【野球】最終回に逆転許し、勝ち点獲得ならず　立大③

４月１５日（月）　慶大—立大　３回戦

 

 

　１勝１敗とし迎えた立大との第３戦は、緊迫したシーソーゲームとなった。１回、谷田のタイムリーで慶大が先制する。５回に３点を奪われ逆転されるも、その裏に横尾のタイムリー二塁打ですぐさま同点に追いつく。７回には途中出場の北村にソロホームランが飛び出し、再び勝ち越すことに成功した。しかし９回、四球などで満塁のピンチからタイムリーを浴びてしまい、立大に逆転負けを喫した。

	１	２	３	４	５	６	７	８	９
立大	０	０	０	０	３	０	０	０	２	５
慶大	１	０	０	０	２	０	１	０	０	４

 

立大：齋藤、大澤、澤田圭、○小林昌―平本、鈴木貴

慶大：白村、加嶋、●山形、明―手錢、小笠原

 

慶大出場選手

 

	ポジション	選手名（学部学年・出身高校）
１	［７］	佐藤旭（商３・慶應）
２	［４］	堀野（理４・掛川西）
	H４	北村（商２・丸亀）
３	［９］	谷田（商２・慶應）
４	［５］	横尾（総２・日大三）
５	［８］	藤本知（環３・慶應）
	８	梅野（環２・福岡大大濠）
６	［３］	松本大（環４・桐光学園）
	H３	植田（商４・慶應）
７	［６］	牧野（商４・千葉東）
	H	稲垣（商４・慶應湘南藤沢）
	６	山本泰（環２・慶應）
８	［２］	手錢（環４・大社）
	１	加嶋（商２・慶應志木）
	１	山形（政４・土佐）
	１	明（商３・慶應）
９	［１］	白村（商４・慶應）
	２	小笠原（環２・智弁和歌山）

 

 

慶大の先発は１回戦に登板した白村。１回、白村はヒットでランナーを出すも次の打者を併殺打に仕留め、落ち着いた立ち上がりを見せる。その裏、慶大は先頭の佐藤旭がヒットで出塁すると、堀野が送りバントを決め一死二塁とする。ここで好調の谷田が右翼線を破るタイムリー二塁打を放ち、佐藤旭が生還。すんなりと先制に成功した。なおランナー２塁のチャンスだったが、後続が凡退し追加点とはならない。

 

２回、３回、４回は白村が立大打線をパーフェクトに封じ込める。追加点が欲しい慶大は４回裏、藤本知が二塁打を放ち一死二塁のチャンスを作る。江藤監督は松本大に代打・植田を、牧野に代打・稲垣を送り勝負に出るが、ここは無得点に終わった。

 

５回表、今度は慶大がピンチを迎える。二塁打と送りバントで一死三塁とされると、立大の佐藤拓にタイムリーを打たれ同点に。さらに、続く大塚に２ランホームランを浴び、１—３と逆転を許してしまう。白村は続く打者にも四球を出したところでマウンドを降りた。ここで江藤監督はバッテリーごと交替。加嶋、小笠原の２年生コンビが踏ん張り、この回を乗り切った。

 

５回裏、この回先頭の小笠原と、堀野の代打・北村が出塁し、二死二、三塁のチャンスを作る。この場面で、４番・横尾の放った打球は左中間を深々と破るタイムリー二塁打に。主砲の一振りで試合を３—３の同点に戻した。

 

２番手の加嶋は６回、７回と先頭を出塁させながらも粘投を続ける。すると７回裏、北村がレフトにソロホームランを打ち、再び勝ち越すことに成功した。

 

８回途中からは、クローザーの山形がマウンドに上がる。しかし９回、二者連続で四球を出すなどし、一死満塁のピンチを迎えてしまう。ここで投手は明に替わるも、センター前にタイムリーを打たれ、一気に走者二人が生還。４—５と再び逆転されてしまった。

 

 

９回裏の攻撃、佐藤旭が一死からヒットで出塁するも続く打者は併殺打に倒れ、４—５で試合終了。緊迫したシーソーゲームは「大事な場面で一本多く出た」（堀野主将）立大に軍配が上がった。

 

開幕カードを落としてしまい、４季ぶりの優勝に向け出遅れることとなった慶大。しかし、明、小笠原、北村など、初めて六大学の舞台を踏んだ選手たちが堂々たる活躍を見せた。各ポジションの選手層は厚くなってきており、今後もチーム内でのスタメン争いは激しくなるだろう。チームとしての地力はこれからさらに上がっていくはずだ。次の相手は昨季王者の法大。チーム一丸となって勝利をつかみ、優勝の二文字をたぐり寄せたいところだ。

 

（記事・大貫 心明）

 

コメント

 

堀野　真主将（理４）

（今日の試合を振り返って）大事な場面で相手の方が一本多く出た、それだけです。（主将として初めてのカードを終えて）六大学の試合の厳しさを改めて実感しましたし、これで終わりではないので、気持ちを切り替えてやっていきたいです。（3試合を通じて立大の印象は）絶対に慶應に勝ってやるぞという気持ちとかをすごく感じましたし、それに僕らが少し負けたかなという感じですね。（チームの出来は）出来はいいとは思うですけど、勝負どころとか試合勘というのはもう少しですね。（次の法大戦に向けて）もう絶対に勝ち点を落とせないので、全部勝つつもりで、みんなも厳しさを分かったと思うので、厳しく頑張りたいです。

 

白村　明弘（商４）

（本日のピッチングを振り返って）序盤は良かったんですけれど、５回に先頭バッターを出して、その後打たれて、そこからうまく修正ができなかったので、本当にエースとして、１８番背負っている人間として、不甲斐ないというか、チームに申し訳ないです。もう一回、一から出直さないと。このままだと良くないんで、頑張らないといけないなと思います。（初戦から中１日での登板となったが、疲れはあったか）疲れとかは全く無かったです。昨日勝って、またチャンスを貰ったんで、みんなに恩返しするつもりで投げていたんですけれど、こんな最悪の結果で返してしまって、みんなに申し訳ないと思います。（次の試合に向けて）一週間空くんで、もう一回最初から鍛え直して、また次から勢いに乗れるように頑張ります。

 

佐藤　旭（商３）

(今日の試合振り返って)先制して良い入りが出来たとは思うんですけど、こっちに流れを持ってくることがなかなか出来なかったかなと思います。(今日も2安打でしたが個人の調子は)個人の調子がものすごく良い訳ではないのですが、最低限のことは出来ていると思うのでこれからもリーグ戦が続いていく中で調子を上げていければと思います。(勝ち点落としてしまったが再来週の法大戦、その後のリーグ戦に向けて)勝ち点1を落としてしまいましたが、まだ優勝がなくなってしまった訳ではないので、今後の試合を勝つことに貪欲になってやっていきたいと思います。

 

北村　祐樹（商２）

（今日の試合を振り返って）勝つために頑張ってきたので、負けてしまったことが一番ダメだと思います。（ホームランを打った感触）何とか塁に出ようと思って、思い切り振った結果がホームランになりました。打った瞬間ホームランだとわかりました。（ポジション争いに対する目標）与えられたチャンスをなんとか活かせるようにしたいです。（次の試合に向けて）ホームランを打ったからといって浮かれることなく、目の前のことに集中して、勝つために頑張っていきます。

 

谷田　成吾（商２）

(今日の試合を振り返って)勝ちきれなかったのは最後もう１点取れなかったからだと思うので、悔しいです。（１回のツーベースについて）調子は良かったので、しっかり追い込まれても甘いボールを打てたので、それは良かったなと思います。（立大の投手陣の印象）粘り強いですね。こっちがチャンスの場面でもなかなか点を取らせてくれなかった場面が多かったので、粘り強いなという感じはしました。（再来週の法大戦に向けて）ここから全部２勝で勝ち点を取っていけばまだ全然優勝の可能性はあるので、ここからしっかりもう一回切り替えて明日からやっていきたいなと思います。

 

横尾　俊建（総２）

（今日の試合を終えて）悔しいです。（立大の印象は）スイングも速く、守備も固かったので、練習してきたなという感じはします。自分たちも「もっと練習しなければ」と思いました。（ヒットを打ったが）１試合目２試合目打てていなかったので、「ここで打たなければ」という気持ちがありました。昨日もちゃんと夜まで練習したので、良い結果が出てほっとしています。（死球を受けたが）死球はあまり気にしていません。むしろ次の打者に回せて良かったと思っています。（反省点）１点勝ち越した後にみんな油断してしまったので、１点の重みをよく考えて試合に取り組みたいと思います。（次回の目標）もう負けられないので、全力で勝ちに行きます。