【ラクロス(男子)】王者の実力見せつけた!快勝でFINAL4進出決定!/関東学生リーグ戦 VS成蹊大

勝利すればFINAL4進出となる重要な一戦。試合開始から、エンジン全開で相手ゴールを襲う。MD川崎元照(政3)やMD松平悠希(経3)ら中盤の選手が口火を切ると、それに鼓舞されるかのようにAT陣が奮起。また、守りでもマンマークの強さを存分に発揮し、前半までは7-0とほぼ完璧な試合運びを見せる。3Qで3連続失点し流れがつかみ切れない場面もあったが、4Qでしっかりと立て直し10-5で勝利。日本一への最初のチェックポイントであるFINAL4進出を決めた。

笑顔でFINAL4進出を報告

第30回関東学生ラクロスリーグ戦 第4戦 

9/23(土) 14:20F.O. @武蔵大学朝霞グラウンド

 

慶大

経過

成蹊大

3

1Q

0

4

2Q

0

0

3Q

3

3

4Q

2

10

合計

5

 

 1Q。最初のフェイスオフをMD青木裕太郎(商4)が勝ち取り、慶大のオフェンスから試合が始まる。相手DFがゴール前を固めるなか、慶大はボールを持つと積極的にシュートを放っていく。開始5分、MD川崎が好守備からボールを奪いそのままゴール。早い時間帯に先制点を取り、一気に流れをつかみ寄せる。そして8分、相手ファールからチャンスを作ると、AT浅岡大地(文2)のアシストからMD松平のシュートが決まり2点目を追加。14分には、AT川上拓純(経3)のゴールでさらにもう1点。相手にボールが渡っても、個の技術力を生かした積極的な守備で相手に攻めさせる機会を与えない。このQを無失点に抑え、最高の滑り出しをみせた。

MD松平らの得点でチームを勢い付ける

 

 2Qに入り、慶大の攻撃はさらに勢いを増す。開始直後、MD山本陽亮(商3)のグラウンドボールを起点に、AT井上がコーナーを突くシュートを決める。ここからAT陣が躍動。2分にAT浅岡が力でボールをゴールネットに突き刺すと、7分にはAT江原健のゴール裏からのパスがつながり、AT井上がそのままゴール。力、技、速さを使い分け、緩急のある攻撃で相手を翻ろうする。中盤は守備や相手ファールからチャンスを作るが、得点にはつながらず。そして終盤の17分、MD山本のパスからAT茂松公樹が7点目を決め、さらに相手を引き離しこのQは終了。大量リードで前半を折り返した。

今試合で高い勝率をキープしたフェイスオフ

 

 3Q。大差ではあるが、一気にひっくり返すこともできるのがこのラクロスという競技。試合後、「3Q前にしっかり気を引き締めようという話をした」とAT井上が語るように、決して慢心していたわけではない。しかし7分、相手に初得点を与えてしまうと、そこから3連続失点。「3Qで自分たちの甘さが出ました」(DF原拓輝・経4)。確実につながっていたパスが通らなくなり、また一つ一つのプレーが荒くなりファールを取られることが多くなる。終盤のピンチでは、G杉本健(経3)のスーパーセーブでさらなる失点こそ防いだが、得点を挙げることはできず相手を勢い付かせてしまった。

我慢の時間帯は守備陣が支えた

 

 何としてでも、もう一度流れを引き寄せたい最終4Q。開始早々、DF片山瑛人(経3)の好守備から攻撃につなげる。AT江原から、相手DF陣の中へ入り込んだAT浅岡がシュートを決め待望の追加点。チームを再び盛り上げる。その後、パスミスから失点をするが、10分と13分にAT井上の突破でさらに2得点。今試合計4得点の大活躍を見せる。終盤に1点を返され10-5とされるものの、フェイスオフをしっかりと勝ち取り、慶大ボールで試合は終了。勝利でFINAL4進出を決めた。

4得点を挙げたAT井上

 

 「4年がまだラクロスを続けられて良かった」と、試合後に素直な喜びをみせたMD川崎。3Qでの苦しい場面について、「先輩方の顔色がすごく熱くて感動した」と振り返る。逆境を跳ね返す力が備わり、チームが着実に完成形に近づいてきていることがうかがえる。FINAL4までに残すはあと一戦。結果以上に内容が求められる試合となるであろう。グループリーグ最終戦を完璧な勝利で飾り、良い雰囲気でFINAL4につなげたい。

 

(記事・下川薫/写真・堀口綾乃、民田彩夏)

 

【以下、選手コメント】

 

井上裕太主将(経4・慶應義塾)

(試合を振り返って)良い雰囲気で試合を始めることができました。法政大学が前回の試合でハーフタイム後に7点差をひっくり返されて負けているので、3Q前にしっかり気を引き締めようという話をしました。しかし、オフェンスがしっかり応えられなかったために、1点入れば流れは作れたものの、入れることができずに何点も失点してしまい、3Qは苦しい時間帯が続きました。3Qは焦りましたが、4Qは「俺が点を取る」という気持ちで臨んで、流れが来たかは分からないですが、相手の流れを止めることができて良かったです。(今試合4得点を決めた。自身のプレーを振り返って)4点という数字は恥ずかしいです。もっと得点を決められるシーンが多かったので、4点はまだまだ自分自身の成長が足りていないと感じています。(体格差のある相手だったが攻めづらさはあったか)攻めづらさはまったくなかったです。日本のラクロスだけかもしれませんが、体格が大きくて動ける人はあまりいないです。さらに、大きい選手はその分振れるので、小さいディフェンスの選手の方が苦手です。なので、今日は点を取れると思って臨んだのに4点しか取れなくて残念です。(次戦に向けて)消化試合にはなるのですが、150人の代表としてフィールドに立つので、恥ずかしい試合はできないです。下馬評通りに相手をボコボコにするだけだと思っています。しっかり自分たちのラクロスをして、「慶應って上手くなってるな、日本一のチームにふさわしいな」って思ってもらえるような試合がしたいです。

 

原拓輝(経4・慶應義塾)

(試合を振り返って)1、2Qの入りは良かったんですけど、3Qで自分たちの甘さが出ました。4Qで持ち直せたことは成長できたところだと思います。(FINAL4進出が決定した今の気持ちは)ほんとに嬉しいです。まだこれから僕たちがやらなきゃいけないことはたくさんあるので、日本一目指してやっていかなきゃなと思っています。(相手のオフェンスの印象)すごく上手でバンバンシュートを打ってくるので、しっかりプレッシャーをかけていくということを考えていました。(背の高い選手が多かったが)長い棒持ってる選手もいますし、下からプレッシャーをかけれれば体勢も崩れるのでなんとかなります。(3Qディフェンスが崩れる場面もあったが)前半集中出来ていたんですけど、3Qで心の隙を突かれたのが原因だと思います。(次戦に向けて)日吉で自分たちのホームグラウンドなのでしっかり勝ち切ってFINAL4にいい流れで行けるように頑張ります。

 

川崎元照(政3・慶應義塾)

(試合を振り返って)最初は慶大のノリの良さで大量点を奪うことができました。でも、その後に点を取られて流れを変えられた時に、なかなか取り戻せない自分達の弱さが出てしまったと思います。その部分を、FINAL4までに改善しなくてはいけないと思います。(FINAL4進出が決まった今の気持ちは)FINAL4進出が決まったことで、4年がまだラクロスを続けられて良かったというのが率直な思いです。すごくお世話になってる先輩が多くいて、そういった方々と練習でもプライベートでも一緒に過ごしたいと思っているので、引退することにならなくて本当に良かったです。(自身の得点シーンを振り返って)自分の中ではあまり手応えが無かったです。やっぱり最初の1点目はちゃんとしたシュートで決めたかったので、今後はもっと良い形で点を取れると良いと思います。(3Qの苦しい場面でのチームの雰囲気は)「このまま追い上げられてしまうのでは」という雰囲気はベンチでもフィールドでもあったと思います。でも、そういった時に原さん(原拓輝)や裕太さん(井上裕太)ら4年が意地を見せてくださいました。僕たちが集合で集まった時も、先輩方の顔色がすごく熱くて感動しました。チームとして良くなってきているのは感じています。(次戦に向けて)消化試合にはなってしまいますが、もし出られれば点を決めていつもらしくプレーできればと思います。

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