11月30日(土)オール早慶野球戦浜松大会 @浜松球場
8月末に名古屋で開催されたオール早慶戦に続き、決戦の地を浜松に移して行われた第2ラウンド。初回に沓掛祥和(H29商卒・トヨタ自動車)と福井章吾(環2・大阪桐蔭)の適時打で幸先よく先制すると、その後も効率よく得点を重ねた。投手陣は7人のリレーで早大打線を1点に抑える好投を見せ、5ー1で快勝。オール早慶戦での連勝を6に伸ばした。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
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全慶大 | 2 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 |
全早大 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
全慶大バッテリー:○佐藤、木澤、森田、増居、長谷部、生井、小林―福井、植田
全早大バッテリー:●大野、佐竹、今西、西垣、柴田―岩本、村田
◆慶大出場選手
ポジション | 選手名(学部学年・出身高校) | |
---|---|---|
1 | [8] | 柳町達(商4・慶應) |
8 | 渡部遼人(環2・桐光学園) | |
2 | [D] | 郡司裕也(環4・仙台育英) |
HD | 鶴岡嵩大(環3・桐蔭学園) | |
3 | [4] | 下山悠介(商1・慶應) |
4 | 宮尾将(商1・慶應) | |
4 | [7] | 正木智也(政2・慶應) |
7 | 山本晃大(総1・浦和学院) | |
R7 | 水久保佳幸(総3・慶應) | |
5 | [5] | 沓掛祥和(H29商卒・トヨタ自動車) |
56 | 角谷隆之介(環3・湘南) | |
6 | [2] | 福井章吾(環2・大阪桐蔭) |
2 | 植田響介(総3・高松商) | |
7 | [3] | 小川慶太(文2・浜松西) |
3 | 綿引達也(商2・慶應) | |
8 | [9] | 橋本典之(環2・出雲) |
9 | [6]5 | 瀬戸西純(政3・慶應) |
P | 佐藤宏樹(環3・大館鳳鳴) | |
P | 木澤尚文(商3・慶應) | |
P | 森田晃介(商2・慶應) | |
P | 増居翔太(総1・彦根東) | |
P | 長谷部銀次(総3・中京大中京) | |
P | 生井惇己(総1・慶應) | |
P | 小林綾(環1・松本深志) |
明治神宮大会優勝から10日。黄金世代としてチームを先導してきた4年生が引退し、瀬戸西純(政3・慶應)新主将のもと新体制で再スタートを切った慶大。そして今日がその初陣。天候にも恵まれ、両軍現役・OB混成チームから成る夢の特別試合が幕を開けた。
初回から慶大打線が早大先発・大野(H24社卒・ヤマハ)に襲いかかる。2番に入った前主将・郡司裕也(環4・仙台育英)が投手強襲の内野安打で出塁すると、その後好機を拡大し迎えるは沓掛。試合前に、大久保監督から「アウトマシーンだから今日は活躍しろよ」と発破をかけられたという沓掛が初球を上手く右前に運び先制に成功する。続く福井も三塁手を強襲する適時打を放ち浜松球場には開始早々若き血がこだましていた。2回にも2死から出塁した柳町達(商4・慶應)が郡司の放った打球処理と中継にもたつく間に本塁を陥れる好走塁を見せ追加点をあげる。先発の佐藤宏樹(環3・大館鳳鳴)は2回に1点を失うものの、伸びのある直球を武器に流れを渡さない。
4回には代わった今西を攻め、相手失策により4点目をあげ着実に得点を重ねる。4回からマウンドに上がった木澤尚文(商3・慶應)が三者連続三振に抑える圧巻の投球を見せると、森田晃介(商2・慶應)、増居翔太(総1・彦根東)とリーグ戦で大車輪の活躍を見せた2人のリレーで早大打線に付け入る隙を与えない。7回、増居からバトンを受けた長谷部銀次(総3・中京大中京)が1死満塁のピンチを迎えるも後続を断ち、役目を果たした。
その後も好機を演出するものの、あと1本が出ず試合は膠着状態に。そんな試合展開に風穴を開けたのは1年生のバットだった。最終回2死から宮尾将(商1・慶應)が四球を選ぶと、続く山本晃大(総1・浦和学院)が捉えた打球は左中間を破る適時三塁打。将来の主軸を担うであろう山本晃が貴重な追加点をもたらした。最後は小林綾(環1・松本深志)が締め試合終了。秋季リーグ戦で負け越した早大相手に雪辱を果たし、瀬戸西新主将の初陣を見事勝利で飾った。
試合後には大久保監督のセレモニーが行われ、球場は割れんばかりの歓声に包まれた。最後には両校の選手からの胴上げもあり、和やかな雰囲気でオール早慶戦は終幕した。大久保監督が指揮を執るのは来月の台湾遠征までとなる。そして明日からは本格的にオープン戦がスタートする。実践機会も少なくなる中、個々・チームの課題をオフシーズンの間にどう克服していくかーー。連覇へ向けた戦いはすでに始まっている。
(記事:小林由和、写真:左近美月、青木満智子、小嶋華)
◆打撃成績
1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 [8] 柳町 空三振 中安 遊失 死球
8 渡部 _x000D_
二ゴロ
2 [D] 郡司 投安 中2① 中飛 三ゴロ
HD 鶴岡 _x000D_
見三振
3 [4] 下山 見三振 空三振 三ゴロ _x000D_
4 宮尾 空三振 _x000D_
四球
4 [7] 正木 四球 遊ゴロ 見三振
7 山本晃 空三振 _x000D_
左3①
R7 水久保
5 [5] 沓掛 右安① 投ゴロ 左飛 二ゴロ
56 角谷 _x000D_
見三振
6 [2] 福井 三安① 二ゴロ 三飛
2 植田 遊ゴロ
7 [3] 小川 空三振 右安 投ゴロ 中3
3 綿引
8 [9] 橋本典 空三振 遊安 一ゴロ 遊飛
9 [6]5 瀬戸西 二飛 空三振 四球
◆投手成績
投球回数 球数 安打 三振 四死球 失点 自責
〇佐藤 3 57 3 3 0 1 1
木澤 1 15 0 3 0 0 0
森田 1 12 0 0 0 0 0
増居 1 18 0 1 1 0 0
長谷部 1 24 1 1 1 0 0
生井 1 14 0 1 1 0 0
小林 1 19 0 3 1 0 0
◆監督・選手コメント
大久保秀昭監督(退任挨拶より)
御来場の皆様、私のためにこのような時間を設けてくださり、本当にありがとうございました。本日の試合は、地元出身の小川と、プロ野球に進む郡司・柳町と、トヨタ自動車から来てくれた沓掛の、この4名の活躍によって勝つことができました。ありがとうございました。私は今日をもって、慶應義塾の監督を退任しますが、この秋のシーズンは「辞める」という覚悟の元に、なんとか優勝したいという気持ちでスタートしました。結果9連勝で優勝することができましたが、最後に2つ、早稲田大学に負けてしまって10連勝及び完全優勝を逃しましたが、この負けを糧にして明治神宮(野球大会)では優勝することができました。慶應は日本一になりましたが、慶應に唯一黒星をつけた早稲田大学も十分日本一に値するチームだと思いますので、今後は早稲田と慶應でしっかりと六大学を引っ張って、両校が優勝を懸けた早慶戦で本当に勝った方が優勝という試合をしていただいて、六大学を大いに盛り上げていただきたいと思います。個人的には本当に幸せな5年間を過ごさせていただきました。本当にありがとうございました。
沓掛祥和(H29商卒・トヨタ自動車)
ーー久々の慶大野球部でした
去年も呼んでいただいたのですが、去年は4たこをしたので今日はワセダに勝って最後の大久保監督への花道にしたかったので初回はめちゃめちゃ集中して入りました。
ーー結果、見事に先制適時打を放たれました
しっかり自分のスイングをしていこう、次に繋ごうという思いでした。
ーー今のチームの印象は
みんな声も出ていて、細かい野球ができていていいチームだなと、優勝できそうだなと思いました。(ショートの)瀬戸西は元々知っているので、緊張しているようでした。守備でもエラーしてたのでそんなに気にするな、と声をかけました。
ーー大久保監督が今日で引退でした
アウトマシーンだから今日は活躍しろよ、と言われました。しっかり大久保監督なりの愛を感じられたのでしっかり返さなきゃいけないなと思いました。
郡司裕也(環4・仙台育英)
ーー今日の試合を振り返って
プロに行ってしまうと、早稲田と試合できないですし、また大久保監督も最後ですし。色々と感慨深いものがありました。秋、早稲田に負けたところだけ引っかかっていたので、今日勝てて引退できるのは幸せだと思いました。
ーー2回表の適時打についてはいかがですか
実戦から神宮大会の決勝以降離れていたので、打てるか不安だったのですが、打てて嬉しかったです。
ーー新主将・瀬戸西選手と何か話されましたか
たくさんこの1年感じたことを、寮で部屋が一緒だったので、教えられることは教えられるようにしています。
ーー大久保監督について
本当に大久保監督に成長させてもらったというか。これからの人生もずっと良い師弟関係で付き合っていければなと思います。
柳町達(商4・慶應)
ーー今日の試合を振り返って
本当に勝ててよかったなと思います。
ーー慶應のユニフォームを着る機会は残りわずかになります
慶應のユニフォームをずっと着てきたわけですけど、伝統が深いっていうか、長年(自分が)かっこいいと思っているユニフォームというか、そういうユニフォームを着れて光栄だなと思いました。
ーー今後に向けて
またここから新たな挑戦が始まるので、それに向けてしっかりやれればいいなと思います。
小川慶太(文2・浜松西)
ーー今日の試合を振り返って
結果的に早稲田に勝つことができたのでよかったです。オール早慶戦の盛り上がりで浜松の方々を盛り上げられたのはよかったと思いました。
ーー地元での試合でしたがいかがでしたか
なつかしい高校時代によく使っていた球場でいろいろな思い出を振り返りながらプレーできて、思い出に残るオール早慶戦になりました。
ーー今後の抱負をお願いします
これから冬になって実戦の機会も減っていくと思うのですが、先日静岡で行われたオータムフレッシュリーグ と今日の反省をふまえて冬の間に弱点をつぶしていって、春は少しでもAチームに食い込んでいけるように頑張りたいと思います。