1月28日~2月2日にかけて栃木県日光市で開催されている国民体育大会冬季大会。1月31日にはフィギュアスケート成年女子フリースケーティングが行われた。ショートプログラムの上位24名が進出できるこのフリースケーティングに、奥山未季子(環2)、鈴木伶奈(環2)が出場した。
成年女子フリースケーティング
・鈴木伶奈(環2・栃木県)
61.79点 19位
総合 94.86点 18位
・奥山未季子(環2・茨城県)
62.40点 17位
総合 93.70点 20位
まず登場したのは奥山。1番滑走としてこの日の最初のリンクに上がると、その優雅な佇まいに会場は早くも華やかな雰囲気に。緊張はなく、FSに進出できたことの嬉しさだけを抱いて演技に入る。特に意識していたジャンプでは、いつも跳べるところをパンクさせてしまった悔しさも口にしたが、できるところは丁寧にやろうという心がけの通り、大きなミスなくまとめる。ステップの場面では拍手も起こり、音楽に乗せたなめらかなスケーティングで観客を酔いしれさせた。得点は62.40で、総合での順位は前日から3つ上げ20位とした。
鈴木は第2グループの3番目、9番滑走で登場。名前がアナウンスされると、地元栃木県の代表選手に、観客からは一際大きな歓声が送られた。そんな中で披露するプログラムは『シカゴ』。楽しむことだけを考えて臨んだと、演技には序盤から体全身の楽しさが溢れ、それは会場全体に伝わった。ジャンプでも転倒などの大きなミスはなく、ダイナミックなステップでは手拍子を誘う。最後のポーズもクールに決めて、始めから終わりまで一瞬の隙もなく観客を魅了し切った鈴木。氷のリンクをショーのステージに変え上げ、栃木県日光市の霧降アイスアリーナはその4分間、まるでアメリカブロードウェイの劇場へと変貌した。得点は61.79で、最終順位は18位。
国体という舞台で、SP、FSを演じ、奥山、鈴木の二人はしっかりと存在感を示すことができた。ともに7級取得という目標のある二人にとっても今回の経験は大きな糧となったに違いなく、確実に成長を続ける二人の姿から今後も目が離せない。
(文:脇田直樹、写真:住田孝介)
奥山未季子(環2)
(今日の演技をふり返って)今日の演技は、いつも跳べるジャンプをパンクしてしまって、それが一番悔しかったです。でもできるところは丁寧にやろうというふうに心がけてやったので、それができた点は良かったかなと思います。(1番滑走だったことについて)緊張はそれほどしていなくて、フリーに進めただけですごく嬉しかったので、その経験を大事にしようというふうに思ってやりました。(表現面での出来は)ジャンプにすごく自分の気持ちが行っていたので、表現面に対して気を付けようという意識はあまりなかったのですが、でもこれだけ大きな、国体で滑れることに感謝して、一人でも多くのお客さんに楽しんでもらえればいいなと思って演技をしました。(ショートプログラムとフリースケーティングとの両方がある大会だったが)普段フリーしかない試合が多くて、ショートとフリーを滑ったのは大学生になって初めてというくらいだったので、体力的に結構きつい面があったのですが、ものすごくいい経験になりました。(国体をふり返って)やっぱり自分の目標は、国体というよりは7級を取ることにあるので、その目標は必ず追って、達成できるようにこれからも練習を積み上げていきたいと思います。
鈴木伶奈(環2)
(今日の試合を振り返って)国体の決勝に勝ち残るのが初めてだったので、楽しかったです。(今日の試合に向けての意気込み)まさか予選を通過すると思っていなくて、本番のフリーで4分の演技をするのも初めてだったので、楽しむことだけを考えました。(自身の演技を振り返って)本番のフリーは初めてで、体力的にもキツいというのが実感できたのと、そんな中でも最後までやりきれたことが収穫点で、反省点は最後のコンビーネーションが決まらなかったことです。(県の代表といういつもとは違う立場であったが)地元の応援がすごくて嬉しかったです。(チームメイトの奥山選手も今日はライバルだったが)今日演技を見ることはできませんでしたが、良いライバルだと思っています。(今後に向けて)4年までに7級とってまた国体の舞台に戻ってきます。
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