第34回関東大学女子サッカーリーグ 第4節 vs神奈川大学
2020/10/04(日)14:00KO
大学リーグ連敗スタートとなった慶大は好調・神大と対戦。9分にPKから失点を許すものの、前半終了間際FKから最後は高月彩香(環3・村田女子)が冷静に決め同点とする。後半は苦しい時間帯が続くものの、最後まで守り抜き勝ち越しは許さず。上位チーム相手に価値あるドローとなった。
【スコア】
慶應義塾大学1-1神奈川大学
【得点者】
0-1 9分 小野奈菜 (神奈川大学)
1-1 44分 高月彩香(慶応義塾大学)
◇慶大出場選手
GK 野田明日香(総1・十文字) |
DF 佐藤幸恵(総4・十文字) |
DF 熊谷明奈(総4・十文字) |
DF 福岡愛実(環1・横須賀シーガルズ) |
DF 足立智佳(環4・大阪桐蔭)© |
MF 深澤菜月(総1・千葉東) |
MF 山本華乃(理4・横須賀シーガルズ) |
MF 中井里衣子(総3・作陽)→67分 秦野くるみ(総2・藤枝順心) |
MF高月彩香(環3・村田女子) |
MF及川莉子(総1・常盤木学園) |
FW ブラフ フェイ(文2・・スフィーダ世田谷FCユース) |
リーグ戦2試合を終えて、得失点差で最下位に沈む慶大。インカレ出場圏内である7位以上に食い込むためにも、何としても勝ち点を獲得したいところ。先週リーグ戦初出場を果たした深澤菜月(総1・千葉東)が左ウイングでスタメンに名を連ねた。
試合開始直後の7分 、野田明日香(総1・十文字)のゴールキックからビルドアップし山本華乃(理4・横須賀シーガルズ)へパスしたところを相手FWにカットされ、PA前で放ったシュートが熊谷明奈(総4・十文字)の手に当たり痛恨のPKを与えてしまう。これを冷静に決められ、もったいない先制点を献上。流れを引き戻したい慶大は、両サイドと空いたスペースを広く使いながら前線にボールを供給する。21分、足立智佳(環4・大阪桐蔭)のスルーパスを抜け出した山本のクロスからCKを獲得。ファーのボールを福岡愛実(環1・横須賀シーガルズ)が頭で合わせるもバーの上。最終ラインでボールを回しながら、DF陣が積極的なロングフィードを仕掛けるもなかなかシュートまでは持ち込めない。迎えた43分、サイドチェンジからボールを受けた足立のロングフィードのボールを相手GKがPA外でボールに手を触れFKを獲得。福岡のヘディングシュートをゴール前に詰めていた高月が押し込み同点。前節に続いてセットプレーからのチャンスをものにした。「今年は競れる選手が何人かいるので、セットプレーが今年の武器になっているんじゃないのかなと思っています」(伊藤監督)その言葉通り、今年はセットプレーが見せ場の一つになりそうだ。前半はそのまま1-1でタイムアップ。後半に向けて流れを呼び込む形となった。
勝ち点3へ期待がかかる後半、この試合最大のビックチャンスが訪れる。52分、深澤がボールを前方にフィードし、ブラフ フェイ(文2・・スフィーダ世田谷FCユース)がゴール前にボールを落とす。拾った高月が1対1で放ったシュートはゴール左に外れた。本人も悔いが残るといったこの好機をものにできず、逆転とはならなかった。一転して57分、PA右からミドルシュートを打たれるも野田がこれをセーブ。68分、福岡の縦パスから素早いパス回しで左サイドを崩すと、最後は深澤がゴール前のブラフ フェイ(文2・・スフィーダ世田谷FCユース)へスルーパス。オフサイドとなったものの連動した良い攻撃を見せる。72分絶好の位置からのFKを頭で合わせられるも野田が触れ、こぼれ球を詰められるも何とか回避。給水タイム後も、神大がボールを回し苦しい時間帯が続く慶大。スタミナ切れから足が止まるシーンが増えるも、セットプレーを全て凌ぎ最後までゴールネットを揺らせなかった慶大がリーグ戦初の勝ち点を獲得した。
後半給水タイム後は神大がゲームを支配する展開となったものの、試合を通してプレス回避からワイドに展開し好機を演出。逆転とはならなかったものの得点の機運を感じさせた。「ビルドアップのところが非常に安定して冷静で変なボールの失い方が少なかったことが一つの要因と思います」(伊藤監督)と語るように、DF陣は試合を重ねるごとに安定感を増している。成長を続ける荒鷲軍団が勝ち点3獲得する日もそう遠くはないだろう。
(記事:小林由和、写真:室留裕介)
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以下、試合後のコメント(伊藤監督、高月選手)
伊藤洋平監督
ーー初めての勝ち点となった今節の引き分けをどのように捉えますか
インカレ出場向けて貴重な勝ち点1と思っていて素直に嬉しいです。試合内容では不可解な判定がいくつかあったのでそういう点でモヤモヤが残る試合だったと思います。
ーー深澤選手を初めてスタメンで起用しましたがどのような指示を出しましたか
彼女はスピードも確かな技術もあるので、後半は特にサイドチェンジのところをワイドに張るようにという指示を出しました。
ーー前半をタイで折り返すセットプレーからの同点ゴールは
キックの質がすごく良かったのと、今年は競れる選手が何人かいるのでセットプレーが今年の武器になっているんじゃないのかなと思っています。
ーー今節は流れの中での失点はなかったのですが、守備陣に対しての評価はどうですか
果たして守備だけで語れるかはわからないのですけど、ビルドアップのところが非常に安定して冷静で変なボールの失い方が少なかったことが一つの要因と思います。
ーー今節見つけた課題を次節までにどのように修正して臨みますか
新しい選手も出てきて層も厚くなってきていて。次節は調子のいい筑波ですけど、相手がどうくるかをしっかりと分析して、次は勝ち点3を取れるようにこの引き分けをポジティブに捉えてやっていきたいと思います。
高月彩香(環3・村田女子)
2試合連続で負けてしまったので、何としても勝ち点を取りたいという気持ちで臨みました。勝ち点1は取れたのですが、後半のシュートが入っていれば勝ち点3を取れたのではないかと思うと悔しい気持ちも残っています。
ーー得点シーンに関して
試合の流れ的にも絶対に前半で1点返したいという流れだったので、そこで返せたことは本当に良かったです。
ーー後半は終わりにかけて苦しい時間帯が続きましたが、凌ぎ切りました
後半のラストの方は本当に足が止まってしまうシーンも多かったのですが、何とかみんなで声を掛けあいながらギリギリで抑えられたのは本当に良かったと思います。
ーー筑波戦に向けて
筑波は今4連勝して波に乗っているチームなので、しっかり勝ち切れるように、また1週間準備をして臨みたいと思います。
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