【バスケ(男子)】「ディフェンスで流れを作れた」球際を制して流れ渡さず 攻守で埼玉大を圧倒/第74回関東大学バスケットボール選手権大会

バスケ男子

第1回戦の都留文科大戦が棄権試合となり、関東大学バスケットボール選手権大会での初戦となった今試合。序盤から試合を優位に進め、全体を通して堅守が光った。体を張ったルーズボール争いや鋭いカットプレーなど、泥臭く粘り強いディフェンスが発揮され、89-40で快勝を収めた。

 

2025/4/19(土) @杏林大学 八王子キャンパス

第74回 関東大学バスケットボール選手権大会

 

1Q

2Q

3Q

4Q

合計

慶大

19

29

27

14

89

埼玉大

10

15

40

◆慶大スターティングメンバー◆

SF

#4 廣政遼馬(経4・福大大濠)

PF

#9 久保田和空(政2・慶應)

SF

#14 服部怜恩(商2・大垣北)

SG

#15 栁本晴暖(理2・延岡学園)

SF

#16 桑原佑尚(総1・濟々黌)

 

第1Q、埼玉大に先制を許すも、久保田和空(政2・慶應)が直後に決め返し、慶大のテンポを作り出していく。桑原佑尚(総1・濟々黌)のスリーポイントや、久保田のリバウンドからのゴール下なども決まり、着実にリードを広げていった。しかし中盤以降、シュートチャンスを多く作りながらも決定には至らない場面が続き、得点がやや停滞する。廣政遼馬(経4・福大大濠)が力強くルーズボールを奪い、セカンドチャンスを生み出すなど粘りを見せたが、得点には結びつかず。シュートがリングに嫌われる展開が続いたものの、終盤は安田彪吾(経4・岐阜)のスリーポイントで加点。シュートに苦しむ時間帯もありながら、慶大はリードを守り切り、第1Qを19ー10で終えた。

ルーズボールを奪い切った廣政遼馬(経4・福大大濠)

 

続く第2Q、久保田のインサイドプレーを中心に得点を重ね、序盤からリードをさらに広げる。桑原も果敢にレイアップを狙い、連続得点で流れを加速させた。ディフェンスでも相手に簡単なシュートを許さず、主導権を握る。中盤には、廣政の鋭いドライブから中田大智(理2・都立小山台)がスリーポイントを決めるなど、連携が光る場面も見られた。さらに、永里叶多(文2・美濃加茂)が粘り強くパスカットし、そこからつながれた椎橋遼生(政4・國學院久我山)のスリーポイントで、ベンチも一気に沸き立つ。終盤には、稲葉優生(文1・常磐大学)からのパスを安田が冷静に沈め、前半を48ー25で折り返した。ルーズボールへの執念やカットプレーが目立ち、球際の強さがチーム全体の士気を押し上げるピリオドとなった。

副将としてプレーを牽引する椎橋遼生(政4・國學院久我山)

 

第3Q、最初の得点はまたしても久保田。リバウンドを取るとそのまま押し込み、ハーフタイム明けの慶大に勢いをもたらした。残り約8分には柳本晴暖(理2・延岡学園)がスリーポイントを沈めるなど、慶大はパスカットからの速攻を軸に順調に加点し、第3Qだけで27得点を記録した。一方、ディフェンスでも自陣への素早い戻りで相手の攻撃を封じ、わずか8失点に抑える堅守を見せた。

インサイドでの活躍を見せた久保田和空(政2・慶應)

 

第4Qは両校とも得点が伸びず重苦しい展開となったが、残り約3分には、昨年まで広島ドラゴンフライズU-18に所属していた久能秀惺(環1・近大附属東広島)がノーマークで受けたボールをスリーポイントに結びつけるなど、随所に光る攻撃が見られた。

試合を終えてみれば、スコアは89-40。ダブルスコアでの快勝を収めた慶大だったが、スリーポイントやフリースローなどのシュート精度には課題も残る。次戦は、昨年度関東1部リーグ王者・日体大との対戦。強豪を相手に、胸を借りるつもりで挑戦していきたい。

(記事:本橋未奈望、大泉洋渡 取材:新妻千里)

 

▽以下、選手インタビュー

主将・廣政遼馬選手(経4・福大大濠)

ーー今日の試合を振り返って

序盤からディフェンスで流れを作れたのは大きな収穫だったと思います。ただ、それを40分間継続しきれなかったのは課題ですし、しっかり修正していかないといけないと感じました。

 

ーー主将として、特にどんなことを意識して試合に臨みましたか

下級生主体のチームなので、こうした試合の経験が少ない選手も多い中で、自分にしかできないことを考えて臨みました。得点を取るというよりも、リバウンドや体を張るプレーなど、泥臭い部分でチームに貢献することが大事だと思い、そこを特に意識しました。

 

ーーコート外にいても、常に声をかけ続ける姿が印象的でした。チームとしてのプレーはどうでしたか

やるべきことを徹底できているときはいい流れが作れていたのですが、そうでない場面もあって、そこは改善しないといけないと感じました。総力戦で戦っていく以上、一人ひとりの役割をしっかり明確にした上で、さらにコミュニケーションを取っていく必要があると感じています。

 

ーー次戦の対戦相手(日体大)は強豪ですが、意気込みをお願いします

格上の相手だからこそ、自分たちの現在地を測るすごくいい機会だと思います。気持ちで負けることなく、40分間慶大のバスケを体現できるように頑張りたいです。

 

久保田和空選手(政2・慶應)

ーー今日の試合を振り返って

序盤からディフェンスに力を入れ、チームの土気を上げることができたのが、とても良かったと思います。それぞれが自分の役割を理解し、協力して一致団結できたのも、今日の勝因の一つだと感じています。

 

一一前半は久保田選手のシュートによって流れを作ったように感じました。ご自身のプレーはどうでしたか

フィジカル面でアドバンテージがあったので、プレーしやすい展開だったと思います。そして、ガードの選手たちがうまく合わせてくれたり、アジャストしてくれたりしたことも大きかったです。ガード陣との合わせの部分については、自分の練習はもちろん、コーチや監督の指示で自分にボールを集める形を作ってもらったので、得点につなげることができました。

 

ーーゴール下でリバウンドやシュートなどフィジカルを発揮していましたが、意識したことはありますか

今日の試合に限らず、もともと自分はゴール下でプレーすることが多く、練習中からもその部分は強く意識しています。今日は前半、外からのシュートがあまり入っていなかったこともあり、途中からインサイドでの展開が必要だと感じたので、特に意識してプレーしました。

 

ーー次戦の対戦相手(日体大)は強豪ですが、意気込みをお願いします

昨年の新人戦でも、日体大はサイズが大きい選手が多くいるチームでした。次戦では、自分たちがやるべきことや練習してきたことをしっかり出し切ることが大事だと思っています。流れを持っていかれても、雰囲気を切らさず、ベンチワークも含めてチーム全体で戦っていきたいです。

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