前期終盤からリーグ戦では最近6試合勝ちから遠ざかっている慶大。後期に入ってもなかなか波に乗れていない。下位に沈む青学大との一戦は、上位を目指す上で落とせない重要な試合となった。試合開始から慶大が試合の主導権を握り押し込む展開となる。チャンスを何度か作ったものの得点を奪うことができない。後半、61分に右サイドの齊藤滉(商4・FC町田ゼルビアユース)からのクロスに塩貝亮太が合わせ待望の先制点を挙げる。その後も粘り強い守りで凌いだが79分、セットプレーから一瞬の隙をつかれ同点に追いつかれ、そのまま1―1の引き分けで終えた。
2022/10/8(土)11:00キックオフ @会場非公開
【スコア】
慶應義塾大学1―1東京学芸大
【得点者】
61分 塩貝亮太(慶應義塾大)
79分 森夲 空斗(青山学院大)
◇慶大出場選手
GK
12 村上健(政2・國學院久我山)
DF
2 山口紘生(商2・國學院久我山)
3 川野太壱(政4・横浜FCユース)
4 藤井壮(政2・慶應志木)
7 山本献(商3・國學院久我山)
MF
10 齊藤滉(商4・FC町田ゼルビアユース)
33 田中雄大(商1・三菱養和SCユース)
15 角田惠風(商1・横浜F.マリノスユース)
16 塩貝亮太(商3・暁星)
FW
27 熊澤維吹(文3・國學院久我山)
30 立石宗悟(法1・桐蔭学園)
序盤から、慶大が押し込む展開となったこの試合。スタメンに抜擢されたFWの熊澤維吹(文3・國學院久我山)を中心に相手ゴールへ迫る。立て続けにコーナーキックを獲得すると6分、こぼれ球に塩貝亮太(商3・暁星)が反応しボレーシュート。これは枠を大きく外れてしまう。また15分にも立石宗悟(法1・桐蔭学園)がロングシュートを試みるがキーパー正面。得点にはつながらないが積極的にゴールを狙う。
34分、青学大の華麗なパス回しで突破を許し、ボレーシュートを打たれる。しかしここはこの日スタメンのGK村上健(政2・國學院久我山)が難なくセーブ。慶大はその後コーナーキックやフリーキックのチャンスを多く得たが得点には結び付けられず、スコアレスで前半を折り返した。
この日は両チームともにベンチ入りしていない選手たちも会場に足を運び、熱の入った応援を見せた。そんな声援に押され、後半開始から慶大が攻め込む。すると61分、右サイドで山本献(商3・國學院久我山)、角田惠風(商1・横浜F.マリノスユース)とボールを繋ぎ、齊藤滉(商4・FC町田ゼルビアユース)へスルーパス。齊藤のグラウンダーのクロスに合わせたのは塩貝。クロスに丁寧に合わせ、待望の先制点をあげた。
その後も攻め込み度々フリーキックを獲得するなど、試合の主導権を譲らない。久しぶりの勝利も見えてきた79分、相手にコーナーキックのチャンス。ゴール前に蹴り込まれたボールは点々とし、混戦の中押し込まれてしまう。残り10分のところで追いつかれ、ゲームは振り出しに。逆転はされたくない慶大はGK村上、DFの藤井壮(政2・慶應志木)が体を張った守備をみせ追加点は許さなかった。しかし最後まで2点目は遠く、結果的に1―1で引き分けた。
これでリーグ戦は4ヶ月勝ちがなく、正念場を迎えた。しかしここ2試合得点は生まれており、副将の川野太壱(政4・横浜FCユース)が復帰するなど明るい材料も。1つの勝利で一気に好転しそうな雰囲気も感じられる。次節、久しぶりの勝利を飾れるか注目だ。
(取材:愛宕 百華・松田 英人)
関東学生サッカーリーグ戦2部順位表はこちら→https://www.jufa-kanto.jp/league_data.php?keyno=6&ctg=2
以下、監督・選手インタビュー
淺海友峰監督
――開幕戦敗れた青学大が相手でした
いつも通り相手をリスペクトして、臨みました。
――今日の試合は
悪くないとは思いますが守るべきところを守って、決めるべきところを決められれば…。そういったゲーム運びのところが経験のなさが出てしまいました。失点の仕方が、なんとかできた失点ではありましたね。
――粘り強い守備もありました。
真ん中のラインは下級生でよく頑張ってくれていますし、途中から出た4年生も経験活かして頑張ってくれてます。
――今後への意気込み
あと7試合なので報われることを信じてやり切りたいし、選手もその覚悟はできていると思うので、選手信じてやっていきたいです。
塩貝亮太選手
――今日の試合にどういう準備をして臨みましたか
今日は下位対決ということで絶対に負けられない戦いだったので、なんとしても相手に勝ち点を与えずに自分たちが勝って終わろうという気持ちを持って、勝つための最大限の準備をして臨みました。
――今日の試合を振り返って
決定的なシーンというのが何シーンかありながらも、そこで決められずに今日引き分けになったので、攻撃の面ではもっと取れるシーンで点を取っていかないといけないなと思いました。守備に関してはセットプレーでやられてしまっているので、セットプレーでの失点を無くしていく必要があるなと思っています。
――ゴールシーンを振り返って
あのシーンはスローインからだったと思うんですけど、スローインから右サイドで上手く味方が崩してくれました。あのエリアは相手が来るというリサーチをしてあったので、そこの部分に入ってうまく来たボールを合わせられたので良かったなと思います。
――現在のチームの攻撃面は
後期2試合始まって点が取れていなかったんですけど、ここ2試合点が取れている状況が続いているので、攻撃の部分では良い流れが続いていると思います。自分たちの形を作って、点数を増やしていければと思います。
――次戦に向けた意気込み
次の産業能率大学戦は上位の相手ということで、もちろん負けてはいけない試合だと思うのでしっかり勝ちを狙いたいです。上位相手にも勇敢なプレーで得点のチャンスを狙って行って、勝利を挙げられればと思います。