【野球】リーグ優勝へ迎えた大一番 勝利のカギは下級生にあり/2026秋季リーグ戦 明大戦展望

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9月12日に開幕を迎えた東京六大学野球2026秋季リーグ戦。慶大はここまで3カードを戦い終え、6勝1敗で勝ち点3、単独首位をひた走っている。一方の明大は早大戦で勝ち点こそ落としたものの、5勝2敗で慶大を追走中だ。リーグ優勝に向けて、このカードは両校ともに負けられない大一番。とくに慶大は勝ち点を取れば、他校の試合結果次第でリーグ優勝が決定する可能性もある。2季連続の「完全優勝」に向けて、慶大ナインのキーマンを探る。

法大戦を2勝1敗で制し、早くも勝ち点を3に伸ばした慶大。法大戦の戦いぶりを振り返ると、1回戦は横地広太(政4・慶應)の2年振りとなる本塁打で同点に追いつき、小原大和(環4・花巻東)の適時打などで勝ち越して4-1で先勝。2回戦こそ2-5で敗れたものの、3回戦では吉野太陽(法4・慶應)が決勝本塁打を含む3安打3打点の大活躍で勝利をもぎ取った。投手陣では渡辺和大(商4・高松商業)が1、3戦目に先発し計13イニングを1失点に抑えるなど、投打ともに4年生の活躍が目立つカードとなった。

打撃好調を見せている吉野

こうして開幕から勢いに乗る慶大に対し、明大は法大戦を通して勢いを取り戻しつつあるように見える。早大戦で痛いカード負け越しを喫した明大だったが、法大戦では投打がかみ合い連勝。1戦目を若狭遼之助(商4・星陵)の決勝3点本塁打で取ると、2戦目は延長戦の末に4ー3で勝ちきり、勢いのつくで慶大戦に向かってくる。とくに早大戦で勝ち点を落としていることもあり、明大にとって慶大戦はリーグ優勝のために「1試合も負けられない」カード。強い気持ちで臨んでくるはずだ。

 

そんな明大ナインの、投打の軸となる選手は誰か。投手では湯田統真(政経3・仙台育英)と平嶋桂知(政経2・大阪桐蔭)のダブルエースが投手陣の大黒柱を担う。湯田は早大2回戦で圧巻の完封勝ちを収めるなど、4登板で防御率1・64をマーク。春季に比べてとくに与四死球を大幅に減らしており、投球の安定感が上昇している。速球とキレのあるスライダーを武器に、慶大打線との真っ向勝負が見られそうだ。平嶋は多彩な変化球で空振りを奪う本格派で、春のリーグ戦では防御率1・50の活躍をみせた。今秋はここまで苦戦気味だが、慶大にとって警戒すべき投手であることに変わりはない。この2人以外にはクローザーの松本直(情コミュ4・鎌倉学園)、三浦心空(政経4・東邦)や浦久響(国日3・日本航空石川)らがブルペンに控えている。慶大としては早い段階で先取点を挙げ、試合を優位に進めたい。

 

野手ではプロ野球のドラフトでも上位候補の榊原七斗(情コミュ4・報徳学園)と岡田啓吾(商4・前橋育英)に注目したい。榊原は今季リーグ2位の高打率をマークしており、打撃・走塁ともに一級品、まさに明大のコアを担っている。岡田も世代トップクラスの俊足を持ち、塁に出してはいけない選手だ。この2人と田上夏衣(商3・広陵)が並ぶ上位打線をいかに抑えられるかが、カードの行方を占うだろう。下位打線では福原聖矢(国日4・東海大菅生)や為永皓(情コミュ1・横浜)に要警戒。特に福原は今季31打席に立って三振がゼロと、圧巻のコンタクト力を披露している。上位から下位まで気の抜けない打線を要する明大打線、間違いなく一筋縄ではいかない相手だ。

 

では、対する慶大ナインのキーマンは誰か。投手では鈴木佳門(経2・慶應)と小宅雅己(環1・慶應)、野手では中塚遥翔(環3・智辯和歌山)を挙げる。鈴木佳は昨季ブルペンに定着すると防御率0・59の好成績を収め、今季も終盤での登板が目立っている。明大の打線は左打者が多く、鈴木佳の変化量の大きいスライダーが効果的になるはずだ。小宅は今季からブルペンに定着し、いきなりクローザーを務める大活躍。キレと制球力を武器に打者を圧倒し、未だ失点さえ許していない。法大2回戦ではブルペンが崩れ敗戦を喫した慶大、この二人を軸に終盤の接戦をモノにしたい。中塚は今季も主に4番に座り、3カードを終えて打率.250と一定の活躍こそみせている。ただ、昨季の明大戦では3試合で10打数5安打の大活躍で、チームの勝ち点獲得に貢献していた。昨季の大爆発さながらの打棒を発揮し、明大投手陣を打ち砕けるか。法大戦では4年生の奮闘が目立ったが、3年生以下の活躍にも期待したいところだ。

左打者が多い明大を抑えたい

主砲の打撃で打線に勢いをつけたい

このカードを取れば、2季連続のリーグ優勝が目前に見えてくる慶大。晩秋の神宮へと舞い戻るための大一番が、いよいよ明日、幕を開ける。

(記事:鈴木拓己)