今年も春の六大学対校が開催され、競走部の新たなシーズンが幕を開けた。強風の影響で円盤投や棒高跳などの競技が中止となる中、慶大はルーキーの児島(総1)が三段跳で優勝するなどし、昨年に続きフィールド部門優勝に輝いた。トラック部門では、けがで久々の公式戦となった山縣(総3)が100mで優勝し、復活の走りを見せた。
2013年4月7日(日)
六大学対校陸上競技大会@国立競技場
100mには主将の谷口(経4)と、昨年のロンドンオリンピックも経験した山縣が出場。まずは予選1組目の谷口が3着で決勝進出を決める。2組目の山縣は、向かい風6.4mという強風の中のスタート。昨年秋のけが以来、久しぶりの公式戦に「緊張はあった」と言うが、スタート直後の横並びからすぐに抜け出し独走状態に。10”82で1着となり、谷口とともに決勝進出を決めた。決勝は向かい風4.0mの中行われた。山縣は強風の中でも上手くレースをまとめ、10”47で見事本大会2連覇に輝いた。谷口は10”90で5位となった。
400m決勝では茅田(理3)が3位、800mでは村上(1)が2位、1500mでは坂庭(総4)が4位になるなどし得点を稼いだ。
4×100mRには岩見(理3)、谷口、野村(商3)、山縣が出場。慶大は、アンカーの山縣にバトンが渡ると猛烈な追い上げを見せたが、惜しくもトップには及ばず40”19で3位となった。
4×400mRには室伏(理2)、春山(総4)、増田(商3)、塩原(理3)が出場。3’14”09で早明法に次ぐ4位となった。
フィールド部門では、三段跳に児島(総1)と和泉(政3)が出場。児島が15m26、和泉が14m82の記録を出しそれぞれ1、2位となった。走幅跳では小室(法2)が自己ベストを大きく更新する7m61を跳び優勝した。さらに、やり投げでは堀内隆太(環4)が62m75を出し2位になるなど、大きく得点を重ねた慶大はフィールド部門で見事優勝を決めた。
慶大はトラック得点44点、フィールド得点47点で総合得点は91点となり、3位だった。ロンドンオリンピックの後、けがに悩まされていた山縣の復活や、児島や村上といった新星の登場により、来月行われる関東インカレでの慶大の上位入賞に期待がかかる。
(記事・大貫 心明)
慶大選手の結果は以下の通り
種目 | 区分 | 氏名 | 記録 | 結果 |
100m | 予選 | 谷口文也 | 10″74(-2.0) | 決勝進出 |
山縣亮太 | 10″82(-6.4) | 決勝進出 | ||
決勝 | 谷口文也 | 10”90(-4.0) | 5位 | |
山縣亮太 | 10”47(-4.0) | 優勝 | ||
110mH | 予選 | 小島弘毅 | 15″42(-2.6) | 決勝進出 |
佐藤丞 | 17″42(-1.8) | 組6着 | ||
決勝 | 小島弘毅 | 15”11(-1.5) | 7位 | |
400m | 予選 | 壁谷智之 | DNS | |
茅田昂 | 49″01 | 決勝進出 | ||
決勝 | 茅田昂 | 47”72 | 3位 | |
800m | 決勝 | 仙波翼 | DQ | |
村上昂輝 | 1’56″64 | 2位 | ||
1500m | 決勝 | 笹村直也 | 4’04”11 | 7位 |
坂庭大輝 | 3’59″44 | 4位 | ||
5000m | 決勝 | 玉井秀明 | 10位 | |
門出康孝 | 8位 | |||
3000mSC | 決勝 | 粟田貴明 | 10’21”91 | 11位 |
西谷泰介 | 9’57”23 | 7位 | ||
男子四継 | 決勝 | 慶大 | 40″19 | 3位 |
男子マイル | 決勝 | 慶大 | 3’14”09 | 4位 |
走幅跳 | 決勝 | 重村有亮 | 7m02(不明) | 5位 |
小室慧 | 7m61PB(+0.1) | 優勝 | ||
三段跳 | 決勝 | 和泉理久 | 14m82(+2.5) | 2位 |
児島有伸 | 15m26(+0.8) | 優勝 | ||
走高跳 | 決勝 | 仲村将太朗 | 競技中止 | |
刈田真人 | 競技中止 | |||
棒高跳 | 決勝 | 川島優 | 競技中止 | |
野田涼平 | 競技中止 | |||
砲丸投 | 決勝 | 堀内隆太 | 12m34 | 6位 |
キアラシダナ | 14m35 | 3位 | ||
円盤投 | 決勝 | 堀内隆太 | 競技中止 | |
堀内隆仁 | 競技中止 | |||
やり投げ | 決勝 | 堀内隆太 | 62m75 | 2位 |
楠木崇久 | 50m66(PB) | 5位 |
トラック得点 :44点
フィールド得点:47点
総合得点 :91点
コメント
山縣
(今日のレースを振り返って)今日はシーズン初戦だったので、とりあえずチームに貢献することが、けがもなく達成することが出来たので、それはとても嬉しいです。(久々の公式戦だったが)その分緊張はあったのですが、緊張は今までにもしてきたので、その中でもいつも通り出来たと思います。(冬の間はどのようなトレーニングを行ってきたか)昨シーズンはけががあったので、具体的な技術の上積みは出来なかったのですが、ウェイトトレーニングを始めて、走りと並行する中で力をつけることを意識することが出来ました。(今後に向けての課題は)とりあえずビデオを見てみて、客観的な動きとかもそうですが、ラスト40m30mあたりの走りも分析して、確かなものにしていきたいと思います。(今年の抱負は)世界陸上もあるのですが、決勝進出という目標を達成するためには、まずインカレでしっかり責任を果たせる選手にならないと、世界陸上でも活躍できないので、インカレで100m200m四継で合わせて24点取って帰れるように頑張りたいと思います。
児島
(大学入学後、初めての大きな大会だったが)やっぱり緊張しました。チームに貢献しなくちゃと思って。できる限りの全力を尽くしました。(三段跳で優勝し、フィールド部門優勝に大きく貢献できたのでは)1位という順位については満足していますが、腰が少し痛くて、6本中3本を棄権してしまったので、いろいろ課題を見つけることができました。(跳躍を振り返って)1本目はいい感じでいけたので、2・3本目はもっと記録が伸びるだろうと思っていましたけど、意外にも腰の痛みが出てきたのでそこが悔しいです。(関東インカレに向けて)まずは腰の痛みを和らげて、またチームに貢献できるように全力を尽くしたいです。
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