【野球】秋季リーグ戦開幕直前取材⑥ 善波力選手×宮崎恭輔選手~投手陣を導く2人の扇の要~

野球対談

9月10日(土)に東京六大学野球秋季リーグ戦が幕を開け、慶大は17日(土)に初戦の東大戦を迎えます。慶應スポーツでは、秋連覇に向けて闘志を燃やす体育会野球部の選手たちにインタビューを行いました!

第6回は多彩な投手陣を導く3年生捕手コンビ、善波力選手(商3・慶應)と宮崎恭輔選手(環3・國學院久我山)です!

 

――まずは他己紹介をお願いします

善波力選手(以下、善波):宮崎はとにかく体がデカくて、ご飯を食べるのがめちゃくちゃ早いです(笑)。恵まれた体を活かしたプレースタイルとパワフルなスローイングとバッティングが羨ましいなって思っています。あとは、ご飯食べるってなると「どこでもいいよー」って人に任せるタイプだと思います(笑)

宮崎恭輔選手(以下、宮崎):その通りです…(笑)

宮崎:善波はコミュニケーション能力が凄く高いので、キャッチャーとしてピッチャーと話すこともそうですし、リーダーシップがあるので、その発信する力が僕にはない羨ましいところだなって思います。それが私生活にも活きていて、色々なところで友達もいっぱいいますし、楽しそうにやってるなって思っています(笑)

 

――ご自身のプレーの強みや魅力は

善波:僕のプレースタイルはさっき宮崎も言ってくれたんですけど、キャッチャーというポジション柄、特にピッチャーと積極的にコミュニケーションを取るようにしていますね。試合中もそうですし、練習の段階からコミュニケーションを取って自分の意思を伝えてゲームメイクをしていく、まずチームを勝たせることを1番に考えて試合に出ることを心がけています。これがプレースタイルです。

宮崎:僕もキャッチャーという立場上、チームを勝たせるという役割は同じです。自分の長所となると、バッティングとスローイングです。そういうところでより貢献できているかなって思います。

 

――お互いのプレーで勝てない部分

善波:僕はスローイングですね。スローイングの肩の強さです。上背もありますし、パンって投げ下ろしたときに高いところから低く出て行くようなボールの軌道っていうのは羨ましいなって思います。あとバッティングでも、当たったボールを芯にしっかり捉えたときの飛距離が凄く羨ましいし、やっぱ飛ばすなー、力あるなー、って感じていますね。

宮崎:僕は単純にキャッチャーのスキルっていうのは自分よりも善波の方が上だなって感じていますね。キャッチャーってスローイングだけじゃないので、キャッチングだったりワンバンのボールの処理だったりっていうのは僕より凄く上手いなって思っています。それこそ先程のコミュニケーション能力っていうのも善波の方が高いです。

 

――昨シーズンを個人的に振り返って

善波:春のスタート東大戦から明治戦まで被らせていただいて、そこまで優勝争いができてはいたんですけど、優勝争いに絡んで優勝しきれなかったっていうのが悔しかったです。先程も話したように、チームを勝たせられないとピッチャーは報われないというか、自分の結果というよりもチームが負けるというのが1番悔しいです。この春で自分自身の課題というのもしっかり出ましたし、秋に向けてそこを潰して、秋は「優勝」っていうチームとしての1番大きな目標に貢献できたらいいなと思います。

宮崎:僕は中盤で出させていただくことが多くて、それこそ勝ちに凄く関わってくるところで被らせていただいたので、善波と同様にそこで勝ちきれなかったというのが悔しいです。その中でも早慶戦に出させていただいて、そこで勝ちに貢献できたことは凄く嬉しいんですけど、チームの目標である「リーグ優勝」っていうのを達成できなかったというのが僕らキャッチャーの課題です。そこから秋に向けてどうするかっていうのを考えてきたので、チーム全体としてもキャッチャーとしても個人としても、改善していこうと思っています。

善波:あと、早慶戦出られなかったのは、めっちゃ悔しかったっす(笑)。これ書いといてください(笑)

春のリーグ戦前半に守備面で大きく貢献した

――プライベートでの関わりは

善波:同じ寮に住んでいるんですけど、ロッカーが隣で、朝練習行く前とか終わった後とか絶対一緒になるので、そこでたわいもない話をしますね(笑)宮崎くんケータイでよく漫画読んでます(笑)ちっちゃいケータイで(笑)

宮崎:善波くんはわちゃわちゃしながら僕とも話してくれますし…(笑)なんて言えばいいんだろう、やっぱり1年生の頃から何かと宮崎×善波ってセットにされることが多かったので、その関わりっていうのはチーム内で1番多いのかなって感じていますね。

 

――オフの日はそれぞれ何をして過ごしていますか?

善波:オフの日かー、なんだろう…(笑)

宮崎:オフの日は、無難ですけど買い物に出掛けたり高校の友達と遊びに行ったりって感じです。特に特別なことしているわけではないので、そこら辺の人と同じことをきっと僕はしているんだと思います(笑)

善波:普段朝から練習やっているので、しっかり寝ます(笑)生活習慣とかは大事にしているので、生活リズムを崩さないように7時には1回起きるんです(笑)1回起きて朝ご飯食べて、そこからもう1回しっかり寝てます。午前中はダラダラして、午後は買い物行ったり体のケアのために治療に行ったりするときもありますし、友達と外に夜ご飯食べに行ったりもしますね。

 

――北海道キャンプの練習で意識していたことや得たこと

善波:僕の課題としてスローイングっていうのがあるので、チームとしてもたくさんスローイングをやっていこうっていうところで、たくさんボールを投げるキャンプでした。ボール回しを時間をかけて1からやっていったり、ノックの数をたくさん受けたり、スローイングっていうところには時間をかけて意識的に取り組んできました。チームとしても少しずつそれが結果として形に出てきていると思いますし、そのスローイングっていうのは特に重点的に個人としてもチームとしてもやってきました。あとは、キャンプっていうのはやっぱり野球だけに打ち込める期間だと思ったので、そういうときにこそピッチャーと積極的にコミュニケーションをとっていくっていう、そういう期間にしよう、っていうふうには心がけてキャンプに入りました。

宮崎:僕個人としてはやっぱり、ショートバウンドの処理であったり、キャッチングの面が課題になってくると思っていたので、そこをやはり重点的に、かなり多めにやっていたかなと。それもだいぶ今手ごたえが出てきて、成果に繋がっているのかなとすごい感じています。善波もさっき話していたんですけど、キャンプってそこで野球だけに打ち込める、っていう中でやっぱりこのチームの課題はバッテリーだと散々言われているので、ピッチャーとのコミュニケーションであったり、配球の考え方、リードの考え方っていうのをより重点的にやってきたキャンプだったのかな、と色々感じています。

打撃で大きな成長を見せた宮崎

――注目の後輩

宮崎:僕はやっぱり、斎藤快太(商2・前橋)を注目してほしいなって思っています。守備がすごくうまい選手で、すごく努力してるのは同じ部屋にいてすごい分かっているので、そこはすごいなって僕も尊敬してます。それこそ、守備だけに目がいきがちですけど、フレッシュ(リーグ)でホームランも打ってますし、そういったところも魅力を感じる選手なので、注目してほしいなと思っています。

善波:注目の後輩…うわむっず(笑)

宮崎:ははは(笑)

善波:んー、浮橋幸太(総2・富岡西)っていうピッチャー。オープン戦でも、春も登板する機会があったんですけど、そこから秋にかけてすごく丁寧なピッチングをするようになって、テンポよくチームが勢いづくようなピッチングをする機会がすごく夏のオープン戦の期間で増えてきたなと感じます。浮橋が秋のリーグ戦で、夏のオープン戦とかここ最近のようなピッチングをしてくれれば、チーム、投手陣、バックにいる守備陣としての厚みが増すんじゃないかなと思います。浮橋がいいピッチングをしてくれるんじゃないかなというふうに、僕は最近のピッチングを見てすごい感じるので、すごく期待しています。

 

――他大学で警戒している選手

善波:僕は、春のリーグ戦、明治と直接対決をして負けったっていうところもありますし、そこでやられたなっていうのが、上田希由翔選手(国日3・愛産大三河)かなと思います。廣瀬だったり、萩尾さんだったり、橋本達弥さんが、オランダの方に日本代表で選出されて遠征に行っていたのでそこで試合も見てましたし、こっちに帰ってきてこの前も高校生との壮行試合を見ていても、身体まためちゃくちゃでかくなってんな、っていうのも感じました。もうひと回りふた回り、スケールアップしているような印象を受けたので、怖いバッターだなっていうふうにはすごく思います。僕らからしたらそういうキーとなる選手をどれだけ抑え込めるかっていうのも大事だと思うので、まあカード的には全然先ですけど、個人的にはまあ、いかついな、というふうに思っています。

宮崎:善波が明治の選手言ってくれたので僕は早稲田の蛭間(拓哉=スポ4・浦和学院)さんがどうしても一番警戒しなきゃいけないかなってすごく思っています。僕たちが知っている中で早慶戦でも3本ホームラン打たれてますし、そのホームランだけでなくやはり早慶戦に合わせて調子を上げてきているなという印象があるので、そこは蛭間さん抑えないと優勝できないし、早稲田にも勝てないというところで、蛭間さんをどうしても抑えたい、警戒しなきゃいけないなというふうには感じています。

 

――今のご自身のコンディションに点数をつけるなら

善波:そうですね… 20点ですね。

宮崎:低っ…(笑)

善波:あの、じゃあ25点で(笑)守備5点、バッティング20点で25点で(笑)。守りで今貢献できていないので、そこはあと2週間、何としてでも自分の課題をまずしっかり克服していくっていうところですね。自分のケツ叩く意味も込めて、低い点数で、まだここからしっかり2週間で100点近くに持っていけるように頑張りたいと思います。

宮崎:僕は、3、40点くらいかなーと個人的には思っています。

善波:大丈夫か? キャッチャー俺らやばいよ(笑)

宮崎:まだ2週間あるから(笑)

善波:ははは(笑)

宮崎:バッティングの面では練習試合でもそこそこヒットは出ているので心配はしていないです。ここからもっと上げていけるなっていう感じではあるので心配はしていないんですけど、やっぱ守備の面でどうしてもリードだったり配球面でまだ負担残るなっていうところがまだあるので、そこをもう1回自分の頭の中で整理して、相手のデータだったりももう1回整理しながら、やっていかなきゃいけないなって思います。キャッチャーの基礎となる、ショートバウンドの処理だったりキャッチングだったり、っていうところをもう1度見直さなきゃいけないなっていうのを最近の試合で浮き彫りになったので、こういう点数になりました。

 

――秋季リーグでの個人の目標や意気込み

善波:とにかく優勝を目指して、個人がどういう成績であってもいいので、とにかくチームが優勝できるようにチームに貢献していくっていうところ、とにかくそこだけを考えてやっていきたいなと思います。

宮崎:僕も同じく、やっぱ、キャッチャーとしてはリーグ優勝っていうところを目標にしてやらなければならないというふうに感じています。その中で個人の結果が少しついてくればいいかなっていうくらいで、まずはチームを大切に育てることを重点的にやっていきたいなと思います。

 

――最後に読者の皆様にメッセージをお願いします

善波:春も、沢山の方々に応援していただいているなというのを凄く実感しました。今まで僕らが在籍してきた過去2年に比べたらお客さんも入るようになりましたし、球場の雰囲気や応援の後押しっていうのを身に沁みて感じたので、「優勝」っていう形で応援してくれている方々に恩返しできるように頑張ります。秋も引き続き応援よろしくお願いします!

宮崎:この春はお客さんの入りも違いましたし、応援を間近で感じられて凄く後押しされました。ただ、春は結果がついてこなかったので、秋は応援してくださっている方々に恩返しできるように優勝目指して頑張ります。応援よろしくお願いします!

(取材:愛宕百華)

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