関東リーグ前期最終節。慶大は序盤から試合を優位に進め好機を演出。38分、カウンターからこぼれ球を飯塚亮貴(法4・慶應)が冷静に決め先制点をあげる。前半の流れのままいきたいところだったが、後半は一転して筑波大ペースに。67分にセットプレーから失点すると、79分に逆転を許してしまう。終盤の攻撃も実らずタイムアップ。慶大は勝ち点11でリーグ戦を折り返した。
2021/06/26(土)14:00ko @会場非公開
【スコア】
慶應義塾大学 1ー2 筑波大学
【得点者】
1-0 38分 飯塚亮貴(慶應義塾大学)
1-1 67分 沖田空(筑波大学)
1-2 79分 和田育(筑波大学)
◇慶大出場選手
GK 村上健(政1・國學院久我山) |
DF 酒井綜一朗(政4・慶應) |
DF 谷本竜一(総4・FCトリプレッタユース) |
DF 小山内慎一郎(総4・青森山田) |
MF 橋本健人(総4・横浜FCユース) |
MF 山本献(商2・國學院久我山) |
MF 山口紘生(商1・國學院久我山)→72分 茅野優希(政1・慶應) |
MF 新津裕也(文4・上田)→81分 平田賢汰(法4・慶應) |
MF 松本雄太(商4・國學院久我山)→HT 田嶋凛太郎(総4・三菱養和SCユース) |
MF 齊藤滉(商3・FC町田ゼルビアユース)→HT 山田大敬(総4・京都サンガF.C.U-18) |
FW 飯塚亮貴(法4・慶應)→59分 宮本稜大(商3・國學院久我山) |
前節の桐蔭横浜大戦では先制点を全員で守り抜く慶大らしいサッカーを体現してくれた。今節で前期も最終節を迎え、一旦中断期間に突入する。後期に向けて良いイメージを持っていくためにも勝って終わりたいところだ。
開始直後は落ち着かない展開が続いたものの、徐々に慶大がボールを回し敵陣深くまで攻め込んでいく。セットプレーから再三ゴールに迫るもシュートを打てず、もどかしい状況が続いた。ディフェンスでは高い位置からプレスをかけ続け、ビルドアップの段階から攻撃の芽を摘んでいく。得点の機運が高まる中38分、筑波大のパスコースを読んでいた松本雄太(商4・國學院久我山)がインターセプトし、ボールを収めた飯塚が橋本健人(総4・横浜FCユース)に供給。橋本のクロスを頭で合わせた新津裕也(文4・上田)のシュートは相手GKに弾かれるも、こぼれ球を拾った飯塚が胸でトラップして放ったシュートはネットを揺らし先制点をあげる。前半は筑波大にシュートを1本も打たせない完璧な試合運びを見せ、リードしたまま前半を折り返した。
後半は一転して筑波大に押し込まれる展開が続いた。前半に比べて「プレスの位置が少し低かった」(酒井)こともあり、中盤でボールを回され我慢する時間が増えてしまった。立て続けのピンチをDF陣が中心となり身体を張って凌いだものの、67分にCKを直接頭で合わせられ同点に追いつかれてしまう。勝ち越したい慶大は左サイドの橋本を中心に攻撃を展開するが、ゴールを脅かすことはできなかった。嫌な流れのまま迎えた79分、クリアボールを拾った筑波大が中央でのパス交換から、山原怜音(4年・JFAアカデミー福島)が中央右から放ったシュートが和田育(3年・阪南大高)の足に当たりコースが変わる。 村上健(政1・國學院久我山)が反応したものの、ゴール右隅に吸い込まれ逆転。その後も効果的な攻撃を見せられず、89分に後半唯一のCKを獲得したがものにできなかった。前期最終節は悔しい逆転負けを喫し、勝ち点11で前期を折り返す結果となった。
開幕当初は5戦未勝利という受け入れ難いスタートとなったものの、流通経済大戦で初勝利を飾ると3つの白星を積み上げた。淺海監督も選手たちの頑張りを評価しているものの、現状としては残留争いをしている状態だ。インカレ出場を目標に掲げる以上、早々に残留争いから脱して上位に食い込む必要がある。チームに足りないものは何か。この中断期間を「プラスに捉えて」(淺見監督)、後期はエンジン全開の荒鷲軍団を披露する。
関東リーグの順位表はこちら→https://www.jufa-kanto.jp/league_data.php?keyno=5&ctg=1
(記事:小林由和 写真:林亮佑)
淺海友峰監督
ーー前半のゴールは狙い通りだったと思います
よく走ってくれたと思いますし、こぼれ球はなかなか難しいシュートだったと思いますが、よくリバウンドを詰めてくれたなと思っています。
ーー後半は押し込まれる展開が続きました
交代選手の質を見てもそうなるだろうなと思っていましたし、我慢するところと行くところはしっかり判断しようという話はしました。後半に関して言うと完敗で、相手の変化に対応できませんでしたし迫力に負けてしまったなと思います。
ーー前期の総括をお願いします
全体としては良く頑張っていると思います。チームを見て頂いたら分かると思うのですが、サボっている選手は一人もいません。ただ何かが足りないからこういう結果なっているわけで、このままのペースでいってしまうと残留争いになりますから。中断期間でどういう取り組みをしていくかは、選手と一緒に考えて取り組んでいきたいなと思っています。
ーー今後の戦いへの意気込みを
アミノバイタルカップも公式戦なので全力を出して戦いですし、それが後期に必ずつながると思いますので、この中断期間の試合をプラスに捉えてしっかりやっていきたいなと思っています。
酒井綜一朗選手(政4・慶應)
ーー今日の試合に向けての準備
今季ホームで開催できるのが2試合目ということで非常に地の利があるというか、ありがたみを持って感謝しつつ、ここで2敗することはできないということを監督、選手全員含めて考えていたので、前期最終節をホームでできるのだから意地でも勝とうという意気込みで臨みました。
ーー今日の試合を振り返って
この試合だけではないのですが、前期の多くの試合を通してものにできる試合をものできず、勝てる試合をいつの間にかひっくり返されてしまっているということが多かったので、選手全員の守備であったり攻撃であったり、そこの部分の意思統一がまだできていないのかなと思います。
ーー後半のやりづらさは
後半になって相手に持たれる時間というのは変わらなかったのですが、プレスの位置が少し低かったと思っていて、そのせいで全体が自陣に下がって押し込まれる時間が多かったので、きつい部分は多かったのかなと思います。
ーー前期を振り返って
前期の初めの5試合が1分4敗という目標に対して受け入れ難い成績だったのですが、そこから4年生が痛みを伴って、橋本(健人)がキャプテンになったりとか色々ありましたけど、全員がしっかり危機感を持ってその危機感が統一感になって、なんとかここまで這い上がれたのは良かったと思います。
ーー後期に向けて
今季インカレ出場という目標を掲げているので、それを達成するには1試合1試合落とせない試合が続くと思いますし、そこに向けて1ヶ月という短い中断期間ではありますけど、また1から全員が意思統一できるように頑張っていきたいと思います。
ーーアミノバイタルカップに向けて
怪我してしまった選手も数名いますが、その中でもアミノバイタルカップも勝利にこだわっていきたいという意気込みで臨みたいと思っているので、そこに向けてしっかりと準備していきたいと思います。