春季リーグ開幕から１週間、この日も大学バレー最高峰の舞台ではハイレベルな試合が展開されている。第３戦目の相手は昨季全日本インカレ準優勝の順大。同大会で慶大のベスト８入りを阻んだ因縁の相手だ。慶大のスタメンセンターにはここまで怪我のため出場機会がなかった星谷(理１)が初抜擢。ストレートでの敗戦を喫したものの、岡田(商１)と共に期待の新戦力が初めてコート上に並び躍動をみせた。
４月１７日（土） 春季関東大学男子１部バレーボールリーグ 慶大-順大 ＠日本体育大学健志台米本記念体育館
| 得点 | ||||
| 慶大 | セット | 順大 | ||
| ０ | ２２ | １ | ２５ | ３ |
| ２１ | ２ | ２５ | ||
| １９ | ３ | ２５ | ||
この日がデビュー戦となった星谷
新たな舞台で、昨年２部で学んだ粘り、泥臭いプレー、格上相手にも粘りのレシーブで離されずについていくバレーがなかなか見せられない。しかし慶大にはもう一つ武器がある。それは昨季入替戦、インカレで１部相手にも通用することを証明した小池(環４)があやつるコンビバレー。試合後宗雲監督が「攻撃面での修正は上手くいった」というように徐々に慶大も自分たちのカラーを出し始める。サーブカットが返れば星谷の加入によりさらに高さを増したセンター線をおとりにしライトの山本(環２)がセンターに時間差で切れ込む。第２セット中盤には星谷が２本のブロックポイント。それに触発された岡田もバックから豪快なスパイクをたたきこむと慶大は息を吹き返す。セットを奪うまでには至らなかったものの、１７－１７までほぼ互角に善戦。第３セットも若いチームゆえの積極的に攻めてのミスが出て結果的に０－３のストレート負けとなったものの、チームとしての光は見え始めた。
この日は岡田が１３得点でチームのベストスコアラー、星谷が最多の３ブロックポイントをマークするなど新戦力もそのポテンシャルを大いに発揮。また間宮(政２)、川村(環２)らの献身的な守備が小池のあやつる多彩なコンビバレーの起点ともなった。これで開幕３連敗となったが今はまだ我慢のとき。既存戦力と若き血との融合とにより着実にチームは歩みを進めている。
By Hideki Tsubonuma
コメント宗雲監督
（今日の試合を振り返って）全体の内容は前回の日体大戦に比べ良かったと思います。（１年生２人を始めてスタメンでそろえて）星谷はケガをしていたから本来なら最初から出る選手。デビュー戦にしてはブロックも良かったし及第点の出来。岡田は２月からジュニアの合宿続きですぐまた遠征で、なれない環境の中元気がなかったが、今日のプレーをみると復調の気配がある。ただ彼の場合はまだ波がありますから。（チームとしては）まだ完成期ではないので毎週課題を見つけていってクリアできるものはクリアしていく。秋以降までにやるべきものはそれとして、長期的な視野で見てテーマを振り分けている段階。今はのびのびプレーしてもらいたい。攻撃に関しては今日はコンビなど修正が出来ていた。
小池
（今日の試合を振り返って）特に３セット目の出足が悪かったが、全体を通して自分たちのカラーは出せた。だが終盤に一歩前に出られる展開で力の差も痛感した。（セッターとしては）コンビネーションを使って、ブロッカーを１枚にしてアタッカーの負担を減らす。そのために速攻とサイドをおりまぜていった。（１年生に関しては）まだかたいところはあるのかなと思う。結果は気にせずいいところを存分に出してもらいたい。（次の試合に向けて）勝ちにこだわってチャレンジャーとして気持ちだけではなくやるべきこととしてコンビとレシーブの粘りの部分を出して何らかの進歩を見せたいと思う。
山本
先週と変わらず強豪チームとの戦いだったので、思いっきり行くことを意識した。前回の日体大戦では相手に連続失点を許した時に、下を向いてどんよりしてしまった。その教訓を活かして今日の試合は向かっていこうと。結果的に、前回より連続失点が減り成果が上がった。(試合全体を通して順大相手に肉薄する場面も)順大は格上とはいえ競った試合が出来る相手だと思っていた。最後セット終了時に２５点までに追いつけなかったのが今後の課題。(去年冬のインカレ対戦時と比べて順大の印象)冬から練習をずっと積んできて、今日は内容的にも良い試合が出来た。手ごたえを感じましたしチームの方向性としてはいいのかなと。(アタックの出来について)ここ最近足を痛めていたのですが、怪我をしているなりにスパイクを打ちきることは出来たかなと思います。調子自体も悪くないので今後もこのままプレーしたい。(次戦への意気込み)今日の試合と同じようにみんなで連動してプレーする。相手に向かっていくという姿勢を持ってゲームに臨みたいと思っています。
星谷
(初めてのリーグ戦)先輩に励まされながらのびのびとプレーできた。良いところと悪いところがあったので、ダメなところは直していきたい。(ケガから復帰して初スタメンだが)ケガの具合は全然大丈夫だった。(２セット目に２ブロックを含む３ブロックを記録したが)ブロックは自分のアピールしていきたいところ。(次回に向けて)次の試合もしっかり頑張っていきたい。
岡田
(今日の試合を振り返って)１部相手なので不利なのはわかってはいたのだが、今日は自分のボールをミスしていたので、満足できる内容ではない。(１年生ながらここまでレギュラーを獲得しているが)期待をかけてもらっているので、ここから成長して恩返ししていきたい。(アピールポイントは)１年から使ってもらっているので、声を出してチームを盛り上げつつ１年らしく思いっきりプレーしていきたい。（明日に向けて）今日よりも良いプレーをすることがモットーなので、さらに進化していきたい。
慶大出場選手
レフト 間宮 秀太(政２)
レフト 岡田 拓巳(商１)
ライト 山本 悠登(環２)
センター 星谷健太朗(理１)
センター 村上 拓也(法２)
セッター 小池 聡司(環４)
リベロ 川村 昌平(環２)
途中出場 蜂須賀 大輔(環３)
瀬辺 峰聖(環３)
是澤佳次郎(経３)
中出祥平（環２）
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