【テニス】<女子>息詰まる熱戦…最後はエース・佐藤が決めた!大会連覇で日本一!/全日本大学対抗テニス王座決定試合~決勝~ vs筑波大

庭球女子

関東地区代表対決となった王座決勝戦。試合は息詰まる熱戦となった。D1は5―7、6―7と接戦の末に落としたがD2で今田穂(環4・啓明学院)・中島玲亜(総1・岡山学芸館)組が勝利。ダブルスを1勝1敗で折り返す。シングルスは今田がこれも接戦の末勝利。永田杏里(総4・南山)主将は敗れ、S1の佐藤南帆に勝負はゆだねられる。国体で敗れた筑波大のエース・阿部選手が相手だったが6―1、6―1と圧倒して勝利。悲願の王座連覇、日本一を果たした!

 

2022年度全日本大学対抗テニス王座決定試合 女子決勝

10月12日(水) @愛媛県総合運動公園

 

㊝慶大3―2筑波大●

(複1―1、単2―1)

 

 

※戦評は試合が終了した順番に掲載しています。

 

〈ダブルス〉

D2

今田穂(環4・啓明学院)・中島玲亜(総1・岡山学芸館)

2{6-3、6-1}0

照井妃奈・西尾萌々子

話し合う今田・中島

2日前の王座初戦ではかたさが目立っていた今田・中島ペア。しかし大会を通じて成長を見せ、決勝の大舞台でのびのびとしたプレーを披露した。試合の主導権を握り、2―0で圧倒。チームにとって大きな一勝をもたらし、幸先良いスタートを見せた。

笑顔の今田

ボレーを見せる中島

勝利の瞬間

 

D1

永田杏里(総4・南山)・佐藤南帆(環4・日出)

0{5-7、6-7(5)}2

阿部宏美・川出莉子

試合前、笑顔を見せる

王座負けなしで決勝まで進んだ永田・佐藤ペアだったがこの試合は苦しんだ。我慢比べとなる長いラリーをものにできず、リードを許す。第1セット、一時2―5となったがここから巻き返し、5―5に。ただこの重要な場面で相手が上回り、5―7とこのセットを失う。

相手の筑波大ペアはネットプレーが冴えていた。長いラリーの末強弱をつけた自在なボレーでものにされ、第2セットもタイブレークの末奪われる。この王座で初めての敗戦を喫した。

永田を激励する坂井監督

〈シングルス〉

S2

永田杏里

1{3-6、6-2、4-6}2

照井妃奈

今年のインカレ準々決勝で対戦した両者。インカレでは4時間を超える熱戦の末永田が勝利している。しかしこの試合、永田はサービスゲームで苦しんだ。相手の正確なストロークを前に粘り切れず、早々にブレークを許す。永田は精彩を欠き、一気に0―5とリードを許してしまう。そこから3ゲームを連取し粘ったがこのセットは落とす。

サーブに臨む永田

第2セットは持ち直した永田。6―2で奪うと勝負は最終セットに。4―4で迎えたサービスゲーム。ここでミスが出てブレークを許し、そのまま試合終了。これでダブルスと合わせ1勝2敗日本一へ1戦も落とせない、正念場を迎えた。

 

S3

今田穂

2{7-5、7-6(3)}0

吉本菜月

粘り強く戦った

隣のコートで行われていた永田の結果から、勝つしかなくなった今田。試合はどちらに転ぶかわからない、接戦のまま進んでいた。第1セット、5―5から相手のサービスゲーム。デュースが続き、何度も相手にアドバンテージを許したが長いストロークを粘ってものにし、切り抜ける。やっと手にしたアドバンテージでポイントを奪い、このゲームをブレーク。このセットを奪ったが第2セットも相手が粘りを見せる。タイブレークまでもつれたが、この試合が大学最後の試合となる今田が気迫のプレー。熱戦を制し、応援の部員たちも大盛り上がり。慶大に勢いをもたらす大きな勝利となった。

試合後、部員のもとへ

S1

佐藤南帆

2{6-1、6-1}0

阿部宏美

ベンチには永田主将

ここまで単複合わせ2勝2敗。佐藤が勝利すれば日本一となる。気持ちの入ったプレーを見せた佐藤。勢いに乗りブレークを重ね、ゲームを連取していく。

気迫のプレーで圧倒した

第1セットをあっという間に奪うと第2セットも勢いは変わらず。大きくリードしてついにマッチポイントを握る。緊張の面持ちの佐藤。

マッチポイント。気持ちを落ち着かせる佐藤

ラリーが続いたがこのポイントを奪い、ついに歓喜の瞬間を迎えた。

歓喜の瞬間

顔を覆う佐藤

仲間の声援にこたえる

苦しみながらも接戦を制し大会2連覇。優勝の瞬間、ベンチに入っていた永田主将の目にも涙があった。王座進出をかけた9月の関東リーグ戦から苦しい試合が続いた。苦しみながらも勝利した初戦の亜大戦、9時間を超える熱戦だった早慶戦、関東での戦い一つ一つの勝利が、この栄冠につながった。

優勝の瞬間

愛媛に入ってからも盤石の強さを見せ、連戦を勝ち進んだ。「日本一になるようなチームが出来上がっていた」と1年生の中島。部員からの尊敬を集める4年生がチームの核となり、フレッシュな下級生を擁したバランスの良い布陣。ベンチから、そしてコートの近くから愛媛に集った部員たちが声援を送り続けた。理想的なチームでつかんだ日本一だ。

 

<永田主将・優勝スピーチ>

まずはじめに、今大会開催にあたりご尽力いただきました関係者の皆様本当にありがとうございました。私自信この1年間王座で優勝することを目標に頑張ってきたので、こうして去年に続き2連覇することができて本当に良かったです。この試合で大学テニスは引退となるんですけれど、後悔なく終わることができて本当に良かったです。一つ心残りがあるとすれば、男女で優勝することができなかったことなので、それは来年に託して、来年後輩たちに男女アベック優勝してもらいたいと思います。皆さんありがとうございました。

 

☆試合後インタビュー

中島玲亜

 

――優勝おめでとうございます!

ありがとうございます!すごいうれしいです!去年私はまだ高3で、去年の王座優勝は動画でしか見れていませんでした。慶應に今年入ることができて、王座という舞台で4年生の皆さんと一緒に戦うことができて、そして試合に出させてもらって本当にうれしいです。

 

――4年生とともにつかんだ優勝です

4年生をすごく尊敬しています。プレー中もかっこいいし私生活でもすごく優しくて、普段から明るく話しかけてくださったり…。そんな4年生と一緒に戦うことができてうれしかったです。日本一になるようなチームがもう出来上がっていました。本当に4年生はかっこいいしかないです(笑)。

 

――今日の試合振り返って

相手も強いってわかっていたので、とりあえず思い切ってやるしかないと思って自分からボレー触るなり、ストロークは足を踏み込んでいくなり自分で考えてプレーしました。序盤は浮き沈みがあったんですけどファーストセット途中から相手も崩れて来たり、自分たちで決めるところも多くなってきたので、良かったかなと思います。

 

――初めての王座3日間振り返っていかがでしたか

すごくあっという間で、楽しかったです。充実した3日間でした。

 

――来年以降へ意気込みをお願いします!

来年以降は4年生も抜け、周りのチームも強いとは思うんですけど、そこに負けることなく絶対また王座優勝、3連覇できるように私もチームの一員として頑張りたいと思います!

賞状を受け取る永田主将

優勝旗を受け取る今田副将

優勝杯を受け取る石島主務

メダルを受け取る選手たち

女子の大会MVPに佐藤が選ばれた!

3日間試合後お疲れのところ取材に応じていただきありがとうございました!

(取材:松田 英人)

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