【ラグビー】創部68年目の志木高を初の花園へ 蹴球部を勝利に導く期待のルーキー/ 注目ルーキー特集vol.1 浅野優心

ラグビー

4月1日、2026年度大学学部入学式が日吉記念館で行われた。若き血滾るフレッシュな塾生たちが並木道を駆け上がり、蹴球部にも多くのルーキーが加入した。ケイスポでは、そんなルーキーたちの中から注目選手5人にインタビューを行った。

第1回目となる今回は、昨冬、慶應義塾志木高等学校を同校史上初の花園(全国高等学校ラグビーフットボール大会)出場/3回戦進出に導いた浅野優心(政1・慶應志木)にインタビュー。ルーキー離れした落ち着きを払う〝志木高の心臓〟は、慶大蹴球部でも欠かせない存在になるだろう。

 

ーー自己紹介

慶應義塾志木高校出身の新1年生の浅野優心です。
慶應義塾志木高校ではラグビー部でキャプテンを務めて、僕が高校3年生の代で志木高として創部68年目で初の花園出場を達成しました。

 

ーーラグビーを始めたきっかけ

僕がラグビーを始めた年齢は多分4歳とか、本当に小さい時から始めていたと思います。きっかけは父がもともとプロラグビー選手としてやっていたところです。物心つく前から身近にラグビーという環境が整っていたというところと、ラグビースクールに通いだして、自分自身がラグビーのスポーツ性に惹かれて、僕がここまで続けてこれたのだと思っています。

 

ーー栃木県に住みながら、埼玉県のラグビー強豪校ではない志木高に進学した理由

僕が高校を考える時点での条件として、1つはラグビーで花園を目指せるというところと、それと同じぐらいの熱量で勉強に取り組める環境っていう高校を探した時に、慶應義塾志木高校ってところを見つけて。それで、勉強は高い水準ではもちろんできていますし、埼玉県という一強のチームがない県の中で、花園を目指せるという環境が志木高に整っていたので、決めたというところが大きいかなと思います。


 

ーー志木高時代で主将として心掛けていたこと

志木高は7割ぐらいが未経験者として入部してくるというような事情の中で花園を目指すっていうところにどれだけ全員の意識を統一できるかっていうところが非常に難しかったんですけど、そこを1番に意識して、本当に全員が同じ目標に向かって取り組める環境を作れるように意識していました。

 

ーー志木高の竹井監督はどんな存在か

本当に尊敬している先生の1人で、入学した時から本当に目をかけてもらい、 1年生の頃から試合でも多くの場面で使っていただいたんですけど、自分がうまくいっていない時、本当にストレートに指摘してくださる先生ですし、ラグビー以外のところでも、日常生活において、人としてのあり方などにも本当に厳しい先生なので、ラグビーに関係ないかもしれないけど、日常生活からラグビーに通じている部分はとても重視されている。本当に尊敬している先生です。


 

ーー志木高を花園(全国大会)初出場に導き、3回戦まで進出したことを振り返って

花園出場が決まってから僕と副キャプテンと主務のリーダー陣で、まず花園でどこまで目指すかというところを決めようってなった時に上がったのが、まず2勝して年を越すっていうところを目標として挙げていたので、そこから抽選があって組み合わせが決まって、本格的に対策を練ろうとなり、ビデオで相手の分析して、スキルを上げてきました。その1ヶ月の成果を2回戦までで出し切り、年越しが決まったときは本当に嬉しい気持ちでした。

 

ーー初めての抽選は緊張したか

初めての経験だったので、緊張していました。会場に竹井監督と2人で一緒に行って、周りは常連校が多くいる中で、コミュニティができていて、僕らは周りとの交友が何もない中で行ったんですけど、その中でも自分たちが花園まで来られたことを実感できましたし、出るだけで満足するのではなく、花園で結果を出すことに対する責任感が強まった機会だったと思っています。緊張しながらも怖気付くことなく、その場に臨めたかなと思います。


 

ーー就任41年と長い期間監督を務められた竹井監督を初めて花園に連れて行き、そして勝利をつかめたことの意味

竹井先生が若い時から志木高を引っ張ってきてくださっていて、時代が変わるにつれて、スタイルや指導法を変える部分が多かったと思うんですけど、僕ら生徒は竹井先生を信じて、自分たちがやるべきことっていうのをやってきました。その中で竹井先生がこれまでやってきたことが全国にも通用したところを見せられたのは良かったと思っています。


ーー花園で初めてトライを決めた時の感触は

あの時自分がどう動いてどうトライしたとかは、そこまで明確には覚えてないですけど、最初は自分のプレーでチームに勢いをつけたいと思っていたので、僕のトライをきっかけにチームにいい流れがきたというところは、チームとしても良かったと思いますし、僕の中の目標としても達成できた部分だったので、非常にいい形でトライを取れたかなと思っています。

 

ーー花園での志木高の応援はどうだったか

まさかあんな人数の方が応援に来てくださるとは思っていなくて、1回戦は特に会場入った瞬間から周囲が全部慶應カラーで、志木高の応援をしてくださる方がたくさんいて、1回戦に限らず、2回戦、3回戦もたくさんの人を応援していただきました。これを通じて、いろんな人が見てくれてるんだなとか、自分たちがやったことの影響力だったりとかっていうのを強く感じて、嬉しさもあり、自分たちが戦わなければいけない世界というところが見えたと思いました。


 

ーー志木高と大学の練習の違いは

志木高は未経験者が多い中で、地道なところから基礎を積んで、1つ1つやっていかないといけないというところは、より鮮明に志木高の練習に現れているなと思っています。大学ももちろんベーシックなスキルは大事にしてるんですけど、それプラスで発展的なところを目指すというところで、高い技術やスキルが必要であるので、また1からになるんですけど、自分ができることをも最大限やっていきたいなと思います。

 

ーー同じ時期に花園を目指した他の高校の選手たちと一緒にその練習をできるようになったことについては

同期でなく、先輩も含めて、これまで花園に出場した方であったりとか、世代別代表で戦った選手とかが一緒にいる中で練習できる環境は本当に恵まれていると思いますし、ただそこを見続けるだけじゃなく、自分がこれから試合に絡まなきゃいけないというところも考えているので、そこは良い刺激をもらいながらも、自分としても積極的に練習に取り組んでいって、自分のレベルもさらに上げていけたらなというふうに思います。

 

ーー法学部政治学科を選んだ理由

きっかけとしては、僕自身大学卒業してから何やろうかとかはまだ全く考えていないんですけど、大学在学中にいろんな分野に触れて、将来像を作っていきたいなと思います。
何学科だからどうとか、そういうものに縛られず、まずは法学部政治学科を選んで、その中で自分が何したいかなっていうのを探していこうかなと感じます。

 

ーー大学生活で楽しみにしていること

大学生になって、勉強とラグビー部として活動をしていくんですけど、まずは大学の授業がどんな風なのかなっていうのは一つ思っている部分で、志木高の時とはだいぶ変わって、大学としての制度の中での授業であるので、勉強だけに偏らず大学の方のラグビーを両立させて、どちらも充実させていきたいなというのは思っています。


 

ーー対戦したい選手

古賀龍人(明治大学/商2・桐蔭学園)です。小学校の時に同じチームでやっていて、今は世代別世代表入って、明大でも1年生から出てっていう本当に有名な選手ではあるんですけど、また大学のフィールドで一緒に戦いたいなっていうのは自分の中では思っています。

ーー早慶戦にはどんな印象を持っているか

毎年多くのOBの方であったりとか、そうじゃない方も注目されている試合で、選抜の15人がその舞台に立って戦っている姿っていうのは、毎年テレビや現地で見てきた中で、本当に特別な日なんだなっていうのは周りから見ていても本当に印象的なところなので、そこに自分が今度立ちたいなっていうのは、高校入ってから強く思うようになっていて、そこに向けて自分も努力していきたいなというふうに思っています。

 

ーー仲良くなった同期の選手は

同期だと今もう入寮してる三善遼(総1・東海大大阪仰星)や杉本樹馬(環1・國學院栃木)をはじめ、たくさん新入生と顔合わせできて、たくさん話しました。特に三善と杉本、あとは中澤慧亮(総1・佐久長聖)と特に仲良くさせてもらってます。

 

ーー他に同期で印象に残った選手は

桐蔭学園出身の選手は印象的でした。喜に関しては、少し挨拶をした程度なんですけど、生で見て、体格であったりだとか、そのウェイトトレーニングの質であったりとかが高いなっていうところは見て感じたので、それを高校レベルでやってきた同期と一緒に大学でプレイすることをすごい楽しみにしてます。前鹿川に関しては一緒にウェイトトレーニングもやって、温厚な性格で優しさを感じるんですけど、ストイックにウェイトトレーニングに取り組むところが同期としていい刺激になってるなというのは思っています。

 

ーー蹴球部内の志木高の先輩の方との交流は

高校時代被っている先輩は、大学の蹴球部に入部してきてからもよくしていただいてて、2年生に、2人、3年生にも何人かこっちに入っている選手がいます。あと特に今年卒業された石垣(=慎之介、令8政卒)さんは、中学校が一緒でラグビースクールも一緒でっていう本当にラグビーでは被っていなかったんですけど、志木高に入学する時も、大学に入学する時もたくさんサポートしていただきました。本当にいい先輩が多くて、僕自身安心して入寮できたと思っています。

 

ーーチーム全体で印象的な選手は

キャプテンの恩田(=優一郎、政4・慶應)さんはチームのアップが始まる時に、常に声出して、周りの意識高めて練習に入っていこうという雰囲気作りがチームに対していい影響を与えて、そこにチームのみんなが同調してどんどん盛り上がっている様子を見て、これが慶應大学蹴球部のかけ溢れる練習内容やチームとしての魅力を感じています。


 

ーー青貫監督とどういうコミュニケーションを取ったか

青貫監督は高校で花園に行く前も1週間に1回練習をさせていただいてて、そういう時にも毎回挨拶させていただいていました。大学に入ってからは僕は現在リハビリ中で、チームの練習には参加できていないのですが、その中でも僕のこと気遣ってくれるところに監督はいろんな選手を見てくれてるってところを大きく感じています。

 

ーー志木高はモールが特徴のチームで、CTBの浅野選手が最後尾に加わることも多かった。慶大蹴球部に入部し、求められる役割はどのような変化したか

志木高に関しては、モール一辺倒な戦い方で、モールに絞って去年は特にやっていました。大学に入ったら役割としては大きく変わってくるかなと思うんですけど、それはチームごとに合わせた自分の立ち回りを考えながら、僕がチームに求められているものを探してやっていきたいなと思っています。

ーー去年の主将・今野椋平(令8環卒)選手と同じポジションだが、プレーで参考にするところは

今野選手の去年までの試合をたくさん見させてもらって、オールラウンダーな選手だなと感じています。走れるし、体が強くて、キックもできてというところで、ラグビーに対して必要なものが揃っている選手だと思っていたので、自分がそこのポジションを狙うという立場になった時に、まだまだ足りないものが多くありますし、そこを1つ1つ埋めて、本当にそこの存在に、まずは近づいて、いずれ追い越して、僕自身プレイヤーとして大成できるようになりたいなとは思っています。

 

ーー現時点で自分自身が取り組んでいかなければならないと思っている部分

スキル面や、高校がモール中心の戦い方だったので、こだわってやれるスキルが限られてたってところはありますし、大学ラグビーになるとスピード感も相当変わってくるので、自分自身のアジリティの部分も、これからどんどん高めていきたいなとは思います。

 

ーー自身の持ち味や、試合での中で注目してほしいプレー

僕の強みはフィジカルでコンタクトエリアでの優位性を持ち味としているので、それを大学に入っても通用させなきゃいけない部分だと思っていて、それをいかにこのグレード上がった中で、自分の武器として使えるかというところは取り組んでいきたいなと思っています。

 

ーー持ち味のフィジカルを生かすために、試合中に心掛けていることや、練習中に意識していること

試合中だと自分が相手に対して仕掛けやすい場合や、当たり方も細かいところまで練習でも確認しながらやる部分であるので、そのスタンダードを落とさずに蹴球部に入部しても、自分の中で相手より上回れる部分ってところを練習中も探しながらやっていきたいなと思います。

 

ーー今年の目標、4年間過ごす蹴球部で成し遂げたい目標

僕の今年の目標はいち早くチームのスターティングメンバー15人に入ってレギュラーメンバーとして試合に出たいというところを大きな目標として掲げているので、そこに向かって自分自身のスキルや体力面を高めていきたいと思います。4年間通じてというところでいくと、慶應義塾蹴球部として目標を掲げている日本一の達成はもちろんそうですし、まだ自分自身が志木高で培ったリーダーシップでを生かして、4年間で慶應義塾蹴球部を引っ張れるような存在になっていきたいと感じています。


ーーお忙しい中ありがとうございました!

 

(取材:髙木謙、奈須龍成 記事:奈須龍成)

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