをかわさなければならないというのが難しいなと思います。
 
ーー2週間の中断期間はどう過ごしたいですか
入替戦の望みは先週に比べたら薄くなってしまったのですが、やることは変わらず目の前の試合を勝ち切る、全勝の学芸、梨学(=東京学芸大、山梨学院大)に勝ち切って、自分たちはやれるということを証明するために練習に励みたいと思います。
 
ーー次戦、中院大戦への意気込みをお願いします!
目の前の一戦に集中して、もちろん課題も解決しなければいけないですけど、良いところももう一度見つめ直して、前向きに取り組んでいけたらと思います。
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