東大と戦うFINAL4まで、あと1日。男子ラクロス部は昨季予選敗退の悔しさをバネに、今季は黒星を喫することなく予選リーグ1位通過を果たした。好調の原動力となったのは、栄光も屈辱も味わった4年生選手たちだ。チームを支え続けた彼らの熱い思いに迫る。
第2回となる今回登場して頂いたのは、FO陣野クリス選手(法4・慶應NY)。ボールのポゼッションが重要なラクロスにおいて、FOは試合の行方を大きく左右するポジションだ。まさに「勝利の陰の立役者」である彼の、静かなる闘志を垣間見た。
―リーグ戦を振り返っていかがですか。
リーグ戦を振り返ってみて、開幕戦を無事勝利できたことが今シーズンの明暗を分けたのだと思っています。また、海外遠征から戻ってきたのにもかかわらず、最終戦を引き分けたことは大きく反省すべき点です。
―印象に残った試合は。
開幕戦です。自分がW杯から戻ってきた後の第1戦であり、大会を通して学んできたことを最大限発揮することができたと思います。
―アメリカ遠征での収穫は。
W杯と同様、自分より格上の選手と本気でぶつかり合うことで学ぶことがたくさんありました。これは自分より体格、スピード、技術が上の選手に対してでも勝利に貢献するために何をしなければならないのかを考えさせられました。また、1人の日本人選手としてアメリカ大学ラクロスのフェイスオフの新しいルールを初めてプレイすることもできました。この新しいルールが日本で適用されることは程遠い話ですが、経験できてよかったと思います。
―現在のチーム状態は。
シーズン当初はあまりチームと一緒に練習を行うことが少なかったのですが、シーズン終盤に近づくにつれ徐々にチームと一緒に練習メニューに混ざることが多くなりました。今年のチームは一つ一つの勝負に大変こだわりを持っているので、どんな相手でも最善な状態を持ち込めると思います。
―ご自身の現在の状態は。
普通です。当日に自分が準備してきたことをいつも通り行うのみです。
―この3週間どのような練習をしてきましたか。
リーグ最終戦に大変苦い思いをしましたが、FINAL 4に勝ち進んだことに変わりはありません。部活が1日も長くできることに感謝をして、自分の強みを磨くとともに、予想ができていない状況下での対応力の向上を重点的に練習してきました。
―最後のFINAL4への思いは。
どんな試合だろうと、自分が果たさなければならない責務に変わりはないので特別な思いはありません。
―後輩に見て欲しいポイントはありますか。
フェイスオフを甘く見ている人がたまにいるようですが、0.01秒も惜しむ世界で生き延びるために、あの笛が鳴る一瞬のために、チームが安心して試合を運べるように、私が毎日必死に練習してきたことを感じて欲しいです。
―安藤主将について。
私は彼が一年間を通して言い続けている「130人でなる日本一」という言葉に感銘を受けております。私もそのような形での日本一を願っていますし、そう考える主将の元でプレイできたことに嬉しく思います。
―どのように東大を攻めたいですか。
どんな試合もやることに変わりはありません。点が決まれば、センターに行き、フェイスオフをポゼッションにつなげる。それだけです。
―東大の注意しているポイントはありますか。
ありません。
―試合のキーマンは誰ですか。
安藤圭祐主将(商4・慶應)です。FINAL 4ではロースコアが予想されるので、打たせたシュートを安藤がどれだけ止められるかが勝負を決めると思います。
―応援して下さる方へメッセージをお願いします。
いつも応援して下さいまして、ありがとうございます。私は自分の与えられた責務を絶対に果たして勝利に貢献してまいりますので、引き続き応援を宜しくお願いします。
陣野選手、お忙しい中ありがとうございました!!
(取材・河合 美紀)
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