11月25日(金)、慶應義塾体育会野球部は来年度の幹部を発表した。主将には1年時から主力として活躍を続けている強打者・廣瀬隆太(商3・慶應)が就任し、副将を務める小川尚人(環3・三重)、善波力(商3・慶應)、森下祐樹(総3・米子東)が廣瀬を支える。また藤井快主務(商3・札幌旭丘)、関展里チーフスタッフ(環3・慶應)の就任も併せて発表された。
「勝ち点を挙げれば優勝」という条件で臨んだ早慶戦で、慶大は惜しくも宿敵・ワセダに連敗を喫し、下山悠介前主将(商4・慶應)を中心としたチームの活動は幕を閉じた。あれから3週間、慶大は来年の新体制を発表し、3季ぶりの頂点を目指す春季リーグ戦へ向け、着実に歩み始めている。
下山の後を託されたのは、現役最多のリーグ戦通算13本塁打を誇る廣瀬。秋季リーグ戦では打率.254、3本塁打、7打点の活躍で自身3度目(一塁手で2回、二塁手で1回)のベストナインに輝いた。今年は大学日本代表にも選出され、7月に開催されたハーレム・ベースボール・ウィークに帯同するなど国際大会の経験も豊富。この経験を来年度のチームに活かし、3季ぶりの天皇杯奪取につなげられるか注目が集まる。
副将には3人の選手が名を連ねた。慶應高では主将を務めた善波は、今春のリーグ戦で主にスタメンマスクを任され、打率.269をマークした。秋はスタメンの座を同学年の宮崎恭輔(環3・國學院久我山)に譲っただけに、正捕手争いに加わりながらチームを束ねることが求められる。
小川尚はリーグ戦通算4試合の出場に留まるが、勝負どころで代打として起用されることもあった。下級生の頃からフレッシュリーグなどで多くの経験を積んでいる。来年は多くの出場機会を得ることが予想され、勝負どころでの一打はもちろん、持ち前のリーダーシップも存分に発揮してチームの先頭に立つ。
今年は主に中継ぎとして登板機会を得た森下も、前副将の増居翔太(総4・彦根東)と同じく投手ながら副将に選出された。今秋からサイドスローへの転向を決意し、早慶戦では好リリーフに加え打撃でも非凡な才能を見せつけた。リーグ戦を経験した下級生の投手は数少なく、来年は投手陣の柱として期待が懸かる。
(記事:宮崎秀太)