【ソッカー(男子)】開幕前特集第2弾! “慶應の守護神”上田朝都インタビュー

慶應義塾体育会ソッカー部の2017シーズン初戦、天皇杯予選準決勝・駒大戦が3月22日(水)に迫っている。昨季は関東大学サッカーリーグで6位、全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)では2回戦敗退に終わった慶大。今季は再び優勝争いに加わりたいところだ。ケイスポでは、今季開幕に向けて選手・監督に意気込みを語ってもらった。

 

第2弾は、上田朝都(総2・横浜F・マリノスユース)の単独インタビューをお届けする。昨季はルーキーながら開幕スタメンを勝ち取り、リーグ戦22試合中17試合で慶大のゴールを守り抜いた上田。しかしながら、1試合平均で1.8失点を許すなど、その成績は決して満足できるものではなかった。最後尾でチームを支える“慶應の守護神”に、今季へ懸ける意気込みをうかがった。

 

――まずGKになったきっかけから教えていただけますか?

小学校の時にサッカーを始めているんですけど、それで最初キーパーをやって1回フィールドプレーヤーになって、またキーパーに戻っているんですよ。一番最初は身長が高かったからという感じですね。そのあとフィールドやってみて、キーパーに戻ってみない?ということを言われて、キーパーの方がそのときやっていて楽しかったから、という感じで今に至ります。

 

――チーム選びの時に慶大のソッカー部を選んだ理由は

僕自身が結構いろいろなことに興味を持つ人なので、勉強とかでもいろいろなことに触れられたりとかいろいろな人がいるところが良いなと思っていたので、そういう面で慶應というのを選択肢に入れていました。あとは、マリノスユースから慶應に行った先輩とかも結構いて、その人とかもすごく良い人だったので、それで慶應に行きたいと思いました。

 

――ユースと大学サッカーで違うと感じたところはありますか?

プレーの中だったら多分1番スピードとかが違うかなと思います。あとは魅力だったら、部員とか含めていろいろな人が応援に来てくれたりとか、その中でプレーできるのはすごく嬉しいですし、スタジアムとかそういう環境も高校の時に比べたらすごく変わっていて、「すごくありがたいな」といつも思いながらやっています。

 

――目標にしている選手はいますか?

目標ではないですけど好きな選手は結構いるんですよね。最近だとこの間Jリーグの開幕戦を見に行って、マリノスの飯倉大樹くんとかめちゃくちゃ上手いなと思いました。僕もともとマリノスにいたんですけど、久しぶりに近くで見て上手いなと思いました。

 

――入部からすぐに主力として活躍していますが、今後のサッカー人生におけるビジョンは何か持っていますか?

進路とかに関しては僕はあまり考えられていないのが正直なところであって、プロもすごく良いと思うしすごく行ってみたい舞台ではあるんですけど、それ以外のこともいろいろ見ながらですね。とりあえず今は、あと3年間の大学サッカーの中でいかに今のメンバーと一緒に目標に向かってやっていけるかってことですかね。今は結構大学4年間でのサッカーを考えています。

 

「やっぱり試合って難しいんだな」と感じた

――関東リーグ6位、そしてインカレ2回戦敗退という昨季を振り返っていただけますか?

微妙すぎますよね…。 関東リーグ6位でプレーオフなしでインカレに出られたのはすごく良かったなと思うんですけど、やっぱり順位的には真ん中くらいで微妙だし、インカレも2回戦敗退って一番面白くない感じで負けちゃったので…。僕的にはリーグ戦の最初の方は何もできなくてチームにできないことが多かったなと思うシーズンでしたね。4年生とかが去年はよく出てくれていたので、本当にその人たちについていく、というような思いでやっていました。結果という面に関しては全然満足できる内容ではないなというふうに思っています。

 

――入部してすぐの開幕スタメンでしたが不安や緊張は感じていましたか?

そうですね…。練習では結構自信があったんですけど、いざ試合に出てみてってことですよね。練習で出せたところが出せないとか、そういうことが結構普通に起きちゃったので、緊張というよりは「やっぱり試合って難しいんだな」ということを感じましたね。

 

――手応えを感じた試合はありましたか?

前期の順大戦(第7節、3○2)ですね。一応ちょっとずつ自分のプレーが結構出るようになってきたかなと思う試合ですね。

 

――その順大にはインカレの2回戦で敗れてしまいましたが、どのように感じていましたか?

シンプルに感想で言えば「悔しい」っていうことなんですけど、もっと点を取れた場面はあったし、FKとかセットプレーでの失点が目立ったので、それはちゃんと守らないといけなかったなとも思うし、まあ判定にも色々あったんですけど、そういうのも含めてやっぱり勝ち切ることが最後までできなかったという感じですね。

――昨年の早慶定期戦前特集では「足元の技術に力を入れたい」とおっしゃっていましたがそのあたりはいかがですか?

今年はまだどんなサッカーするかはわからないですけど、あれから練習して先輩方とか高橋(一真)コーチとかにめちゃくちゃ教えてもらいながらやれたので、かなりその面では自分の中でも自信を持ってプレーできるようになってきたと思います。

 

――伝統ある早慶戦でプレーしてみていかがでしたか?

いやもう応援がすごすぎて、ああいう中でやるというのは本当に貴重な体験だったので、すごく楽しかったですし、ありがたいなという思いでした。もう会場に入る時からその感じはめちゃくちゃあって、やっていても楽しかったですし特別感という意味ではそれは本当にありましたね。

 

――インカレ前に一度怪我をされていましたがコンディションは

全然大丈夫です。かなり良い感じでできているので。

 

メンバーが大きく入れ替わって競争意識や「自分がやらなきゃ」という思いが生まれている

 

――オフシーズンについてお聞きしたいのですが、仲の良いチームメイトはいらっしゃいますか?

やばいどうしようむずい(笑)。みんなと広く浅くみたいなとこあるんですよ僕(笑)。ご飯とかも固定で行く人がいなくて(笑)。誰も誘ってくれないんで行くところに俺が勝手について行くみたいな感じです(笑)。幅広く仲良しってことでお願いします!(笑)。

 

――新2年生になる同期の仲は良いですか?

良いと思います!みんなサッカー好きなので、僕は自分たちの代が好きですね。

――新チームの雰囲気はいかがですか?

DFラインとかも4年生が引退してごっそり抜けちゃったんですけど、新しいキャプテンのてづくん(手塚朋克、環4・静岡学園高)が関東選抜から帰ってきて、積極的にチームをまとめようって動いてくれて、てづくんを中心にどんどんまとまってきたなという印象です。メンバーも全体的に大きく入れ替わったことで結構競争も生まれたりとか、「自分がやらなきゃ」という思いとかもその影響であるので、雰囲気としては良いのかなと思います。あとはサッカーの擦り合わせがうまくできれば良いと思っています。

 

――新入部員の印象は

プレーではめちゃくちゃ技術高い子もいるし、いろいろな子がいるなっていうイメージですね。数も結構多いので楽しみだなっていうのと、あとはイケメンが多いんですよ!これほんとに!(笑)。

 

――昨季と戦術面で大きく変わったところはありますか?

去年よりはかなりポゼッションとかに力を入れるようになったかなとは思います。ディフェンスとかも結構前から行ったりとか、新しいことにチャレンジしているイメージが今年はありますね。

 

ずっと後ろで見ていた経験を伝えたい

 

――新チームの目標を教えていただけますか?

今年はチームとしては「関東リーグ優勝」を去年に引き続き目標にしているので、やっぱりリーグ戦というのが1年間みんなで戦う舞台なので、できるだけ優勝を目指して上の順位に行けるように頑張りたいです。

 

――上田選手個人の目標は

失点数を減らしたいなと思っています。去年が1試合平均2失点くらいしてしまって多かったので、それをちゃんと抑えていかなきゃなという感じですね。あとは怪我もしないようにしたいです。

 

――関東リーグの中でライバル校、ライバル選手を挙げるとしたら

どこだろうな…。順大じゃないですかね。あそこはツートップが同い年で、仲が良かったり話をしたりもするので、そこは多少は他のチームより考えるところはありますね。

 

――まずは関東リーグ開幕前に天皇杯予選があります

駒大だったり、去年関東リーグで優勝した明大だったり、結構良い相手と実戦で試せるというか、関東リーグじゃない場面で本気でやれる舞台なので、大事にしないといけないと思っています。天皇杯も出たら社会人のチームと戦えたりするので、それはすごく良い経験になると思うので、2勝できるように頑張っていきたいと思います。

 

――1年間の意気込みを教えていただけますか?

去年のディフェンスラインは全員4年生で、試合にずっと出ていたメンバーがディフェンスラインにいなくなってしまったので、てづくんとかも今はディフェンスラインにいてくれたりとかするんですけど、やっぱりずっと後ろで見ていたのは僕が一番長くなると思うので、2年生ですけど、ちゃんとそこで見てきた経験とかをディフェンスラインの人たちに伝えながらやれたら良いなと思います。チームとして「関東リーグ優勝」を目指している以上はそこに向けて全力でやりたいなと思います。

――最後に、慶大を応援してくれている皆さんにメッセージをお願いします!

まずOBの方々には、お金の面とかグラウンドの面とかですごくお世話になっているので、それは本当にいつも感謝しながらやらないといけないなと思っています。あとはいつも試合とかを見に来てくださる方、塾関係者じゃなくても見に来てくれる方もいらっしゃるのは、試合に行った時に感じているので本当にありがたいなと思っています。その方たちのためにも頑張らないといけないなというのは、僕らもいつも感じていることなので、是非今年も試合に来てくださったら、僕もすごくモチベーションになるので、来てほしいなと思います。いつもありがとうございます!

 

(取材 高橋春乃)

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