【競走】主将・副将がけん引し、ルーキー倉田も躍動!男女共に昨年より得点を伸ばす/関東インカレ

競走

第102回関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)が4日間にわたって行われた。慶大男子はやり投に出場した伊藤達也(商4・帝京大学)をはじめとするフィールド競技に加え、トラック競技でも得点を獲得し1部残留を決めた。女子も主将の大久保綺更(環4・都立富士)やルーキー・倉田紗優加(環1・伊那北)の活躍で昨年より大きく得点を伸ばした。また男女共に記録更新が多く出た充実の4日間となった。

 

第102回関東学生陸上競技対校選手権大会

5月11日(木)~5月14日(日)@相模原ギオンスタジアム

 

♢結果♢

男子 12位 29点 1部残留

女子 14位 20点

 

♢男子得点獲得者♢

名前

種目

記録

順位・得点

豊田兼(環3・桐朋)

400m

46秒52

2位・7点

三輪颯太(環3・西武文理)

200m

20秒86(+3.8)

3位・6点

伊藤達也(商4・帝京大学)

やり投

70m63

3位・6点

武田翔太(法4・慶應)

走高跳

2m11

3位・6点

須﨑遥也(商1・丸亀)

走高跳

2m8

6位・3点

三浦和真(理4・都立小山台)

三段跳

15m30(+2.6)

8位・1点

 

♢女子得点獲得者♢

名前

種目

記録

順位・得点

仲子綾乃(総3・浜松西)

800m

2分9秒52

4位・5点

大久保綺更(環4・都立富士

棒高跳

3m90

3位・6点

浦津ななの(環4・中京大中京)

棒高跳

3m60

7位・2点

倉田紗優加(環1・伊那北)

やり投

534m26

2位・7点

 

♢男子トラック競技♢

注目は8月のワールドユニーバーシティゲームズの代表に内定し、昨年の関東インカレや東京六大学対校陸上競技大会でも結果を残している実力者の豊田兼(環3・桐朋)だ。本命のハードルは欠場となったが、400mで2位に輝き、7点を取ってチームを勢い付けた。

その六大学対校戦の100mで優勝し復活の一歩を踏み出した三輪颯太(環3・西武文理)。3日目の200m予選では組1着でゴールし、タイムは20秒89(+1.6)で6月に行われる日本陸上競技選手権大会の標準記録を突破した。準決勝も勝ち進み、迎えた決勝でも追い風参考ながら予選より早いタイムで走るなど状態の良さが見える。昨年の8位から順位を上げ3位入賞で6点を獲得した。

日本選手権標準突破の三輪

一方4×400mでは豊田ら主力を3人欠いた状態で臨み、応援に押される中ベストを尽くすも予選敗退となった。

マイル(4×400m)は予選敗退……

男子はトラック競技で合計13点を獲得した。

 

♢男子フィールド競技♢

得意とするフィールド競技でまずは主将の伊藤が見せた。3投目でパーソナルベストとなる70m66を記録。その後は記録は伸びなかったものの3位に輝き、チームをけん引した。

走高跳には昨年の関東インカレでも入賞している武田翔太(法4・慶應)と注目のルーキー・須﨑遥也が登場。武田が3位、須﨑が6位に入賞し、フィールド競技での慶大の強さを改めて見せつけた。三段跳の三浦和真(理4・都立小山台)も1点を獲得したが、昨年は3位だっただけに悔しい結果となった。

フィールド競技では合計16点を獲得し、トラック競技と併せて29点(12位)という結果で昨年に続き1部残留を決めた。

 

♢女子♢

女子800mには注目の仲子綾乃(総3・浜松西)が出場。予選では600m地点で抜け出し1位でフィニッシュすると、準決勝でも序盤から2位をキープし続け決勝へ臨んだ。決勝でも自分の走りで見事4位入賞。待望の女子トラック種目での得点となった。

予選から安定した走りを見せた仲子

そして女子でも主将の伊藤に続き副将(女子主将)の大久保がチームを引っ張った。「最大限の得点を取ってくるということは自分自身も一番の目標」だったという大久保はパーソナルベストとなる3m90を跳んだ。日本選手権標準突破、そして慶大記録を更新する素晴らしい跳躍で3位に輝いた。棒高跳では同じく浦津ななの(環4・中京大中京)も昨年に続き入賞した。

やり投に臨んだのはインターハイ優勝経験のあるルーキー・倉田。得意とする1投目でいきなり慶大記録を更新する54m26を出し、周囲をざわつかせた。3投目を終えた時点でトップに立っていたが、その後わずか2センチの差で2位となり迎えた6投目。惜しくも届かず悔し涙を流した。それでも初出場で2位という結果を残し、これからの4年間に大きな期待がかかる。

今後にさらなる期待がかかる倉田

女子は昨年から大きく得点を伸ばし20点(14位)で大会を終えた。

 

今大会では慶大が得意とするフィールド競技に加えてトラック競技でも得点を獲得し、悪天候の中でも慶大記録の更新や日本選手権出場を決める選手が出るなど、大きな収穫を得た4日間だった。6月の日本選手権や9月の日本学生陸上競技対校選手権大会(全日本インカレ)でのさらなる飛躍が注目される。

 

(取材:長沢美伸)

 

♢選手コメント♢

主将・伊藤達也選手(やり投3位)

――今大会を振り返って

1投目2投目で持ち記録よりだいぶ低い記録が出てしまったのですが、その中で3投目のラストチャンスというところで、最後攻めるしかないと思い、応援の力もあって自己ベストを出すことができたと思います。

――良かった点改善したい点

雨が予想されていたので早め早めの勝負を仕掛けないといけない大会だったのですが、その中で1投目で失敗してしまったのが反省点でそこは今後試合展開を自分で作っていけるような選手になっていかないといけないと思いました。

――今後に向けて

全日本インカレのやり投はレベルが高くなっていくので、そこでしっかり活躍できるような選手になることと、塾記録が75mであと5mくらいあって、そこもしっかり突破できるように頑張りたいです。

 

女子主将・大久保綺更選手(棒高跳3位)

――今大会を振り返って

率直にベストを出して入賞できたのは良かったです。チームとしてずっと関東インカレ男女8位入賞を目標にやってきていました。それを掲げている以上副将として最大限の得点を取ってくるということは自分自身も1番の目標にしていたので、優勝を狙える位置であったのでそこを取れなかったのは悔しい部分ではあるのですが、3位表彰台を取れたのは良かったです。

――自己ベスト更新

普通にやればベスト出るということは私自身も思っていましたしコーチからも言われていましたが、かなり途中コンディションがひどくて雨もひどかったし風もひどかったし、どうなるか正直分からないところであったのですが、本当に途中応援が力になって、そのお応援の力がなかったら「この天候だしな」とよぎっていたと思うのですが、応援あったから「終われないよな」という気持ちを保っていたところもすごくありました。

――全日本に向けて取り組みたいこと

正直3m90飛んだのですが、この跳躍のままだとそこ止まりなのかなと思っている部分はあるので、まずは新しいポールを使いこなすということも、より高い高さを目指すというところで、いろいろ技術的な部分を変えていかないといけないと思うので、そこはコーチと相談してしっかり詰めていきたいです。

 

倉田紗優加選手(やり投2位)

――今大会を振り返って

初めての関東インカレだったのですが、私の中では自己ベストを出して優勝するということが目標だったので、ベストも出ず優勝もできず悔しい大会でした。しかし、一つ目標であった塾(慶大)記録を更新できたのは良かったし、感覚もつかめてきたので、全カレ(全日本インカレ)に向けてさらに練習していきたいと思います。

――6投目の投げる時の心境

1投目と6投目が私の中で得意で2センチ差で負けていることも知っていたので、とにかく一発逆転してやろうと思っていました。相手の記録を目指していたら負けると思い、自己ベストを更新しようという気持ちで臨みました。

――今後に向けて

ベストを出して全カレで優勝します!

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