【野球】序盤の攻勢で法大投手陣を攻略! 勝ち点3で首位・明大との天王山へ 法大③

野球戦評

10月10日(月・祝)東京六大学野球秋季リーグ戦 法大3回戦 @明治神宮野球場

2回戦までは投手戦の末に決着した法大戦だったが、この日は序盤から慶大が試合を動かした。初回1死から2番・古川智也(環4・広島新庄)が左翼席へリーグ戦初本塁打を放ち先制に成功すると、2回にも8番・宮崎恭輔(環3・國學院久我山)の適時打などで3点、3回にも宮崎の犠飛などで3点を追加し、序盤で試合の主導権を握った。投げては中1日で先発した増居翔太(総4・彦根東)から、連投のマウンドとなった橋本達弥(環4・長田)の継投で法大の反撃を3点に抑え、昨季勝ち点を落とした法大から大事な勝ち点1を奪った。

 
法大
慶大

法大バッテリー:●尾﨑、吉鶴、塙、武冨、篠木-村上

慶大バッテリー:○増居、橋本達-宮崎

 

法大本塁打:

慶大本塁打:古川1号ソロ(1回・尾﨑

 

◆慶大出場選手

打順守備位置名前(学部学年・出身校)
[6] 朝日晴人(環4・彦根東)
[4]古川智也(環4・広島新庄)
[3]廣瀬隆太(商3・慶應)
[8]萩尾匡也(環4・文徳)
[9]山本晃大(総4・浦和学院)
[5]下山悠介(商4・慶應)
[7]宮尾将(商4・慶應)
吉川海斗(法3・慶應)
[2]宮崎恭輔(環3・國學院久我山)
[1]増居翔太(総4・彦根東)
橋本達弥(環4・長田)

雨上がりの分厚い曇り空の中、勝ち点を懸けた法大との第3戦が幕を開けた。1回戦は投手戦の末に中盤以降突き放した慶大に、2回戦も投手戦の均衡を破った法大に軍配が上がった。第3戦は慶大が増居、そして法大は1回戦で152球を投じた尾﨑完太(キャ3・滋賀学園)を中1日で先発のマウンドに送った。

投手戦の予感が漂う中、慶大は初回から試合を動かす。初回1死から、この日打順を2番に上げた古川が左翼席へ完璧な当たりのソロ本塁打を放って先制に成功する。古川はこの一発が記念すべきリーグ戦初本塁打となった。

宮崎は2打点の活躍でチームに貢献した

勢いに乗った慶大は、2回も1死二、三塁として8番・宮崎が痛烈な左前安打を放って2点目を入れると、続く9番・増居のバント処理で法大捕手・村上喬一朗(法4・東福岡)が悪送球し3点目を奪う。その後2死二、三塁から2番・古川が適時内野安打を放ち、1回戦で序盤打ちあぐねた尾﨑をこの回限りでマウンドから引きずり下ろした。

3回にも法大2番手・吉鶴翔瑛(営2・木更津総合)から無死満塁の好機を作り、7番・宮尾将(商4・慶應)が冷静に押し出し四球を選ぶと、続く8番・宮崎も犠飛を打ち上げて追加点を奪った。さらに代わった3番手・塙雄裕(法3・常総学院)から2死満塁とすると、2番・古川がフルカウントから押し出し四球を選び、序盤で法大から7点をリードする展開となった。

現役最多15勝目をマークした増居

しかし中盤以降は、徐々に法大に流れが傾いていく。4回、先頭の3番・齊藤大輝(人4・横浜)に中前安打で出塁を許すと、続く4番・今泉颯太(法3・中京大中京)には右中間を破られ適時二塁打となり、1点を返される。なおも1死三塁から、6番・村上の内野ゴロの間に走者が生還し、点差を5点に縮められる。

2安打含む4出塁を果たした山本

6回表は2死二塁から5番・浦和博(キャ3・鳴門)に適時打を浴び4点差に詰め寄られると、続く6番・村上に安打を許したところで、慶大ベンチは増居に代えて2番手・橋本達をマウンドに送り出す。2死満塁とピンチを広げるも、8番・海﨑雄太(文4・埼玉栄)を中飛に打ち取り、これ以上の反撃を許さなかった。4点差で迎えた9回は無安打ながら四球と失策で2死二、三塁のピンチを招いたが、最後は1番・西村友哉(法2・中京大中京)を空振り三振で抑え試合終了。これで法大に2勝1敗と勝ち越し、勝ち点を3として秋季リーグ戦を折り返した。

連投のマウンドでも躍動した橋本達

第2戦までとは打って変わり、この日の慶大は序盤から大量リードを奪って試合を決定づけた。好調な打線は3回までに8安打と爆発し、先発の増居は2日前の疲れがやや残る中でも6回途中3失点と試合を作った。ただ主将・下山悠介(商4・慶應)と主砲・廣瀬隆太(商3・慶應)に当たりが出ず、特に下山主将は法大とのカードは無安打に終わり、打率も.182まで低下している。次週は同じく勝ち点3で並び、未だ無傷の6連勝の明大との大一番を迎える。春は第1戦で先勝しながら、その後連敗で勝ち点を落とし優勝を逃した。秋季リーグ戦の天王山ともいえる次週の決戦で、下山主将の華麗な復活劇に期待したい。

(記事:宮崎秀太、写真:佐藤光、北村可奈)

 

◆選手コメント

古川智也選手(環4・広島新庄)

1勝1敗で迎えた大事な一戦で勝利に貢献することができて嬉しいです。神宮第1号となるホームランを打つことができて、自分が1番驚いています。慢心することなく次の明治戦に挑みたいと思います。

リーグ戦初本塁打は先制の一打となった

宮崎恭輔選手(環3・國學院久我山)

本日も粘り強く何とかチームの勝ちに貢献出来て良かったと思います。
今週末の明治戦も粘り強く何がなんでも勝ち点を取ります。
応援よろしくお願いします!

◆打撃成績

   
[6]朝日遊ゴロ見三振投安二ゴロ左飛
[4] 古川左本①遊安①四球①遊ゴロ空三振
[3]廣瀬空三振三ゴロ右飛二ゴロ三失
[8]萩尾中安左中2空三振二飛空三振
[9]山本四球右安左2四球空三振
[5]下山投失四球三飛見三振
[7]宮尾投犠打四球①四球一安
吉川
[2]宮崎左安①左犠飛①四球空三振
[1]増居捕安見三振空三振
橋本達空三振

◆投手成績

 投球回数打者数球数安打三振四死球失点自責
増居5 2/3248467133
橋本達3 1/3134303200

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