第1Qから攻めの姿勢を見せ、互角な戦いのように見えた。しかしQを重ねるにつれて攻めの時間が短くなり、ペースを持っていかれてしまう慶大。三宅美紅主将(経4・慶應湘南藤沢)らがカウンターやパスカットで形勢逆転を狙うが思うようにいかない。そして第3Q終了間際には相手にフィールドゴールを決められ、先制点を譲った。1点ビハインドで迎えた最終Qには多くの時間で自陣プレーを強いられ、ディフェンス側に回らざるを得ない状況になってしまう。その後、得点チャンスをつかむ間も無くあえなく敗戦を喫した。慶大ホッケー部女子は、この試合で1部リーグ6位が決定した。
平成30年関東学生ホッケー春季リーグ 順位決定戦 vs立大
5月27日(日) 11:15試合開始 @慶大日吉グラウンド
| 第1Q | 第2Q | 第3Q | 第4Q | 合計 |
慶大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
立大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 |
スタメン
GK 杉山留菜(経4・慶應女子)
DF 冨田里沙(政4・東洋英和女学院)、三宅美紅(経4・慶應湘南藤沢)、西本明日美(政3・慶應湘南藤沢)、木崎渚早(経4・日比谷)
MF 児島沙也佳(経3・渋谷教育学園渋谷)、荒川理佳子(経4・慶應女子)、笠原瞳(経3・学芸大附属)
FW 雑賀水紀(経4・慶應女子)、内藤梓(政3・立川)、山崎ほのか(商4・慶應女子)
ホームで行われたリーグ最終戦の相手は立大。立大とは昨春に同じく5−6位決定戦で対戦し、SO戦の末見事慶大が勝利した。今回の試合もまた接戦が予想され、リーグ戦の集大成としてふさわしい“好敵手”と言える相手だ。
観客席は、今日の試合を見届けようと集まった多くの観客だけでなく、応援指導部も駆けつけいつにも増して熱く盛り上がっていた。第1Qが開始すると、早速MF児島沙也佳(経3・渋谷教育学園渋谷)やDF木崎渚早(経4・日比谷)が相手のパスをカット、慶大ボールとし流れを作る。一時は自陣プレーに苦しんだが、DF三宅がカウンターで抜け出し攻撃サイドに慶大を切り替えた。しかしチャンスメイクすることができず、このQを終える。まずまずのスタートだ。
先制したい第2Qは、5分に相手カウンターで攻め上げられ自陣プレーに。切り抜けられないまま7分、相手にサークル侵入を許し、なんとか得点にはさせなかったものの自陣プレーを抜け出せない。さらにピンチを迎えたのは12分。相手がゴール前までドリブルし、シュートのタイミングを伺っていた。しかしそこはDF冨田里沙(政4・東洋英和女学院)が相手のパスをトラップで収め、危機回避する。相手のボールキープの時間が長くなってきているのを感じながら前半は終了。得点への距離は遠い。
第3Qはピンチからのスタートだった。1分に相手は早速ゴールへ向かい、攻撃を仕掛ける。ついにシュートを打ちかけるが、MF笠原瞳(経3・学芸大附属)が食い止め危機を脱する。伴ってPCを与えてしまった慶大は、シュートまで持っていかれるもFW内藤梓(政3・立川)がうまく切り返し失点を免れた。相手ペースで試合は進み、ディフェンスに徹するほかなかった慶大。迎えた13分、自陣サークル外での混戦状態から抜け出した相手は、ゴール前にいる味方にボールを渡しそのまま右サイドから斜めにシュートを放った。押さえることはできず、ついに得点を許してしまう。残り時間わずか、巻き返すことはできなかった。
第4Qも翻弄される。慶大ボールにできず、ボールを奪おうとMF児島らが食らいつく。しかし自陣プレーが続き、慶大に攻撃のチャンスは巡らない。慶大がこの苦しい状況を抜けだしたのは10分、FW山崎ほのか(商4・慶應女子)がカウンターで一気に駆け抜けサークルに侵入する。ゴール前左サイドでシュートチャンスを作るが、パスがうまくいかずシュートに持ち込むことができなかった。攻撃のターンもつかの間、再び相手に主導権を握らせた慶大は必死のディフェンスを見せる。終了間際に相手にPCを与えたが乗り切り、追加得点にはさせなかった。しかし形勢が変わることなく、試合は終了。慶大は悔しくも敗戦し、5位の座を立大に譲った。
試合後、多くの選手が涙していた。リーグ最終戦、集大成として迎えた今回の試合を勝ち切ることができなかった、その悔しさを噛み締めているようだった。今リーグは全試合終了であるが、チームとしてはまだまだ始まったばかり。三宅主将はリーグを終えて、「リーグ全体を通して、得点力というのが確実に課題として見えた」と述べた。秋リーグに向けて、ここで出た課題にどう対処していくか、そしてどれほど成長するか。パワーアップしたチームで次こそ勝利をつかみにいく。
(記事:津田侑奈/写真:堀口綾乃)
以下、コメント
三宅美紅(経4・慶應湘南藤沢)
——今日の試合を振り返って
この試合を勝って、今の時点で獲得できる一番高い順位である5位になることがチームの目標であったので、達成できなかったことに対してしっかりとみんなが重く受け止めて、まだ試合が続くので、下を向きすぎずに前を向いて取り組んでいくことが大切かなと思います。
——リーグ全体を振り返って
そもそもの目標が早大に勝って上位に行くことだったので、早大から1点も取れずに終わってしまったというのが一番の悔しかったところです。今後はもちろん今日1点入れられてしまったので守備も強化していかなくてはいけないんですけど、やっぱり点を取らないと勝てないので、リーグ全体を通して、得点力というのが確実に課題として見えたところかなと思います。
——今後はどのような練習をしていきたいか
普段の練習の甘さが6位という結果に結びついたのかなと思っているので、試合のない期間でもいかに自分たちが手を抜かず練習することが必要だと感じたし、先ほども言った通り得点力を上げるためにもっと別の方法で練習を積んでいかなくてはいけないと感じました。
内藤梓(政3・立川)
——今日の試合を振り返って
今日はFWとして、PCも得点もシュートの本数も少なかったので責任が果たせず、課題の多い試合でした。
——敗因は
トラップが収まっていなかったり、パスが合っていなかったりしたのを両方カバーできなくてうまく前に繋げられなかったことや、ドリブルで相手にかけちゃってすぐ(ボールを)取られるなど、技術的に相手の方が上だったのかなと思います。
——3Qから押され気味になりましたが、前後半でそのような違いがありましたか
最初は決めていたようにマークの徹底などができていたのですが、後半になるとやらなければいけなかったことができなくて、足が止まってしまったところが多かったので、欲張らずに最初に決めたことをやるべきだったと思います。
——今日のチームの雰囲気は
アップから悪い雰囲気はなかったです。決められた後も、絶対決めるという雰囲気を保つことができたので、試合に出ていない部員も含めてしっかり声を出して応援してくれていました。
——今日で今リーグは終了ですが
全体的に得点やPCを取るシーンが少なかったので、攻めの面でもっと強化していかないといけないなと思いました。
——今後どう練習に取り組んでいきますか
練習の中からもっとシュートとかPCにもっとこだわって、お互いに厳しく練習していかないといけないと思います。