【野球】初回からの大攻勢で、先発全員安打を達成し快勝 東大②

野球戦評

9月21日(水)東京六大学野球秋季リーグ戦 東大2回戦 @明治神宮野球場

先週の第1戦を落とし後がない慶大が東大との2回戦に臨んだ。初回から廣瀬隆太(商3・慶應)の2ランや古川智也(環4・広島新庄)の適時打で3点を先制。4回には山本晃大(総4・浦和学院)にも2ランが飛び出すなど慶大攻撃陣の勢いは止まらず、終わってみれば先発全員安打の16安打9得点で快勝。先発のエース・増居翔太(総4・彦根東)は4回に東大6番・阿久津怜生(経4・宇都宮)にソロ本塁打を許したものの、7回無四死球1失点の好投で現役最多勝利数を12に伸ばした。慶大は今季初白星を飾り、東大との勝ち点争いは勝負の第3戦へと持ち越される。

 
慶大
東大

慶大バッテリー:○増居、渡部淳-宮崎、善波

東大バッテリー:●井澤、松岡由、鈴木健、岸野-松岡泰

 

慶大本塁打:廣瀬1号2ラン(1回・井澤)、山本1号2ラン(4回・松岡由)

東大本塁打:阿久津2号ソロ(4回・増居)

 

◆慶大出場選手

打順守備位置名前(学部学年・出身校)
[5]下山悠介(商4・慶應)
[6] 朝日晴人(環4・彦根東)
[3]廣瀬隆太(商3・慶應)
[8]萩尾匡也(環4・文徳)
[9]山本晃大(総4・浦和学院)
[4]古川智也(環4・広島新庄)
[7]宮尾将(商4・慶應)
渡部淳一(政4・慶應)
[2]宮崎恭輔(環3・國學院久我山)
善波力(商3・慶應)
[1]増居翔太(総4・彦根東)
吉川海斗(法3・慶應)

日曜日に予定されていた東大2回戦は台風14号の接近に伴う荒天で3日の延期を余儀なくされた。慶大は土曜日の第1戦で痛恨の開幕戦黒星を喫しており、優勝へ向けてこの試合を落とすことは絶対に許されない。

中3日となったことで東大はエース・井澤駿介(農4・札幌南)が2戦連続の先発。慶大打線は第1戦のリベンジに燃えるかのように初回から井澤に襲いかかる。2番・朝日晴人(環4・彦根東)が四球で出塁すると、続く廣瀬が初球を豪快に振り抜き左翼席へ。幸先よく先制に成功する。その後1死一塁から6番・古川も適時二塁打で続き3点を先制して初回の攻撃を終える。

リーグ戦通算11本目は先制の一撃となった

2回には無死一、二塁の好機を作ると、4番・萩尾匡也(環4・文徳)が痛烈な安打を放ち、この間に二走・下山悠介(商4・慶應)が一気に生還し4点目。慶大は3回までに7安打を積み重ね、この回で井澤をマウンドから降ろす。4回は萩尾の安打で無死一塁とし、5番・山本がライトスタンドに突き刺さる2点本塁打を放つ。さらに9番・増居がスクイズを決めて7点目を奪い、リードを広げた。

春の不振から完全に脱却した姿を見せた

一方、慶大の先発・増居は先頭の中井徹哉(農4・土浦一)に内野安打こそ許すものの、後続を打ちとって無失点とし、快調な滑り出しを見せる。増居は毎回ノーアウトのランナーを背負いながらも3回まで東大打線を無失点に抑えていたが、4回に東大6番・阿久津にソロ本塁打を許し1点を返される。しかし東大の反撃をこの1点だけで凌ぎ、7回まで好投を続けた。

5回終了時点でナイターの明かりが灯った神宮球場。後半戦は両軍投手が踏ん張りを見せる。ここまで毎回安打を続けていた慶大打線は東大の3人による継投の前に8回まで無得点に抑えられる。しかし9回、2番・朝日が内野安打で出塁し慶大は先発全員安打を達成すると、満塁として4番・萩尾が今日2本目の適時打で9点目。とどめの一撃となった。

一方の慶大は好投の増居に代えて、8回に渡部淳一(政4・慶應)を投入。緩急をつけた投球で2回を無安打無失点で抑えゲームセット。9-1で慶大が勝利し、東大戦の戦績を1勝1敗とした。

渡部淳は2回完全投球で試合を締めた

前半が投手戦となった第1戦とは打って変わって、初回から5回まで毎回安打で効果的に得点し、さらに先発全員安打も達成した慶大。しかしやはり残塁数は多く、前戦の11をさらに更新する15残塁を記録。一方の守備面では無失策で切り抜け、失点も本塁打1本による1点のみと、慶大本来の盤石さが戻ってきたといえる。今日の勝利で、勝ち点の行方は第3戦にもつれ込むことが決まった。第3週の日程を消化してからの開催となり時間は開いてしまうが、何がなんでも勝ち点を取るため、今日見せた攻守の勢いを保った状態で決戦に臨みたいところだ。

(記事:東九龍、写真:北村可奈)

 

◆選手コメント

増居翔太副将(総4・彦根東)

前半は攻め立てられましたが、なんとか粘ることができ、試合を作ることができました。次の試合まで時間がないので、切り替えて次に向けて頑張ります。

得意の打撃でも2安打を記録した

山本晃大選手(総4・浦和学院)

一回戦では本当に悔しい思いをしました。チームとして、今日の初回に悔しさを全てぶつけるつもりで、雨で延期になった3日間を過ごしてきました。その取り組みが形になり、良かったです。個人としても修正できている点、できていない点があるので土曜日の立教戦までしっかりと準備していきます。
共にリーグ制覇に向け戦っていきましょう。宜しくお願い致します。

追撃の2ランで今季初安打を記録した

廣瀬隆太選手(商3・慶應)

初球から思い切りのいいスイングをすることが出来ました。ホームランになってよかったです。東大との決着はまだついていませんが、次の立教戦に向けてしっかり準備したいと思います。

 

◆打撃成績

   
[5]下山空三振四球右安空三振一邪飛右安
[6] 朝日四球三ゴロ四球一直遊ゴロ一安
[3]廣瀬左本②見三振中飛中安三ゴロ四球
[8]萩尾見三振左安①中安四球左安左安
[9]山本死球四球右本②四球中飛中飛
[4]古川左2①左飛二ゴロ二飛遊ゴロ空三振
[7]宮尾左安中飛遊失空三振捕安
渡部淳
[2]宮崎三ゴロ空三振中安三飛右飛
善波
[1]増居左安遊安捕犠打①三ゴロ
吉川中直

◆投手成績

 投球回数打者数球数安打三振四死球失点自責
増居72610569011
渡部淳261701000

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