リーグ戦が終わり、休む間もなく開幕した東京六大学女子バスケットボール対抗戦。初戦の相手は早大。春に行われた早慶戦では敗れたものの慶應らしさを発揮し例年以上に得点を抑えることに成功した。今回も全員バスケで戦い、格上・早大の背中に少しでも近づくことはできたのだろうか。
2021/11/13/(土) @立教大学新座キャンパス | |||||
第39回東京六大学女子バスケットボール対抗戦vs早大 | |||||
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 |
慶大 | 13 | 14 | 3 | 13 | 43 |
早大 | 24 | 25 | 41 | 25 | 115 |
◆慶大スターティングメンバ―◆ | |||||
| #4 眞尾瞳(商4・浦和第一女子) | ||||
| #6 武藤怜(商4・成蹊) | ||||
| #12 林えみり(理3・慶應女子) | ||||
#15 阿部七奈子(商2・三田) | |||||
| #17 野本美佳子(総2・東京成徳) |
早大ボールで試合はスタート。先制点を許したものの、野本美佳子(総2・東京成徳)がドライブからチーム初得点をあげると、3ポイントも沈めチームに流れを引き寄せる。ディフェンスでも集中力を見せ、勢いに乗った慶大は林えみり(理3・慶應女子)のフリースローで同点に追いつくも、その後ディフェンスの強度を上げた早大を前にゴールに近づくことができず13-24で第2Qへ。
第2Q、林と石倉史菜(文1・国立)を中心に積極的に攻め得点をあげた慶大。中盤身長差のある相手にインサイドでの得点を重ねられオフェンスも得点から遠ざかる時間があったものの、西理奈(政4・葺合)の3ポイント、眞尾瞳(商4・浦和第一女子)のドライブからの得点と4年生が躍動する。しかし、徐々に点差は広がり22点ビハインドで前半を終えた。
巻き返しを図りたい第3Q、ビディンガー美亜(商4・青山)のアシストを受けた伊熊そら(文1・慶應女子)が0度から放った3ポイントシュートがリングを捉える。主将・眞尾を中心に声を掛け合いながら必死に早大に食らいつくも、確実にシュートを決め切る早大の流れを止めることができず点差を詰めることができない。さらにオフェンスでもリングに嫌われる時間が続き得点を伸ばすことができず、30−90と大きくリードを許して最終Qへ。
少しでも点差を縮めたい第4Q。慶大はドライブで果敢にゴールに攻め込むも得点をあげることができない。なんとかリズムを掴みたい慶大は阿部七奈子(商2・三田)のフリースローで長かった苦しい時間を打破すると、松下花会子(文3・小山台)が3ポイントとゴール下で得点。試合終盤は4年生5人がコートに立ち、中島花(環4・慶應NY)がこの試合初ゴールを決めるとベンチからも喜びの声が飛ぶ。試合終了間際、眞尾が落ち着いてミドルシュートを決めるも、一度開いた点差を縮めることはできず72点差で大敗を喫した。
大差で敗れたものの試合後の選手の表情は晴れやかだった。1年生から4年生まで全員がコートに立ったこと。4年生5人がシュートを決めたこと。このチームでできる試合が残り少ないからこそ今回の試合は結果以上に大きな経験と喜びに変わり、おのずと爽やかな顔になったのだろう。このチームで臨む残り3試合、慶大らしい泥臭く諦めない姿勢で勝利を掴み取り笑顔で今シーズンを締め括ってほしい。
(記事:船田萌恵、写真:佐藤有)
眞尾瞳(商4・浦和第一女子)
――今回の試合について
チームの中ではしっかり慶應のバスケットをしようということを目標にやっていて、メンバー交代しながらでも全員がアップテンポのディフェンスから流れを作るプレーをしようと話していました。試合を終えてみて出来ていた時間とそうではない時間があったので、出来ていなかったところをまずは理解して、何をするべきなのかということをしっかり考えていきたいと思います。
――第1Qで競った展開を繰り広げました
やはり出だしはとても重要だと話していて、格上相手にどれだけ食らいつけるかを大切にしていました。最初のメンバーにもまずはディフェンスからということを話していました。相手がシュートを決めていてもくじけずに流れを掴めたのが良かったのかなと思います。
――キャプテンとして苦しい時間にどのような声掛けをしていましたか
第3Qでメンバーを交代していって、試合に慣れていない子もいる中で相手のプレッシャーディフェンスが強い時間が続きました。その時に5人のバスケットではなく、1人(ずつのバスケット)が5人分集まったというようなプレーになってしまっていたので、もっと周りと連動させようと声掛けをしたり、ミスをしても全然良いからディフェンスを頑張ろう、誰でもできる脚を動かすことをやろうと話しました。
――次戦に向けて
明大は2部リーグ所属で自分たちが目標にしていたところにいる存在なので、しっかり勝ちに行く気持ちをチームの共通認識として持って出だしから頑張っていきたいと思います。
野本美佳子(総2・東京成徳)
――試合を振り返って
早大は1部なので力の差はありましたが、その中でも慶應のバスケがいつも試合に出ている人だけでなく全員で最後までできたのが良かったです。
――試合の入りで意識したことは
最初から引いていたら相手に仕掛けられて終わりだと思ったので、出だしから全員で走ってディフェンスから速いバスケットをすることを意識しました。
――強気に攻める姿勢が見られました
格上の相手とできるチャンスをしっかりと自分のものにしたいと思ったので、最初から自分で攻め気を持っていこうと思っていました。
――残りの試合への意気込み
ラスト3試合このチームでできるのも最後なので、1つでも多く勝っていい形で終われるようにしたいです。