開幕直前特集第３弾は加藤拓也（政４）。今や代名詞ともなっている剛速球を武器に、下級生の頃から「慶大のエース」の名をほしいままにしてきた。昨季は抑えも経験したが、今季は１回戦の先発を任されることが予想される。ラストイヤーを迎えた今年。まずは春季リーグ戦の意気込みを伺った。
――まもなく開幕です。現在の心境は
やることやるだけですね。自分がやるべきことをやれば良いかなと思っています。
――新チームの雰囲気は
みんな真面目にチームのためにも頑張れていると思っています。
――去年と変わったと思われるところは
去年までは横尾俊健さん（現 日本ハムファイターズ）や谷田成吾さん（現 JX-ENEOS）といった注目される選手がそろっていたので、そこにみんながついていくって感じだったと思います。今年はみんなでチームを作っていこうっていう形に変わったのかなと思います。
――去年の４年生が抜けて不安はありますか
僕らは僕らのチームだと思っているので、不安とかは全然ないですね。
――昨季を振り返って。印象に残っている試合はありますか
昨季の試合だと、１試合目の立大１回戦が１番印象に残っていますね。谷田成吾（現 JX-ENEOS）さんのサヨナラホームラン（９回裏無死一、二塁からの３ランホームラン）はすごく盛り上がりました。
――昨季から今季に向けて出た課題とは
フォアボールの数ですね。そこを改善しようと思って今、取り組んでいます。
――オープン戦での四死球の数が激減しています
意識はしていますね。毎回同じような投球フォームで行えるかを気をつけています。そこが関係しているのかなと。
――アメリカ遠征が決まった際、どう思われましたか
なかなか、そういった機会はないので、すごく楽しみでした。
――キャンプ中重点的に取り組んだことは
今までフォームを安定させることを１番大事にやっていたので、キャンプ中でもそこを重点的に意識していました。
――マイナーリーグとのオープン戦を振り返って
野球自体は日本とは違うなと思いました。相手はすごく振ってきたので、楽しめた反面怖かったですね。
――オープン戦中にたくさん三振を取っていました
特に意識はしてなくて、たまたま取れました。
――キャンプを通して得られたものとは
野球だけじゃなく、文化的な部分の違いが見れたり、野球においても考え方の違いなどを知れました。日本の野球とアメリカの野球の良いところを吸収できたら良いなと思いました。
――オープン戦での手応えはありますか
ある程度自分の投げたい球や投球はできているのかなと感じています。もう少し改善する部分もあるので、開幕までに詰めていかなきゃいけないですね。
――連日の好調の要因は
ピッチングフォームが安定しているのが１番の要因かなとは思っています。アメリカからずっとそうなんですけど、そこが１番大きいかなと。
――今までフォームを変えたことはありますか
ずっと変えていますね。試行錯誤です。
――なにに注意して変えていますか
腕の使い方から、重心の位置や体重移動の方法など挙げたらキリがないですね（笑）いろいろ試しています。
――今のフォームは完成系なのでしょうか
完成系が何かもわからない状態なので、今の現状では投げ方を良くすることに専念してます。
――昨季はリリーフとして活躍。今年は先発でいくのでしょうか
監督次第ですけど、たぶんそうですね。
――リリーフと先発どちらが好きですか
先発は長いイニング投げなきゃいけないですし、リリーフは少ない時間でアップが難しかったりだとか、もとの意識が違いますね。あまり、どっちが良いかとかはないです。
――リリーフを経験して、ピンチなどで登板する時などの気持ちの整え方とかはありますか
ピンチでも、ピンチではないときでも、バッターを抑えなければいけないことは変わらないので、そこは意識せずに、自分のやるべきことをやろうということに集中してることが多いですね。
――自分なりのルーティーンは
神宮行く時は毎回渋谷から歩いてるんですけど、そのくらいですかね。ルーティーン作ってもしょうがないかなと思うので、強いて言うならなにも意識しないのがルーティーンです。
――１戦目と２戦目の先発の違いを昨年の取材で話していましたが、今でも違うと思いますか
１戦目は相手もエースを出してきますし、１戦目を勝つことでチームの意識も高まると思うので、やっぱり違うと思います。
――最高学年になって気持ちの変化は
いや、特にないです。下級でも４年生でもやることは変わらないので。まあ、下級生とうまく関わってみんなで勝ちに行ける環境を作ろうとは思ってます。できているかはわからないですが。
――主将や副将になることを意識はしていましたか
ないです。僕の器じゃないです。人を引き連れないですね（笑）厳しいです。
――重田主将はどんな選手だと思われますか
すごく声も出しているし、良い選手だと思います。プレーの一生懸命さとかも伝わってくるので、うまくチームを引っ張っているかなと思います。
――過去に大学日本代表に選ばれていますが、今年は意識していますか
あんまり意識してないですね。とりあえずリーグ戦を勝ち抜こうと思っているので。その結果でどうなるかは僕が決めることではないので。
――捕手の須藤選手はどんな選手でしょう
どっしり構えている選手かなと思います。僕もリードに対して言ったりしやすいので、試合の中でより良いものを作っていったりとかもしています。
――新チームでの注目選手は誰だと思われますか
清水洋二郎（法３）ですかね。
――なぜでしょう
理由は企業秘密です（笑）まあ、貴重な左投手なので今年はやってくれるかなと思います。
――他大学で意識している選手は
あまりいないです。特に気にしてないですね。
――自分のピッチングで見てほしいところは
投げっぷりですかね。ストレートには自信がるので見てください！
――卒業後の進路とかは考えていますか
一応、プロを目指して頑張っているんですけど、まあそこを意識しすぎてもしょうがないので。とりあえずはリーグ戦に集中しようかなと思っています。
――プロを意識し始めたのはいつ頃でしょうか
大学２年の終わりぐらいからですかね。
――注目されている中で投球するとき意識していることは
僕はあまり注目されたくないんです（笑）本当はやめていただきたいです（笑）でも、注目されているからといってやることは変わらないので。マウンドで抑えることが僕の仕事なので、気にしないようにしています。
――今季の目標と意気込みをお願いします
投げた試合を全部勝てるように、頑張ります。
――最後にいつも応援してくれている皆さんに一言
優勝できるように精一杯頑張るので、是非球場に足を運んでいただければ嬉しいです。いつも応援ありがたいです！
取材：千綿 加華、写真：江島 健生、木下 恵
