【アメフト】秋季リーグ第7節 あと1TD及ばず・・・悔しい関東2位 法大戦

破竹の6連勝で迎えた最終節・法大戦。1995年以来勝利のない相手に勝利し、66年ぶりの優勝を目指した。しかし慶大ディフェンスは法大オフェンスをなかなか止められない。タッチダウンは防いだものの、立て続けにフィールドゴールを許す。RB李卓主将(総4)のタッチダウンで一時は逆転するが、2Qに2タッチダウンを許し、大きくリードされる。後半は点の取り合いとなるが、慶大が逆転することができないまま無念の試合終了。この結果、2位でリーグ戦を終え、甲子園ボウルに出場することは叶わなかった。

悔しい敗戦となった

悔しい敗戦となった

 

 

 

 

関東学生アメリカンフットボール連盟2016年度秋季リーグ戦 第7

11/27(日)13:45KO@横浜スタジアム

慶大

 

法大

7

1Q

6

0

2Q

14

7

3Q

7

14

4Q

7

28

TOTAL

7

 

 

前節の勝利で関東制覇に王手をかけた慶大。優勝を懸けて対戦するのは1995年以来勝利を挙げられていない法大だ。優勝には勝利が条件であり、気合十分に試合に臨んだ。

 

RB#29李のTDで一時逆転

RB#29李のTDで一時逆転

慶大のキックオフで試合開始。法大がパスとピッチを中心に攻めてくると、慶大はなかなか相手の攻撃を止められない。自陣6ヤードまで攻め込まれると、タッチダウンパスを狙われる。ここはなんとかLB弘世頌一郎(政4)、DB兵頭宣俊副将(商4)がカットして防ぎ、フィールドゴールの3点に抑える。慶大の攻撃では、RB李卓主将(総4)が大きくゲインするが、その後に連続でQBサックにあい、うまく攻撃することができない。再び法大に攻撃権を渡すと、フィールドゴールを許し、点差が6点に広がる。しかし、ここから慶大が反撃。自陣46ヤードからRB李が圧巻の走りを見せタッチダウンを決める。トライフォーポイントも決め、逆転に成功する。しかし、2Qに入ると流れは完全に法大へ。パスとピッチをうまく使われ狙いを定めることができず、立て続けに2つのタッチダウンを奪われてしまう。7-20と苦しい状況で前半を終える。

 

 

法大のオプションプレーをなかなか止められない

法大のオプションプレーをなかなか止められない

点差を縮めたい慶大だったが、後半も先に点を取ったのは法大。差が20点に広がってしまう。直後の慶大の攻撃ではRB李のランやWR田邊翔一(政4)へのパスで順調にゲインを重ねて、最後はRB李がエンドゾーンにダイブ。気迫のこもったプレーで7点を奪う。これで勢いに乗った慶大は、法大のパスをDB岩間勇樹(商3)がインターセプト。すぐに攻撃権を奪う。良い流れのまま敵陣1ヤードまで迫り、運命の4Qへ。残り1ヤードからRB李がタッチダウンを奪い、点差を6に縮める。勝利のために、ディフェンスで踏ん張りたいところだったが、なかなか止められず、自陣に侵入される。自陣13ヤードで3rd downの攻撃を防ぐと、法大はフィールドゴールを狙ってくる。このフィールドゴールを法大が失敗。しかし慶大のパーソナルファウルを取られ、1st downを更新されるとタッチダウンを決められてしまう。残り時間は約6分で13点差。逆転には2タッチダウンが必要になった。時間が少ない中パスでゲインしていくと、敵陣16ヤードまで迫る。ここで一時はサックにあいロスするが、タイムアウト後のギャンブルで、QBに小田裕太(商3)ではなく米内碩希(商4)を起用。一か八かのタッチダウンパスがWR田邊に通り、点差は再び6に。このあとのキックオフで慶大はオンサイドキックを狙わずに相手の攻撃を止めることを選択。しかし、オプションプレーを止められずに時間を使われ、逆転することができないまま法大がニーダウンし試合終了。慶大の関東制覇の夢はここで散った。

WR#19田邊のTDで追い上げるが一歩及ばず

WR#19田邊のTDで追い上げるが一歩及ばず

 

 

リーグ戦を終え、勝ち点は上位3チームが並んだが、当該対戦の得失点差により早大に2連覇を許した。「実力はどのチームも拮抗していたが、最後まで勢いを保てなかった」(兵頭副将)。悔しい敗戦で、「甲子園ボウルで勝つ、日本一」という目標は達成できなかった。しかし関東2位が決定。この結果、12月25日(日)に横浜スタジアムで行われるTOKYO BOWLへ出場できることとなった。相手は関学大か立命大。どちらも関西の強豪校だが、負けたままでは終われない。最後は勝利でシーズンを締めくくりたい。

 

(記事 熊谷健二)

 

 

順位表

順位(順列)

大学名

勝ち点

1

早大

18

1(2)

慶大

18

1(3)

法大

18

4

日大

9

4(5)

中大

9

4(6)

立大

9

7

明大

3

8

日体大

0

 

※同勝ち点の場合は、3チーム内での対戦成績の得失点差により順列を決定

 

 

試合後コメント

 

兵頭宣俊副将(商4)

(リーグ戦を振り返って)正直言い訳というか負け惜しみみたいになっちゃうかもしれないですけど、勝てましたね。今日は特に。全体的には、実力はどのチームも拮抗していて、でも総合力を見ると、うちがトップだったと思うんですけど、やっぱり最後の最後で詰めの甘さが出てしまったというか、勢いを最後まで保ちきれなかったのかなと思います。(今日の試合は)今日の試合はオフェンスが結構頑張ってくれて、今まではディフェンスが粘って勝ってきたと思うんですけど、今日は結構ディフェンスが粘り切れなかったというのが敗因かなと思います。(後輩に向けては)引退は決まったんですけど、関東2位が決まって、関西2位とTOKYO BOWLで12月に戦えるので一応まだ引退じゃないので、そこに向けて練習を含めてディフェンスで勝つんだということを後輩たちに伝えたいと思います。セカンドベストとして、TOKYO BOWLで勝ちたいです。

 

田邊翔一副将(4)

(今日の試合を振り返って)甲子園ボウルが懸かっている試合で、観客も期待していて、慶大のホームカミングデーで、今日負けたら終わりというよりも、勝たなければいけない、勝ったら甲子園という気持ちが強かったです。その中で、1Q・2Qでいつも通りの慶大でいられなかったと思います。いつも通りのことをいつも通りやるのがいかに難しいかを4年生の最後にして感じた試合でした。(オフェンス陣について)点を取ることしかできない中で、全部含めて28点、ギャンブルで奇跡的に取った点もあり、オフェンスとしてももう少し成長できた部分があったと思います。今まで大事にしてきたことを緊張感のある場面で発揮することの難しさを感じました。まだまだ、という状態で終わってしまったなと思います。(ご自身の活躍について)僕は活躍して当たり前という立場だったので、タッチダウンしたりパス取ったりはしたけれども結局それを勝ちに繋げられなかったことに対する後悔が大きいです。(4年間を振り返って)アメフト部に入って良かったな、というのが最初に出てくる感情です。1、2、3年と試合に出させてもらってきましたが、4年生の1年間が1番辛くて、1番楽しくて、1番苦悩した1年間だったなと思います。学生スポーツは1年生から4年生まで一緒にやっていて、4年生は最後に懸ける思いがあるけれど、1年生は残り3年間ある。そういった中でいかに4学年全員のベクトルを1つの方向にまとめるか、副将としてどのように導いていくかという点においてまだまだ自分は未熟でしたリーダーというよりは、ただのちょっと活躍する1選手で終わってしまったことに対して後悔がありますし、4年間ずっと悔しい思いをして、最後も悔しい思いをして終わったな、と、今は思います。(後輩に向けてメッセージ)どのスポーツでも同じだと思うのですが、勝敗が全てで、プロセスや内容ではなく、勝敗で全てが決まるものだと思います。勝てなかったら終わりだし、どんなに内容が悪くても勝てばいい。勝負は時の運と言ったりもするし、試合の結末は試合前に99%決まっているとも言うし、勝つための道しるべには答えがないので、勝つためには1人1人が実力をつけることに対して妥協をせずに取り組んでいってほしいと思います。

 

杉山慶副将(経4)

(今日の試合を振り返って)本当に悔しいです。(試合前の意気込みは)この試合は、自分がチームを勝たせるんだという気持ちで臨みました。今までこだわってきたファンダメンタルであったり、やってきたこと全てを出して、集大成の試合にしようと思いました。(キッキングゲームについては)自分達より、相手の方が上だったということだと思います。(このシーズンを振り返ると)1年間ずっとこの日のためにやって来ました。去年11月のミーティングで、「甲子園の大舞台で勝つんだ」という話をみんなでして、やっと今日まで来ました。それで負けてしまったので…。長かった1年間ですが、印象としては辛かったことの方が多かったです。(後輩達に伝えたいことは)僕ら4年生の力というより、後輩達に助けられた面が大きかったです。後輩達には、今日の悔しい思いを忘れずに、来年こそ甲子園に行って欲しいと思います。(ファンの方であったり、支えてくれた方に伝えたいことは)色んな方に支えられてここまで来られて、最後は勝つことで感謝を示したかったのですが、負けてしまって本当に申し訳ないと思っています。ただ、まだTOKYO BOWLが残っているので、しっかり準備をして、後輩達やファンの方に感謝の気持ちを伝えられるようなプレーをしたいと思います。

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