早慶戦直前対談の第2〜5弾は慶應女子ラクロス部の選手達がケイスポ対談をプロデュース!選手に組み合わせを考えていただきました!
第2弾はMF伊藤香奈(#73・経3・慶應女子)選手プロデュースの「次世代主力対談」。対談相手は同じ3年のAT友岡阿美(#32・政3・慶應女子)、AT吉岡美波(#72・理3・大妻多摩)。早慶戦勝利、そして日本一へ活躍が必要不可欠な3年の主力3人の意外な一面や同期への思いなど熱い思いを語ってもらった。
「アタックに参加するようになってラクロスの楽しさがわかってきた」(伊藤)
——他己紹介をお願いします
友岡→伊藤:プレー面で言うと圧倒的フィジカルや圧倒的運動量を一番体現できているなと感じます。私たちはATよりも動いている部分は多いのでそこは私たちは見習わないといけないなと感じます。プライベートではプレー中と違いすぎて女子っぽい。
伊藤→吉岡:いろいろみんなにいじられたりはするんですけど、プレー面では決めるところは決めるし、得意なプレーは自信を持ってやっている部分も見えていて。それから結構熱いものを持っていて、たまに見せる負けず嫌いなところが私は好きです。
——熱かったエピソードはありますか?
伊藤:二人で結構去年は一緒にいる機会が多くてラクロスの話をする機会が多かったですけど、その中でも普通に話していて、次の試合は絶対勝ちたいって言っていました。
友岡:熱いね〜
伊藤:たまに悔しくて泣いている姿も見ます。いつも良い意味でも感情を表に出しすぎないのでそういった姿を見ると「おお、泣いてる」って思います。プライベートでは似ていて、私服が似ている。去年の海外遠征でも一緒に過ごす時間が多くて、食べたいものとか、部内で一番似てるなって感じます。あと私と違ってアクティブじゃない。
吉岡→友岡:あみは体が小さいのにすごいプレーをどんどんしていくイメージ。自分の体を最大限に使ってプレーをしています。人は体型は関係ないんだっていうのを体現している第一人者だと思っています。小さいからこそできるプレーをやり続けているすごい人だと思います。プライベートは私と真逆って感じです。私は翌日オフだったら家で過ごしたいんですが、どこ行く?とか聞いてきたり。帰り道でもこれから歩いて帰ろうとか散歩しようとかよく言っていて。私は最寄り駅で降りて最短ルートで帰りたい人間なので、アクティブだなって感じます。あと家族が仲良しです。
——昨年1年はお三方とも別々な環境でラクロスをしていたと思うのですが、振り返っていただいて
伊藤:あっという間だったなと。今まで自分が経験したことないようなことをたくさん経験できて。去年は割と2年ってところで先輩に頼りきっていて、自分のやりたいように楽しく1年間ラクロスをやらせてもらっていたなって感じで。一言で言うと、楽しかった1年だったなって印象です。
友岡:私は2人と違ってトップの試合には出ていなくて、トップの試合に出たいとはもちろん思っていたんですけど。「置かれた場所で咲きなさい」って言葉がすごく好きで、私が与えられた場所は準リーグVリーグ層だったらそこで目一杯頑張ってやれればいいかなと思って。トップからサブに落ちてもまだ2年だし自分には伸び代があると思って、まずはここで活躍してゆくゆくはトップで活躍したいって思いでやっていたので、そんなに落ち込んでいるわけではなく、勝ったら嬉しいけどこれは私が3、4年でプレーするための通過点だなと感じました。
吉岡:私は辛かったです。最初トップでやっていてサブに落ちたりと行き来していた立場からも、確約した自分のプレースタイルも決まったポジションもなくて、いつ落ちてもいつ上がってもおかしくないっていう自分次第でどうにでもなるポジションだからこそ、いろんなプレッシャーだったり、いろんな気持ちが自分の中にあっていろんなことを思った1年でした。
伊藤:三者三様だね。
吉岡:本当に
伊藤:あまりに違うね。
——3年になってプレーなど何か変化したことはありますか?
友岡:私は3年になって育成担当っていう新1年の育成を担当する役職についたんですけど、下も見つつ、自分もプレーしつつでドキドキと不安でいっぱいです。
——どういう風にやっていこうと考えていますか?
友岡:育成の他の人たちとのミーティングを重ねていくにつれて、1年に割く時間を勿体無いと思うんじゃなくて、その時間からも何かを得るようにしたいなと。教えることを一番に楽しむってことは私たちがやりたいことであり、やらなければならないことだと思っているので、いかに両立してどっちも楽しむっていうのをやっていきたいです。
伊藤:プレー面では去年はDFで主にプレーしていたんですけど、アタックにもだんだん参加するようになって、ラクロスの楽しさがわかりました。自分のやりたいことが明確化してきました。自分がどう貢献して行きたいかが、少しずつ見えてきて、去年の先輩に任せていた状況とはちょっと心境が変わってきたなと思います。あと今は先輩方が就活活動で忙しい時期に春幹部としてチームを作っているんですけど、就任してからは自分のことじゃなくてチームのことを考えられるようになりました。去年は自分のことで精一杯だったんですけど、今は1日の練習メニューを考えるにも、チームのことを考えてますし、練習試合でもチームの流れとかを意識しています。
吉岡:去年までは足が速い選手とか、1on1が上手い選手とかATはそういうポジションだからこそそういう選手が目立って、スタメンになって活躍していって。そういう中で自分はこの残りのラクロス生活でそういうプレーヤーになればいいのかわからなくて。自分の中で武器がない中で試合に出させてもらっていて、何もできなくてという葛藤がすごいあったんですけど、今年になってから自分みたいなプレーヤーが1人いてもいいんじゃないかと思ってきて。武器がなくても自分にしかできないことはたくさんあるんだなと思っていて。そういう気持ちで残りのラクロス生活で、他の人ができて私にできないことがあるからこそ、他の人ができないようなプレーができればなと思います。
——その理想のプレーとは?
伊藤:みなみは器用だと思う。
友岡:DFをよく見ている。
吉岡:チームメイトも相手のDFも全て相手のプレーに合わせてしまうんですよね。誰かがしかけたらそれを有効活用できる動きが出来ると思うので。他のチームメイトの動きをいかに活かすプレーができるかを心がけています。
伊藤:みなみとはプレーしやすい。
友岡:試合中よく目合うよね。
——六大学戦を振り返っていただいて
伊藤:最初の東大戦(○26-1)は楽しかった。いいスタートは切れたかなと思います。目標としていた25点を取れたっていうのが、最初にユニフォームを着ていた試合で体現できたのが嬉しかったです。
友岡:明大(△5-5)と早稲田(△5-5)に勝ち切れなかったのは痛かったね。
伊藤:去年もそうだったからね。
吉岡:引き分けが一番嫌だよね。
友岡:しかも明大も早稲田も終盤に追いつかれて、勝ち切れなかった。
伊藤:勝っていたのに、逃げ切れない弱さがあった。その2試合はいい印象ではないけど印象に残っています。
——そこからチームとして得られたものは?
伊藤:チームとして課題が明確になったなと感じて、やりたいことが技術力や体力がなくてできないってことが多くて。チーム力は上がってきていても個人個人のレベルがまだまだ足りないなって感じました。
——今年のチームはどんなチームですか?魅力はどこだと思いますか?
吉岡:攻撃力が一人一人高いので、かっこいいプレーをする選手が多い。本当に会場が沸くようなプレーをする選手が本当に多いので、その点では攻撃は楽しみにしておいて欲しいです。
伊藤:見ている人を楽しませることもできるし、自分たちがプレーしてても楽しいと思うラクロスが出来ると信じています。
友岡:代々仲がいい。みんな違う色だけど、同じような色を少しづつ持ち合わせていいチームになっています。
伊藤:個性は強いよね。まとまったらいくらでも強くなる可能性はあると思っています。
「(今のチームは)みんなが課題をわかっていて、同じ方向を向いている」(友岡)
——出原主将(#99・経4・慶應女子)はどんな方ですか?
友岡:私とみなみはポジション的にも一緒なんですけど、まとめるところはまとめて、下の意見も聞いてくれる。気さくな方なので、話していて楽しいし、ちゃんと私たちの意見を汲んでくれるので、言いやすい。
吉岡:一つのプレーに関しても、出原さんから話してくれることもあれば、私から聞くこともあります。そういうフィールド上での会話をATのメンバーではよくしています。
伊藤:幹部 MTGで一緒に話していても、本当にラクロスについて一番考えているし、本当によく向き合っているんだなと感じます。普通に行動からも見習いたい。大きい背中を見せて引っ張ってくれてるなと感じて、頼もしいし本当についていきたいと思わせる主将だと思っています。
——今のチームの雰囲気はどうですか?
友岡:みんながみんな課題をわかっている。わかっているからこそ、どう向き合えばいいかを思考錯誤して、みんな同じ方向を向いている感じがします。
伊藤:去年と比べると、みんな早慶戦が近い中で、それを意識しすぎず、今やるべきことをきちんとやっている印象があります。
吉岡:いろんなことを発信しやすい。薫さん(竹村薫=#11・環4・桐蔭学園)とかみゆうさん(白子未祐=#96・文4・慶應女子)とか圧倒的な技術力を持っている人にも、早慶戦という大きな目標がある中で基礎の技術も気軽に教えてくださいますし、話しかけやすい人が多くてすごくいい雰囲気だと思います。
——3年はどんな学年ですか?
全員:自慢の同期(笑)、仲が良い。
伊藤:この25人じゃなきゃ考えられない。このメンバーがいるからこそ、自分が頑張れる。
友岡:同期の活躍を本当に喜べる。どんな試合においても同期がシュートを決めた時の学年の喜びは半端じゃないです。
伊藤:プライベートでも仲がいいです。
——何か仲良しエピソードやおもしろエピソードはありますか?
吉岡:夏にバーベキューをやった。
伊藤:バーベキューセットを同期で人数分買って、またやろうねって約束しています。
友岡:私たちすごく育成が好きで、私たちの育成担当の2個上の先輩が大好きすぎて、引退する時にみんな泣いていました。
伊藤:同期一人一人に対して1つ自慢言えます。
——そんな3年においてお三方はどんなキャラですか?
伊藤:(吉岡は)いじられ役じゃん。
吉岡:いじられキャラ、矢上キャラ、引きこもりキャラ。
伊藤:マイナス面が多い(笑)
吉岡:多いね〜悲しい(笑)
——伊藤選手はどうですか?
友岡:フィジカルモンスター(笑)陽キャラかな。ポジティブだと思う。
伊藤:学年でもトップ3に入るポジティブキャラ。
——友岡選手はどうですか?
吉岡:ツッコミキャラ?
伊藤:チビキャラ?しっかりしてる人。
吉岡:最終的にまとめる。できてるとは言いたくないけど(笑)
伊藤:8割方できてるけど身長が足りない(笑)
——オフの日の過ごし方は何かありますか?
吉岡:目覚ましをかけずに昼まで寝て、起きてドラマ見て、本や漫画を読んでます。
——家で過ごす派ですか?
吉岡:そうですね。いかに休むかに命をかけているので、外なんて行ったら疲れちゃうからなるべく家にいたいです。出なきゃいけない時や誘われたら出かけます。
伊藤:私は真逆で、オフだからこそできることを探して、アクティブに過ごしたいです。午前中には起きて、準備をして、ランチを食べて、映画を見て、スイーツを食べてみたいな。とにかく食べ物が好きで、ここのこれを食べるためにその前後でオフの過ごし方を決めます。やりたいこと一つに対していかに充実したオフを過ごすかにかけています。そういうプランを立てるのも好きです。同期と過ごすことが多いです。
友岡:私もほぼこんな感じです。ただ、私は同期は誘わないかもしれないです。1人でもどっかいけるし、母親と出かけることが多いです。車で遠出したりしますね。あとは街を歩くのが好きなので、麻布十番から渋谷まで歩いてみたり、道中でおいしそうなお店があったら寄ってみたりしています。
——オススメの場所はありますか?
友岡:三田キャンパスの正門から坂を下ったところに一ヶ月前にできたPASSAGE COFFEE
ってところがあるんですけど、なかなか慶大生が寄らないらしいので、ここで宣伝します。(笑)
伊藤:回し者なの?(笑)
友岡:来てほしそうだし、いい人だったからここで言いました(笑)
——Grit’n’Grindというチームスローガンにかけて、「これだけはチームメイトに負けない!」という磨き続けていることはありますか?
吉岡:やり続けてることで言ったらラクロスだね。やってる年数で行ったらトップクラス(笑)中学からやっているので。本当に長い間よくラクロスをやっているなと。続けてよかったです。
——なぜ中学でラクロス部に入ったんですか?
吉岡:青春漫画に憧れて、中学ではきつい部活に入らなきゃっていう固定観念があって。その中学で一番厳しいのはラクロス部って聞いていたので入りました。サッカーかラクロスで迷っていました。
伊藤:なでしこだったかもよ?
吉岡:なでしこだったかもなー。無理だわ(笑)
友岡:2年かけてボール蹴れないとかありそう(笑)
伊藤:私が負けないことは走ることです。誰よりもボールを追い続けられる選手になりたいです。あと私健康です。この部活に入って1回も欠席したことがない。
友岡:パーソナルデータを測るんですけど、インボディを測っても私一人だけ凄い数値を叩き出すので、そこは負けないです。
「早慶戦では『え、今シュート入ったの?ラクロスって凄い』って思わせるようなプレーを目指しています。」(吉岡)
——早慶戦で私のここを見ろ!というポイントを教えてください。
友岡:小さいからこそできるスピード感あるプレーは自分の武器です。
伊藤:後半の疲れている時間にグラウンドを駆け回っているのは私だと思います。
吉岡:あまりよく見えないと思うんですけど、急に現れてシュートを決めます(笑)「え、今シュート入ったの?ラクロスって凄い」って思わせるようなプレーを目指しています。素早いパス回しからのシュートを決めたいです。
——去年の早慶戦は10連覇を果たせず悔しい結果になりましたがどのような思いでしたか?
伊藤:(スタメンで出ていて)去年はあっという間に50分終わって、なんで自分がここにいるのかわからないまま終わって。早慶戦の雰囲気をフィールドで感じて、やっぱり違うなと思いました。
友岡:ベンチ入りはしていて、試合に出ることはできなくて。めっちゃ出たいという気持ちとただここで出ても私には何ができるんだろうという葛藤がありました。
吉岡:私はベンチ入りもしていなくて。観客席で早慶戦を見ていて、同期がこんなに活躍していて、自分は1年間で何をやっていたのかなと思いました。試合に負けたことも悔しいですけど、フィールドに立つこともできなかったっていう現実も悔しかったです。
——早慶戦はどんな舞台ですか?
友岡:いきなり慶應の団結力を見せたくなる舞台。他にはないような愛塾心が見れる場。
伊藤:自分が出ていたり、他のスポーツの早慶戦を見ていても、人生で一番の真剣勝負だと思います。(リーグ戦とは違って)早慶戦は友達や知り合いが見にきてくれて。慶應を背負って戦っているんだという気持ちで。ただある種のお祭りだと思っていて、入るスイッチは違います。
吉岡:私もですけど、周りも凄い盛り上がる。慶應行くんだ早慶戦めっちゃ楽しみにしてるってことを高校の同級生にも言われる機会結構多くて。そういう関係ない人たちにも応援してもらえる早慶戦は凄い舞台なんだなっていうのは外部から入って感じます。
——早慶戦に向けて意気込みをお願いします
吉岡:フィールドに立つからには自分の今できる最大限のことを出したいし、そのための準備は怠れないなって思っているからこそ、諦める姿を見せずに絶対に早稲田に勝ちたいです。
友岡:絶対に勝ちます。自分の力でっていうのもありますが、チームで勝ちに行く中で自分が爆発できるような活躍ができればと思います。
伊藤:去年悔しい思いをしたので、今年は絶対にフィールド上にいる12人もベンチにいる人も応援席にいる人も全ての部員の力でチーム力で絶対に勝利を掴み取りたいと思ってますし、自分がフィールドにいて勝利に導けられればと思います。
お忙しい中ありがとうございました!
(取材:森田悠資、写真:下川薫)
◇伊藤香奈(#73・経3・慶應女子)
六大学戦初戦東大戦では7得点をあげる大暴れ。昨季はDFでプレーしていたが、今季は点取り屋としてのプレーも期待できる選手です!
◇友岡阿美(#32・政3・慶應女子)
新1年の育成担当も担当する友岡選手。小さい体からこそできるスピード感のあるプレーに早慶戦でも注目です!
◇吉岡美波(#72・理3・大妻多摩)
昨年はリーグ戦でハットトリックを決めるなど、ATとして確実にステップアップしている選手。色紙には自分を信じてプレーをしたいという思いから「信じる」と書いていただきました!