【野球】秋季リーグ戦開幕直前取材⑤ 増居翔太選手×文元洸成選手~チームを支える副将2人の覚悟~

野球対談

9月10日(土)に東京六大学野球秋季リーグ戦が幕を開け、慶大は17日(土)に初戦の東大戦を迎えます。慶應スポーツでは、秋連覇に向けて闘志を燃やす体育会野球部の選手たちにインタビューを行いました!

第5回はチームを支える2人の副主将、増居翔太選手(総4・彦根東)と文元洸成選手(環4・智辯和歌山)です!

 

ーーまずは他己紹介をお願いします

文元洸成選手(以下、文元):増居は僕と同じ副キャプテンをやっていて、主に投手キャプテンじゃないですけど投手のリーダーとして引っ張ってます。選手としては第1戦の先発で投げるということで、丁寧なピッチングをしてエースとして活躍してくれている選手です。

増居翔太選手(以下、増居):まずは、チームを色んな意味で引っ張っていってくれる存在かなと思います。試合では基本的にはベンチからスタートするんですけど、ベンチでの声掛けだったりとか、ここ一番での代打だったりとか、チームを鼓舞してくれます。それと同時に、面白いことも色々やってくれて、チームの雰囲気を良くしてくれる存在だなと思います。

 

―ありがとうございます。今日もちょっと面白いことがないか楽しみにしています!

 

ーーお互いの好きなところや直してほしいところは

文元:沢山ある(笑)まあ、好きなところは趣味嗜好が似てるんじゃないかなと思ってて。僕も意外にプライベートでも派手でやってるのかと思われがちなんですけど

増居:思われてないよ(笑)

文元:隣からはそう言われるんですけど(笑)意外に結構落ち着いた趣味の方が好きなところがあって、そこで話が合うのは好きなところです。嫌いなところは本当に沢山あって(笑)、北海道のキャンプで一緒の部屋だったんですよ。それで、僕のベットを無法地帯かのように入ってきて汚して。そういう、自分がされたら嫌なことを他人には平気でできるサイコパスなところが一番嫌いです(笑)

増居:好きなところは文元が言ったのに近いんですけど、意外と静かなところは静かなところでメリハリがすごくあっていいなって。面白いことをやるときは本当に貪欲に笑いを取りにいくけど、静かなところは静かで明確なメリハリがあって分かりやすいなって。そこはいいところだなって思います。直してほしいところは一杯あるんですけど(笑)、1つ挙げるとすると、自分が言ったことで笑いを取ることに一杯一杯になりすぎて、人のボケとかを一切拾わないところ!(笑)散々ボケたりつっこんだりしてるのに、人の渾身のボケには一切反応しないところは自分勝手で嫌いなんで、本当に直してほしいなと思います。

文元:一杯一杯なんです。自分で一杯一杯なんです。(笑)

 

ーーオフの日の過ごし方は

文元:僕はオフ前は基本的に誰かとご飯に行ったりお酒を飲んだりして過ごすんですけど、オフの日はとにかく1人で過ごしたいという想いが強くて。基本的にこの四年間でありとあらゆる1人でできることは全てしたんじゃないかっていうくらい、オフの日くらいは1人で生活したいっていうのが僕の過ごし方ですね。

増居:ゆっくりしたいっていうのがあるんで、別に誰かといてもいいんですけど、ギャーギャー騒ぐっていうよりは、ゆっくり温泉に入るとか、心身ともに落ち着けることをやってますね。

増居は現役最多の11勝を誇る

ーー副キャプテンに就任して成長したところは

文元:基本的にはないんですけど(笑)1個上げるとしたら、就任当初はすごい肩に力が入っていて、「自分が、自分が引っ張っていこう!」っていう、『それにはなりたくないけど、そうなってはいけない!』と分かっていたものの、皆から選ばれてようやく自分達の代になったことで肩に力が入ってたのが、慣れてきて色んな人の様子を見ながら、また話も聞きながらチームを動かせるように少しはなったのかな、っていうところが成長したところかなと思います。

増居:僕も似ていて、始めの頃はピッチャーとしてある程度結果を出さなきゃいけないっていうのが結構強くて。プレーが硬くなったり縮こまったりして大胆に全然できてなかった春のシーズンがあるんですけど、ひと通り自分の調子の悪いところもさらけ出して、今はそれをチームメイトに理解していただいていて。試合でも打たれたり、点取られたりする時もあるんですけど、逆に開き直って大胆に思い切ってやれてるっていうところは、副キャプテンと関係あるかは分からないですけど、僕自身この一年で成長したんじゃないかなと思います。

 

ーーどのようなタイプの副キャプテンでしょうか

文元:背中で引っ張ったところで多分僕にあんまりついてこないんで(笑)、後ろから持ち上げる、下から、下から持ち上げていく!っていう。(下から持ち上げるジェスチャー)

 

ーー分かる気がします。(笑)

文元:分かります?(笑)あんまり僕が前に行っても、多分みんなザーっていっちゃうんで、下から背中から押していって、最終的には置いていかれてっていう。それでいいと思ってるんです(笑)力がいるんで、押すのが一番、やっぱり。ひたすら押して、押して、押して、そして最後置いてかれるっていう(笑)

増居:明確に言動で引っ張っていくのは得意ではないし、あんまりできていないんですけど、とにかく僕は練習だったり試合の取り組みの姿勢だったりを見てもらって、引っ張っていくしかないかなと。なので、どちらかと言うと、前を行って時々後ろを見ながら前を向いて引っ張っていって、後ろ見たら誰もいないっていう(笑)

文元:二人そろって置いてかれるんです(笑)

増居:だと思います(笑)

ーー春季リーグのチームの戦いを評価すると

増居:春リーグは打撃陣はすごくよくて、僕を含むピッチャー陣の不振というか調子が悪くて、総合の結果が2位という感じだったと思います。結果的に、春は主に僕を含めたピッチャーが課題だったかなと捉えてます。

文元:野手目線でいうと、確かに長打もよく出ていて良かったんですけど、結局は廣瀬(隆太、商3・慶應)、萩尾(匡也、環4・文徳)がいいところで打ってくれたからこそ2位になった。けれども、全体で本当に良かったか?って振り返ると、まだまだ打撃でも改善点はあって、守備はもっと改善点があったと思うんで、2位っていう結果以上にもっと頑張らないといけないなと思います。

文元は試合中も的確な声掛けを欠かさない

ーー北海道のキャンプで取り組みは

増居:ピッチャーはどんどんストライクを投げるっていうことですかね。その結果として、打たれて大量失点があったりっていうのが何試合もあるんですけど、課題と向き合ってる証拠という風に捉えて、とにかく「どんどんストライクゾーンで勝負していく」ってことを1つのテーマとして取り組んだかなと。

文元:野手は守備面でいうと、打ち取った打球をしっかりアウトに取ろうというところで、スローイングのミスもあったので「スローイングを良くしよう」っていうのと、基本的なところ「ファインプレーはいらないから飛んできた時はしっかりやろう」っていう基礎をしっかりと固めたキャンプだったかなと思います。

 

ーー秋季リーグが始まります。これまでの大学野球生活を振り返って

文元:僕が思うのは「優勝したい。」っていうことで、「誰のためにやろうかな?」って考えた時に、僕は実際入学してから3年間一度もベンチに入れなかったんですけど、同期のみんなが副キャプテンにしてくれて、チームの先頭に立ってやってくれっていうので後押しをされて、僕も野球が出来てると思ってて。なので、同期でもベンチに最後まで入れない選手も多くいるので、最後は4年生の同期のために、副将に選んでくれた同期のために優勝したい!みんなで喜びたい!っていう想いが一番強いです。

増居:まずはラストシーズンということで、ここまで速かったな、っていうのが1つあるかなと思います。少し前は、まだあと7シーズンもあるって先輩に言われていたのが、もう自分がラストシーズンで、それを後輩にいう立場になっていて、時間の速さを感じています。もう1つは今文元も言ったんですけど、「自分達の代で優勝したい」っていう想いが凄いあって、僕たちは色んな先輩にも恵まれて、優勝っていう経験はもう既にさせてもらってるんですけど、やっぱり‟自分達の代で優勝する”っていうことが、どんだけ最高なんだろうなっていうのを、優勝してきたその年のメンバーを見てると思うんで、何としてでも最後ラストシーズン優勝したいっていう想いが強いです。

 

ーー慶大野球部の好きなところは?

文元:意外にアホが多い!(笑)誰かを筆頭に…

 

ー誰かを筆頭に

文元:誰かさんを筆頭に、うちの部屋の弟分を筆頭に…齋藤(來音、環3・静岡)を筆頭に…(笑)

増居:言っちゃった(笑)

文元:本当にバカになれるところが、カッコをつけず、野球も私生活も本当にバカになって一生懸命出来るとこが好きです。

増居:1つは先輩・後輩に関わらず、今まで毎年、その年の野球部全員が楽しく、練習自体は凄いしんどいところもあるんですけど、楽しく毎日を過ごせる野球部の部員がいて、環境ができてるのがすごくいいなと。あと、練習の中には、本当に些細なちょっとした面白いことがそこら中に転がってて、毎日ゲラゲラ笑える、それこそアホが多くて、アホがいっつも笑わせてくれる、アホにツッコむアホもいて、本当にみんなが泥臭くアホになって、目標に向かって野球をする毎日が幸せだな、いいなと思います。

 

ーーリーグ戦での目標や注目してもらいたいプレーは

文元:機会があるとしても代打で、基本的に最近は芯にもあたっていないんで、先っちょでも、詰まっても、気持ちでボールをヒットゾーンに運ぶバッティングを見てほしいですね!!(笑)

増居:数字の目標はそんなにないんですけど、とにかくチームが勝てるようにピッチャーとしてできる限り試合で長く投げて、できる限り点を取られずに相手のバッターを押さえて、なんとか勝てる試合を作るっていうのを毎試合積み重ねるっていうのが目標です。一方で、バッティングの方は、僕自身調子上がってきたんで、そこは文元と違って気持ちだけじゃなくて、しっかり芯でとらえて、クリーンヒット、今季は長打も狙えるかなと思っているんで、9番バッターとしての役割を果たしているところを注目していただければなと思います!(笑)

 

ーー最後に秋のリーグへの意気込み、読者の方々へのメッセージ

増居:春の悔しさをしっかり秋に晴らせるように、春が終わってから夏にやってきたことを見せられるように頑張ります!

文元:優勝! 勝って、早稲田にも勝って、慶應のファミリーで、チーム慶應で、みんなで喜んで、バカ騒ぎできるぐらい喜んで、頑張ります!優勝します!!

 

ーー応援しています!お忙しい中、ありがとうございました!

(取材:畠山里菜子

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